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エーデン・ラーツ(Ödön Rácz) のコントラバスで聴く 洒脱な三曲『My Double Bass』


My Double Bass
ハンガリー生まれの若手コントラバス奏者エーデン・ラーツ(Ödön Rácz, 1981/9/6 -)は、ウィーンフィル(及び歌劇場)で首席コントラバス奏者を務めているそうです。

そのラーツが、三人の音楽家のコントラバス協奏曲をチョイスしたアルバムですね。それぞれ興味深い選択です。コントラバスは現代音楽に合うのでついつい手にしてしまいます。
演奏はスペランツァ・スカップッチ指揮フランツ・リスト室内管弦楽団です。







ジョヴァンニ・ボッテジーニ
(Giovanni Bottesini, 1821-1889)
19世紀イタリアの超絶技巧コントラバス奏者にして作曲家であり指揮者であったボッテジーニ。「コントラバスのパガニーニ」と言われたそうですから、まさに打って付けの選曲ですね。

Gran Duo concertante
 曲のイメージはイタリア歌劇風な印象です。そこにタイトルロールの様なコントラバスとヴァイオリン(Noah Bendix-Balgley)が朗々と音色を奏でます。ちょっとR.シュトラウスのドン・キホーテの様なDialogueの気配がありますね。超絶技巧を楽しむというよりも、そんな洒落た流れを楽しむ感じでしょうか。コントラバスは思いの外低音パートが少ないのが意外です。

 ★試しにYouTubeで聴いてみる?




アストル・ピアソラ (Astor Piazzolla, 1921-1992)
説明不要のアルゼンチン音楽家にしてバンドネオン奏者、タンゴですがクラシックやジャズの世界に多大な影響を与えましたね。現代音楽にもよくリストされます。

Le Grand Tango
 まず曲が良いですね。ピアソラらしいタンゴ和声の上に室内楽の音色が乗って、そこにコントラバスがリードパートを奏でます。適度な緊張感と神経質さ、ラーツのコントラバスにも曲のセンスに沿った表情があり まさにピアソラです。最後に思わず"ブラーヴォ!"と言いたくなります。




ニーノ・ロータ (Nino Rota, 1911-1979)
イタリアの現代音楽家ですが、誰でも知るところの「ゴッド・ファーザー」等々の映画音楽の方が著名でしょうね。個人的には興味が薄い音楽家の一人になるかもしれません。

Divertimento concertante
 四楽章の協奏曲です。曲はロータですから標題音楽的で映画音楽風です。フィルムミュージックを足がかりにした今の米管弦楽作品の様です。
ただ一味違うのは、ここでラーツのコントラバスがセンスの良い音色で表情を付けてくれる事でしょうね。それが無いと、何かのサントラ盤?!で終わってしまうかもしれません。ラーツが光ましたね。




三人の音楽家、"ウィーンフィルの…"、と言う時点で前衛系ではない事はわかりますね。コントラバスの可能性がどうの、と言うよりもメロディアスな三人の音楽をコントラバスで楽しませてくれるアルバムでしょう。

肩肘張らずに、ゆったりと一杯やりながら聴くと何だか心地よい。そんな時間が好きな方にうってつけの一枚です。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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by kokoton
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・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。




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