シェーンベルクSchoenberg「月に憑かれたピエロ Pierrot Lunaire」の聴き比べ #4

2014年最後の投稿は、シェーンベルク (Arnold Schönberg, 1874/9/13 - 1951/7/13) の「月に憑かれたピエロ Pierrot Lunaire, Op.21」です。昨年の最後の投稿も この曲でしたので、今年もそうしてみましたw

今までに三回15CDを紹介して来ました。今回は5CD聴き比べで合計20CDになりますね。

ブーレーズで聴く「月に憑かれたピエロ Pierrrot Lunaire」3CDs
「月に憑かれたピエロ Pierrot Lunaire」の聴き比べ #2 6CDs
「月に憑かれたピエロ Pierrot Lunaire」の聴き比べ #3 6CDs

この無調の名作は、いろいろな演奏を聴く事でますます楽しみが増えると思いますね。以前も書きましたが… ^^ゞ


◆指揮:Pavel Hůla、ソプラノ:Alda Caiello 2011年
 近年はこの曲の新たな録音が出ないのですが、現代音楽を得意とするアルダ・カイエッロのシュプレッヒゲザングで楽しめます。演奏はプラジャーク弦楽四重奏団(Pražák Quartet & friends) になりますね。
やや遅めのPart 1 は透明感のある夢の中のお話といった感じがします。 狂気が見え始めるPart 2では、小劇場的な表現が顕著で演奏もコントラストが強くなりますね。Part 3でも同様で、シュプレッヒゲサングと演奏は対等な流れを見せる演奏です。まとまり過ぎて今ひとつ物足りなさを感じてしまいますが、狂気性・癖の少ない音の明瞭なPierrot Lunaireならこれが良いかもしれません。ライナーノーツには歌詞がドイツ語だけで、せめて英訳は欲しいですね。




◆指揮:Peter Eötvös、ソプラノ:Phyllis Bryn-Julson 1991年
 アンサンブル・モデルン(Ensemble Modern)とジュルソンのシュプレッヒゲサングは、両者の抑揚が強調された展開です。Part 2・3ではアンサンブルも表現力が強調されて一体化された様な感を受けますね。アゴーギクの強い演奏ですね。
フィリス・ブリン-ジュルソンは狂気よりも表現力強調型。Ensemble Modern の演奏が表情豊かで、そこもポイントですね。




◆指揮:Reinbert de Leeuw、ソプラノ:Barbara Sukowa 1988年
 フェードインして入って来る珍しいスタートの、シェーンブルク・アンサンブル(Schoenberg Ensemble)とスコヴァの演奏はとても両者がマッチしています。細く切れ上がるバルバラ・スコヴァのシュプレッヒゲサングは、何だか酔った様な不思議な表現で間を強調しています。アンサンブルもそれに応える様にスピード感溢れる展開です。
アゴーギク、ディナーミクが共に強く、そこから展開されるのは狂気です。9曲目のPierrot!の叫びは短くとても特徴的、ぜひ歌詞を見ながら表現を楽しみたいですね。暗闇を走っては辺りを振り返る、そして叫ぶ!様な展開、演奏も秀逸で強力な Pierrot Lunaire です!




◆指揮:Robert Craft、ソプラノ:Anja Silja 1997年
 Twentieth Century Classics Ensemble と、オペラでも著名なアニャ・シリヤのアルバムです。表情と表現はあるのですが、全編通して変化が類似しています。
Part 2での一種異常性の展開とかを期待するのですが、予想範疇での暴れた展開です。ぜんぜん悪くはないのですが、この曲に個人的に期待する予想を超えたものが感じられませんでした。揺らぎ、アゴーギク?、をもう少し振ってくれると好きなパターンかなぁ…
良くまとまっていますが、なんだか食い足りません。




◆指揮:Mauro Ceccanti、ソプラノ:Sonia Bergamasco 1997年
 いきなり狂気を見せつけるソニア・ベルガマスコのシュプレッヒメンテ、演奏はContempoartensembleになります。
落ち着いてみたり狂ってみたり、全休止があったり走ってみたり、Part 1 から全開です。上記 Anja Silja と同じ年の録音ですが、全編似た感じなら こちらの方が好みと言う事になります。
狂気の歌詞と無調の作品ですから、将にそう感じられるアルバムです。良いですね!



今や現代音楽の古典中の古典でしょう。昔 聴いた頃の強烈な違和感?! が感じられなくなったのが一番寂しいかもしれません。

試しにYouTubeで聴いてみる?
ソプラノ:Jesse Tatum
7曲目-13曲目(全21曲中)、part1からpart2(8曲目から)の一部で約10分です
テイタムはメゾソプラノ的で、演奏と共にやや抑えめの表現です。(英訳付き)

P.S.
Pierrot-Lunaire_at_MITAKA.jpg
そうそう、これは東京都三鷹の駅の近くにあるPierrot Lunaire! どうみても「月に憑かれたピエロ」だよねぇ。コンピューターソフトの会社だとか…

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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