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チャールズ・アイヴズ(Charles Ives) の「交響曲第2, 3, 4番、宵闇のセントラルパーク」をバーンスタイン・小澤征爾で聴く

このところ米現代音楽を多めに聴いています。そうなるとやっぱりチャールズ・アイヴズ(Charles Edward Ives, 1874/10/20 - 1954/5/19) を聴き直す事になりました。年代的にはシェーンベルクやラヴェルと同年代 (シェーンベルクとは同年生まれ) の音楽家です。

19-20世紀をまたぐ現代音楽家はとても興味深いですね。機能和声・後期ロマン派から無調や十二音技法等・調性を超える変化が楽しめます。そしてアイヴズは、それを越えた前衛技法を既に取り入れていたのも興味深いですね。笑ってしまうほどの引用、個人的には今ひとつわからない賛美歌の展開、米民族音楽と個性は豊かです。

アイヴスの交響曲は今やコンサートでも人気ですから、聴き比べでもしないと何を今更といった感じですが、第2番から最後の第4番(未完を除く)までを通して聴いたらどんなかな??とw
(作曲年代問題やら、楽譜不整合問題やら、数あるアイヴズの話は専門家の話を調べてみてくださいw)
「バーンスタインの指揮に他の指揮者を混ぜているのは問題!?」と思われる方は、既にこの程度の話は退屈でしょう。^^;




レナード・バーンスタイン/N.Y.PO

Symphony No.2 (1901年?):後期ロマン派ですね。R.シュトラウスを思わせる様な第二楽章、美しい緩徐楽章(第三楽章)がその色合いを感じさせてくれます。特徴的なのは様々な楽曲を引用し、ごちゃまぜにした様な最終第五楽章でしょうか。
ただ引用以外で楽風としてはアイヴズの独自個性と言うものは然程ありません。個人的に印象があるのは緩徐楽章で、マーラー同様アイヴズの緩徐楽章は以降の変化も含めて良いですよね。


Symphony No.3 (1904年?) 「キャンプ・ミーティング」:第一楽章の頭から機能和声からの変化があり、調性感の薄さが現れる小編成の三楽章構成です。第2番にあった調性符号は無くなっています。
基本は静的スローな緩徐構成の後期ロマン派で、流れでも第2番からの大きな変化を見せてくれます。マーラーが渡米時に興味を持ったというのもわかるような…
もっとも既に第2番のフィニッシュには不協和音が入っているのが興味深いですね。(今更?…ですが ^^ゞ)




小澤征爾/BostonSO

Symphony No.4 (1916年?):第3番からまた大きく変わり、楽章毎に異なる個性の組合せが凄いです。
第一楽章は讃美歌の現代解釈の様な歌入り楽曲。第二楽章は、ポストセリエリズム以降の現代音楽技法を取り込んだかの様に、引用・ポリフォニー・クラスター等が強音と弱音の中に展開されます。最も特徴的な楽章で演奏時間も最長ですね。第三楽章では一転して機能和声の緩徐楽章です。この落差も緩徐楽章をキーにしている感じがしますね。第四楽章は無調に戻り、複雑に対位法が絡みながらコーダに向い締めくくられる素晴らしい流れです。打楽器の展開も前衛を感じさせてくれます。
第二次戦以降の前衛現代音楽に見られる様相が、既にこの時代に作られていたのがいつもながら驚きですね。



Central Park in the Dark (1907年):番外ですが、両CDに入っている室内楽曲です。
基本は弦楽による宵闇の流れで、時折木管楽器やpfがその表層を浮かぶ様に絡みます。後半で一回、管楽器群が強烈な無調の音を発信してピークを迎え、再び静けさに立ち返り終結します。調性と変化は薄く、スローで陰鬱な、深淵さが感じられる素晴らしい楽曲です。
この二枚のCDではバーンスタインN.Y.POと小澤BSOとを聴き比べられます。例によってレニーは極端な解釈で、弦楽の底流は弱音に沈み、絡む木管はリズムを刻む、そして管楽器群が高密度なパワー表出するといった具合です。美しささえ感じる小澤BSOか、はたまた陰暗と爆力のバーンスタインか
楽曲がいいので、個人的には両者ありですね。

 試しにYouTubeで聴いてみる?
  バーンスタインN.Y.PO




アイヴズと言えば引用と讃美歌展開ですが、個人的には 印象的なパート以外で特に意識する事はありません。


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。




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