岸野 末利加 の Irisation を聴く

日本人スペクトル楽派のアルバムです。ドイツ在住の現代音楽家 Malika Kishino(1971年 - ) はフランス電子音楽をベースにした空間音響で注目の活躍ですね。
かのIRCAMを初め、フライブルク・ SWRエクスペリメンタルスタジオ 等々の電子音楽研究所や、ヨーロッパの現代音楽祭での楽曲採用されています。

作風は空間音響で明瞭な楽器の音色や旋律、和声は存在しません。唸りや残響が空間に広がる音響世界で、基本はドローンです。
◇ Rayons Crépusculaires (2007-08)
大太鼓と三群14人の奏者と8chのライヴエレクトロニクス作品です。特殊技法による音と電子効果音が広がり、大太鼓の打音が響きます。
◇ Monochromer Garten II (2011)
バスクラリネット、バリトンサックス、そしてトロンボーンのトリオですが、うねりの中に単純音階が飛び交います。そこでは対位法的な、機能和声ではもちろんありませんが、楽器の組合せも使われます。この辺りの楽器は現代音楽で採用される機会が多いですね。
◇ Sensitive Chaos (2010)
トランペット、トロンボーン、2セットのドラム、ピアノ、チェロ、そしてエレキギターによる構成で音色が変化しますが基本的な音響構成は上記曲と同じです。ドローン的な背景音に各楽器の音階が交錯したうねりです。太鼓が入る事で音の広がりが大きく感じますね。
◇ Prayer / Inori (2011)
東京フィル合唱団のアカペラです。東日本大震災(Fukushima)の追悼として書かれ、日本題で"祈り"をわざわざ付けています。唯一ここではレクイエムと言っても良い様な和声を感じます。
コンサートで開催される事があれば、ぜひ行ってみたいと思います。
試しにYouTubeでこの作品のインタビューを見てみる?
◇ Du Firmament (2001-02)
pfも入った管弦楽曲で、音数が増えると印象も少々変わりますね。ディナーミクは弱いと入っても編成が大きいのでメリハリが付き、表情があります。年代的に他の曲よりも古いので楽風の変化かもしれません。もう少し他の作品も聴いてみないとなりませんね。

作曲方法がどの様な手法なのか、まだ詳細にライナーノーツを読んでいませんがとても気になります。
またここまで明白な空間音響と言う事になると、やっぱりライヴで聴いてみたいですよね。もう少し特徴的な展開があると、もっと素晴らしいでしょう。




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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