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ニコラス・ハッジス(Nicolas Hodges)の『A Bag of Bagatelles』ベートーヴェンとバートウィッスル



ニコラス・ハッジス (Nicolas Hodges, pf)
本ブログでは度々登場する英国(イングランド)のピアニストですね。例によってハッジスなのかホッジスなのか良くわかりませんがw

マッシミリアーノ・ダメリーニ、ジェフリー・ダグラス・マッジ、ジョナサン・パウエル、イアン・ペイス、と言った超絶技巧の現代音楽ピアノ曲を得意とするヴィルトゥオーゾの一人ですね。パウエル、ペイスも英人(イングランド)で、なぜか技巧性を得意とするピアニストが英国から現れるのが不思議です。



A Bag of Bagatelles
Ludwig van Beethoven | Harrison Birtwistle
新旧二人の音楽家、ハリソン・バートウィッスルとベートーヴェンをミルフィーユした『ピアノ小曲(バガテル)のバッグ』ですね。

ハリソン・バートウィッスル (Harrison Birtwistle, b.1934)
英(イングランド)の現代音楽家ですね。年代から行くと欧エクスペリメンタリズム(トータルかポストのセリエル)ですが、前衛不毛の地イギリスですから無調ではあっても実験的ではありません。三度五度の旋律や反復を用いて、初めから今の時代の多様性を進めていた様な楽風ですね。

バートウィッスルの三曲は全て世界初録音です。ちなみにハッジスはバートウィッスルのピアノ作品全集もリリースしていますね。







1. 幻想曲 Op.77 (1809):ベートーヴェン
曲は古典ですから何とも…ですが、ベートーヴェンらしいコントラストのある曲です。ハッジスのpfは流麗さよりも歯切れの良さを明瞭に表現します。スロー静とファスト強ですね。音の粒立ちが良いのもハッジスらしさですね。


2. variations from the golden mountain (2014):バートウィッスル
10分の変奏曲です。一瞬の速いアルペジオに鬱で音数の少ない主題です。無調なのか調性に不協和音なのかスコアを見ないとわかりません。その不安定さが魅力ですね。ここでは1.とは逆に静で鬱な流れを神秘的に奏で、時折強鍵を見せたりペダリングを変えたりと変化を聴かせます。ラストの緊張感は素晴らしく、今の時代のピアノ曲でハッジスのスタイルにフィットしていますね。


3. 6つのバガテル Op.126 (1824):ベートーヴェン
タイトル通り2-3分のバガテル6曲のセットです。No.1は緩徐曲で、2.の後に聴くとホッとするかもしれません。No.2の様な速くて技巧を要する曲の切れ味は流石はハッジスと言った処でしょうか。


4. gigue machine (2011):バートウィッスル
調性の薄いアルペジオが左右の手で対位的に流れます。ホモフォニー的な通常のピアノ曲の流れにもなって、瞬間的にはモノフォニーも現れますね。その変化と出し入れの強さをハッジスが表現します。面白いのは基本構成が点描的である事です。反復があるからか古臭い感じはありません。

 ★試しにYouTubeで聴いてみる?
  ハッジスの演奏です



5. アレグレット ロ短調 WoO 61 (1821):ベートーヴェン
2'24"のバガテルですね。ユニゾンの流れが平和な古典ピアノ曲です。


6. dance of the metro-gnome (2006):バートウィッスル
1'46"のバガテルで、メトロノームとピアノの組合せは前衛っぽいですね。voiceも"シュッ・シャッ"と入って三重奏曲?ですw



交互に入れ替わる古典と現代音楽の対比、そのコントラストが楽しいですね。ベートーヴェンの3.ではパート毎の静と強の対比を見せています。

楽曲的にはバートウィッスルの調性の薄い流れと神秘的曲調が今の時代のピアノ曲らしさがあって、ハッジスのpfもフィットしていますね。

ハッジスは例によってどの様な流れでも音の粒立ちが見事です。それがヴィトゥオーゾの証ですね。



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