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クラリス・ジェンセン(Clarice Jensen) の「For This from That Will Be Filled」というライヴエレクトロニクスの音


クラリス・ジェンセン
(Clarice Jensen, b.****)
ジュリアードで習いN.Y.ブルックリンで活動する女性現代音楽家でチェリストですね。このブログでもマックス・リヒターのアルバムでの参加で知りましたが、ヨハン・ヨハンソンとの共演もあって、その時点でポスト・クラシカル系の音楽家とわかりますね。

N.Y.ではACME(American Contemporary Music Ensemble)の芸術監督(artistic director)を努めているそうです。


For This from That Will Be Filled
もちろんポスト・クラシカルですからヒーリングに近い優しさと思うと落とし穴がありますね。技巧的にはマルチトラックやループといったエレクトリック処理されて、ソフト・プログラミングのドローン系という事になるでしょうね。演奏にはエフェクト・ペダルも使用しているそうです。

映像芸術家のジョナサン・ターナー(Jonathan Turner)とのインスタレーション・コラボで知られますが、本作品も元はその方向の様ですね。下記YouTubeを参考ください。






BC
2018年に亡くなったヨハン・ヨハンソン(Jóhann Jóhannsson)との共作だそうです。チェロの反復旋律に電子音のサウンド(サンプリングvc音の処理)が被ります。全てロングトーンでドローンですね。色合いは暗く沈んだトーンで統一されて12分間での変化は微小ですが、後半に電子音が先鋭的になり、ジェンセンのチェロもエフェクトが強まりますね。


Cello Constellations
マイケル・ハリソン(Michael Harrison)による曲でジェンセンに献呈されています。25のチェロサンプリングデータとの共演になります。チェロのボウイングの細かい音が交錯します。ドローンでありながらノイズ系でもある様なサウンドです。音はクレシェンドしながら、速い繰り返しが強くなります。中間部(トリオ)があって、スローダウンし下降音階が現れますね。主部回帰山場からのコーダもあって鎮まって終わります。
所謂(いわゆる)ドローンとは一味違う面白さを見せてくれますね。インド音楽和声を感じるかもしれません。

 ★試しにYouTubeで観てみる?
  ジョナサン・ターナーの映像とのインスタレーション・ステージ、必見です!!
  初演時の様ですね (premiere performance at the Kitchen)



For This from That Will Be Filled (A)
どの音色がドローン系電子音なのかジェンセンのvcなのか混沌としてわからない音塊的サウンドです。マルチサウンドで空間が満たされそうですね。


For This from That Will Be Filled (B)
パイプオルガンの響きの様なリバーブが無表情に鳴り渡ります。その中に僅かな音階変化が現れると、それが波の様になって地響きの如く低音圧を増して行きます。そこにチェロの旋律が浮かび上がって背景は静まって行くと、そこから中間部(トリオ)的に澄んだ音色のチェロ主体となりますね。ソナタで言えば展開部かもしれませんが、ちょっと古い構成感が生きていますね。バッハの引用の様な反復旋律がカデンツァで現れると背景音は電子音(フィールドレコーディング?)が入ります。面白いです!!
一部で微妙な中華和声も感じますね。



ベースは反復とドローンですが、チェロによる強烈なライヴ・エレクトロニクスの楽曲ですね。ステージではライヴ・リミックスなどもやっているのかもしれません。今の時代の電子音楽の一つの方向性で、近年はよく見られるパターンになりますね。

部屋を暗くしてヒーリングかと思いきや、エクスペリメンタリズム方向も強くとっっっても興味深いです。何かもう一作品探してみようと思います。



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・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。


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