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NEOSレーベル『 MUSICA VIVA 15 』で聴く、P.エトヴェシュ / B.A.ツィンマーマン / M.スモルカ


MUSICA VIVA 15
以前紹介したMUSICA VIVAシリーズについてですが再度記しておきますね。
『ムジカ・ヴィヴァ・ミュンヘン (Musica Viva München)』シリーズはCol Legnoレーベルのヴルフ・ヴァインマン(Wulf Weinmann, owner and label manager)が、バイエルン放送局主宰の同音楽祭(設立は1945年Karl Amadeus Hartmann)の音源をリリースしたものです。

基本的には欧州エクスペリメンタリズムで、ダルムシュタットやドナウエッシンゲンと同列の音楽祭でお馴染みの顔ぶれとなります。現代音楽ファンには知られたシリーズでが、その後ヴァインマンが新たに設立したNEOSレーベルに引き継がれて、この"15"がその第一弾だったと思います。

協奏曲的な二曲(+コーラス曲)で、ペーテル・エトヴェシュ指揮 バイエルン放送交響楽団(Symphonieorchester des Bayerischen Rundfunks)の演奏になります。







ペーテル・エトヴェシュ
(Peter Eötvös, 1944年1月2日 - )
指揮者としてもお馴染みのエトヴェシュは今の時代の好きな現代音楽家の一人です。静と烈のコントラスト、特殊奏法とエレクトロニクス、調性も包括する多様性、と今の時代流れの現代音楽でしょう。
このアルバムの指揮も担当していますね。

Cap-ko (2005年)
  Concerto for Acoustic Piano, Keyboard, and Orchestra
二人のpfはPierre-Laurent Aimard (piano), Paul Jeukendrup (electric piano)になります。新古典主義からの流れを感じる様なエトヴェシュらしいメリハリ、ポリフォニーは時にホモフォニーの様に絡みます。pfも強鍵点描的に打たれてクラスターのオケと対峙します。強烈な音の出し入れがエトヴェシュの世界ですね。

 ★試しにYouTubeで聴いてみる?




ベルント・アロイス・ツィンマーマン
(Bernd Alois Zimmermann, 1918/3/20 - 1970/8/10)
少々古い現代音楽家として個人的に大好きな一人で、年代別の楽風変化等は既にインプレ済みですね。→ こちら

Konzert Für Violine Und Grosses Orchester (1950年)
 ヴァイオリンはマルティン・ムメルター(Martin Mumelter)で、頭から陰鬱で繊細でキレのある音色を響かせます。音量的にオケにやや被りぎみなのはmixingの問題でしょう。曲は民族音楽的旋律を織り交ぜながら派手なオケで飾り立てられています。調性的な旋律は時に対位的でまさにB.A.ツィンマーマンの初期終盤、新古典主義からセリエルへ足を踏み出す時期の作品ならではですね。

過去の同曲インプレ(vn:ハンス・マイレ、アレクサンダー・サンダーcond. ベルリン放送交響楽団のCD)と比べると、陰影は強くvnの音色も研ぎ澄まされていているのでより好みですね。




マルティン・スモルカ
(Martin Smolka, 1959/8/11 - )
プラハ生まれチェコの現代音楽家で、本国ではオペラ"Nagano"が有名です。ヴェーベルンやミニマル、米実験音楽の影響を受け、micro-intervals が特徴と言われていますね。楽風は調性回帰的です。

Walden, the Distiller of Celestial Dews (2000年)
  Five Pieces for Mixed Chorus and Percussion
2000年のドナウエッシンゲン音楽祭で初演されている、アカペラのコーラス宗教曲的楽曲です。 米の思想家・作家のヘンリー・デイヴィッド・ソロー(Henry David Thoreau)の書"Walden"を元に作られていて、自然を対象としているそうです。歌詞はライナーノートに載っていません。
曲は美しいコーラス作品です。殆ど出番が不明なパーカッションはWolfram Winkelです。



まず三曲目は美しい機能和声の合唱曲なのでインプレには含みません。

時代背景的には離れる二つの作品ですが、単なる無調混沌よりも多様性や新古典派風な流れに共通性を感じる事になりますね。やっぱりB.A.ツィンマーマンが50年ほど生まれるのが早かったと感じてしまいますね。
演奏は総じてエトヴェシュ色が出たでしょうか。本人作品も含めて明確な音の出し入れとコントラスト、特に強音の色付けですね。




♬ 現代音楽CD(作曲家別)一覧


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・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。





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