トリスタン・ミュライユの Serendib, L'esprit des dunes, Desintegrations を聴く

フランスの現代音楽家トリスタン・ミュライユ(Tristan Murail, 1947/3/11 - ) は、何と言っても今の時代の現代音楽に繋がるスペクトル楽派の創始者の一人として有名でしょう。
この手の現代音楽は今までブログにアップするのを躊躇っていたのは先回書いた通りです。

このアルバムはミュライユがIRCAMにおいて行われた情報理論の研修を受けた第二期の作品になり、IRCAMが制作に協力しています。この頃、ダルムシュタットにも参加して本格的な活躍を見せる様になりましたね。
Serendib(1991-1992) は音数の変化が大きいスローな空間音楽です。無音状態は無く、なんらかの反響音が残る中を静音とクラスターの様な密集音が繰り返しやってきます。偶然性や即興性はわりと低いので聴き易いですね。
L'esprit des dunes(1993-1994) はこの作例の進化を見せるのですが、結果はポストセリエルらしい衝撃音的な強音の組合せで残響音は少なくなります。もちろん流れはスローと間です。時折明確な拍子が現れるのも興味深いです。
Désintégrations:崩壊(1982-1983) は情報理論を使って楽器音響と音響合成を行った初期作品です。収録順が逆ですが。個人的にはこの曲が残響音が一番強調されていて"らしさ"が楽しめます。一打一打の残響が渦巻く様な感じですね。パターンの変化が大きいのが聴き易さでしょうが、それが研ぎすまされて行ったのが上の二曲になるのでしょう。

音響と理論解析からの作曲や、リアルタイムのエレクトロニクス処理等の技術は現在の魁けですが、聴く方にとっては然程の音楽変化には感じられないのが残念な気がしますね。
演奏は当然の事ながらアンサンブル・アンテルコンタンポラン(Ensemble Intercontemporain)で、指揮は録音当時の音楽監督デイヴィッド・ロバートソン(David Robertson)になります。

ミュライユは他にも数枚所有がありますが、楽曲のダブリも多いです。でも、所謂(いわゆる)クラシック楽曲の様に指揮者・演奏家による聴き比べはしない予定です。



☆YouTubeで La Barque mystique (1993) を見てみる?

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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