『マーラー 交響曲 第5番』«ネット配信» ハンヌ・リントゥ指揮 フィンランド国立歌劇場管 2023年8月22日
Orchestra of the Finnish National Opera
Hannu Lintu (cond.)
Hannu Lintu (cond.)
フィンランド国立歌劇場管弦楽団60周年記念コンサートで、日本でもお馴染みのフィンランド人指揮者ハンヌ・リントゥが振ったマーラー5です。個人的にはリントゥのマーラーは印象がありませんが。
昨日インプレのマルッキ/FRSOに続いてフィンランドの指揮者/オケ、そして先週のLIVEです。配信も同じフィンランド国営放送(yle)からになります。
昨日インプレのマルッキ/FRSOに続いてフィンランドの指揮者/オケ、そして先週のLIVEです。配信も同じフィンランド国営放送(yle)からになります。
Mahler Symphony No. 5

[Live at Helsinki Music Centre, 22 Aug 2023]
■ 第一部
葬送行進曲は重厚さは避けたスロー鬱、第一トリオでは約束通りのテンポアップ、第二トリオも教科書的な穏やかな鬱です。
第二楽章第一主題と第二主題は一楽章のパロディパターンで予想通り。展開部の"烈-暗-明"のコントラストも'ありきたり'な感じです。行進曲は不自然さも。
やや平凡に感じる第一部かも。
第二楽章第一主題と第二主題は一楽章のパロディパターンで予想通り。展開部の"烈-暗-明"のコントラストも'ありきたり'な感じです。行進曲は不自然さも。
やや平凡に感じる第一部かも。
■ 第二部
スケルツォ主題は何やらhrが怪しくまとまりの弱さ、レントラー主題もスローの優美さが生かせません。第三主題主部のオブリガート・ホルンは艶やかさに欠け、変奏パートは変化が弱く弦もフラットです。短い展開部は何とか明るく、再現部も各主題を力感で乗り切り、コーダはパワーで押し切ります。
一体感に欠けるスケルツォ楽章になってしまいました。
一体感に欠けるスケルツォ楽章になってしまいました。
■ 第三部
弦楽奏でまとまりやすい第四楽章ですが主部はモヤモヤと、中間部の静美さもただ細い音色にした様な、何処か落ち着かないアダージェットです。
第五楽章第一・二主題は何となくギクシャク、コデッタは優美さを何とか。展開部は始めから荒れた力感で流れに任せて、再現部後半からコーダもグワッと一気に走ります。よくわからないまま大喝采で終演です!!
第五楽章第一・二主題は何となくギクシャク、コデッタは優美さを何とか。展開部は始めから荒れた力感で流れに任せて、再現部後半からコーダもグワッと一気に走ります。よくわからないまま大喝采で終演です!!
残念ながら締まりに欠けるマーラー5になってしまいました。指揮者やオケの個性を聴かせる以前、曲をまとめるのが手一杯といった印象です。最後も暴れて終われば良いと言う事もない様な…
フラットで切れ味や一体感が弱いのはオケの技量に一因がありそうで、リントゥの指揮台を踏む靴音が虚しさを響かせます。
フラットで切れ味や一体感が弱いのはオケの技量に一因がありそうで、リントゥの指揮台を踏む靴音が虚しさを響かせます。