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バイロイト音楽祭2018 ワーグナー 歌劇「ローエングリン」をNHKプレミアムシアターで観る

公演も含めて何かと観る機会が多い楽劇『ローエングリン』ですが、やっぱりバイロイトですね。
今年はネタに事欠かなかった様な…

1) 「ニーベルングの指環」上演無しの今年のバイロイト、唯一の新演出で初の米演出家Y.シャロン。
2) タイトル・ロールはロベルト・アラーニャからベチャワに、ネトレプコはハルテロスに変更。ドイツ語の問題?とか出てはいますが。(我儘ティーレマンのゴリ押しの噂もw)

とはいえ初登場ベチャワ、ハルテロス、ツェッペンフェルト、と面白そうな顔ぶれですね。


2018BayreutherFestspiele-Lohengrin.jpg
(写真はwebからお借りしました)



演出

設定はおとぎの国、電気技師のローエングリン(象徴は稲妻⚡️、舞台にも電光を多く取り入れています)、と変則ですが前衛の様相はありません。ラストも緑の木の様なゴットフリートが現れてもエルザもオルトルートも残っているという変化球になります。キーのはずの指輪もありませんでした。まぁ今やラストは演出家が好きに変えちゃいますから、かえって違和感がなくなりましたねw

違和感を感じるのはエルザが冒頭や第三幕で縛られたり、ジェンダー表現と解説にありましたが、理解力不足で必然がわかりませんでした。一番高貴なシーン、ローエングリンが素性を明かす時になぜ倒れなけれならないのか? (知られてしまった悲しみなど不要かとw)



舞台・衣装

特徴的なのは多くのシーンで色彩をブルーに統一している事でしょう。髪も衣装もですね。
舞台は大物配置もありますが、それほど凝ってはいません。巨大な碍子が転がるのもローエングリンが電気技師だからでしょう。衣装も同様で、中世を基本にした感じで「おとぎの国」設定ですが、背中のとってつけた様な羽は中途半端な感じです。


配役

バイロイト初登場のタイトルロール、ベチャワは高音の延びがよく聴かせてくれましたが特筆ものでもありませんでした。少し残念でしょうか。
ツェッペンフェルトはこういう役を演じると良いですね。テルラムントのコニェチュニは残念ながら声・演技ともにもっと憎々しさが欲しいです。
エルザのハルテロスは第二幕以降は疑いの念を抱く演技も声も悪くありませんでした。62歳になったマイア、オルトルートをそつなく演じましたね。


音楽

10作品全てを指揮する事になったバイロイトの帝王ですが、なぜか控えめクールな演奏に感じました。バイロイトのティーレマンとしては薄味かも。第三幕前奏曲ではアゴーギクを振っていましたね。



悪くはないのですが、新演出と配役顔ぶれから期待したほどの事はなかった様な…何か一つ足りない様な…

バイロイトですから演出は何がしらかの前衛性が欲しかったですし、配役にも誰か突出したものを期待してしまいました。

まだるっこいシーンが多い演出が個人的な好みではなかった、それだけの事かもしれません。同じ作品をいろいろ観てくると当然の事ですが、期待値のハードルは上がってしまいますね。歳をとると特に、かもしれませんがw




<出 演>
 ・ドイツ国王ハインリヒ:ゲオルク・ツェッペンフェルト [Georg Zeppenfeld]
 ・ローエングリン:ピョートル・ベチャワ [Piotr Beczala]
 ・エルザ・フォン・ブラバント:アニヤ・ハルテロス [Anja Harteros]
 ・テルラムント (ブラバントの伯爵):トマシュ・コニェチュニ [Tomasz Konieczny]
 ・オルトルート (テルラムントの妻):ワルトラウト・マイア [Waltraud Meier]

<合 唱> バイロイト祝祭合唱団
<管弦楽> バイロイト祝祭管弦楽団
<指 揮> クリスティアン・ティーレマン [Christian Thielemann]
<演 出> ユーヴァル・シャロン [Yuval Sharon]
<美術・衣装> ネオ・ラウフ&ローザ・ロイ
<照 明> ラインハルト・トラウプ


収録:2018年7月25日 バイロイト祝祭劇場(ドイツ)


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

2018年8月27日 サントリーホール サマーフェスティバル 2018《フランス音楽回顧展 Ⅰ 》T.ミュライユ / R.センド / P.マヌリ


一昨日に続きサントリーホールのブルーローズ(小ホール)へ行ってきました。
『《フランス音楽回顧展 Ⅰ 》昇華/飽和/逸脱 〜IRCAMとその後〜』と題されたフランス現代音楽の流れ、メシアンを源流としてブーレーズ・IRCAM(フランス国立音響音楽研究所)からの流れが楽しみですね。

20180827SuntoryHall.jpg

このブログではお馴染みのミュライユやマヌリそしてIRCAMですが、注目はラファエル・センドですね。音の飽和(サチュラシオン)を展開する一人で、極端な特殊奏法ノイズと荒っぽいクラスターで凶暴な作風です。IRCAMとスペクトル楽派からの派生した流れですね。

また今回は二人の電子音響、J.M.フェルナンデスと個人的注目マキシム・ル・ソーの来日でライヴエレクトロニクスの様子も楽しみです。IRCAMのMAX(今はCYCLING ’74管理下ですが)プログラミングでしょう、多分w
もちろん全曲日本初演です。





トラヴェル・ノーツ, Travel Notes (2015年)
トリスタン・ミュライユ (Tristan Murail, 1947/3/11 - )
グラウシューマッハー・ピアノ・デュオ[GrauSchumacher Piano Duo](pf Duo), 藤本隆文&安江佐和子(perc.)

2pf, 2perc. のセットです。繊細で美しい響きの対位法のpfは高音側鍵盤主体で対話の様でした。キレのある二人(群)の打楽器もそれに色を添える感じで良かったです。完成度が高く、もちろんポリフォニーもですね。



フュリア, Furia (2010年)
ラファエル・センド (Raphael Cendo, 1975/2/26 - )
山澤 慧(vc), 秋山友貴(pf)

pfとvcの強烈な特殊奏法のノイズ、そしてクラスターです。pfは通常演奏と同じくらい特殊奏法を使い、vcのトリル・グリッサンドは強烈でチューニングも変えていました。弓も二本持っていましたね。即興的ですが全て譜面になっているのが凄いです。それがR.センドですね。アンプリファイド増幅で小ホールが生きましたが、若手日本人二人の演奏はもっと暴力的パワーでも良かったのでは、なんて思ってしまいました。
この曲はvcの背後に共鳴用のpfをもう一台置いて演奏する事もある様ですね。



時間、使用法, Le temps, mode d'emploi (2014年)
フィリップ・マヌリ (Philippe Manoury, 1952/6/19 - )
グラウシューマッハー・ピアノ・デュオ(pf x2), ホセ・ミゲル・フェルナンデス[José Miguel Fernández]&マキシム・ル・ソー[Maxime Le Saux](電子音響)

Duoのpfとライヴエレクトロニクス処理されたpfが重なり合って、マヌリらしい強音の世界が出現します。点描的パートと、グリッサンド・トレモロを中心としたクイックな流れですが、主は強音です。
エレクトロニクスはループサンプリングが主、多分w、でディストーションやエコーそれに音色を変えている様です。pfを邪魔せず良いバランスでした。空間音響系の響きもありIRCAMらしさ満載でしたね。
最後にマヌリが登壇して拍手を受けていました。

ちなみにエレクトロニクス・プログラミングはフェルナンデスでした。幸運にもル・ソーと言葉を交わす機会があったので聞いたところ、彼は今回はハード・セッティングだとの事でした。話が出来て嬉しかったですが、残念。



美しいミュライユ、ハードなセンドとマヌリ。空間音響を感じるアコースティックとエレクトロニクス。今の現代音楽の主流の一つ、IRCAMベースの仏現代音楽の三曲が味わえて何よりでした。

マヌリは想像より体系が立派でしたねw




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

2018年8月25日 イェルク・ヴィトマン《室内楽》Chamber Music Works, in サントリーホール サマーフェスティバル2018

残暑厳しい東京の午後3時、楽しみにしていた『サントリーホール国際作曲委嘱シリーズ』で六本木まで行ってきました。

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毎年恒例、今年No. 41回のテーマ作曲家はイェルク・ヴィトマン(Jörg Widmann)、監修は細川俊夫さんという楽しみなセッテイング。今日は室内楽で全曲ヴィトマン作、そしてブルーローズ(小ホール)は演奏者が間近に感じられて楽しめるのがポイントですね。

 クラリネット(cl):イェルク・ヴィトマン
 ヴァイオリン(vn):カロリン・ヴィトマン
 ピアノ(pf):キハラ良尚
 ホルン(hr):福川伸陽
 オーボエ(ob):吉井瑞穂
 ファゴット(fg):小山莉絵
 弦楽四重奏:辺見康孝:Vn, 亀井庸州:Vn, 安田貴裕:Va, 多井智紀:Vc








ミューズの涙 (1993/1996年)

cl, vn, pfの三重奏曲です。clとvnで幽玄な流れを作ると、pfが加わって表情が変わります。静と即興的な激しさにポリフォニー、モノフォニー、ホモフォニーが入り乱れます。19歳の作品で短二度短三音の下降音階で成り立っています。


エア (2005年)

ホルン・ソロ曲です。無調の旋律が流れるのですが、奏者の背後に置かれたピアノが共鳴するのがポイントですね。技法的には別に新しくもないのですが、素晴らしく美しい残響音を残して空間音響の楽しさが味わえました。盛込まれた技巧よりも演奏のエモーショナルさが良かったです。


3つの影の踊り (2013年)

ヴィトマン本人のクラリネット・ソロ曲です。ステージの左右と中央に譜面台がセットされて、三ヶ所で演じます。一番面白かったのは左で、特殊奏法、クラッタリング?、を中心に最後は叫び声で締めました。タメスティ(va)をフィーチャーしたアルバムでもやってましたね。


弦楽四重奏曲第3番「狩の四重奏曲」 (2003年)

作曲の基本はスケルツォで、明るさだけでなく影になった攻撃性などを表現しているそうです。民族音楽の色合いも感じるクイックで激しい即興的ポリフォニーな流れで、掛け声付き。凶暴なボウイングで弓の糸はボロボロです。最後はvn,va三人が弓を振ってチェリストを打ち付ける様にして終わります。なんでも狩をする側が最後は狩られるのだとか。チェロの「やられたッ!!」っていうのも含めて笑いが起こる楽しさでした
この曲はアルディッティ弦楽四重奏団に献呈されたとの事、これでイメージ湧きますかねw


「エチュード」第1巻 (第1~3曲) (1995,2001,2002)

ヴァイオリン・ソロ曲で、妹カロリンさんですね。ここでもステージに7つの譜面台が置かれ、向かって右から左へ移動します。エチュードなのですが、現代音楽なので音楽的な技術の盛込みはわかりません。解説では、1.楽器の持つ残響の検証、2.コラールからヴィルトゥオーゾへ、3.左手の為のエチュードだそうです。微分音パートや三曲目の技巧性は印象的でしたね。


五重奏曲 (2006年)

cl, pf, hr, ob, fg編成の興味深い五重奏です。同編成で曲(K.452)を作ったモーツァルトに敬意を表しているそうで短い18のフラグメントから出来ています。
鬱で幽玄ななかに、対位法を配している様ですが、例によってポリフォニー・ホモフォニー・モノフォニーが絡んでいます。そして静の中のクラスター出現、協調した短いタンギングでの表情付けや無調ですが旋律は存在すると言ったヴィトマンらしさが全て盛込まれた楽曲ですね。時に調性までも感じました。


アフタートーク [ヴィトマン&細川俊夫]

面白かったですが、ヴィトマンはお話が長いですねw 技巧的な話はありませんでしたが曲にまつわる話は聞けました。
8/31の《管弦楽》でのサントリーホール委嘱・世界初演の『ヴァイオリン協奏曲第2番』は日本のオーディエンスへの感謝を表し、妹カロリンさんの為に作ったとの事。特に始めのパートの響はサントリーホールをイメージしたそうです。行かれる方は楽しみに!!
(遅れていてパート譜が出来ていない処もあるとか。細川さんがバラしてましたw)



ソロから五重奏までヴァリエーション豊かに楽しませてもらえました。
特にホルン・ソロの『エア』の美しさ、楽しさいっぱいの『狩の四重奏曲』、ヴィトマンのヴァリエーションを揃えた『五重奏曲』は、魅力溢れるヴィトマンの世界が堪能できましたね。もちろん全楽曲特殊奏法バリバリで、日本人演奏者の皆さんも素晴らしかったです。

次は31日の《管弦楽》ですが、残念ながら都合が付かず。行ける皆さんが羨ましいです。




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

クルタークの「Botschaften des verstorbenen Fräuleins R.V. Trussowa」| ヴィトマンの「… umdüstert …」を聴く


FESTSPIELDOKUMENTE
現代音楽レーベルNEOSのシリーズで、Salzburger Festspiele 2004のLive録音ですね。今回は室内楽二曲で、演奏はいずれもリューディガー・ボーン(Rüdiger Bohn)指揮、オーストリア新音楽アンサンブル(österreichisches ensemble für neue musik)です。







ジョルジュ・クルターク (Gyorgy Kurtag, 1926/2/19 - )
現代音楽の創生から隆盛・衰退、そして現在を見続けてきた、ルーマニア出身ハンガリーの大物現代音楽家ですね。楽風も時代の流れてに沿って、今は幽玄な和声に静と烈のコントラストが特徴的です。

Botschaften des verstorbenen Fräuleins R.V. Trussowa op. 17 (1976/1980年), 21 songs for soprano and chamber ensemble on Russian poems by Rimma Dalos
シェーンベルクの"月に憑かれたピエロ"を元に、3部21曲構成と同構成(厳密には7曲3部均一配分ではありません)のソプラノ+アンサンブル作品です。Textはルーマニア在住のロシア人のリンマ・ダロスによるもので「ちょっとエロティック」と言った様な愛の物語で、ソプラノはクラウディア・バラインスキー(Claudia Barainsky)です。
 前衛のシュプレッヒゲザングでまさに"ピエロ"の類型です。演奏も混沌で、voiceも語りであり叫びであり基本狂気、ですね。違いがあるとすれば、"ピエロ"よりもアンサンブルの旋律・動機が聴きやすいかもしれません。個人的にはやっぱり好きですね。

 ★ 試しにYouTubeで観てみる?
  抜粋になります。




イェルク・ヴィトマン (Jörg Widmann, 1973/6/19 - )
今月末の『サントリーホール サマーフィスティバル2018』でもテーマ作曲家として来日、もちろんチケット手配済みです、するなど近年クラリネッティストだけでなく現代音楽家としても注目度が上がっていますね。フライブルクを活躍の場として、空間音響系と即興性、前衛と宗教性の両面性を持っている様ですね。

… umdüstert … (1999/2000年), for chamber ensemble
完全無調の室内楽です。耳馴染みの良い旋律は無く、背景には特殊奏法のノイズが配されます。協奏曲風にcl主体のリード・パートがあり、抑揚少ない陰鬱緩やかな流れの闇の中に、静が現れて空間を意識します。後半には叫びも含めた烈の出現が緊張感を高めますね。

 ★試しにYouTubeで聴いてみる?



クルタークは、シェーンベルクに敬意を表したとの通り"月に憑かれたピエロ"そっくりさんです。ただ、これがクルタークかと言われれば困りますがw

ヴィトマンは無調混沌で、陰鬱な流れと静の空間を感じて面白いです。いかにも欧エクスペリメンタリズムの流れと言った感じですね。月末のコンサートが楽しみです。




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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ミッシャ・マイスキー(Mischa Maisky) の マーラー「アダージェット」多重録音版を聴く


ミッシャ・マイスキー
(Mischa Maisky, 1948/1/10 - )
ラトビアの人気チェリスト、クレーメル(の一年後輩)やアルゲリッチとの印象が強くて、やっている事は興味深いのですが今ひとつ食いつけない一人ですね。コンチェルトで一回行っているかもしれませんが、ソロ・コンサートはまだ聴いた事がありません。早いもので70歳になったんですねぇ。
今ですとチェロはM.ブルネロやG.ソッリマが好みですね。昔はもちろんデュ・プレですがw


Adagietto
マーラーの交響曲第5番第四楽章「アダージェット」をハープを除きマイスキーが多重録音で演奏しています。マーラーをblogタイトルにしているので聴いてみる事にしましたw

全十四曲のこのアルバムはマイスキーが子供達に贈った小曲集だそうです。興味のある方はググっていただくと色々出てきます。




アダージェット from Mahler's Symphony No.5
主要主題の第一動機はスローです。第二動機以降徐々に速めてクレシェンドでテンポを戻してきますね。中間部はメインパートが煽る様な感じが強く滑らかさには欠けるでしょう。
室内楽ver.として聴いた場合、あまりそう言う機会はありませんが、バランスが良いとは言えない気がしました。

■ その他
 2. マルチェッロ:アダージョ (オーボエ協奏曲, バッハによるチェンバロ協奏曲編)
 3. バッハ:ラルゴ [アリオーソ] (チェンバロ協奏曲第5番 第2楽章)
 4. モーツァルト:パミーナのアリア「愛の喜びは露と消え」(歌劇『魔笛』)
 5. サン=サーンス:カンタービレ「あなたの声に心は開く」(歌劇『サムソンとデリラ』)
 6. マスネ:タイスの瞑想曲 (歌劇『タイス』)
 7. チャイコフスキー:秋の歌 (四季 Op.37から10月)
 8. チャイコフスキー:感傷的なワルツ (6つの小品)
 9. スクリャービン:エチュード第11番 (12のエチュード Op.12)
 10. スクリャービン:ロマンス
 11. グリーグ:ソルヴェイグの歌『ペール・ギュント』
 12. シューベルト:ノットゥルノ 変ホ長調 D.987
 13. シューマン:アンダンテ・カンタービレ (ピアノ四重奏曲 Op.47 第3楽章)
 14. ブラームス:アンダンテ (ピアノ四重奏曲 Op.60 第3楽章)


古典は個人的には平和すぎて同じ曲に感じてしまいます.(汗) サン=サーンスやマスネ、チャイコやグリーグには情感がありました。やっぱりスクリャービンの二曲が感情の起伏があって良かったですね。最後のシューマンとブラームスはアルゲリッチ達とのクァルテットのLive (12のトリオも)です。ライヴのアプローズは不要でしょう。
このアルバムの為に演奏した1-11は優しく美しい曲が並び、ミッシャが子供達を思いながら弾いたんだろうなぁ...って感じですね。


新しいアプローチを期待したアダージェットですが、音数が少ないわりにスムーズなマッチングに欠けてしまった感があります。特別に新しい何かは??

心地よい小曲集なのでBGMでかけたら良いのかもしれません。胎教にオススメかもしれません。そんなアルバムですね。





テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

フィリップ・グラファン(Philippe Graffin) と イェルゲル・ブランケン(Jelger Blanken) の「Pijper & Escher / Violin Sonatas」を聴く


フィリップ・グラファン (vn. Philippe Graffin)
イェルゲル・ブランケン (pf. Jelger Blanken)
ビッグネームとの共演も多いフランス人ヴァイオリニストのグラファンが、オランダ人ピアニストのブランケンをパートナーにした近現代のヴァイオリン・ソナタ集ですね。
この二人は2010年9月のGergiev Festivalでオランダの初期現代音楽家のヴァイオリン・ソナタを演奏しています。これはその延長線上にあるアルバムになり、作曲家は全てオランダ人が選ばれていますね。




ウィレム・ペイペル (Willem Pijper, 1894/9/8 - 1947/3/18)
ユーレヒト音楽院で学びアムステルダム・ロッテルダム両音楽院で指導にも当たっていたオランダ国内で活動した現代音楽家です。初期はマーラーの影響があり、1920年頃より無調に踏み込みますが調性を放棄する事は無かった様です。この時代のオランダ現代音楽を代表する一人です。
■ Sonata No.1 for violin and piano (1919年)
僅かに不協和音を混じえますが、後期ロマン派と印象派、民族和声を合わせた様な折衷さです。強弱もあり美しい調べと言っていいでしょうね。

■ Sonata for violin solo (1931年)
四楽章のソロで和声の自由度は広がり、調性を大きく飛び越す事はありませんが表現は豊富になっていますね。ちょっと技巧性も感じて面白いです。ただ、四楽章とも似た感じなのは気になりますが。

■ Sonata No.2 for violin and piano (1922年)
NO.1の3年後ですが無調に一歩踏込んだ事がわかります。美しい音色を基調としているのは同じですが、俄然面白くなって来ていますね。三曲の中では一番興味深いです。

 ★ 試しにYouTubeで聴いてみる?



ルドルフ・エッシャー (Rudolf Escher, 1912/1/8 - 1980/3/17)
ロッテルダム音楽院で上記ペイペルに師事しています。仏印象派や宗教曲の影響を受け、ポリフォニー構成が特徴ですね。画家のエッシャーは叔父にあたります。
■ Sonata for violin and piano (1950年)
即興的ポリフォニーではなく変奏的な旋律を絡めます。pfの二声部もポリフォニー的ですね。無調でしょうが混沌ではなく調性の延長線上にあるので聴きやすいですね。新古典派を無調化したらこんな感じ?!



アレクサンデル・フォールモーレン (Alexander Voormolen, 1895/3/3 - 1980/11/12)
ユーレヒト音楽院の同級生にペイペルがいますね。パリ留学でルーセルに師事し、ラヴェルやディーリアスに厚遇されていたそうで、仏印象派の傾向です。後年にはM.レーガーらの影響を受けている様です。
■ Pastorale for oboe and piano (1940年)
まさに印象派の音色ベース、機能和声の美しい楽曲です。悪く言うと時代錯誤的かもしれません。なぜここに?!



トン・デ・レーウ (Ton De Leeuw, 1926/11/16 - 1996/5/31)
メシアンに習い、若い頃はベルトークの影響もある様です。インドやジャワも訪れ民族音楽を志向していましたね。技法的には微分音を駆使する作曲でした。
■ Sonatina for violin and piano (1955年)
基本は機能和声の速度変化の揺さぶりをつけた曲です。明確な微分音はわかりませんが後半に不協和音を挟んでいます。もちろんpfは微分音を出せませんね。(調律や特殊奏法なら別ですが)

■ Improvisation on the Dutch Christmas carol 'Midden in de winternacht'
特殊奏法らしき音色の静音vnと点描pfでクリスマスキャロルをやっています。一番前衛的で面白いです!!



いずれも完全無調、セリエルの様な、ではなく調性ベースに無調化の様な和声ですから違和感は薄いですね。「ちょっと気持ち悪いけど楽しめる」的でしょうw
前衛隆盛へ向かう時代、当時の前衛先端メンバーからは攻撃の対象となった様な気がしますね。

グラファンのvnに特筆する様なものは感じられませんでした。音色も細くも太くもキレキレでもありませんね。ブランケンのpfは少し煌きがあって悪くない感じですね。




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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

NHK交響楽団 Newライヴ・シリーズ『スヴェトラーノフ・N響 / マーラー交響曲第5番・第6番』をロシア国立響と聴き比べてみました


N響 vs ロシア国立響
先月発売された同シリーズの中にスヴェトラーノフ客演のマーラーの第五番(2000年)と第六番(1999年)が入っていました。

スヴェトラーノフ-マーラー-NHK

同時期エフゲニー・スヴェトラーノフ(Evgeny Svetlanov)が音楽監督(1965 - 2000)を務めていた手兵、ロシア国立交響楽団(Russian State SO)と聴き比べてみました。手兵vs客演さてどうだったでしょう。


本来なら『交響曲 第5番 170CD』と『交響曲 第6番 50CD』の中でインプレするのですが、次のアップ機会という事で先行投稿です。



スヴェトラーノフ / マーラー 交響曲 第五番

ロシア国立交響楽団
(Russian State Symphony Orchestra)
1995-10

第一楽章・第二楽章
特徴的にスロー弱音の葬送行進曲、山場ディナーミク強めです。第一トリオは明瞭にテンポを変え激しさですがクセはありません。第二トリオもややスローの標準的です。第二楽章の第一主題は速く第二主題はスロー静の対比です。展開部以降も同様で、コントラストを明確にした第一部ですね。
第三楽章
スケルツォ主題は緩めでhrも弱点、レントラー主題も第三主題も緩く演奏の質にも難があってぼんやりとした感じです。展開部・再現部も同じ流れで、特にスローの間延び感でボケた第二部に思えます。
第四楽章・第五楽章
主要主題は甘美を避けクール、中間部でも澄んだ流れを作っていて好きなアダージェットですね。最終楽章は第一第二主題がうまく絡みテンポアップで上げていきコデッタを優美に仕上げます。展開部と再現部の流れもスローが少なく山場も気持ち良く盛上げますが、この曲のコーダからラストでスローに落としてしまってはアウト!ですね。


コントラストはあるのですが、スカッとしないマーラー5でしょうか

スヴェトラーノフ節で、アゴーギクとディナーミク共に大きく振っているのですがスローが締まらない感じです。演奏も少々…なのも事実でしょう。





NHK交響楽団
(NHK Symphony Orchestra)
2000-9/28

5年後のN響との演奏になりますね。

第一楽章・第二楽章
葬送行進曲はやはりスローですがここでももっそりで何かが足りない感じです。第一トリオ・第二トリオ、展開部以降も第二楽章も5年前とよく似た第一部です。
第三楽章
ほぼ同じ構成、もやったスロー主体で見晴らしの悪さが印象に残ってしまいます。
第四楽章・第五楽章
アダージェットは色合いは同じですが、スローになっていて残念です。最終楽章も気持ちの良いテンポ設定で流れて行って、コーダ・ラストも類似かと思いきやスローにはしませんでしたね。アッチェレランドは効いていませんでしたが悪くありませんでした。


コントラストはあるのですが、スカッとしないマーラー5でしょうか。←1995年ロシア国立響と同じコメントです。(とにかくよく似ています)

スローで何をやりたいのか駄耳なのでわかりません、やっぱりこのスローは鬼門ですね。ラストが普通になっていたのが救いでした。





スヴェトラーノフ / マーラー 交響曲 第六番

ロシア国立交響楽団
(Russian State Symphony Orchestra)
1990

第一楽章
第一主題は抑揚を付けたスロー、モットーの後の静音は大きく落としアルマの主題は華やか、スヴェトラーノフらしい揺さぶりです。展開部以降も揺さぶりは強く、勇壮なパートは素晴らしのですが間をとったパートはぼんやりです。
第二楽章
とんでもなく速いスケルツォ主題、強烈です。そしてトリオでは素っ気なくスローで凄いコントラストです。冗談としか思えない面白さ!
第三楽章
穏やかな主要主題と副主題は適度なスローで流れて美しさと哀しみを感じ、中間部では広がり山場は見事です。長いスローパートは気になりますが。
第四楽章
序奏はコントラストが生きています。流れに乗って第一主題から経過句は強烈高速ですっ飛び、第二主題も軽妙ながら速く強烈な提示部です。展開部も緩急がここではメリハリになっていますね。騎行は爆速、行進曲は山場は力技が溢れ、麻薬の様な危ない魅力があります。


パワーパートは暴れて爆速もあるクセものマーラー6です。嫌いじゃありませんねぇ。

一部気になるスロー、録音にも問題?、には目を瞑りましょうw
スヴェトラーノフ節炸裂で好みは明確に分かれるでしょうが、個性派好きにオススメです。





NHK交響楽団
(NHK Symphony Orchestra)
1999-2/11

上記9年後、N響を振ったマーラー6ですね。

第一楽章
スロー堂々葬送行進曲風の第一主題、アルマの主題は優美、アクの強さは減った提示部です。展開部からも遅め堂々が基本となって揺さぶりは大きく減り、挿入部の間延び感も避けられています。
第二楽章
速いスケルツォには変わりませんが驚くほどではなくなりました。トリオのスロー加減も削られて、全体として速めという感じになりましたね。
第三楽章
主要主題・副主題共にスローでクセもありません。弱点に感じたスローも大丈夫ですが、中間部も平均化です。山場はスヴェトラーノフらしいですね。
第四楽章
序奏はスロー主体、第一主題も適度な速さ、第二主題も自然に流れます。展開部・再現部もクセはなくなり、まとまりが良くなってはいますね。山場もちゃんと盛上げています。


落ち着いた大人のマーラー6です。スーツをスマートに着こなした感じ?!

ロシア国立響から大きく揺さぶりを削り去ってしまい、クセがない代わりに平凡な一枚になってしまったのは残念です。決して悪い着こなしではありませんが。(客演であの演奏は難しいでしょうね)




第五番はスローが足を引っ張ってぼんやり感が強い気がします。
 (ロシア国立交響楽団と瓜二つの演奏ですね)

第六番は落ち着いた演奏で悪くありません。
  +αがあれば良かったでしょう。
 (ロシア国立交響楽団はとても個性的で楽しめます)




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ユルク・フレイ(Jürg Frey)のクラリネットで聴く『Beuger・Cage』ヴァンデルヴァイザーの"音"


ユルク・フレイ
(Jürg Frey, 1953/5/15 - )
ヴァンデルヴァイザー(Wandelweiser)楽派のスイス人現代音楽家にしてクラリネット奏者、スイス在住でクラリネットの指導もしています。Wandelweiser Komponisten Ensemble(ヴァンデルヴァイザー楽派のトップメンバーで構成されています)のメンバーとしても活躍していました。今回はクラリネッティストとしてボイガーのヴァンデルヴァイザー楽曲とJ.ケージを演奏しているCDです。

ヴァンデルヴァイザー楽派については「このblogで言う現代音楽」でどうぞ。実はこの世界は日本も頑張っていますね。


アントワン・ボイガー
(Antoine Beuger, 1955/7/3 - )
今更ジョン・ケージ(John Cage, 1912/9/5 - 1992/8/12)の紹介は不要でしょう。ボイガーはオランダの現代音楽家でフルート奏者ですね。ジャンルはヴァンデルヴァイザー(Wandelweiser)楽派で、本格的に作曲活動に入ったのは1990年代からで遅咲きかもしれませんね。もう少し知りたいのですが情報が不足です。




dialogues (silences), (1993年) / Antoine Beuger
単音が時に高く時に低くポツ…ポツ…と鳴ります。殆どは無音の空(くう)です。これがヴァンデルヴァイザーで、無音の中に現れ消える音を聴くわけです。空調を入れていると、その音に負けてしまいます。

 ★試しにYouTubeで聴いてみる?

Music for One, (1984年) / John Cage
沈黙を聴くとなれば、この人でしょう。もちろんヴァンデルヴァイザーではありませんが、言わずもがな実験音楽総本山です。晩年の作品になり、ボイガーに比べると音数も増えて音色も強音が混ざりますね。ポツ・ポツとした音の出現ではなくて引っ張る様な音色や旋律も出てきますから"音"より"曲"でしょうか。


現代音楽の中でも実験音楽ですから音楽スレスレの世界ですね。無音の中に現れる"音"を感じて味わう?わけですから旋律も調性も全く関係ない世界です。個人的にはLiveだとより面白いのですが、CDじゃ????って感じもしますかね。

ただ、静音の中に強音の出現と言ったG.シェルシの様な前衛の楽風を思い切り削って行ったらこのアルバムのケージを経てヴァンデルヴァイザーに辿り着く気もします。そんな楽しみもあるのがこの世界かもしれません。

何枚か所有しているので懲りずに紹介しますね。ヾ^^;




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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

2018年8月13日 実験音楽の『Ftarri 6周年記念コンサート Vol. 3』at 水道橋Ftarri

猛烈な雷の攻撃を受けた東京、実験音楽を楽しみに水道橋の「Ftarri」さんに行ってきました。

20180813ftarri.jpg

現代音楽の中でもWandelweiser(ヴァンデルヴァイザー)楽派を含めてなかなかCDでは楽しみづらい分野なのでライヴ・ハウスでの空間が実感させてくれる事を期待して…






松浦知也 ソロ

圧倒的に興味深かったですね。とにかく音です。お話しさせていただく時間があったので教えていただきましたが書くのは控えましょうw 基本はオシレーターと光コントロールです。
コントロールされたハウリングの様な音色を変化させます。電気を使った音をPCを介さずに出す松浦さんの新しい"アナログの音"でしたね。今までも色々な電気音を元にした"音"を作っていて、音を作る技法がポイントです。パフォーマンスも含めて新しい世界はもっと広がっている可能性を感じました。松浦さんはインスタレーションもやっているので次回は期待したいですね。


吉本裕美子 (ギター、ダクソフォン) + しばてつ (ピアノ) デュオ

pfはパンクチャリズム的で機能和声も感じます。ギターはエフェクターと特殊奏法で殺し気味の音、ダクソフォンも人のイビキみたいで面白いです。でも苦手なタイプのポリフォニカルな即興、ギターとダクソフォンだけの方が面白かったかもしれませんね。


村山政二朗 (パーカッション, ヴォイス) + 古池寿浩 (トロンボーン) + 池田陽子 (ヴィオラ) + 池田若菜 (フルート) カルテット

これは村山さんのユニットと若菜さんのSuidobashi Chamber Ensembleの合体Quartetの様ですね。(両方のCDがあるのでそのうち聴き比べてみましょう)
同じ即興でもこちらは単音のpp, pppといった並びのWandelweiserで、特殊奏法中心の四人は背中向けたり明後日の方向を向いたりして独自の世界に入っている様でした。特にflは聴こえない程の弱音が光りました。村山さんの声もまるで特殊奏法の様でマッチしていましたね。曲は2パートだったみたいで、後半は少し表情がありました。Wandelweiserにしては少し口数が多かった様な感じもあったり共鳴する様相もありましたが、"音"の楽しさが味わえる良い時間でした。


新しい"音"の世界やヴァンデルヴァイザーといった音の遊びに浸ってきました。こういう音楽はやっぱりLiveならではですね。




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

アンネ=ゾフィー・ムターのヴァイオリンで聴くペンデレツキ『Anne-Sophie Mutter Hommage à Penderecki』


クシシュトフ・ペンデレツキ
(Krzysztof Penderecki, 1933/11/23 - )
ポーランドの現代音楽家ですが、前衛的無調から始まってはいても重厚で暗い調性回帰か宗教色かといった印象が拭えませんね。以前、交響曲全集をインプレしていますが印象は変わりませんでした。今回も1990年代以降の作品なので、どうでしょうか。


アンネ=ゾフィー・ムター
(Anne-Sophie Mutter, 1963/6/29 - )
言わずと知れたドイツのビッグネームですね。10代でカラヤンの秘蔵っ子、近現代音楽もレパートリー、近年は随分と痩せました、と言った個人的印象です。演奏スタイルは弾き振りの影響もあってか"これ見よがし"から"切れ味"になってきましたね。(メンデルスゾーンで聴き比べています)

そのムターがペンデレツキと長年の交友があったとは知りませんでした。全曲ムターに献呈されていて、メタモルフォーゼン以外はムターからの委嘱曲でもあります。「ヴァイオリン・ソナタ第2番」は世界初録音*だそうで、今年85歳を迎えるペンデレツキへのオマージュという事で2CDsetでの登場ですね。
普段ならほぼ興味の湧かないセットですが、その様な話を知ったら聴いてみたくなりました。




ラ・フォリア (2013年), ヴァイオリン・ソロのための
近年の9パート、途切れ目なしの楽曲です。陰鬱な音色の調性旋律を使った極小曲の集まりで、反復(変奏含む)も強く新古典主義的にも感じますね。曲の特徴は薄いですがムターのvnは切れ味が、適度にですが、鋭いですね。ムターが好きそうでソロのコンサートには良さそうです。

協奏的二重奏曲 (2010年), ヴァイオリンとコントラバスのための
曲調は類似ですがダブルベースと互いの旋律がdialogue的に重なります。ポリフォニーではなくホモフォニーで古典的ですが表情豊かでペンデレツキ的刺激もあり面白いですね。

 ★ 試しにYouTubeで観てみる?

ヴァイオリン・ソナタ第2番* (1999年), ヴァイオリンとピアノのための
実はこれだけが2017年新録音、五楽章形式での陰鬱で重い空気のペンデレツキらしい楽曲です。旋律は変奏を含めて反復されています。また時に民族音楽の色合いを見せるのは気配が変わり面白いですね。曲の気配が"あっけらかん"としている訳ではないので、それらしい気分で聴くwには楽しめますね。

メタモルフォーゼン, ヴァイオリン協奏曲第2番 (1992-1995年)
ペンデレツキ指揮、ロンドン交響楽団の演奏で六楽章構成、1997年録音の再発"Metamorphozen"ですね。上記CD1の楽風を管弦楽に置き換えただけ、と言っては失礼かもしれませんがそんな感じです。静的パートに表現を与えて悪くはないのですが代わり映えしない様な。ペンデレツキ本人が指揮をしているので曲は意図通りなのでしょう。
ただコンサートで聴いたら陰影もあり演奏時間も適度なので聴きごたえがありそうです。ムターは繊細・神経質でいい感じですが前に出てこないですね。(ミキシングの問題?!)

 ★試しにYouTubeで観てみる?
  1st mov. Allegro ma non troppo になります。



ムターの程よい切れ味のvnは表現力を感じましたね。今回初録音*一曲のみが2017年で後は旧録音なのは残念ですが…

一方ペンデレツキの曲は、無調前衛の現代音楽に軸足を置いて聴かなければ、機能和声+αの幽玄深淵さと刺激もあり十分に楽しめそうですね。バルトークあたりがお好きならば良い感じかと。




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・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。





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