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和声変化の楽しい彩:米女性現代音楽家 ハンナ・ラッシュ(Hannah Lash) の『Filigree』を ジャック・クァルテット(JACK Quartet) の演奏で


ハンナ・ラッシュ
(Hannah Lash, 1981 - )
N.Y.(州)生まれのハープ奏者で現代音楽家。ハーバード大でPh.Dを取得し、声楽, 室内楽, 管弦楽, ソロと幅広く作品を手がけていますね。
管弦楽ではロサンジェルス・フィルやミネソタ管からの委嘱も受け、室内楽もアルディッティQやジャックQから委嘱されています。


Filigree
室内楽集で、バロック音楽の学問的部分と中世のタペストリー芸術、その二つにインスパイアされた音楽だそうです。現代と古典を織り成す音楽でしょうか。
演奏は現代音楽を得意とする米のジャック・クァルテット(JACK Quartet)です。






Frayed
フラジョレット?によるオルガンの様なvnで入る面白い発想ですね。その流れは叙情的になり、いきなりの即興クラスター的劇奏になります。一部ノイズ的にもなりますが、楽風は無調前衛ではなく 調性ベースの新古典主義風でもあります。叙情と刺激のコントラストを明確にした面白さがありますね。


Suite: Remembered and Imagined
6パートの組曲です。僅かに感じる民族音楽和声、刺激的な音構成、その背景に調性と反復、ロンドやホモフォニーといったバロック・古典的基本ベースが存在しています。パート間の変化も切れ味良く、聴き応えがありますね。


Pulse-space
単純反復の強烈なトゥッティから入ります。それをベースに旋律が現れては消えます。背景に薄っすらとピチカートが入るのが効果的ですね。陶酔系の執拗な反復が面白いですね。この曲は他と方向性が少し異なりますかね。

 ★試しにYouTubeで聴いてみる?


Filigree in Textile
"金属織物"のタイトル通りの"金" "銀" "シルク" の3パート作品です。バッハの無伴奏チェロの様な旋律から入り、宗教曲和声の様なピチカートが現れます。前曲からいきなり300年以上遡る様な印象を受けます。そこからはラッシュらしい和声変化を続けて、今の時代の流れに帰ってきます。興味深い構成感ですね。



機能和声あり無調あり、古典も新古典主義もありの和声変化の波。素晴らしい多様性の現代音楽で好みです。オケ作品も是非聴いてみたいですね。

特殊奏法の印象は薄く、特徴的なのはフラジョレットとピチカートを多用する事でしょうか。



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。




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