ルノー・カピュソンとブニアティシヴィリで聴く Franck/Grieg/Dvorak ヴァイオリン・ソナタ

このところ現代音楽ではないCDばかり、いい加減軌道修正が必要ですねw
とりあえずもう一枚普通のクラシックです。

先日、アリス=紗良・オットのWonderlandをアップした際にブニアティシヴィリもグリーグをやっていた記憶があったので購入してみました。
ピアノ曲ではなく、ルノー・カピュソン(Renaud Capuçon, b.1976)のヴァイオリン・ソナタ集のパートナーにカティア・ブニアティシヴィリ(Khatia Buniatishvili, b.1987)が入ったものになります。
この二人はアルゲリッチのルガーノの印象が強いですが、どうでしょうか。カプソンはルガーノの以外での興味は薄いので、CDはこれが初購入。最後になるかもw

Franck, Grieg, Dvorak ViolinConcert / Capucon and Buniatishvili

フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調
 古いこの曲が出てくると困りますね。鳴りの良いデュメイ/ピリスや、アルゲリッチも録音を残しています。今回は聴き比べなしです。
 美しさと激しさが交錯する曲ですが、カピュソンのvn音色は芳醇な甘さはありません。切れ上がるパートでも細い刃物の様な感もありません。ブニアティシヴィリのpfも曲の持つ力に負けて彼女の持つエモーショナルさが弱い感じです。またアルゲリッチの様にvnを鼓舞する様なリードも当然ですがありません。ハードさが先行する様な演奏です。

グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ第3番 ハ短調 Op.45
 ここでも同じ流れを感じますね。もう一つvnとpfがしっくりとマッチして絡む様な展開が欲しいと思うのは欲張りでしょうか。ソフトさが弱く、激情パートは激しいだけ…的な。

ドヴォルザーク:4つのロマンティックな小品 Op.75
 緩やかな第一楽章の音色が硬く聴こえるvnと、無表情に聴こえるpf。やはり全体通して、聴く側の期待イメージとの違いが大きく、良さを受け入れられません。第二楽章の激しさもvnの演奏が強いだけに聴こえてしまいます。第四楽章の静的パートには透明感も欲しいところです。

・・・・・

以前聴いたカピュソンのvnはもう少し音色と切れ味が好みだった気がします。またブニアティシヴィリもディナーミクは振っていますが得意とするエモーショナルさに欠ける気がします。
硬軟交えた二人の演奏を期待していましたが、柔らかさ円やかさ透明感に欠けたトゲトゲしい感じです。コンサートだったらウケるパターンかもしれませんが。

一番大きいのは単に個人の好みか、はたまた駄耳の証明か…
m(_ _)m


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

大西順子の Tea Times を聴く

久々にジャズを1枚。ジャズ・ピアニスト大西順子さんのアルバムです。
ちょっと聴かせてもらった時もピアノ・トリオ、andブラス、andラップ、とそのバリエーションに興味を惹かれました。プロデューサーにDCPRGの菊地成孔の名前が入っていたのも購入の引き金ですね。


Tea Times / Junko Onishi


『1.Tea Times 2』『2.Blackberry』『3.Tea Time 1』の三曲はピアノ・トリオです。ドライブの効いたハードバップで悪くありませんが、ライブ向きの曲ですね。

4, 5, 6曲目でブラスが入ります。
『4.Chromatic Universe』では もう一台ピアノが入り、シンプルなトリオ+1の演奏もブラス・セクションとのコントラストも楽しいです。タイトルのChromaticさは感じませんね。2台のピアノ、もう1台はテープ(事前録音)かな?! 音色とタッチが似ています。

『5.GL/JM』はハードバップのピアノ・トリオに単にブラスが被る感じで、これまたライブ向き。

『6.The Intersection』はビッグバンド的構成に感じます。しゃくる様なブラス・セクションがギル・エバンスを思わせますね。変拍子や反復に等拍パルス、即興的ポリフォニー、とお楽しみが詰め込まれています。楽しさいっぱいです。

『7.Caroline Champtier』はピアノ・トリオのバラードで、ピアノのベストトラックに思えます。この構成の中に入っているから、という事もあるかもしれませんが、タッチと音色の素晴らしさに気持ちが和みます。

8, 9曲目は何とピアノ・トリオ with ラッパーです。
『9.U Know』が好きですね。Duoのヴォーカルとラップ、そしてピアノ・トリオにマッチ感があり、転調なんかも使って面白さが発揮されています。バラード風。

『8.Malcolm Vibraphone X』はハードバップのピアノ・トリオにラップで、*臭いラップが強く出すぎで引けてしまいます。

*ラッパーさんが三人入っていますが、一人だけ素人でもやる様なリズム感のラップ、おまけに内容が時代錯誤の私小説みたいなOMSB from SHIMI LABさん? はいけませんw
他の二人はマッチしていて、ともてgood!ですね。


『10.Fetish』では一転、緩いフォー・ビートで遠くにデキシーを思わせる様な音も感じます。ラストにこれを持ってくるのは、構成の妙でしょうか。

・・・・・

個人的オススメは 6.The Intersection、7.Caroline Champtier、9.U Know。そして10.Fetishです。
それ以外はライヴ向きのハードバップ系ナンバーで、"ジャズ" を聴くなら こちらでしょう。ライヴなら尚可です。






テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

アリス=紗良・オット のワンダーランドWonderland を聴く

アリス=紗良・オット(Alice Sara Ott, 1988/8/1 - )の新譜ですね。前作Picturesから久しぶりのアルバムです。
オットはブニアティシヴィリと並んで、体格も含めて異なる個性で、メジャーでは好きな若手女性ピアニストです。ライヴ向きのオットと小コンサートやコンセプト・アルバム向きのブニアティシヴィリの違いは、同じムソルグスキーの展覧会の絵で聴き比べてしてあります。
Pictures / Alice Sara Ott と Kaleidoscope / Khatia Buniatishvili
コンサートでも対照的ですね。

今回はノルウェーのエドヴァルド・グリーグ(Edvard Hagerup Grieg, 1843/6/15 - 1907/9/4)で「ピアノ協奏曲 イ短調 Op.16」と「抒情小曲集 (一部ペール・ギュント組曲含む)」からになりますね。

Wonderland / Alice Sara Ott

 得意とするピアノ協奏曲をライヴでもってきていますね。皆んな良く知るグリークの「ピアノ協奏曲 イ短調 Op.16」です。ややディナーミクとアゴーギクを振りながらのオケをバックに強音パートでは切れ味のある迫力を聴かせてくれます。でも、弱音のエモーショナルなパートはやはりいまひとつの感を拭えません。実はエサ=ペッカ・サロネン指揮バイエルン放送響の演奏が、スケールを感じさせる好演ですね。
 「叙情小曲集」ですが、個人的にはもっと舐めるような緩やかなタッチが好みです。オットの硬質な響きは透明感よりも硬さを感じてしまいます。蝶々(Op.43-1)やアルバムの綴り(Op.12-7)の様な細やかなリズムでもそれを感じます。そこがオットのいいところ、と言う事なのかもしれませんが…
従って有名な ソルヴェイグの歌(ペール・ギュント 第2組曲 Op.55 第4曲)では、好みはもっと細いエモーショナルさですね。
得意とするのは 小人の行進(Op.54-3)や 山の魔王の宮殿にて(ペール・ギュント 第1組曲 Op.46 第4曲)、トロルドハウゲンの婚礼の日(Op.65-6) の歯切れとリズム感のある曲でしょう。

あとラストの国内盤限定の 小妖精(Op.71-3)は、無い方がアルバムとしての締まりは良かったのでは。タイトルはちょっとあざといかなw

・・・・・

聴く前から先入観が介在してしまいますが、協奏曲ではやはり第三楽章のようなメリハリのあるパートの方がいいですね。
「叙情小曲集」はPicturesで感じたのと同じように、好きなオットのパターンは明確…と言った感じになりました。

今月来月の来日コンサートは行きませんが、演目のリスト/ピアノ・ソナタは気になるところです。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

2016年9月20日 インバル/都響 のモーツァルト・ヴァイオリン協奏曲第3番、ショスタコーヴィチ交響曲第8番 at サントリーホール ★★

台風16号と一緒に六本木へw
でも帰り道はけっこう雨風おさまっていましたね。
 20160920_suntoryhall-01.jpg 20160920_suntoryhall-02.jpg

インバル80歳記念/都響デビュー25周年記念の第815回定期演奏会Bですが、微妙な組合せになりました。

モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番 ト長調 K.216
 事前にクレーメルとムターで聴き比べしてきました。
ディナーミクを効かせながらも瀟洒洒脱なインバル/都響の演奏に、繊細かつ表情のあるオーギュスタン・デュメイのvn。デュメイはカデンツァでその鳴りの良い音を聴かせてくれましたね。

普段はまず聴かない古典のモーツァルトですが、胃もたれのしない古典らしい演奏ではなかったでしょうか。特徴的には薄かったのかな。
気になったのは、デュメイのヴィブラートが強かった事でしょう。


ショスタコーヴィチ:交響曲第8番 ハ短調 op.65
 こちらも事前にコンドラシンとゲルギエフで聴き比べてきました。
第一楽章の序章から各主題は迫力抑え目で透明感と哀しみを感じました。展開部での静から激の変化では地響きのごとくの迫力が見事、そして静的にチェンジする再現部の流れの中の一筋の光明は弱く暗く。第二楽章のショスタコらしい和声は、切れ味と素晴らしい迫力が制しました。
第三楽章は躍動感溢れるリズムが見事でしたね。第四楽章の暗い流れから、最終楽章はコントラストを生かしてラストを何かを残すかの様に静かに納めました。

後半三楽章だけでなく、インバルは第一第二楽章もアタッカで繋げましたね。
個人的には第二、第三楽章の素晴らしさを買いますが、第一楽章の再現部や第四楽章の暗さに一工夫欲しかった気がします。

・・・・・

ショスタコーヴィチの8番は全体としてかなり良かったですよね。個人的には暗くスローなパートの色付けが明確ななら★★★でした。
都響の演奏は二曲とも冴えていました。インバルはマーラーよりもショスタコーヴィチの方が好きかもw



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

インバル/都響 第815回を前に、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第3番 を聴いておきましょう

コンサート当日のメインはショスタコーヴィチの交響曲第8番ですが、前半にこの楽曲(ヴァイオリン協奏曲第3番 ト長調 K.216)が入ります。普段だと、前半パスのパターンですがせっかくですから聴いてみようかと。

さて困りました、このブログの守備範囲は後期ロマン派、頑張ってロマン派からです。古典派も古典のモーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart, 1756/1/27 - 1791/12/5)となるとまず今はまず聴きません。(オペラは別ですがw)
大昔の記憶だけで 知っている事柄はほとんどなく、第5番(トルコ風)と並ぶヴァイオリン・コンチェルトでオケは小編成かな、くらいです。とりあえず2枚見つかりました。
カデンツァがどうの…等々、知見が無いのでわかりません。とにかくコンサートの前に一度聴いておこう、というだけですね。(汗)

Mozart The complete violin concertos / Gidon Kremer
クレーメルの新録音盤になります。
クレーメルらしい繊細な弦の音色とバランスの良いクレメラータ・バルティカ(Kremerata Baltica)の演奏ですね。古典派の曲としては、まろやかな感はなくてシャープな色合いに感じます。やっぱりクールです。
とは言え全パートが同じ様に聴こえてしまいますが。(汗)


Mozart Violin Concertos 3 & 5 / Anne-Sophie Mutter
弱冠15歳のムター, カラヤンBPOです。ムターの旧録音盤ですが、聴く前から想像できてしまうのが怖い組合せですねw
まず耳に入るのはBPOの豪華華麗なる演奏ですね。それに乗るムターの艶やかな音色は微妙なヴィブラートと合わせて伸び伸びとしています。クレーメルとは明確に異なる演奏です。スケールアップした宮廷音楽で大迫力ですね。第一楽章だけでお腹いっぱいになります。

・・・・・

繊細で室内楽的なクレーメルと、豪華宮廷音楽のムター・カラヤンBPO。個人的嗜好性はクレーメルですが、コンサートなら後者も楽しそうです。
インプレではなくて、とりあえず聴いてみた的にしか書けませんねぇ。範疇外とはいえ…
モーツァルトに詳しいお友達にアドバイスをもらっておけば良かったかもw

さて、コンサートではオーギュスタン・デュメイとインバル/都響はどうでしょうか。




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

インバル/都響 第815回定期の前に ショスタコーヴィチの交響曲第8番、聴き比べ

あまり頭に具体的な音が残っていないのでコンサートの前に聴いておきたいと思います。
独特のクセのある和声が、好みの分かれ目と思われるドミートリイ・ショスタコーヴィチ(Dmitrii Shostakovich, 1906/9/25 - 1975/8/9)の交響曲ですね。バーンスタインを持ち上げるつもりもなく、個人的にはコンドラシンを聴いておけばとりあえずOKと言う印象ですね。年代的には現代音楽になりますが、一般的にそういう理解はないでしょう。
ただ、この第八番には引用や反復、ジャズ・イディオムの導入が見られるわけですが…

なぜか注目度が上がった?交響曲第8番 ハ短調 Op.65 (1943年)は第一楽章の印象が強く、調性感も含めて面白いです。
とは言え、聴き比べと言っても所有は2CD。特に今回の為に新たに購入もありません。


Kiril Kondrashin / Moscow PO

まずはやっぱりコンドラシンでしょう。
第1楽章は序章から重く、第一、二、三主題も陰鬱に響きます。展開部は静的な陰鬱さから刺激のポリフォニックな強い凶暴な音を立てますね。微妙な調性感のパートも生きています。静的に切り替わる再現部は鬱から陽の光が一瞬差しますが、すぐ雲間に隠れ静かに幕を引きます。鋭い刃物のの様なこの楽章がコンドラシンでしょう。
第二楽章はいかにもショスタコーヴィチらしい奇妙な和声?の素っ頓狂な旋律とリズムを歯切れよく演奏します。ポストミニマルの様な流れも感じる第三楽章は 生々しい弦の音色が印象的で、演奏はキレキレです。第四楽章は陰鬱が回帰し、澱んだ様な重苦しい音色を響かせます。
最終楽章では暗さと明るさ、静と激のコントラストが妙なわけですが、ここでもその色合いをうまく使い分けていますね。ただこの楽章の持つ間延び感は多少残りますが。
・・・・・
重々しい陰鬱さと激しさ、それがコンドラシンのショスタコ。この8番でも まさに全開です。


Valery Gergiev / Kirov O

ゲルギエフの旧録音(キーロフ管弦楽団)です。所有盤はThe War Symphoniesと題された、戦時下スターリンのもとにあった時代の第四番〜第九番のCDsetです。
コンドラシンほどの陰鬱さは避けながらも静けさの中の暗さを醸す序章〜三主題。潜む美しさはゲルギエフらしいですね。展開部でも過剰な激情音は避けてメリハリの強さを強調し、後半の太鼓連打のパートでピークを迎えます。再現部でも澄んだ音色の静けさからの一瞬の光と情感のある流れがコンドラシンとの一線を画しますね。
第二楽章でもクセ?!を殺して抑えた軽量な流れを作り、コントラストはあっても冷静な演奏です。第三楽章も興奮や刺激よりも抑えの効いたシャープさですね。強音パートからのアタッカで第4楽章に入ると暗い音色に終始しますが、ここでも重さはなく澄んだ音色です。
再びアタッカで繋がる第五楽章。この楽章が持つコントラストは弱めなのですが、うまく情感を盛り込みアゴーギクを振りますね。それでも間延び感は逃れませんが…
・・・・・
静的パートの美しさ、そして強音パートの輝き。全体として透明感のあるゲルギエフ/キーロフ管です。
濃い味のコンドラシンとのコントラストは両極的で、悪くありません。

まぁ、聴いていない皆さんも想像通りの二人の演奏になるわけですが、それが嬉しいという感じです。
さてインバル/都響は、どんな演奏を聴かせてくれるでしょうか。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

メンデルスゾーン/スコットランド交響曲・フィンガルの洞窟、シューマン/ピアノ協奏曲 を聴く

このブログにはあまり登場しない初期ドイツ・ロマン派の二人、フェリックス・メンデルスゾーン(Felix Mendelssohn, 1809/2/3 - 1847/11/4)と ロベルト・シューマン(Robert Schumann, 1810/6/8 - 1856/7/29)です。
自分的には、この二人や同年代のショパン, リストら以降、初期ロマン派からが守備範囲ですね。古典派生き残りの様なブラームスの方向性は聴きませんが…

実はジャケ買いですねw たまには手堅いガーディナーとピリスのピアノでロマン派楽曲でも聴いてみようかな、みたいな感じで。^^ゞ

Mendelssohn "Scottish", Schumann "Piano Concerto" / Gardinar, Pires, & LSO


1. フィンガルの洞窟 Op.26 (1830-32年) / メンデルスゾーン
 メンデルスゾーンがスコットランドを訪れた時の印象を書いた曲で「真夏の夜の夢」と並ぶ代表曲である事は言わずもがなですね。
わかり易いメランコリックな主題からのメリハリある展開はいかにもメンデルスゾーンの楽風で、英指揮者エリオット・ガーディナーの得意とする表現とマッチしている感じですね。
コンサート以外ではまず聴く事がないのですが、たまには悪くありません。

2. ピアノ協奏曲 Op.54 (1841-45年) / シューマン
 主題がベサメムーチョに似た第一楽章が「幻想曲(1841年)」として作られた事、ロマン派ピアノ協奏曲として知れた曲、くらいが知識でしかありません。(汗)
名手マリア・ジョアン・ピリスのピアノは刺激を抑え、シューマンらしいまろやかな表現をしていますね。オケは出し入れのバランス良く広がりを感じさせてくれます。ロマン派色濃い美しさと変化ですが、約1/2を要する第一楽章の印象が強く残り二楽章の個性が薄まる感じです。

3. 交響曲第三番「スコットランド交響曲」Op.56 (1842年) / メンデルスゾーン
 スコットランド民謡を取り込んだと言われる交響曲ですが、重厚さにメランコリックな情感がそう言わせるのでしょうか。ここでは「フィンガルの洞窟」と並びスコットランドの風景・心象?!を英人指揮者・オケで揃えています。
個人的にはメンデルスゾーンらしい演舞的派手さで胃もたれしそうですねw

・・・・・

えっ、こんなんじゃインプレになっていない?!
しょうがないですよねぇ、この演奏が好きか そうでもないかが分かるほど聴き込んでいる曲ではないですし…
聴く機会は、コンサートの事前確認くらいかもしれません。(メインではない楽曲として)
でも、ドイツ・ロマン派を聴きたい様な気分の時は メンデルスゾーンのメランコリック&派手さ、シューマンの華麗さ、いずれも楽しめて嬉しいでしょう。
^^;

わざわざ二枚組にするほど、この組合せの必要性は感じられませんが。


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

イッサーリス Steven Isserlis で聴く Elgar & Walton Cello Concertos

もちろん好きな現代系チェリストはマリオ・ブルネロ(Mario Brunello)とジョヴァンニ・ソッリマ(Giovanni Sollima)ですが、本流系?だとスティーヴン・イッサーリス(Steven Isserlis)も面白いですね。
以前も書きましたが、ウィスペルウェイはライヴで観た時に今ひとつだったのがあって、今だと いい演奏を録音で残しているイッサーリスでしょうか。

英国の作曲家四人の作品を取り上げたイッサーリスのアルバムです。題名のエルガーandウォルトンのチェロというとヨーヨー・マを思い浮かべるかもしれませんが、個人的にはこちらを期待しますね。オケはP.ヤルヴィ指揮、フィルハーモニア管です。

Elgar & Walton Cello Concertos / Steven Isserlis


EDWARD ELGAR (1857-1934):Cello Concerto in E minor Op.85 (1919年)
 エルガーが健康を害した時期に書かれた、英国的叙情性の強い曲ですね。チェロの協奏性よりも楽曲の持つ個性が強く、退屈さを超えられません。それでも最終楽章などでは、それなりにチェロパートを楽しませてくれますが。

GUSTAV HOLST (1874–1934):Invocation - H75 Op.19 No 2 (1911年)
 8'22"の短い曲ですが、これまたチェロの引きたつパートが薄いですね。英国音楽が好きな人向きで、それ以上を感じられません。

WILLIAM WALTON (1902–1983):Cello Concerto (1956年)
 機能和声の楽曲ですが、20世紀中盤の調性の自由度を生かした美しい楽曲です。チェロもそれに合う主題を三つの楽章で展開されていますね。
ただ、その音色が録音の問題もあるのでしょうか、前に出てきません。切れ味と伸びのある音色で聴かせてもらいたい処ですね。演奏は決して悪くなく、もどかしさを感じます。

IMOGEN HOLST (1907–1984):The Fall of the Leaf (solo cello, 1963年)
 グスターヴ・ホルストを父に持つイモージェン・クレア・ホルスト(Imogen Claire Holst)のチェロ・ソロ曲ですね。
5parts構成でチェロを楽しめる様に組まれています。曲風は機能和声ですが、そこはソロ曲ですから自由度は大きいですね。ここでも今ひとつの切れ味です。美しいのですが、ドキッとする様な展開やキレが感じられません。
ただ、この曲はコンサートで一度聴いてみたいと思いました。

・・・・・

残念ながらエルガーとグスターヴ・ホルストは古い英国曲で、興味の範疇に入りません。ウォルトンとイモージェン・ホルストの二曲は楽しめますね。
英フィルハーモニア管とパーヴォは、全曲(solo曲を除く)で風景感の彫り深く情感を見事に作っています。後半二曲でのイッサーリスは悪くないのですが、なぜか音色が前に出てこないのが残念。これでしばらくイッサーリスも圏外かもw



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

スティーヴ・ライヒ(Steve Reich)のDouble Sextet / 2x5 を聴く

スティーヴ・ライヒ(Steve Reich, 1936/10/3 - )の"今更の連続インプレ" ラストはもう一つの代表作、2009年にピューリッツァー賞(音楽部門)を受賞した『ダブル・セクステット』でですね。

メインのアルバムと今年発売されたアルバムの2枚で聴き比べてみたいと思います。
まずは、このアルバム。殆どの人が思い浮かぶのがこれだと思います。ライヒのコンポージアム2008来日で盛り上がりも見せた時期でした。

Double Sextet/2x5 / Steve Reich

このアルバムを所有している一番の理由は演奏者ですね。eighth blackbirdとBang On A Can(以後BOAC)で、このブログで度々紹介していますね。

Double Sextet (2007年) for Violin x 2, Cello x 2, Flute x 2, Clarinet x 2, Piano x 2, Vibes x 2
 ピアノとヴィブラフォンが刻む高速単音反復のミニマルが終始流れる中、メロディラインの美しい演奏が乗ります。今まで紹介してきたフェイズ・シフティング、オーグメンテーション、カウンターポイント・シリーズ、といったライヒの根底に流れる世界が変わることなく進歩した音楽です。
例によって、1.Fast - 2.Slow - 3.Fast ですからSlowでは高速反復はなくなります。
『18人の音楽家のための音楽』からの聴いてわかる変化は、Fastの高速で刻まれるベースの鍵盤打楽器が所々で変化を見せる様になった事でしょうか。そしてSlowでのフーガや対位法の構成感がより強く感じられる事でしょうね。Fastでの陶酔世界はもちろん健在です。
実際には表題通り、セクステットの録音にセクステットが被るのですが、意識する必要はないですね。
演奏はeighth blackbirdです。

◇ 2x5 (2008年) for ElectricGuitar x 4, ElectricBass x 2, Drums x 2, Piano x 2
 Quintetが2setという意味(題名)ですが、1setは事前録音です。でもライヴでは、テンテット(Tentet:十重奏楽団)も可との事。
ここでも1.Fast - 2.Slow - 3.Fast 構成で高速連続反復ベースの印象は強く、楽器構成がライヒらしくないだけでしょう。ピアノとエレキギターの音色がキンキンして面白いです。
ライヒは、楽器構成は似ているけどロックンロールじゃないと言っていますね。リズムセクション構成を意識して作った事、クラシックとポピュラーのエッセンシャルの違いとも言っています。
楽器構成からロックっぽいという話もありますが、違いますよねぇ。でも、これはこれで面白いです。
演奏はBOACです。

 ★試しにYouTubeで観てみる?
 BOACの演奏です。ピアノが2人になっています。
 ★試しにYouTubeで観てみる?part II
 同じくBOACですが、こちらはテンテットでの演奏です。(3.Fastだけです)




こちらはニューヨークをベースに活躍する現代音楽アンサンブルのEnsemble Signalによる演奏で、今年HarmoniaMundiから発売されたものですね。
Ensemble Signalはミニマルやポップ色の米現代音楽から、欧州エクスペリメンタリズムまで演奏します。BOACのD.ラングやM.ゴードンの曲も取り上げていて、ライナーノートもラングが書いていますね。

Double Sextet/Radio Rewite / Steve Reich


Double Sextet (2007年) for Violin x 2, Cello x 2, Flute x 2, Clarinet x 2, Piano x 2, Vibes x 2
 同じ曲ですが、印象はやや異なりますね。Fastでのピアノとヴィブラフォンの印象がやや軽く、その代わりに強弱の表情を付けています。また、それに乗る演奏も含めて不協和音的な微妙な違和感を感じる響きが付けてれていますね。それは明らかに作られていて、フェイズ・シフティングに敬意を表しているのでしょうか?
Slowでは緩いアゴーギクとディナーミクを使って表情が感じられますね。微妙な違和感についてはここではあまり感じられません。
Ensemble Signalの方がやや揺さぶりをかけた表情を感じる演奏ですが、一番の違いはこちらは12人setでの演奏だという事でしょうか。

◇ Radio Rewite (2013年) for Flute, Clarinet, Violin x 2, Viola, Cello, ElectricBass, Piano x 2, Vibes x 2
 RadioheadのギタリストJonny GreenwoodによるElectric Couterpointの演奏の印象を元に作られたそうですが、ギターは入っていません。近年作で、楽風の基本は大きく変化しませんがミニマル傾向が弱くなっている感がありますね。
1.Fast - 2.Slow - 3.Fast - 4.Slow -5.Fast 構成で、Slowではカノンやポリフォニーの方向性がますます強くなり、民族音楽的な和声も使っています。Fastでも高速単音反復だけではなくなっていますね。
個人的には興味深い方向を感じます。
・・・・・

さすがに、Steve Reichでお腹いっぱいになりましたw
もともと然程得意でないので。
^^;


テーマ : クラシック
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・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。





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