シェーンベルクSchoenberg「月に憑かれたピエロ Pierrot Lunaire」の聴き比べ #4

2014年最後の投稿は、シェーンベルク (Arnold Schönberg, 1874/9/13 - 1951/7/13) の「月に憑かれたピエロ Pierrot Lunaire, Op.21」です。昨年の最後の投稿も この曲でしたので、今年もそうしてみましたw

今までに三回15CDを紹介して来ました。今回は5CD聴き比べで合計20CDになりますね。

ブーレーズで聴く「月に憑かれたピエロ Pierrrot Lunaire」3CDs
「月に憑かれたピエロ Pierrot Lunaire」の聴き比べ #2 6CDs
「月に憑かれたピエロ Pierrot Lunaire」の聴き比べ #3 6CDs

この無調の名作は、いろいろな演奏を聴く事でますます楽しみが増えると思いますね。以前も書きましたが… ^^ゞ


◆指揮:Pavel Hůla、ソプラノ:Alda Caiello 2011年
 近年はこの曲の新たな録音が出ないのですが、現代音楽を得意とするアルダ・カイエッロのシュプレッヒゲザングで楽しめます。演奏はプラジャーク弦楽四重奏団(Pražák Quartet & friends) になりますね。
やや遅めのPart 1 は透明感のある夢の中のお話といった感じがします。 狂気が見え始めるPart 2では、小劇場的な表現が顕著で演奏もコントラストが強くなりますね。Part 3でも同様で、シュプレッヒゲサングと演奏は対等な流れを見せる演奏です。まとまり過ぎて今ひとつ物足りなさを感じてしまいますが、狂気性・癖の少ない音の明瞭なPierrot Lunaireならこれが良いかもしれません。ライナーノーツには歌詞がドイツ語だけで、せめて英訳は欲しいですね。




◆指揮:Peter Eötvös、ソプラノ:Phyllis Bryn-Julson 1991年
 アンサンブル・モデルン(Ensemble Modern)とジュルソンのシュプレッヒゲサングは、両者の抑揚が強調された展開です。Part 2・3ではアンサンブルも表現力が強調されて一体化された様な感を受けますね。アゴーギクの強い演奏ですね。
フィリス・ブリン-ジュルソンは狂気よりも表現力強調型。Ensemble Modern の演奏が表情豊かで、そこもポイントですね。




◆指揮:Reinbert de Leeuw、ソプラノ:Barbara Sukowa 1988年
 フェードインして入って来る珍しいスタートの、シェーンブルク・アンサンブル(Schoenberg Ensemble)とスコヴァの演奏はとても両者がマッチしています。細く切れ上がるバルバラ・スコヴァのシュプレッヒゲサングは、何だか酔った様な不思議な表現で間を強調しています。アンサンブルもそれに応える様にスピード感溢れる展開です。
アゴーギク、ディナーミクが共に強く、そこから展開されるのは狂気です。9曲目のPierrot!の叫びは短くとても特徴的、ぜひ歌詞を見ながら表現を楽しみたいですね。暗闇を走っては辺りを振り返る、そして叫ぶ!様な展開、演奏も秀逸で強力な Pierrot Lunaire です!




◆指揮:Robert Craft、ソプラノ:Anja Silja 1997年
 Twentieth Century Classics Ensemble と、オペラでも著名なアニャ・シリヤのアルバムです。表情と表現はあるのですが、全編通して変化が類似しています。
Part 2での一種異常性の展開とかを期待するのですが、予想範疇での暴れた展開です。ぜんぜん悪くはないのですが、この曲に個人的に期待する予想を超えたものが感じられませんでした。揺らぎ、アゴーギク?、をもう少し振ってくれると好きなパターンかなぁ…
良くまとまっていますが、なんだか食い足りません。




◆指揮:Mauro Ceccanti、ソプラノ:Sonia Bergamasco 1997年
 いきなり狂気を見せつけるソニア・ベルガマスコのシュプレッヒメンテ、演奏はContempoartensembleになります。
落ち着いてみたり狂ってみたり、全休止があったり走ってみたり、Part 1 から全開です。上記 Anja Silja と同じ年の録音ですが、全編似た感じなら こちらの方が好みと言う事になります。
狂気の歌詞と無調の作品ですから、将にそう感じられるアルバムです。良いですね!



今や現代音楽の古典中の古典でしょう。昔 聴いた頃の強烈な違和感?! が感じられなくなったのが一番寂しいかもしれません。

試しにYouTubeで聴いてみる?
ソプラノ:Jesse Tatum
7曲目-13曲目(全21曲中)、part1からpart2(8曲目から)の一部で約10分です
テイタムはメゾソプラノ的で、演奏と共にやや抑えめの表現です。(英訳付き)

P.S.
Pierrot-Lunaire_at_MITAKA.jpg
そうそう、これは東京都三鷹の駅の近くにあるPierrot Lunaire! どうみても「月に憑かれたピエロ」だよねぇ。コンピューターソフトの会社だとか…

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

サントリーの響12年という常飲選択の余地

今更ながらHIBIKIを常飲ストックに入れてみようかと…笑っちゃうでしょ。^^

もちろん12年ですが、12yoでも このウィスキーの香りの良さは格別です、特に封切り時は。
マイルドな味も美しく、日本風の上品なスペイサイドとでも言った感じでしょうか。辛口のフィニッシュはサントリーらしさですが。
suntory-hibiki12yo.jpg
これは12yoで500mlボトルになります。常飲ストックにするには購入時に¥3,000台/本(リッター単価ではないw)である事が必須ですから。

若い頃、六本木のパブやクラブでボトルを入れると訳のわかんないハイランドクイーンが一般的でしたね。それでもスコッチはマイルドで国産とは一味違いました。

国産量産ウィスキーなら白州の独自性は最高だと思いますが、10yoが無くなった数年前に常飲ストックから外していますね。白州の限定品、ヘビリーピーテッドと某プライベートカスクは常飲はしませんがストックしています。
ところで"響"のキーモルトは山崎だっけ?(笑)


テーマ : ドリンク
ジャンル : グルメ

今の現代音楽:Donaueschinger Musiktage 2013 / ドナウエッシンゲン音楽祭2013 を聴く

ドナウエッシンゲン音楽祭は今や最先端の前衛・新人の登竜門 とは言いづらく、その開催が問われる状況が寂しいですね。それでも今の現代音楽を感じられる事に違いはありませんし、毎年発売される本シリーズはやっぱり楽しみです。そのうち2年に一度になっちゃうかも…
これは先月末(2014年11月)発売になった2013年度のCD(4枚セット)になります。
試しにYouTubeでDonaueschinger Musiktage 2013の様子を見てみる?


Speicher I-VI / Enno Poppe(1969/12/30 - ) 早くからダルムシュタットの教壇に上がる等、電子音楽をベースにした現代を代表するドイツ人音楽家ですね。個人的にはこの辺り、次のベルンハルト・ラングとか、が今の時代のclassicalで良いのではないかと思いますが。
2008年から作られている Speicher 。全体は Storage system で、本人の長い work process から変化に飛んだアイディア が 呼び出されて large-scall form になる、と言っています。どうも form という言葉にヒントがありそうですね。
I はヴィオラの特殊技法からフリージャズの様に、II では忙しないくらいに細かな音の組合せの小曲、III は2本のバス・フルートの音色と弦のグリッサンドで全体にスロー、IV は管楽器の対位法、フーガでありポリフォニー、V は IV と似た展開ですが、管楽器主体構成から pf, sax 等が入ってより楽譜的にも複雑性の様相を見せる様になっています。そして最後の VI ですが、単純な音程の反復が執拗に かつ微妙に変化しながら"うねり"の様な流れを作っています。
即興的なポリフォニーが主構成ですが、音列配置的ではありませんし極端な強音弱音の出し入れでも点描的でもありません。上記の様に楽器や流れも変化していますね。興味深いのは今回の VI の反復性でしょう。新しい form を感じます。
エンノ・ポッペ曰く「form は旋律やサウンドと同じくアイディア」だそうで、このシリーズはまだ続くらしいですね。
試しにYouTubeでSpeicher III, IV et Vを見てみる?
 (Donaueschinger Musiktage 2013 ではありませんが)


Monadologie XIII "The Saucy Maid" / Bernhard Lang(1957/2/24 - ) ジャズをベースとして、ターンテーブルを使った電子音楽が特徴のオーストリアの音楽家です。反復を多用する技法はダルムシュタットでも有名ですね。
この楽曲も徹底反復の四楽章管弦楽曲ですw 基本は多様性で、不協和音的な和声の中 調性感のある動機やが多々現れます。それが反復されて構成されますね。
このMonadologieはワークス・イン・プログレス的で、今回のXIIIでは大編成交響曲に書いているそうです。特にブルックナーの交響曲第1番の反復を参考にしているとの事、確かにブルックナーは最後の交響曲まで執拗な繰り返しを使いましたね。ベルンハルト・ラングはライナーノーツの中でブルックナーの反復について熱く語っています。
直接ブルックナーと比較しても埒が開きませんが、第三楽章の強弱の繰り返しの部分などは確かに類似性を感じますね。第四楽章のハイテンポの反復はポリフォニー的でもあり、より陶酔性を感じて面白いです!

Situations / Georges Aperghis(1945/12/23 - ) クセナキスに師事したフランス在住のギリシャ人音楽家です。Kagelに影響された大編成劇場音楽を作っていますが、実験的な電子音楽になりますね。
この楽曲は4部構成の23人編成室内楽になります。無調なのかセリエルなのか点描の音配置で各楽器と声楽(ソプラノとバリトン)が即興的に速いテンポで展開されて行きます。時折緩くなり、クラスター的に、またポリフォニー的にもなりますが。トーキングに室内楽がかぶったりもします。小劇場的で、その辺りは現在のジョージ・アペルギスのスタンスでしょう、楽しいですね。(独語歌詞がないのは辛いですが…)
でも、点描的な楽器展開のpartはいずれ古さを感じてしまいますね、個人的には。

Kerguelen / Alberto Posadas(1967 - ) スペインの音楽家です。フラクタル技法を用いた音響空間系音楽で、IRCAMでも電子音楽を学んでいます。数学を基本としていてトポロジー変換の様な変移性の音楽なども手掛けていますね。
この楽曲は電子音処理した木管三楽器(fl, Ob, Cl)とオケのトリプルコンチェルトになります。アルベルト・ポサダスらしい電子環境音楽で、基本はスローで単音の響きを強調しますね。木管は特殊技法とは言わないまでも?音響効果を狙う音色を出しています。うねる様な音の、音響?の、時にトーン・クラスター的な凶暴さが展開され引込まれてしまいます。スペクトル楽派らしさギラギラですね。

Suave Mari Magno・Clinamen I-VI / Walter Zimmermann(1949/4/15 - ) ドイツの音楽家です。ミニマルや米国音楽からの影響、故郷フランケン地方の印象からの電子音楽で、激情的な展開を徹底否定しているのが特徴です。ヴァルター・ツィンマーマンは親日家でもあり、竜安寺からインスピレーションされた作品も演奏しているそうです。
これはClinamenの完結編になるそうです。管弦楽ですが、音数は少なく展開します。管楽器がフーガの様な反復の流れを作るのはミニマルの影響でしょうか。スローで冷たく不安感漂う穏やかな環境音楽です。気持ちが凹んだ時なんかにマッチするかも?! 但し、最終のpart VI はテンポも速く点描的で反復の強いカラフルな展開、曲の色合いが異なりますね。

In situ / Philippe Manoury(1952/6/19 - ) 初期はシュトックハウゼンやクセナキスの高密集点描のセリエルに影響を受け、その後IRCAMやUCSDで電子音楽を学んだフランス人音楽家です。フィリップ・マヌリは近年オペラを多く書いていますね。
この曲もかけた瞬間からクラスター的強音世界が展開される管弦楽で、クセナキスを感じますね。瞬間的に強音と弱音が入れ替わるコントラストの強い音楽です。目新しさはありませんが…



今回はベテラン揃いで出来上がった作品が多いですね。へ〜ぇ??っていう感じの驚き・新鮮さは少ない感じです。

PS:2012年のDonaueschinger Musiktage はこちらです

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ナンカロウ Nancarrow の Late & Unknown - Works on Rolls を聴く

コンロン・ナンカロウ(Conlon Nancarrow、1912/10/27 - 1997/8/10) と言えば何と言っても自動ピアノが思い浮かぶ現代音楽家ですね。有名にしたのはリゲティの影響とも言われていますが、リゲティ自身が自分の作品に影響を与えたと言っていますし周囲からもそう評価されていますから、その通りなのでしょう。
ナンカロウはアメリカ生まれのメキシコ人(亡命…政治的な経緯はググって下さいね)です。

その自動ピアノ(Player Piano)での後期作と得意とするカノン、そして一部ナンカロウ自身が所有していた改造Player Piano(ハンマー部に金具を入れていた)での演奏が入っているのが、このアルバムになりますね。

ジャジーでジャイブな1.for ligeti、Ursula Oppensに献呈された難解なカノン2-4.three canons for ursula(特に4.は秀逸!)、自動ピアノならではのウルトラ超絶性の各study for player piano nos.18,48,46,45d,47(特に48.のラストは狂喜できます)、世界初録音となる複雑な9.unnumbered study(canon 3:4:5:6)、等で全て自動ピアノでの楽曲です。
いずれも音列配置的な点描的演奏が多いのですが、旋律があって楽しさが感じられます。人間では弾けそうも無い技巧は感心するというよりも笑えるかもしれませんw
試しにYouTubeでStudy for Player Piano No. 47を聴いてみる?




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

マーンコプフの Pegasos・Kammerkonzert・他を聴く

ドイツの現代音楽家 クラウス・シュテファン・マーンコプフ(Claus-Steffen Mahnkopf、1962/10/22 - ) はポスト・ファーニホウとして名前が出て来ますね。
フライブルク音楽大学でファーニホウだけでなく、クラウス・フーバーにも師事していますね。フライブルク楽派と言われるメンバーを代表する一人で、30代前半でダルムシュタット夏期講習会の講師を務めています。
このアルバムは20世紀後半の現代音楽になりますね。

Pegasos [für cembalo](1991) は題名通りのチェンバロのソロです。音列的な音でありマニエリスムではないですね。また楽器から言ってもトータルセリエルではないでしょう。先鋭的なのはファーニホウ的です。
Kammerkonzert [für Klavier und Kammerensemble](1995/96) ライナーノートに Kammerkonzert の楽譜の一ページが載っているのですが、これを見ると将に"新しい複雑性"ですね。ピアノ符が三段になっている時点でで着いて行けませんw。言われている事ですが、ファーニホウとの類似性を曲とともに感じる強力なピアノと室内楽の楽曲です。
Il faut continuer [für Kammerensemble](1989/90) 室内楽で上記Kammerkonzertよりも複雑性は低いですが、音数やリズム変化があり抑揚を感じます。
Trema I [für Schlagzeug](1994) 1分半の短い曲で、パルス的に細かい打楽器音が並びます。Schlagzeugとはドラムセットの事ですが、いわゆるJazzやRockのセットとは違い打楽器セットですね。
試しにYouTubeで Trema I を見る?
5 kleine Lakunaritäten 1 -5[für Klavier](1994/95) は五つの小曲からなるピアノソロ曲です。打音的な展開も見せますが、基本的に音列的な楽譜配置を強く感じます。たしかに解説でも電子音楽で使われるフラクタル展開等とは異なるとありますね。
Medusa [für Oboe und Kammerorchester](1990-92) はピーター・ヴィール(Peter Veale)のオーボエが自在に飛翔する室内楽コンチェルトです。即興性を感じるオーボエと渦巻く流れの様なアンサンブルとの絡みでスリリングですね。コーダは強烈、ラストは一瞬にして消え入ります。オーボエの技量を問われそうです。
Trema II [für Schlagzeug](1994) Iに続く短い打楽器曲です。
memor sum [für Viola](1989) ボド・フリードリヒ(Bodo Friedrich) のヴィオラをフィーチャーしたソロ曲です。静的な特殊技巧?から入りますが、音は少なく微妙な和声が残るので不気味さを感じます。最後まで強音多音パートはありません。
Trema III [für Schlagzeug](1994) I, II, に続く短い打楽器曲。同じ様に一瞬の打音から入ります。

オーボエとのMedusaや、ヴィオラのmemor sumが好きですね。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

雪のパンダの様子

雪の予報が増えて来ました。そうなると気になりますよね、走りが。
そう、フィアット・パンダちゃん 4x4(Fiat Panda ABA-13909)の雪遊びの様子はどうでしょう?
FiatPanda4X4-ABA13909.jpg

四駆システムは、基本常時FFで電子制御カップリングのオンデマンド方式4X4になります。そしてトラクションを最大限にする為には電子式デフロック(ELD)が導入されていますね。
ちなみにタイヤはブリジストン BLIZZAK REVO GZ(175/65R15 84Q) です。

結果は、デフロックを掛けなくても舗装路雪斜面やダート積雪路を難なく走っちゃいます。この程度の積雪ですから当然と言えば当然?? 道路は凍っていないので、多少意地悪にハンドルを切ってもスキッドコントロール(ESC)が効いて車はスピン傾向も示しません。
前の4x4 climbing(GH-16912Q)で感じたスキッド感はなく、安全に雪道を楽しめそうです。

これで今シーズンのスノボの計画も安心。^^v
ところで、年内初滑り予定はいつ…?!


テーマ : イタリア車
ジャンル : 車・バイク

サーリアホSaariaho の Du Cristal, ...à la Fumée, Nymphea を聴く

オペラでも有名なフィンランドの現代音楽家 カイヤ・サーリアホ(Kaija Saariaho, 1952/10/14 - ) は、スイスの現代音楽家 クラウス・フーバー(Klaus Huber)に師事しています。同じフィンランドの現代音楽家 いつも紹介するノルドグレンやアホといった調性や無調・セリエルからの多様性と言った音楽ではなく、"前衛"ポスト・セリエリズムになります。(現代音楽とは? の個人的な意見ですw)

アコースティック楽器と電子音楽ライヴ・エレクトロニクスの音響を有効的に使ったスペクトル楽派の方法論を展開しているのが特徴ですね。フランス国立音響音楽研究所のイルカムIRCAM( Institut de Recherche et Coordination Acoustique/Musique)で学び、1980年代から活躍しています。
従って、"前衛の停滞" 以降の現代音楽家であり、音楽ではなく音の展開と言う事になりますね。

演奏は豪華メンバーで、一・二曲目はEsa-Pekka Salonen指揮 LosAngels PO。三曲目は Kronos Quartet です。

Du cristal (1989年) はライブ・エレクトロニクスを使った作品で、16'40"の音空間を味わえます。静的で連続的な音が空間を支配して、その中にオケの各楽器が絡みます。その音達は時にミクロポリフォニックの様な密集を魅せてくれます。全体的にはアンビエント、ドローン系の世界に近いですね。
...à la Fumée (1990年) はサーリアホがよく使うフルート(アルト)をフィーチャーしたオケによる音響系の楽曲です。連続音が支配するのは同じですが、こちらの方が各楽器の音色と存在がはっきりしています。電子音楽でなくても十分聴けると思いますが、"らしい"感じは残りますね。チェロとフルートによる協奏曲で、時にオケが打楽器を主体に強音で対応するのが "古い現代音楽" を感じます。声楽が入ったらもっと楽しそうですね。
Nymphéa(睡蓮, 1987年)は、ライブ・エレクトロニクスを使った代表曲になります。いきなり怪しげなヴァイオリンの唸りで入るので、クロノス弦楽四重奏団だとわかりますね。(笑)
曲想は ...à la Fumée に近いと思いますが、強音展開は String Quartet による演奏の方が個人的に好みです。ただ、この録音では エレクトロニクス処理が弱く感じるので違和感が少ないですが、出来ればもっと明瞭に効果を感じたかったですね。これはライヴで聴いてみたいです。表題の睡蓮はどこから来ているのか不思議ですが...
試しにYouTubeで聴いてみる?




来年2015年の5月29日に、T.ダウスゴー / 都響によるサーリアホのクラリネット協奏曲の日本初演があるので行かなければなりませんね。^^v


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

2014年12月12日 キエフ・オペラ~ウクライナ国立歌劇場オペラ~ プッチーニ『トゥーランドット』at 府中の森芸術劇場どりーむホール ★★★

会社帰りにオペラというのも一興でしょう。演目はプッチーニの最後のオペラ、トゥーランドットです。プッチーニですと「ラ・ボエーム」「トスカ」は好きですが、「蝶々夫人」「トゥーランドット」はあまり得意ではありません。
でも上演は三幕約2時間だし金曜日、それも府中なら見に行かない理由はありませんね。
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ウクライナ国立歌劇場(キエフ・オペラ)、悪くありませんでしたよ!
カラフのオレクサンドル・フレツはプロポーションが今ひとつですが、テノールは聴かせてくれましたね。声量も出て良く伸びていました。
トゥーランドットのオクサナ・クラマレヴァも役柄らしいキレのあるソプラノでした。

お馴染み第二幕冒頭のピン、パン、ポンの掛け合いも約束通り楽しめましたね。

リュウのフレヴツォヴァのソプラノはやや太め、もう少しリリコの感じが好みです。
とはいえ第三幕のアリア「心に秘めた大きな愛です」と「氷のような姫君の心も」は感激的です。
リュウの死の後の老王ティムール、セルヒイ・コヴニルも光るものがありました。

最近の演出はアヴァンギャルドな傾向が強いのですが、キエフの舞台は荘厳さがあり衣装もそれらしい派手な出で立ちです。
紫禁城公演のイメージがあるとステージがやや狭い感じが否めませんが、それでもオケも迫力を見せ十分に魅せました。
このオペラらしい大音響、スペクタクルの楽しさが伝わりましたね。

こんな金曜日は悪くないのですが、隣席の中年夫婦の男性がお喋りでうるさくて参りました。困ったものです。
仕方ないので、第三幕では空いている近くの席に移動しました。もちろん係りにお断りしてね。
せっかく楽しい時間なのにねぇ。

コストパフォーマンスのとても高い公演でした〜 ^_^v

 ・指 揮:ミコラ・ジャジューラ(音楽監督)
 ・管弦楽:ウクライナ国立歌劇場管弦楽団
 ・演出 :M.コラッジ

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そう言えば、光藍社のパンフレットの解説にはミスがあり、王子がティムールとなっていますね。おまけに、上演時間も3時間になってます。これを書いた人はトゥーランドットを知らなかったのかもw

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

クルト・シュヴィッタースの音響詩 What a Beauty / Lautgedichte / Ursonate を聴く?

音響詩、これを現代音楽に入れると話はまたもや飛んだ方向に行くでしょう。(笑)
クルト・シュヴィッタース(Kurt Schwitters, 1887/6/20 - 1948/1/8) は、ドイツの芸術家です。主に画家ですが、彫刻、グラフィック、等 多彩です。そのうちの一つが音響詩と言う事になりますね。

音響詩(Sound Poetry)とは、音が主体となっている詩、とでも言えば良いでしょうか。前衛としての音響詩は言語を意味から解放する事で、1950年代くらいから台頭しているようです。このブログで言う現代音楽の将に"前衛の時代"ですね。
シュヴィッタース本人もそうですが、ダダイズムとの関連が強いそうです。そうなると何でもあり、の気配がしますよね。

演奏?はシュヴィンドリンゲ(Die Schwindlinge)の3人、ジルケ・エーゲラー=ヴィットマン(Silke Egeler Wittemann)/マルティン・エーベルト(Martin Ebelt)/トルステン・ギーツ(Thrsten Gietz)です。

とにかく三人のヴォイス、例えば What a b what a b what a Beauty を繰り返し唄う?スタートから始まり、その手の唄いとドイツ語の詩の語りの組合せ。もちろん楽器のないアカペラ?です。歌詞がわからないのはいずれにしても辛いです。
唄いの部分は音程があるのですが、一味違った表現かもしれないけど無調でもないしそれなりの和声だし…

興味がわくのは21.booあたりから。無意味な言葉の羅列で音列があります。
聴き処はやっぱり Ulsonate (ウルソナタ)でしょう。長い一部(序章)で始り二部から四部までのソナタ形式、独語なのですが無意味に聴こえてしまうヴァーズィー・ヴィヴィーの様な音(声)で展開されます。違和感の無い和声も存在します。これは面白いかも。

音響詩もシュヴィッタースもダダイズムの範疇ですから、常識の否定・破壊と言う意味から言えば こんな世界もあるのかと思えます。そんな感じ。でも"詩"なのかヴォーカリーズなのか…
疑念を持った時点で、ダダイズムから行けばどっちでも同じ事!?w

試しにYouTubeでUlsonateを見てみる?








テーマ : お気に入り&好きな音楽
ジャンル : 音楽

2014-15年冬:SHIPSのハーフ・コートを購入

何か着るものが一つ足りないよなぁ...
そうだッ! 短めのウールのコートじゃん ^^
ロングのウールは黒のテーラードと黄色のダッフルがあるから、今年流行のショートにする!?
グレーか柄物にしようかなぁ。って思ったけど、街に出ればショート・コートばっかり!! やっぱり今流行(はやり)は…
結局チャコールのハーフ・コートをSHIPSで買いました。
2014-15_HalfCoat-SHIPS.jpg

まぁSHIPSですから、今や(この歳では)ちょっと恥ずかしいですが その分コストもリーズナブルでガシガシ着てももったいなくないよね。残念なのはカシミヤじゃないので手触りがねぇ…
でも、これで今年の冬物のお買い物は終わりだねw


テーマ : メンズファッション
ジャンル : ファッション・ブランド

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1.このblogで言う現代音楽
2.マーラー交響曲第5番 160CD
 (名盤・珍盤 聴き比べ)

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