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高橋悠治 のノイズ系電子音楽『リアルタイム-5 翳り』を聴く


高橋悠治
(Yuji Takahashi, 1938/9/21 - )
日本を代表する前衛電子音楽の現代音楽家にしてピアニストですね。ピアニストとしてもサティ等の紹介で著名ですが、個人的にはクセナキスに師事した電子音楽がキーですね。執筆活動も多く、今更の紹介もないでしょう。昨日久しぶりにクセナキスをインプレしたので高橋さんのCDを手に取ってみました。


Real Time- 5
1990年代初頭を代表する前衛電子音楽の一つですね。この頃はホワイトノイズかサンプリングかという演奏でしたが、これは後者です。まだPCソフトからリアルで、例えばライヴエレクトロニクスの様に処理してステージ上演奏はない時代でした。

68種の様々な単音サンプルを4組にして、IRCAMのソフトMAXでプログラミング。それが30-180秒でランダム再生されて、他の4組が短い間隔で出現する様に組んだそうです。(当時のMAXは言語プログラムだった?! 今はモジュールの組合せ化されているのでハードルは低いですが)
サンプリングをキーボードで音程処理しているかは不明ですが、サンプラーはAkai、コンピューターはMacで、大きくRAM拡張してありますが特別な機材ではありませんね。今はプーラーとソフトで素人でもかなり遊べる時代になりました。






YujiTakahashi-KAGERI.jpg
(ジャケット写真です)


翳り コンピューター音楽演奏システムのために
  KAGERI (1993年), for Live Computer Music System
  《 I, II, III, IV, V, VI, VII 》
ステレオの左右位相の中にサンプリング・ノイズが細切れに出現するPart I、何かの呼吸を感じるPart II、振動音のIII、・・・・多少感じるものは違っても基本的にパート間での流れは変わりません。ノイズは出現しては消える短サイクルで、常に全休符?を挟んでいるのが特徴的。"間"の支配ですね。
クセナキスの初期(や後期)のノイズを感じますね。クラスター音塊の炸裂ノイズ系サウンドではなく、ノイズそのものという感じです。

プログラムによってチャンス・オペレーションや、密集クラスター混沌の可能性も感じられて面白いです。



クセナキスのノイズ系電子音(楽)との違いは、クセナキスが大音響大空間なのに対して高橋さんは繊細音響小空間な事でしょう。現に「部屋あるいは人の出入りする空間に音量を小さめにして流しておく」とありますね。

次回写真展をやる事があったら、これをBGMにしたいという感じですw

高橋さんの音楽はピアノ演奏も含めて考えさせられる物があります。一つには執筆で意図や技法を表明しているからでしょう。現代音楽は作曲者(演奏者)の考え方や理論があって成立するのが基本ですから、たとえ断片としてもご本人のライナーノートは大切ですね。




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・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。




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