ルイジ・ノーノLuigi Nono の音と、個人的な現代音楽とは

ポスト・セリエル以降(ちょっと括り過ぎですが)の著名現代音楽家達 クセナキス、シュトックハウゼン、ジョン・ケージや このノーノと言った顔ぶれが、このブログの現代音楽ではあまり出て来ません。
以前も書いたかもしれませんが、それはトータル・セリリズムを飛び越し 音楽を拒否して音を論じる世界。機能和音の縛りから解き放つ為の手段としての音楽ではありませんよね。
kokotonPAPAが聴く現代音楽は、無調であろうとセリエルであろうと意識された音配列で曲として楽しむ事。音や偶然性ではありません。
従って、ここで大きな区切れ目があるでしょう。

ではこの手の、言ってみればダルムシュタット系(Darmstadt International Summer Courses for New Music)の現代音楽は聴かない?
⇒聴きません。が、
その中に身を置くと言った楽しみ方は大好きです。音ですから それを流しておくわけですね。マーラーを楽しむ様に聴く事は誰が考えても無理な事は明白です。
その前提として、『なぜこんなアプローチ?』を知る為にそれぞれの音楽家の手法とか狙いや技術的な生い立ちを少々知っておくのは必須になってしまいます。そうすると面白さを感じられますね。そうじゃないと、全く"わかんない"世界です。もちろん専門家ではないわけですから、うまくコメントなんかも出来ないですよ。だから今までは、あまり出していないのですが。
ノーノもその範疇になりますが、実際には自宅や通勤時等に その音に浸っているので...これからはその方面も少しコメントしてみようかと... ヾ^^;



言わずと知れたイタリアの現代音楽家、ルイジ・ノーノ(Luigi Nono, 1924/1/29 - 1990/5/8) です。ノーノはダルムシュタット夏季現代音楽講習会に関わりが深く、初期(アコースティック)・中期(テープ等の電子音楽)・後期(ライヴ・エレクトロニクス)になっていきますね。ここでは各期の作品を紹介します。

◆ Orchestral Works & Chamber Music
初期作品に当たる このアルバムでは、題名の通りアコースティックでテープ等の処理なしになりますね。もちろん基本は短音によるスローな構成です。
一二曲目は静音展開ですが、下記アルバムとやや異なり多少なりとの音の構成(旋律)が感じられる事ですね。そして特徴的なのは、その中に"間"がある事でしょうか。一部に雅楽の様な和声も存在する気がします。その為、ノーノの作品としては"聴く"事が自分の中で成立する楽曲になりますね。
三曲目も音の構成を感じるのは同じなのですが、パルス的な音で強弱を付けています。その手の?展開になります。よくあるこういったっ強音展開はどうしてもヴァレーズをすぐに思い出してしまいますね。




◆ Como Una Ola De Fuerza Y Luz 「力と光の波のように」
中期の作品で、ノーノと言えば まずはこのアルバムですね。実に懐かしいです。ポリーニとアバド、ソプラノはタスコヴァと言う豪華布陣になります。
単音構成の音から組み立てられて、静音と轟音?の組合せになりますね。良いのは声楽が入る事でしょう。叫び、唸る様な明確にただの音列ではない意図した音配列(旋律)を見せてくれます。歌詞が存在する事で、ただの音の配列から脱却しているのは聴く事ができるので嬉しいですね。
これは何年か前に紹介済みですね。




◆ Quando Stanno Morendo「死の間近な時 ポーランド日記第2番」
ノーノの後期を象徴するライヴ・エレクトロニクスによる反響音・エコーからなる静音構成です。基本 単音によるもので、ここでも肉声が入りますが意味をなさないヴォーカリーズ(と言っていいのかな?)なので音の構成に変異を見せる事はありません。夢想する様な音の世界です。
通常で言うところの和声は無いと言って良いでしょう。これは音ですから、無調とか言う範疇ではありませんね。アンビエントやドローンといったエレクトリカに近い世界かもしれません。



頭でっかちで理論先行、前衛の停滞以降の停滞?などと華やかしき時代に比べると寂しい限りの現代音楽ですが、自分勝手に眺めて付合って見るのも一興かと…

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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