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[現代音楽]オネゲルのSymphonies No.2, No.5, と Pacific231 を聴く

フランスの現代音楽家アルテュール・オネゲル(Arthur Honegger, 1892/3/10 - 1955/11/27) の交響曲をブラッソン指揮、トゥールーズ・カピトール響で聴きましょう。数多くの交響曲集の中では古い演奏ですが、リマスタリングでこの情熱的な演奏がとても聴きやすくなったのは嬉しい事です。
オネゲルというとフランス6人組や代表作「火刑台上のジャンヌ・ダルク」で有名でしょうか。kokotonPAPA的にはオラトリオは苦手ですが。
(スイスにも籍があったり、6人組からは抜けたりとかいろいろある様です)

好きな楽曲、交響曲第2番は弦楽曲になります。一二楽章の陰鬱な世界はペッテションと共通するものがありますね。三楽章形式で、調性はあります。第二楽章では不協和音が強くなり陰鬱な世界をうまく演出しています。
交響曲第5番は第一楽章の入りから暗さと絶望的な展開です。オネゲルの真骨頂ですね。第二楽章では軽さも見せて、第三楽章で先鋭的な不安感をかき立てながら静かに終息します。
代表曲の パシフィック231 (Symphonic Movements [PACIFIC231])は蒸気機関車の名前からとっているくらいですから、そのものを表現しています (音まねではありません)。巨大なSLが動きだし徐々にスピードを上げて爆走、停止までを虚構表現されてオネゲルさしさ満点!
この交響曲セットはとてもお買い得ですね。ジャケット写真はパシフィック231からのイメージでしょう。お薦めの一枚です。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





シェーンベルク(Schoenberg)の The Piano Music をポリーニで

このアルバムはとっくの昔にUPしたと思っていましたが、考えたら新ウィーン学派の3人は有名すぎて敬遠していたんですね。それほどスタンダードな現代音楽の雄アルノルト・シェーンベルク(Arnold Schönberg, 1874/9/13 - 1951/7/13)です。
そもそもこれを買った頃には流して聴こうと言う感じではなかったですね。作品順で、無調の模索から完成、十二音技法への展開が並んでいたのですから。
曲を聴くと面白いのは無調では動機らしきものが見られながら自由に展開していたのが、十二音技法では音の並び的な展開になる事でしょうか。その後はまた旋律が戻ってきます。シェーンベルクらしさはそこにあるのかもしれませんね。無調で制約を排したのに、再び新たな約束事を構築する不思議さかもしれませんが。
十二音技法はオクターブ十二音の基本音列(本来なら主題という旋律でしょう)とその逆行音列、そして両者を上下音配列を逆さまにした反行で構成される訳ですが、聴いても簡単にはわかりません。無調には違いが無い事を当時理解したのを思い出します。
無調を目指したOp.11や完成と言われるOp.19の方が、十二音技法のOp.23, Op.25より自由な感じが好きですね。声楽曲でも、無調に至る経緯は同じで、モノドラマ「期待」Op.17 から無調の完成「月に憑かれたピエロ(ピエロ・リュネール)」Op.21が好きです。
展開的にはこのアルバムには入っていませんが、その後のピアノ協奏曲Op.42はもっと解き放たれた感じ強くてこれまた良いですね。
音楽技法的には、良く言われる様にヴェーベルンの方を聴いた方が良いのかもしれません。でもベルクも含めて三人とも同じ様に十二音技法確立前後が一番 "音の並び" になってしまっている気がします。
勉強で音楽を楽しむ訳ではないkokotonPAPA的には、どこかに僅かでも旋律を残し調性の束縛から逃れた自由さが感じられる現代音楽が好きですね。



テーマ : クラシック
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ノルドグレンの symphonies 2 & 4 を聴く

ペール・ヘンリク・ノルドグレン(Pehr Henrik Nordgren, 1944/1/19 - 2008/8/25)は日本にも関係の深いフィンランドの現代音楽家です。
作風は無調ではなく十二音技法、ポリフォニーな展開です。動機(主題ではないでしょう)が存在します。
交響曲第2番Op.74は一楽章形式で重量感のある楽曲です。ディナーミクの広さをうまく使いながら音の出し入れが渦巻く様な流れを作ります。明朗感ではなく陰的構造感とでも言う感じですね。強音と弱音の振り分けは、以前紹介したカンチェリとの類似性を感じます。
交響曲第4番Op.98も大きな流れ自体は2番と同じ一楽章形式でノルドグレンらしさ全開です。調性感は2番よりも明瞭になっていますが、それがかえって重厚な鬱積を感じさせます。ますますヘビーな展開で陰鬱な厚い雲と巨大な壁の様な楽曲です。
強烈な個性、kokotonPAPAの好きな作曲家の一人です。




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ルーズ・ランゴー(Rued Langgaard)の「交響曲 第4・5・6番」を聴く

デンマークの現代音楽家ルーズ・ランゴー(Rued Langgaard, 1893/7/28 - 1952/7/10)、楽風は後期ロマン派から調性脱却を試み、後期では調性に回帰しています。管弦楽を得意として16の交響曲を作曲していますね。今回は中期までの三曲で、キーになるのは調性脱却に踏み出す第6番です。




第4番 <落ち葉 Leaf-Fall > (1916/1920)
13パートに分かれます。曲風は壮大な後期ロマン派ですね。楽章ごとに題名(Thunderstorm, Autumnal, Tired, Despair,.....)が付いています。当初の作品名は"Nature and Thoughts"と名付けられていたようです。自然交響詩の様な曲ですね。

第5番 <草原の自然 Nature of the Steppe> (1931 rev.)
五楽章構成です。より自然風景的楽曲になりますが、北欧的というよりもロシア・モンゴル的と言われています。後期ロマン派的でもドイツ系とは明らかな違いを感じますね。

第6番 <天国の嵐 The Heaven Storming> (1919-20/1928-30)
神と悪魔の話です。オルガンが入る壮大な曲で、ストーリー展開性が強いランゴーの特徴に多少の不協和音が入り始めて調性からの離脱が感じられます。
この辺りからがランゴーの世界なのですが、実は第12番で機能和声に戻してしまい残念です。その12番あたりから次回は聴いてみたいですね。

演奏はネーメ・ヤルヴィー指揮、デンマーク国立放送交響楽団になります。



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バヴゼのピアノでドビュッシー Complete Works for Piano 3 を聴く

実はラヴェルのピアノ曲は好きなのですね。殆ど書いていませんがピアノの全曲集は好きでそれなりにあります。ここ1〜2年の新譜ではアリス・アデールが出色の出来でしょう。中井正子さんは予想通り譜面的で面白くもおかしくもありませんでしたね。その一年前辺りのオズボーンもアデールが出たら記憶が薄れました。そんな中で好きな一人がバヴゼ(Jean-Efflam Bavouzet)です。

ラヴェルは好きだけどドビュッシー(Claude Achille Debussy, 1862/8/22 - 1918/3/25)のピアノ曲は全然聴かないです。一般的にはフランス印象主義?とかで類事項でしょう。でも旧来のドビュッシー弾きピアニストの全音音階(ドレミの次は半音のファではなく全音のファ♯になり、以降全て全音で音階を作る・・・古典西洋音楽の調性から逸脱する・・・インドネシア音階からとも・・・ジャズで言うモード)演奏がとてもつまらない、と言う拒絶感が何故か巣食っています。本来、調性を排する所謂(いわゆる)現代音楽の起点の一つなのですが自分でも不思議です。

ところが何の風の吹き回しかバヴゼで聴いてみました。これがなかなか!
このシンプルな音の並びからこれだけの深さをやっぱり感じさせてくれるんですね。クールにして透明感。変な言い方ですが、ラヴェル的な音の展開を再認識しましたね。と言って他のピアニストに手を伸ばしドビュッシーを聴こうとは思っていません。
第3集には、おおよそ一般的なベルガマスクとアラベスク、夢想や子供の領域が並びます。これでさえkokotonPAPAには新鮮ですからもう驚きです。ここでは第3集を紹介していますが、バヴゼで聴き直してみましょう。と言う事で全5集をすぐに集めちゃいました。(笑) また紹介しますね。
(第1集のプレリュード、第2集の版画 Estampes, ピアノのために Pour le pianoが楽しく、第4集の映像 Imagesや練習曲 12 Étudesもいい感じで、第5集はバレイ音楽です)
これで当面ドビュッシーのピアノ曲はお腹いっぱいです。(爆)



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ヒューゴ・アルヴェーンのスウェーデン狂詩曲第1番「夏至の徹夜祭」と 交響曲第2番、スウェーデンの音楽を聴いてみましょう

スウェーデンの作曲家、ヒューゴ・アルヴェーン(Hugo Emil Alfvén, 1872/5/1 - 1960/5/8)の最も有名なスウェーデン狂詩曲 第1番(Symphony No.2)「夏至の徹夜祭 Midsommarvaka」と交響曲第2番(Symphony No.2)のベストカップリング盤です。




スウェーデン狂詩曲第1番は聴けば ▶️「あぁ〜、これねッ」って言うくらい有名な曲です。作曲家と曲名は知られていませんが、楽曲は多分知らない人はいないでしょう。楽風は後期ロマン派ですね。
交響曲第2番は第一楽章が澄んだModerato、第二楽章は澱みと澄んだ組合せのAndante、第三楽章は重厚感と軽快感のバランスをとったAllegro、第四楽章は弦楽主体の美しいAdagio、最終楽章フーガは華飾のAllegro。全体的に力強い展開です。もちろんD-majorと調性もあり、主題も明確で本格派の交響曲といった風ですね。
指揮ネーメ・ヤルヴィー、ロイヤル・ストックフォルムPOの演奏です。


誰もが一度は興味を持つ北欧系交響曲。最近久しぶりに聴いています。今興味深いのは1800年代末〜1900年代初めに生まれて20世紀(1900年代)に活躍した作曲家ですね。現代音楽への変化が見られる年代です。
スウェーデンですと同年代のアッテルベリは古臭い感じが拭えませんが、アルヴェーンは進化をすすめた正統派の心地よさを感じます。ステーンハンマルになるともう少し現代北欧的なアプローチが見られ、ルーゼンベリが調性の足枷から離脱。ペッテションは個性的な交響曲、トゥビンは北欧的展開から調性の壁を越え、ブロムダールは調性を排除へ。
この辺りの年代の一部を眺めただけでも、スウェーデンの作曲家は面白いですね。このアルヴェーンが調性時代のボーダーラインでしょうか。その半世紀前のベルワルドが時代の魁けという意見もあります。確かに3番などは北欧の空気が漂うアプローチがただのロマン派とは一線を画していますね。
そして現在、21世紀に活躍する前衛現代音楽家が出てくるわけです。その顔ぶれはまたインプレする事になると思います。


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スウェーデンの現代音楽家 オーケ・ヘルマンソン(Åke Hermanson)の『Alarme』を聴く

スウェーデンの現代音楽家 オーケ・ヘルマンソン(Åke Hermanson, 1923/6/16 - 1996/8/8)は、ルーゼンベリRosenbergとラーソンLarssonに師事しています。そして楽風は生まれ故郷のオルストOrustの原風景にあると言われています。ただ楽曲的には所謂(いわゆる)北欧の風景描写をする様な音楽ではないと思いますが。




このアルバムはOp.1からOp.31(最後の作品)までの中の26曲が集められて、ハーマンソンの作風を楽しめます。交響曲は5曲作っています。(このアルバムには1番が収録)

全体として無調です。初期作品では十二音技法的ですが、中期の作品は発展的に無調化していき動機の様なものは見当たらず、実験的様相まで見せています。後期では原点回帰の様により単純化した音階の展開です。
個人的には初期作品と交響曲が好みですね。お気に入りの一つはLyrisk metamorfos Op.2で十二音技法の流れに対位法による展開が素晴らしいです。交響曲第1番 Op.9は30分に満たない四楽章の構成になります。この曲はシベリウスへの敬意を示していると本人が言うように無調ではありますが、スケール感を感じさせてくれます。残念ながら第2番以降の交響曲を入手する手だてが見つかりません。

聴き込むほどに味のあるAke Hermansonだと感じますね。

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