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Gérard Grisey グリゼーの「限界を超えるための4つの歌 Quatre chants pour franchir le seuil」を聴く

ジェラール・グリゼー(Gérard Grisey, 1946/6/16 - 1998/11/11) はフランスの現代音楽家で、スペクトル楽派を代表する一人ですね。

今の前衛系現代音楽の流れの一つの源を作ったと言っても良いかもしれません。メシアンに師事しダルムシュタット夏期現代音楽講習会でシュトックハウゼン、リゲティ、クセナキスに学んでいます。
そしてイタリアでジャチント・シェルシに出会うわけですが、ここで大きく音楽を倍音・音響に関するスペクトルと捉える方向性を打ち出します。トリスタン・ミュライユと共にスペクトル楽派の旗頭としての活躍は知られる通りですね。

 ▶️ 代表作「音響空間 Les Espaces Acoustiques」はこちら




限界を超えるための4つの歌 Quatre chants pour franchir le seuil (1997-98年)
全編40分の晩年のこの曲ではスペクトル解析からくる声部の問題を取り組んだと言われています。
4つの歌で5つのパートからなっていますが、パートにより明確に旋律感が感じられるのは、その為の様です。またそこにはリズム感も復活していますね。パート2, 5での旋律と反復、パート3でのユニゾンで強く感じられます。
詩はそれぞれにdeath(La mort)が入っていて、古代・現代の詩人等から別個に採用されています。内容はもちろん死に関してです。英文訳が入っています。

演奏は電子音の空間音響ではありません。基本は打楽器群+室内楽にソプラノが入った緩やかなポリフォニーです。個人的にはパート4が良く、前半の打楽器やリズミカルなサックスの絡み、歌もヴォーカリーズが入り音響空間だけでなく即興的な展開も見せてくれます。

ソプラノ・ヴァイオリン・フルート・トランペットが指揮者を囲み、その後ろに三編成に別けられた室内楽がそれぞれに打楽器を伴って排されています。聴く際もボリュームを少し上げて音響効果が感じられる距離感で味わうと良いですよね。

ソプラノ : Dubosc, Catherine
指揮 : Cambreling, Sylvain
室内楽 : Klangforum Wien

指揮は日本でもお馴染みのカンブルランですが、現代音楽を得意として数多くの録音を残していますね。どうして日本でのコンサートに全曲現代音楽の採用をしないのかとても不思議です。

試しにYouTubeでちょっとだけ見てみる?
演奏はお馴染みの顔ぶれ、スザンナ・マルッキ(Susanna Mälkki)指揮Ensemble InterContemporainでソプラノはバーバラ・ハンニガン(Barbara Hannigan)になります


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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