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グラムス Sebastian Gramss の THINKING OF ... を聴く

セバスチャン・グラムス(Sebastian Gramss, 1966/7/13 - ) はベーシストとして活躍していますね。作曲も含め現代音楽・フリージャズのドイツ人音楽家です。作品としては演劇・映画の音楽も書いています。
「THINKING OF ... 」は2012年に亡くなった天才コントラバス奏者 ステファノ・スコダニッビオ(Stefano Scodanibbio)追悼盤として、セバスチャン・グラムスがプロデュース・作曲・演奏をこなし、かつ屈指のコントラバス奏者による全曲cbアンサンブル・アルバムになっています。
3分程度の無調の小曲の集まりで、このプロジェクトに参加したコントラバス奏者達の作品で構成されます。
このアルバムにも入っている齋藤徹氏の招聘により昨年10月来日して共演も果たしていますね。

 Gramss が11曲描いていますが、その中では Un vento silenzioso のロングボウとアルペジオ、そしてヴォイスの静的な組合せが良いですね。Sul viaggio のピチカート的な特殊奏法?も面白いです。Soffermiamoci などはフィリップ・グラスを思わせたりもしますし、Voyager は細切れのピチカートの様な奇妙な楽曲で惹かれます。
 John Eckhardt の La coda del Nebbio も特殊奏法のノイズ系ですが、この楽器から想像する以上の音と響きがうまく生かされて面白いです。静的な入りから騒音にまで展開します。
 Daniele Roccato の Breaking Glasses もノイズの響きですが、その中に東洋和声の動機が組み合わされていくのが独特です。
 齋藤徹の Casino も緊張感のある対話がキレています。
ラストはオマージュ、Scodanibbio の Virtu です。この曲だけが8分半あり、フリーインプロビゼーション的でポリフォニーな楽曲・演奏です。
他全22曲、すべてがダブルベースの楽しさいっぱいですね。

コントラバスの音の可能性、ジャンルを超えた現代音楽としてとても興味深い、楽しいアルバムです!

試しにYouTubeで観てみる?
このアルバムにも参加している巨匠Barre Phillipsとの共演です。バールのソロが凄い!




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





ベルク(Alban Berg)のヴァイオリン協奏曲「ある天使の思い出に」聴き比べ #2:クレーメルとツェートマイアー

7/1のロト/読響コンサートの前に、アルバン・ベルク(Alban Maria Johannes Berg, 1885/2/9 - 1935/12/24)のバイオリン協奏曲 "To the memory of an angel"(1935年)を聴いておきましょう。

前回5人のヴァイオリニスト(Kyung Wha Chung, Pinchas Zukerman, Anne-Sophie Mutter, Isabelle Faust, Daniel Hope)の演奏を聴き比べをしています。➡️ 聴き比べ #1

この曲に関してはその時にちょっと書いていますが、あまりに有名な曲なので余計なお世話かもしれませんね。一つ気にしておくなら、第一楽章はマノンの肖像で、第ニ楽章はマノンの闘病と死が表現されている、と言う事かもしれません。標題音楽なのですが、あまり気にせず絶対音楽として楽しむのも悪くないと思いますが…

今回はビッグネイムの二人、クレーメルとツェトマイヤーの聴き比べです。





■ Gidon Kremer / Colin Davis [cond.] Bavarian Radio SO
 幻想的、クレーメルの世界が展開されますね。細く切れ上がるvnの音色は言わずもがなの展開です。コリン・デイヴィス指揮バイエルン放送響もそれにマッチした深遠な音色を奏でます。抑揚と感情を排し、澄んだ透明感は独特でやっぱり素晴らしいです。ラストのvnの音色など耳に残りますね。

ベートーベンのvn.concertoとのカップリング盤もDECCAからでていますが、ベルク二曲セットのこちらをおすすめします!




■ Thomas Zehetmair / Heinz Holliger [cond.] Philharmonia O
 叙情的なツェトマイアーのvnは情感が強く、彫りの深い演奏です。緊張感のあるアゴーギクとディナーミクを振ります。でも暖色系の暑苦しさはありません。
ホリガー指揮フィルハーモニア管は時に出し入れの強い濃いめな演奏を、特にニ楽章で、見せて来ます。この曲の背景にあるマノンの人生に合わせるかの様です。そんな中でもクールな表情を見せるのはやっぱりツェトマイヤーです。






前回の聴き比べではイザベル・ファウストが良いと思いましたが、この二人はやはり格別ですね。来日公演もいつ行っても期待を裏切られません。前回来日時のツェトマイヤーは前半怪しかったですが。この秋のクレーメルも楽しみですしね。

7月1日のコンサートではヴァイオリン:郷古廉さんがどんな演奏をみせてくれるでしょう。
個人的なメインはブーレーズ「ノタシオン」ではありますが。


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





オペラ「ドン・ジョヴァンニ」ザルツブルク音楽祭2014 / NHKプレミアムシアター を観ました

評判の高かったドン・ジョヴァンニ(DonGiovanni-2014 Salzburger Festspiele)が放映されたのは嬉しい限りですね。
バランスの取れた配役陣と演出は、最後の大団円まで楽しませてくれましたね。ただ、個人的な好みから言うとドン・ジョヴァンニの色事師的な情熱とエロティックさ、そしてラストでの激情的な展開が強すぎて、本来楽しませてくれるはずのコメディ・ユーモアが弱く感じました。DonGiovanni-2014SalzburgerFestspiele.jpg

展開としては第一幕よりも第二幕の方が楽しめたと思うのは、その部分が僅かながら強く感じられたからかもしれません。
第一幕でもジョヴァンニとツェルリーナの重唱は良かったですし、レポレロがジョヴァンニの国別の女性遍歴を歌うアリア「恋人のカタログの歌」も良かったです。ジョヴァンニとレポレロの掛合いは、本来ならとても愉快なシーンなはずですが、演出でしょうかジョヴァンニがシリアス過ぎて今ひとつ。ジョヴァンニのダルカンジェロは容姿・顔・声ともにはまり役だと思うので、ちょっと残念でした。レポレロ役のルカ・ピサローニは2010 グラインドボーン音楽祭での同役も観ていますが、もっと良かった記憶があります。やっぱり演出なのでしょう。

女性陣では、声と演技はドンナ・エルヴィーラの アネット・フリッチュが素晴らしく、ツェルリーナの ヴァレンティナ・ナフォルニツァも可愛さいっぱいでコケティッシュさも出ていました。ドンナ・アンナのレネケ・ルイテン、役柄らしく沈んだ気配でしたね。

男性陣では騎士長役のトマシュ・コニェチュニは妥当な感じですが、オッターヴィオ役アンドルー・ステープルズのテノールは軽過ぎの気がしました。マゼットのアレッシオ・アルドゥイーは良いですね。2012年の"ラ・ボエーム"にも出ていましたね。でもツェルリーナと二人のシーンはやっぱりユーモアが足りない感じです。二人ともかっこ良過ぎで、田舎娘と単純な若者っぽくありません。ダサイからこそユーモアとコケティッシュさがピッタリ合うと思うのですが。

ラストは毎回楽しみです。ジョヴァンニは石像の騎士長とともに現れた悪魔達に地獄に連れて行かれます。でも、大団円シーンでは誰にも見えない亡霊として舞台を徘徊する設定です。そして最後は女の子を追いかけて舞台から消えて幕となります。

衣装・舞台は現代風ですがアヴァンギャルドではありません。イタリアっぽさを感じるダンディな衣装と、飾り気の少ないクールな舞台設定は良かったです。配役陣も全員かっこよく、美男美女&ナイスプロポーションが揃いました。これはけっこうポイントが高いです。
演出が残念かな。個人的にスヴェン・エリック・ベヒトルフの演出が好みでないと言う事でしょう。

<出 演>
 ドン・ジョヴァンニ:[Ildebrando D'Arcangelo] イルデブランド・ダルカンジェロ
 騎士長:[Tomasz Konieczny] トマシュ・コニェチュニ
 ドンナ・アンナ:[Lenneke Ruiten] レネケ・ルイテン
 ドン・オッターヴィオ:[Andrew Staples] アンドルー・ステープルズ
 ドンナ・エルヴィーラ:[Anett Fritsch] アネット・フリッチュ
 レポレルロ:[Luca Pisaroni] ルーカ・ピサローニ
 ツェルリーナ:[Valentina Naforniţa] ヴァレンティナ・ナフォルニツァ
 マゼット:[Alessio Arduini] アレッシオ・アルドゥイーニ

<合 唱> ウィーン・フィルハーモニア合唱団
<管弦楽> ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
<指 揮> クリストフ・エッシェンバッハ
<演 出> スヴェン・エリック・ベヒトルフ


2014年8月 モーツァルト劇場(ザルツブルク)

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ベルンハルト・ガンダー Bernhard Gander の Monsters and Angels を聴く

オーストリアの現代音楽家ベルンハルト・ガンダー(Bernhard Gander, 1969/11/29 - )は、電子音響音楽(Electric Acoustic Music)をグラーツGrazでBeat Furrerに師事し、パリの UPIC やチューリッヒでも習っています。ダルムシュタット夏期現代音楽講習会やドナウエッシンゲン音楽祭でも活躍していますね。
経緯的にもエクスペリメンタリズム系前衛ですが、ベースはポップカルチャーがある様です。いずれ"今の時代"の現代音楽の一つの方向性です。

Monsters and Angels (2013)
全体的に強音ハイスピードで、即興的カオスな前衛楽曲が並びますね。
(1) Dirty Angel: for accordion, flugelhorn & orchestra (2010)
 凶暴なオケにフリューゲルホーンとアコーディオンの組合せの前半です。中盤以降のジャズライクなフリュゲルホーンも刺激的です。(6)Lovely Monsterのエンディングの繋がりの様なオケのリズムと音でスタートするのがガンダーの意図を感じてしまいます。輪廻の様です。
 ・Anders Nyqvist flugelhorn
 ・Krassimir Sterev accordion
 ・Deutsches Symphonie-Orchester Berlin
 ・Susanna Mälkki [conductor]

試しにYouTubeで観てみる?

(2) Khul: for string quartet (2010)
 技巧系のストリングス・騒音系の楽曲です。強烈なトレモロ・トリルを主体としていて激しい変拍子が特徴的です。もちろん無調なのですが、複調や多調的な微妙な和声です。
 ・Arditti Quartet

(3) Schöne Worte: for piano quartet (2007)
 Khulと似た超絶技巧系のピアノ+弦楽トリオ曲です。各パートは時に絡み合い、時にポリフォニーにテンポの速い展開を見せます。音は刺激的で攻撃的で、khulにあった微妙な和声は姿を消しています。
 ・Hsin-Huei Huang piano
 ・Irvine Arditti violin, Ralf Ehlers viola, Lucas Fels violoncello
  (アルディッティ四重奏団の第二vnが抜けた編成です)

(4) Wegda!: for soprano & chamber ensemble (2011)
 ここでのソプラノも強音がメインで、喋りとの組合せです。シュプレヒゲサング的でもありますね。soprパートの楽譜では三連符にスラー、ff表記のパートが多い様です。ローゼンフェルドの表現はあまり刺激的ではないので狂気の感じ方は薄いですね。オケも強弱の明暗が強い演奏なのですが、ソプラノのサポートに徹していますね。英訳の無い、独語も、歌詞は不明で困りますがw
 ・Ruth Rosenfeld soprano
 ・österreichisches ensemble für neue musik
 ・Titus Engel [conductor]

(5) Horribile Dictu: for voices, strings & 4 trombones (2007)
 混沌がメインの声楽曲で、声楽が特殊技法の様な声を使うのも特徴的ですね。声楽8人、弦楽アンサンブル9人、管tb4人、の渾然とした楽曲です。
 ・Neue Vocalsolisten Stuttgart
 ・Ensemble Resonanz
 ・composers slide quartet

(6) Lovely Monster: for orchestra (2009)
 アルバムタイトルから言っても この曲と1曲目がメインなのかと思います。地鳴りの渦の様な音で入りますが、ポリフォニーでポリリズムに感じます。その理由の一つは激しい変拍子にあるのでしょう。激しい音は渦からインパルスへ変化します。その強音の出し入れは、ヴァレーズの時代からあるのですが、最近の方向を感じますね。好きな楽曲です。
 ・ORF Radio-Symphonieorchester Wien
 ・Peter Eötvös [conductor]

刺激的で混沌とした、今の時代の現代音楽の一端ですね。おすすめです!



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チェルハ Friedrich Cerha の Konzert für Schlagzeug und Orchester, Impulse für Orchester を聴く

オーストリアの現代音楽家・指揮者のフリードリヒ・チェルハ(Friedrich Cerha, 1926/2/17 - ) は、その年代らしく新ウィーン楽派の研究者としての活動で知られていますね。ベルクの未完成オペラ「ルル」を補追完成させて、ブーレーズ指揮で演奏されたことが有名でしょう。
ツェルハは既に89歳とブーレーズに近い大ベテランですね。(一つ下です)

□ Konzert für Schlagzeug und Orchester(2007/08)
 Martin Grubinger(perc.)をフィーチャーしたパーカッションコンチェルトですね。
指揮はお馴染みPeter Eötvös, 演奏はVPO(Wiener Konzerthaus:November 25, 2011)になります。
 エドガー・ヴァレーズのクラスターを前後に配し、中身は音列配置を元に色々と変化を付けた様な音楽です。何と言うか、中身はブーレーズの楽曲から閃き、煌めき、彩を消したような…
二曲目も同系統で共に"それらしい"のですが、個人的には今一つ魅力が感じられません。

□ Impulse für Orchester(1992/93):大管弦楽のためのインパルス(1992/93)はウィーンフィルVPO 150周年記念に献呈された作品になります。
Pierre Boulez指揮, VPO(Salzburg Festspiele:August 15, 1996)になります。

残念ながら、あまりコメントする事がありません。^^ゞ

試しにYouTubeでConcerto for Percusion and Orchestraを観てみる?
これがエンターテイメントなので、絵がつくと面白かったり?!




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クレーメル(Gidon Kremer) の来日を前に「New Seasons」を聴いておきましょう

この秋に来日予定の GIDON KREMER & Kremerata Baltica 。このCDと同名タイトル「ニュー・シーズンズ」のコンサートを行います。1曲*はこのアルバムからになり、またこのアルバムにも入っている梅林茂の新作委託曲の初演も予定されていますね。
本アルバムは現代音楽並び…とは言うものの、ですね。このブログのターゲットとなる前衛ではありません。クレーメルが以前からレパートリーに入れていたおなじみの音楽家です。





■ 1-8 *ヴァイオリン協奏曲 第2番 ≪アメリカの四季≫ / Philip Glass (1937 - )
 ミニマルがベースになるのは当然なのですが、やっぱりグラスはどう弾いてもグラス的な。(笑)
クレーメルとクレメラータ・バルティカが頑張っても、それ以上でもそれ以下でもないと言った感じです。ただ 8パートでストーリー性がありコンサート向き。ツアーで弾き込まれて、臨場感や切れ味を増すでしょう。約45分あり当日もメインの楽曲ですね。10/21(水) のサントリーホールが楽しみです。

■ 9 エストニアの子守唄 / Arvo Pärt (1935 - )
 クレーメルはペルトを良く取り上げますね。個人的には好きな現代音楽家ではありませんが、楽曲が美しいのでクレーメルのvnにはピッタリですね。2分ほどの小曲ですが、"Liepaites"による女性コーラスが入ります。メヌエットの様な楽曲です。vnはピチカートで…???

■ 10 エクス・コントラリオ / Giya Kancheli (1935 - )
 以前から得意としているカンチェリですね。チェンバロが入る約30分の調性の薄い透明感のある楽曲です。いかにもカンチェリであり、クレーメルです。繊細な美しさはこのセットならではですね。
情熱的に盛上がる無調(転調?)のパートや強烈な切れ味も織り交ぜられてなんとも素晴らしいです。
やっぱり個人的にはこの曲が圧倒的に良いです。

■ 11 夢二のテーマ / Shigeru Umebayashi (1951 - )
 ウォン・カーウァイ監督の映画「花様年華」で使われた梅林茂の曲だそうです。(知らないので恐縮です…)
3分半ほどの小曲でエモーショナルなマニエリスム的楽曲です。と言うか、当然ながら梅林氏の活躍分野である映画音楽そのものです。個人的には梅林氏の過去は好きですが、今はちょっと?かもしれません。コンサートで披露される依託曲がどの様なものになるのか楽しみですね。


いずれクレーメルらしい楽曲選択と演奏ですから、実際のコンサートが楽しみです。

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Michael Gordon の『ディストピア Dystopia & Rewriting Beethoven's Seventh Symphony』を聴く

マイケル・ゴードン(Michael Gordon, 1956/7/20 - ) は米現代音楽家で、なんと言っても Bang on A Can の創設者の一人として著名ですよね。ちなみに同じくBOAC創設メンバーの Julia Wolfe は奥さんです。
N.Y.アンダーグラウンドロックからYele大での教育を経てきましたね。作風はトータリズムとポストミニマル、ポップカルチャーです。
もちろん楽風も違い、欧州エクスペリメンタリズムとの直接的接点はありません。

このアルバムはLiveの管弦楽曲になりますね。とても興味深い2曲です。




Dystopia:本人の弁を借りれば、ロサンジェルスからインスピレーションを得て、美か醜悪か、熱狂か混沌かといった感性を、調性と不協和音の間で表したそうです。そもそもディストピア(Dystopia)の意味がユートピア(Utopia)の反語「暗黒世界」ですからねぇ。
全体としては多国籍和声の騒々しさ、ポップカルチャー的なトータリズムで調性感はしっかりとしていて華々しいです。中盤からは、音数の少ない幽玄なポストミニマル展開やポリフォニック・ポリリズム、弦楽ノイズも挟みます。大きなおもちゃ箱みたいな展開で、聴きづらいアヴァンギャルドでは決してありませんね。コーダ?はミニマル色が強くなって登り詰める様にクライマックスを迎え、いきなり終了します。
演奏は Los Angeles Philharmonic, 指揮 David Robertson になります。

Rewriting Beethoven's Seventh Symphony :ベートーベンの交響曲第7番の各楽章のエレメントをモチーフにして作られた約21分になりますね。
曰く「一楽章は野蛮とも言える出だしの和音、二楽章はスパイラルアップする別世界的なイメージ、三楽章は背後にあるものを全面に押し出して、四楽章はメインテーマを使って」だそうですが、あの古典で退屈なほど派手派手な交響曲をどうしたかと言うと…ポストミニマルに料理されています。
・Part1は一楽章の出だしはそっくりで、不気味な弦の下降ボウイング付きですw これだとベートーベンの7番じゃないの?って思う人がいるかも的です。それをミニマルの様に続けて、そこにバイクの音の様な響きを加えています。このパターンはM.ゴードンらしさですね。
・Part2は緩徐テーマがミニマル風に繋がります。機能和声と不協和音の間を流れる怪し気な調性感、そして最後はポリフォニックに展開して行きます。この変化もゴードンらしさで、なかなか面白いです。
・Part3は第三楽章のどこを基本にしているのかは不明ですが弦楽主体のポストミニマルです。ここでもラストに向けてゴードンらしく陶酔的に上げて行きますね。
・Part4はPart3に続いて下げながら細かい弦の響きに代わり、その中に第四楽章の主題が変奏されて現れます。例によってクレシェンドでラストを迎えます。以上、全てアタッカで繋ぎ目なくスルーで演奏されますが、ドイツ・ボンでの演奏だから聴衆の反応は今ひとつ。予想は大ブーイングかと思いきや、まぁそこまででもないようです。
それにしてもベートーベンを弄った楽曲をドイツでやるとは流石です。あの国はそう言う事には敏感ですからねェ。
演奏は Bamberger Symphoniker, 指揮は日本でもお馴染み Jonathan Nott です。

試しにYouTubeで聴いてみる?


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