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アルベルト・ポサダス(Alberto Posadas)の「Liturgia fractal」を聴く


アルベルト・ポサダス (Alberto Posadas, 1967 - )
マドリッドの音楽院で習ったスペインの現代音楽家です。二つの方向性があり、一つは数学をベースとしてフラクタル理論やトポロジー変換の様な変移性の技法を用いている事。もう一つはエレクトロアコースティックや空間音響系音楽で、IRCAMでも電子音楽を学んでいます。


Liturgia fractal
「フラクタル典礼」というタイトル通り、五つの異なるフラクタル・モデルに基づいて作られた弦楽四重奏曲集だそうです。フラクタルは"全体と部分の相似性"で、大きな複雑形状は詳細部分も類似する事、になります。良く出てくるのリアス式海岸の図形ですね。という事は… と勝手に想像は膨らみます。
演奏はディオティマ弦楽四重奏団(Quatuor Diotima)です。



Liturgia fractal (2003-2007年), Cycle of five string quartets

■ Ondulado tiempo sonoro...
「うねった時の音響...」はブラウン運動を元にしているそうで、弦のトリル・トレモロが羽虫が飛び交う様に横行します、ブラウン運動?w そしてその中に神経質で切れる様な音が切り込まれます。全体的に音密度は低めで空間を感じさせてくれます。

 ★試しにYouTubeで聴いてみる?

■ Modulaciones
「転換」も様々なブラウン運動からになっているそうで、テンポはややスローになります。もちろん明瞭な旋律の存在はなく四弦楽器がポリフォニー的に存在する混沌ですが、どちらかと言えば静的なノイズ系でしょうか。ベースになる流れはありますが、空間が意識されます。

■ Órbitas
「軌道」はフラクタル理論を直接的に引用しているとの事ですが、グリッサンドを強めて一曲目に回帰した様な展開です。キロキロキロ・キュルキュル〜、みたいなw 即興的高密度なパートがあります。

■ Aborescencias
Arborescencias?, ジャケットとライナーノートで異なりますが、この構成の中で例外的なパートでソロ・ヴァイオリンと弦楽三重奏の組合せだそうです。どこがソロでしょうか?!、良くわかりませんね。ただそれまでの三曲とは異なり旋律を奏でる流れが増えてホモフォニー的な感が強くなっています。

■ Bifurcaciones
「分岐点」は再び強固な塊に戻るそうです。どこが??って言う感じですが。面白いのは曲が後半になるほど強音パートが増えてホモフォニー的に連携する事でしょう。個人的には、そうではない方が楽しめますが…


トリル・トレモロ・グリッサンドの静的ポリフォ二ー基本の構成で、後半は強音でホモフォニー的な連携付も見せています。ただ極端な無調混沌ではなく、特に静音パートでは空間を感じさせてくれますね。

さてどこがフラクタルか? ライナーノートのサンプル・スコアからは大小の相似性は不明ですし、ストレッチされたロングトーンとトリル? その辺が簡単にわからないのも前衛現代音楽でしょうw 楽しめますね




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・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。





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