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ギュンター・ヴァントで聴く近現代音楽, ストラヴィンスキー/ツィンマーマン/フォルトナー/リゲティ



Music of the twentieth century
ギュンター・ヴァント (Günter Wand, 1912-2002)
"Gunter Wand-Edition" シリーズの vol.9ですね。このシリーズではいろいろな作曲家の作品を取り上げていますが、近現代音楽も得意としていた事がわかりますね。Vol.2 でも メシアン, ヴェーベルン, と言った作品を取り上げています。(実験的前衛ではありません)

ヴァントと言うと晩年の交響曲ですが、当時の時代背景は前衛。特にB.A.ツィンマーマンとは同じ1910年代生まれで欧前衛エクスペリメンタリズムに生きて、確執もあった様です。興味がある方はググって下さいね。

演奏はヴァントが首席指揮者(1982–1990)を務め手兵とも言える北ドイツ放送交響楽団(NDR Sinfonieorchester)です。3.だけがケルン放送交響楽団(Kölner Rundfunk-Sinfonie-Orchester)ですが、こちらとも交響曲全集を出すなど良好な関係を築いていましたね。



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イーゴリ・ストラヴィンスキー
(Igor Stravinsky, 1882-1971)
言わずと知れたストラヴィンスキーですが、楽曲印象は初期に作られたバレエ三作(1910-13)ですね。今回はその後の新古典主義時代の作品になります。ピアノはヴィルトゥオーゾのニキータ・マガロフ(Nikita Magaloff)です。

ピアノと管楽器のための協奏曲 (1930)
 第一楽章は葬送の様な暗さから、いきなりマガロフの強烈なpfが跳ねる様に登場します。曲調は新古典主義の明瞭な音楽に不協和音での加飾です。時折覗かす不協和音が空々しい感じもありますが。第二楽章は緩徐楽章でソフトなpfから入って来ますが、ここでも僅かな不協和音を挟みます。第三楽章はいかにもアレグロ、特色的なモノは感じません。
やっぱりストラヴィンスキーは初期バレエ曲という事になってしまうでしょうか…



ベルント・アロイス・ツィンマーマン
(Bernd Alois Zeimmermann, 1918-1970)
このブログでは一押しの一人で度々登場しているので紹介は割愛ですw 1953年作品ですから新古典主義からセリエルを模索した時代の楽曲ですね。その後1960年代から多様性のコラージュで素晴らしい作品群を残す事になります。

一楽章の交響曲 (1953)
 今回は1930ver.ですから新古典主義の楽曲になっていますね。重厚さを強く感じるのはヴァントの個性とフィットしているからでしょうか? ツィンマーマンがセリエル技法的な印象を感じさせるのは点描的な流れなのですが、当然感じませんね。背景にある弦楽器のトレモロはこの時期の特徴でブルックナーみたいですw
新古典主義も悪くないのですが、ツィンマーマンらしい楽しさはこの後やって来るわけです。

 ★試しにYouTubeで観てみる?
  Karl-Heinz Steffens指揮, BPOによるLIVE抜粋です
  こちらの方が緩急のコントラストが効いてgood!!




ヴォルフガング・フォルトナー
(Wolfgang Fortner, 1907-1987)
シェーンベルクやヒンデミットに師事した独現代音楽家ですね。ダルムシュタットでの活躍もあって、フライブルク系。弟子に上記B.A.ツィンマーマンの他、ヘンツェやリームと言ったビッグネームがいます。
ヴァントは取り上げる機会が多かった様です。

大オーケストラのための交響曲 (1947)
 四楽章作品です。ここでも明瞭な新古典主義の楽曲です。処々でストラヴィンスキーのバレエ曲を思わせる流れがありますね。引用的でさえあります。ドンシャン的な派手さの機能和声の楽曲で、通常のクラシック音楽として何の違和感もありません。個人的には守備範囲外と言う事になってしまいます。



ジェルジ・リゲティ
(György Ligeti, 1923-2006)
ハンガリー系のオーストリア現代音楽家のビッグネームですね。バルトークから進み、1950年代中盤にエレクトロニクスを垣間見て、1960年代には大規模オーケストラを指向する様になります。今回はそんな1967年のリゲティの代表作です。

ロンターノ (1967)
 唯一 新古典主義的ではない空間系現代音楽です。機能和声ベースの多様性で、トリル・トレモロを背景にしたロングトーンのスロー幽玄な流れは、今の時代の現代音楽に通じる処がありますね。



近現代音楽と言ってもピックアップされたのは機能和声の新古典主義音楽オンパレードです。多少の不協和音なら、"春祭"(1913)でオーディエンスがその和声変化に驚いた時代はとうに過ぎているわけです。

新古典主義でもツィンマーマンはほどほどに、楽しめたのはリゲティの4.ですね。抑揚の薄い静的な美しい響きと空間が新しい時代を感じさせてくれました。




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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