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アンネ=ゾフィー・ムターのヴァイオリンで聴くペンデレツキ『Anne-Sophie Mutter Hommage à Penderecki』


クシシュトフ・ペンデレツキ
(Krzysztof Penderecki, 1933/11/23 - )
ポーランドの現代音楽家ですが、前衛的無調から始まってはいても重厚で暗い調性回帰か宗教色かといった印象が拭えませんね。以前、交響曲全集をインプレしていますが印象は変わりませんでした。今回も1990年代以降の作品なので、どうでしょうか。


アンネ=ゾフィー・ムター
(Anne-Sophie Mutter, 1963/6/29 - )
言わずと知れたドイツのビッグネームですね。10代でカラヤンの秘蔵っ子、近現代音楽もレパートリー、近年は随分と痩せました、と言った個人的印象です。演奏スタイルは弾き振りの影響もあってか"これ見よがし"から"切れ味"になってきましたね。(メンデルスゾーンで聴き比べています)

そのムターがペンデレツキと長年の交友があったとは知りませんでした。全曲ムターに献呈されていて、メタモルフォーゼン以外はムターからの委嘱曲でもあります。「ヴァイオリン・ソナタ第2番」は世界初録音*だそうで、今年85歳を迎えるペンデレツキへのオマージュという事で2CDsetでの登場ですね。
普段ならほぼ興味の湧かないセットですが、その様な話を知ったら聴いてみたくなりました。




ラ・フォリア (2013年), ヴァイオリン・ソロのための
近年の9パート、途切れ目なしの楽曲です。陰鬱な音色の調性旋律を使った極小曲の集まりで、反復(変奏含む)も強く新古典主義的にも感じますね。曲の特徴は薄いですがムターのvnは切れ味が、適度にですが、鋭いですね。ムターが好きそうでソロのコンサートには良さそうです。

協奏的二重奏曲 (2010年), ヴァイオリンとコントラバスのための
曲調は類似ですがダブルベースと互いの旋律がdialogue的に重なります。ポリフォニーではなくホモフォニーで古典的ですが表情豊かでペンデレツキ的刺激もあり面白いですね。

 ★ 試しにYouTubeで観てみる?

ヴァイオリン・ソナタ第2番* (1999年), ヴァイオリンとピアノのための
実はこれだけが2017年新録音、五楽章形式での陰鬱で重い空気のペンデレツキらしい楽曲です。旋律は変奏を含めて反復されています。また時に民族音楽の色合いを見せるのは気配が変わり面白いですね。曲の気配が"あっけらかん"としている訳ではないので、それらしい気分で聴くwには楽しめますね。

メタモルフォーゼン, ヴァイオリン協奏曲第2番 (1992-1995年)
ペンデレツキ指揮、ロンドン交響楽団の演奏で六楽章構成、1997年録音の再発"Metamorphozen"ですね。上記CD1の楽風を管弦楽に置き換えただけ、と言っては失礼かもしれませんがそんな感じです。静的パートに表現を与えて悪くはないのですが代わり映えしない様な。ペンデレツキ本人が指揮をしているので曲は意図通りなのでしょう。
ただコンサートで聴いたら陰影もあり演奏時間も適度なので聴きごたえがありそうです。ムターは繊細・神経質でいい感じですが前に出てこないですね。(ミキシングの問題?!)

 ★試しにYouTubeで観てみる?
  1st mov. Allegro ma non troppo になります。



ムターの程よい切れ味のvnは表現力を感じましたね。今回初録音*一曲のみが2017年で後は旧録音なのは残念ですが…

一方ペンデレツキの曲は、無調前衛の現代音楽に軸足を置いて聴かなければ、機能和声+αの幽玄深淵さと刺激もあり十分に楽しめそうですね。バルトークあたりがお好きならば良い感じかと。




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・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。





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