2015年1月29日 井上道義 / 新日本フィル のオール現代音楽、クセナキス、武満徹、リゲティ at サントリーホール ★★


寒い中、2015年初のコンサートはサントリーホールでした。

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ミッキーのクセナキスとなれば、すぐに思い出すのはpf大井浩明と組んだ伝説?のシナファイですね。
今回はそのクセナキスの「ノモス・ガンマ」、武満徹「地平線のドーリア」、リゲティ「ロンターノ」、いずれすぐにイメージが脳裏に浮かぶ楽曲です。
ビッグネームで目新しさには欠ける作品群ではありますが、全曲現代音楽となれば行かない理由は見当たらないコンサートですw
当然井上道義得意のノモス・ガンマがメインな訳ですが、その並び順に思わずニヤッとしてしまいますね。
さて、その個人的思惑と結果はどうだったかと言えば...

『地平線のドーリア』は、CD"ノベンバーステップ"に入っているので通勤時などによく聴いています。コンサートでは前に8人、離れて後ろ9人の弦楽編成で奏でられる静的幽玄な楽曲です。コントラバス3人以外の後ろ6人はポリフォニーで、それが深淵さを強調しますね。そう、地平線のドーリア、です。
この曲で見せる緩く流れる様な美しさはまさに井上道義真骨頂。この曲がこんなに美しいと思ったのは初めてです。

『トロンボーン協奏曲・オリオン・マシーン op.55』はマニエリスム系、古典回帰ではなく調性回帰、の吉松隆作品で唯一興味が薄い現代音楽なのですがハードドライブあり、メランコリックあり、楽しさいっぱいのカデンツァありで楽しませてくれました。吉松さん本人もオーディエンスで列席して盛り上がりましたね。
トロンボーンが当初予定の箱山芳樹から山本浩一郎に変更されたのが少し残念。かと思ったらそんな事ありませんでした。この曲は箱山さんの為に書かれた物なので。 
でもこの曲は今回必要だったのかなぁ、なんて個人的には思いました。

『ロンターノ』は、普段のコンサートでも時折採用される静的人気曲です。しかし中身はとても技巧的で数多くの声部が織りなす大編成ミクロポリフォニーですね。
ここでは美しさよりも静かに息づく生き物の様でした。マエストロ曰く、絵を見ている様な、との事。
個人的には、各楽器が個々に異なる動きを見せてくれる姿も印象的でした。

『ノモス・ガンマ』は個人的にも好きな楽曲で、まずはその特徴的な楽器配置。
ステージ中央に指揮者、それを中心に同心円を描きます。その同心円上に演奏者が配置される現代音楽ならではの構成で、溢れる程の大編成です。正面の席からは、指揮者は勿論、外周の演奏者の背中しか見えません。
派手な打楽器群協奏曲風ですが、その響き渡る打楽器群は最外周列に配されます。
管弦楽は「地平線のドーリア」の様な静的幽玄さを所々で感じさせてくれるはず(つもり)だったのですが、マエストロは全面音の大洪水パターンでした。これはこれで強烈な演奏でしたね。
エンディングと同時に指揮者自らの拍手で一気に拍手の渦。これはお約束ながら、大喝采!

何はともあれ井上道義氏の復活した姿が見られて良かったですねぇ。流石に痩せていましたが、相変わらずお喋りも絶好調でした。

個人的目論見通りに現代音楽らしい編成の妙が楽しめました。その意味で今回の席はとてもGoodな選択でしたね。
静的な一・三曲目の後に強烈なノモス・ガンマは予定通りだったのですが、二曲目が...
まぁそれは仕方ないですね。

今年初のコンサート、とても素敵な夜でした。


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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