N響の現代音楽:「尾高賞受賞作品4」で武満徹のカトレーン、他を聴く

久しぶりにこれを聴いた。NHK交響楽団の前身である日本交響楽団(その前身は新交響楽団)の指揮者であった尾高尚忠を記念して設定された尾高賞。現代音楽に与えられる賞で、これはその受賞曲のアルバムになる。
N響の発足と尾高の死に関連があったのかは定かではないが。
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武満徹のカトレーンは日本の現代音楽を代表する作品の一つ。岩城宏之指揮になる。この曲で代表的なのは、以前書いたドイツ グラムフォンから出ている小沢征爾BostonSO盤がメジャーだが、これも悪くない。それだけ曲がいいと言う事になる。
三曲目の、遠い呼び声の彼方へ! も武満徹の同系統の楽曲で、若干の調性を残されている。二曲とも流れが美しい。

野田暉行のピアノ協奏曲も曲風から言うとカトレーンの方向性に近い。無調ではあるのだが、調性を完全に無視している訳ではない。その分聴きやすい。弱音強打の組合せ。
一柳 慧(いちやなぎ とし)の、空間の記憶。これもピアノ協奏曲になる。不確定性後の作品だが、個人的には前三曲の方が好み。一柳慧がオノ・ヨーコと結婚していた事は以外と知られていない。

最後の尾高惇忠は尾高尚忠の長男。オーケストラワークになるイマージュも完全調性無視では無い。少々半端な感じで、現代音楽家の映画音楽的気配がする。ちなみに本年の尾高賞も尾高惇忠で交響曲 "時の彼方へ" だった。



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雨だから Valentina Lisitsa の ピアノ を聴く

ブニアティシヴィリとオット、若手ピアニストの話を昨日書いたのでもう一人、ヴァレンティーナ・リシッツァを。
若手かと言われると、年齢は若手じゃないかな。(笑)
YouTubeから生まれたピアニストである事が話題を呼んだ変わり種デビュー。以前、このブログでもヒラリー・ハーンとの共演盤[DG]で紹介済みですが。
2012年6月19日にロイヤル・アルバート・ホールのライブでの録音です。収録順と演奏順が異なるのは仕方ない事だし、全部が当日録音ではない事もあります。(ググれば出て来ます)

バリエーション豊かにピアノ曲が聴けるのが嬉しいですね。おまけにショパンからスクリャービンまでワイドレンジです。
タイプからすると超絶技巧得意系ですね。でもアルバム(ライブ)では、超絶技巧曲と情感的な曲を振り分けています。
エモーショナルな曲は感情移入系ではなく、冷徹なる感情表現。いっぽう超絶技巧系には感情移入と言う感じです。
わかりやすいです。そのパターンが端的に出ているのが「月光」でしょう。一二楽章は冷たく、三楽章が劇的に。
曲の並びから行っても難しく聴く事もないです。コンサート ターゲットの配曲でしょうね。

参考に収録曲を。これだと ためしに買っても良いかなって感じでしょ。

1.ラフマニノフ:前奏曲 Op.23 Nr.5
2.ベートーヴェン:『エリーゼのために』
3.リスト:パガニーニによる大練習曲第3番『ラ・カンパネッラ』
4.ラフマニノフ:前奏曲 Op.32 Nr.5
5.ショパン:3つの夜想曲
6.スクリャービン:2つの詩曲
7.ラフマニノフ:前奏曲 Op.32 Nr.12
8.ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番『月光』
9.ラフマニノフ:前奏曲 Op.32 Nr.10
10.ショパン:夜想曲第13番
11.リスト:3つの演奏会用練習曲 『ため息』
12.スクリャービン:8つの練習曲
13.リスト:愛の夢
14.ラフマニノフ:練習曲集『音の絵』
15.ショパン:夜想曲第8番




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カティア・ブニアティシヴィリ の 新譜「ショパン作品集」 が届きました

Khatia Buniatishvili のニューアルバムが先ほど届いたので聴いてみました。
KhatiaBuniatishvili-Chopin.jpg

今回の作品はショパン。
ショパンはエチュードくらいしか今は殆ど聴きませんね。ルービンシュタインのポロネーズもたまに聴きたくなります。エチュードは何枚かあって、ピアニストの個性が楽しめますからね。でも今回は入っていません。

まずは、ピアノソナタNo.2「葬送」を持ってくる事がすごいですね。そして、その迫力は素晴らしいです。有名な第三楽章 葬送行進曲も暗さにつぶれない彼女らしい解釈を見せせてくれます。この優しさは少々感激的。清と剛。強さと優しさが絡み合う好演だと思います。

ピアノ協奏曲第2番はP.ヤルヴィ/パリ管とのコンチェルト。マッチングが良い感じです。控え目ながら奥行きあるオケに対して流れの良いピアノを聴かせ、ここでは強さのあるタッチがみられます。微妙な指先のタッチよりも、強打のタッチが感じられますね。
ラストの小曲、マズルカ第13番 がなかなか良いです。

この秋、クレーメルとの競演を生で見る機会があるのでますます楽しみですね。




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Martha Argerich Lugano Concertos を聴く

アルゲリッチ・ルガーノ・コンサート, 4枚組のCDsetがドイツ グラムフォンからでましたね。
予約していたので、つい先日届きました。
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装丁もハードカバーのA5サイズのbookletにCD4枚を入れて、ハードケースに納めてあるという豪華盤。多分、再発時には普通のセットになるでしょうね。

アルゲリッチが2002年から開催している Progetto Martha Argerich から2010年までの未発表音源です。2002年から、ずっとEMIから毎年販売されて来ましたが、これはアルゲリッチが出ている曲を選んで、グラムフォンから出て来ました。

と言う訳で、ピアノ協奏曲と同フェスティバルではおなじみの連弾曲になりますね。ホントはピアノ曲ではないものをピアノ連弾にアレンジして演奏したり、若手のアンサンブルとか、がアルゲリッチ/ルガーノFes. の楽しさなんですけどね。

録音も申し分無く、楽しめます。お馴染みの曲が並びますから、他の演奏でのアルゲリッチ盤と聴き較べる必要(楽しさ?)もありますね。個人的にはプーランクの記憶が無いので、楽しみに聴いたのですが 様々な様相を見せる曲なだけにどうなるかと思いきや、何ともエモーショナルな響きを聴かせてくれます。感情が二人のピアノにこもっているとでも言う感じです。嵐と静寂そして優美。
そして他の2台、3台のピアノとの連弾の楽しさこそがこのフェスティバルの楽しさ。このCDでもそうでしたね。

お気に入りは
 ・プーランク:2台のピアノのための協奏曲 ・・・ ガーニングとのピアノとのかけひきが楽しい、アルゲリッチのプーランク!
 ・ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番 ・・・ やっぱり得意とするレパートリーは凄い。縦横無尽のピアノ
 ・リスト:ピアノ協奏曲第1番 ・・・ 今、この曲を弾きこなせるのはアルゲリッチだけ。いつもになく自由奔放
 ・・・ダメだな、書き始めると切りがないですね。全部いい。最後のCDの歌曲系もピアノとのマッチングが素晴らしい。特にストラヴィンスキーは出色の出来。そしてラストの一曲ミヨー:スカラムーシュ、楽しい!

逆にイマイチなのは、ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番、くらい。これはkokotonPAPAが好きじゃないだけの話。(笑)

いっきにCD4枚を聴いてしまいました。




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ヴァインベルク の Rhapsody on Moldavian Themes, Symphony No. 6 を聴く

ポーランド生まれでロシアの作曲家ミェチスワフ・ヴァインベルク(Mieczyslaw Weinberg, 1919/12/8 - 1996/2/26) の 交響曲第6番/モルダヴィアの主題による狂詩曲。名前の呼び方が Wajnberg, ワインベルク などいろいろあって混同しますね。
一曲目のモルダヴィアの主題による狂詩曲は、13分ほどの小曲。ショスタコーヴィッチと仲が良かった事、この時代としてはやや中途半端な曲風、その辺がイメージではないでしょうか。それを打ち払う様な、強烈な曲です。コンサートのアンコールででもやったら受けそうな感じと言ったらわかってもらえるでしょうか。

二曲目の交響曲第6番は、多少の不協和音を交えながらも新古典主義的な様相の強い楽曲です。二楽章のアレグレットから少年合唱団が入り、三楽章 アレグロ モルトでは民族色が強くなります。四楽章では再び合唱が入り、重厚な展開です。
ただ、残念ながら少々退屈な感じが否めません。

ウラディーミル・ランデ (Vladimir Lande) 指揮、サンクトペテルブルク交響楽団 (St. Petersburg State SO) の演奏。グリンカ・コラール・カレッジ少年合唱団 (Glinka Choral College Boys' Choir) が交響曲6番には入ります。


Mieczyslaw Weinberg

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2012年 ルツェルン音楽祭:クラウディオ・アバドのレクイエム

モーツァルトのレクイエムをアバドとルツェルン音楽祭管弦楽団で観られるとあって楽しみにしていたNHK BSプレミアムシアター。
今年の8月10日のスイス・ルツェルン音楽祭での演奏が放送されました。
2012年ルツェルン音楽祭NHK

Lucerne Festival Orchestra と言えば癌を克服したアバドが2003年に就任し、手兵として活躍しているのでこれは楽しみに決まっていますね。

放送はベートーベンも有ったのですが興味が薄いですね。とりあえずはモーツァルト "レクイエム"。全体としてはやっぱりアバドといった感じでしょうか、詳しくないので印象ですが。興奮や極解のないクールな演奏にオケと合唱団が応えましたた。ソロでは女性陣、アンナ・プロハスカ(ソプラノ)、サラ・ミンガルド(アルト)が良かった感じです。
構成としては、サンクトゥス(聖なるかな)のフーガが素晴らしく、この曲の持つ神聖にして荘厳な演奏だったと感じました。逆に有名なディエス・イレー(怒りの日)は、個人的にはオケも合唱ももっとメリハリが欲しかった気がします。全体としては端整なモーレクだったのでは。

手を口に持って行く独特の指揮ポーズや、この曲らしく演奏後は神に祈るかの様にしばらく静かに立ち尽くすアバドの姿が見られたのは嬉しかったですね。

追記:フルトベングラーに似たコントラバス奏者がいて、良く写っていたね。(笑)







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吉田苑のSACD-P、HSC-05 インプレッション

クラシック メインで聴いていると、やっぱりシングルレイヤのSACDは気になりますよね。そこでSACDプレイヤー、吉田苑HSC-05をとりあえず購入しました。全面的にSACDを信用している訳じゃないんですよね、音源が限定されていますから。
吉田苑HSC-05 HSC-05hako.jpg
それなりに鳴らし込んだので現在のメインCDP-DACであるX-CD1(Nmode), dc1.0(SoulNote)のセットと較べてみました。この組合せは44.1kHz再生に特化したCD再生専用セットになります。さて価格的にはかなり廉価版のSACD-PでもSACDのメリットが聴けるのか?!

オリジナル本体はONKYO C-S5VL。チューンはコンデンサーの入れ替え、振動ジッター対策、等が施されています。下の写真は裏側のアース兼筐体補強。スパイクになっているのも嬉しいですね。
HSC-05ura.jpg

クラシック、それもフルオケでの聴き較べになります。オーディオとしての聴き較べではなくて、自分の聴いている音楽での聴き比べです。だから女性ボーカルなんかでは較べないですよ。
出力は同じく吉田苑チューンのNmode X-PM2F-WraithMK2, - Dynaudio Focus220 Mk2-Oberon です。

【1 ハイブリッドCD 聴き較べ】
 Mahler Symphony No.7 Tonhalle Orchestra Zurich David Zinman のハイブリッドCDで聴き較べてみると。
  SACD2.jpg
[HSC-05] SACD
 高音域の繊細さと抜けの良さはメリット感あり。音はややフラット、広がりと定位はまぁまぁ、低音がでない。
クリアーな高音域を重視するクレーメルのバイオリンの様なクラシックならいけるかも。
[HSC-05] CD
 音の中心がやや中音域に集中する感じ。広がりと定位はややぼける。でも、中音域を中心に聴くなら十分。思いのほか聴ける。
[X-CD1, dc1.0] CD
 低音から中高音まで厚みのある音、音場の広がりもある。定位も明瞭。抜けも良い。音数もある。中高音の華やかさ。
極端に繊細な高音域の音楽以外はこれ。

 ◆わざわざSACDを聴く為にハイブリッド盤は不要。X-CD1, dc1.0 は強力。
 ◆しかし、コストから行くと HSC-05 はあなどれない。


【2 シングルレイヤとCD での聴き較べ】
 Mravinsky Shostakovich Symphony No.5 をシングルレイヤSACDと一般CDで聴き較べてみると。
  SACD1.jpg
 ・[HSC-05] SACD (NHK CD Alltus ALTSA002)
 抜けの良さ、切れ上がる高音、高場の鮮明さは優れる。シングルレイヤならば、クラシックには向いているかもしれない。
kokotonPAPAは線の細さをどこまで表せるかを好むので....へへへ。^^;
 ・[X-CD1, dc1.0] CD (NHK CD Alltus ALT002)
 音数、音圧は優れる、音が前に出てくる感じ。冷徹神経質な高音が好みでなければこちらの方が良い。

 ◆シングルレイヤならばSACDの利点を感じられる HSC-05
 ◆しかし、X-CD1, dc1.0 との差は好みの差の範疇かもしれない。実力的にはこっち。

以上、あくまでフルオケでの感覚ですが。
やはりX-CD1, dc1.0は強力でした。でも、トータル的には、ONKYO C-S5VLのDACデバイスはWolfson WM8742。それにしてはHSC-05は大健闘?!、コストパフォーマンス的には無視出来ないSACD-P(CD-P)に違いない。
中低音域も押し出してくる様なSACDトランスポートと相性のあるDACがあれば欲しくなるかもしれませんが、現状のSACD市場状況ではそこまで必要かは音源的に疑問ですね。オーディオマニアじゃないから聴きたいものがSACDでしか出なくなれば別ですが。

とりあえずはSACDもその特徴を楽しめる様になり、これで当面は音楽に没我で来ます。^^;




アトリ・インゴルフソン(Ingolfsson)のENTER >> を聴く

Atli Ingólfsson(1962-) はアイスランド生まれの現代音楽家。レイキャビク音楽大学で学び、活躍の場はヨーロッパからノルディック。The Arditti Quartet や The Oslo Sinfonietta との演奏機会があるようですね。

このアルバム ENTER >> にもThe Arditti Quartetが参加しています。奇数曲1, 3, 5, 7, 9をThe Caput Ensemble, Arditti Quartet, 他が演奏して、その間を繋ぐ偶数曲が/Slash1〜4/で、Ingólfssonになる構成です。
演奏されるのは、ミニマルの様な限定的な音楽でも、十二音技法でもありません。音とリズムの調和の様で、以前なら実験的音楽とでも呼ばれたでしょうが、今なら前衛の現代音楽の一つでしょうね。ペースを極端に振る様な事は無く、各楽器の音を調和させながら電子音が縺れ合うと言ったらわかり易いでしょうか。
やはり素晴らしいのはアルデッティの演奏する HZH:String Quartet No.1 ですね。実に刺激的。最後のFlecte Lapis 2もクラリネットとキーボードのデュオで楽しい。キーボードは特殊奏法でしょう、楽器のどこを弾いているんでしょうね。 この曲に関して言えばフリージャズと言われても違和感がありません。そんな感じ。
ちなみにIngólfssonの演奏する/Slash1/〜/Slash4/はいずれも20秒にも満たないので、CDプレイヤーのカウンターを見ていない限りわからないですね。



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ジョルジェ・エネスクの交響曲1・2番を聴く

George Enescu (1881/8/19 - 1955/5/4) のThree Symphonies, Violin Sonata No.3 から。エネスク(エネスコとも)は、ルーマニアの作曲家で年代的にはシェーンベルクとほぼ同年代。三つの交響曲を作っていますね。

交響曲の第一番はロマン派の流れを汲む美しい曲です。叙情的な構成は聴くものを落ち着かせてくれる気がします。この頃の作品は後期の作品の様に民族性を強めた調性の脱却には繋がっていないので聴きやすいですね。三楽章からなりますが、各楽章ともに良い流で特に第三楽章はバランスの良さが光ります。

交響曲第二番は四楽章構成。激情的要素を深めて行き、一番とはかなり違うアプローチを見せます。印象派的な作品で、民族性の高い方向を見せ始めているので、曲調してはこの二番の方がはるかに面白いでしょうね。聴き応えが違います。

Lawrence Foster 指揮、Monte-Carlo PO による演奏になります。





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2012年バイロイト音楽祭:楽劇 「パルジファル」

バイロイト祝祭劇場で8/11に上演されたパルジファルがNHK BSプレミアムで放送されました。演目のパルジファル(Parsifal)はバイロイト音楽祭の中でもとりわけワグナー(Wagner)家の意向が強い作品。楽しみでした。
パルジファル バイロイト音楽祭2012

配役はパルシファル、普通はパルファルでしょう、にブルクハルト・フリッツ、陰の主役グルネマンツはヨン・クワンチュル、もう一人のメインキャスト クンドリはスーザン・マクリーンです。
王アンフォルタスにはデトレフ・ロート、敵役クリングゾルがトーマス・イェザトコティ。

ストーリーをご存じないとわからないかも。聖杯伝説基本のパルジファルの話についてはググって下さいね。

まずは演出が難解。バイロイトの演出はけっこうアバンギャルドが多いのですが、今回のシュテファン・ヘアハイムは衣装や年代・情景設定のみならずストーリーに関する解釈にも手が入っていますね。
前奏曲から演技がスタートしています。死を目の前にした女性と子供。この演出はこの後も子役が時には白鳥に、そして聖杯にと、イメージ役として無茶?展開されます。

一番難解なのが第一幕。聖杯を拝する時の出産シーンと出産直後の赤ちゃん。聖杯を守る 聖なる国の住人の背中にある羽がその直後から無くなる。第一幕最後、パルジファルが追放されるシーンでいきなり子役にすり替わり。
ストーリーを知っていても混乱しますね。

情景的にも、森を感じさせる気配は皆無で不思議でしたし、ハーケンクロイツの旗でナチス色が入ったりするのはワグナーとナチスとの関係を盛り込む意図だったのでしょうが聖杯伝説には無理を感じました。第三幕の葬送と復活シーンも議会の様でしたし凝り過ぎと違和感は拭えませんでした。

役的にはグルネマンツのクワンチェルとクンドリのマクリーンでしょうか。パルジファルのフリッツは太り過ぎ。第一幕で上半身を曝すシーンは目を覆いますよ。(笑)
笑えたのは敵役のクリングゾルの衣装。モーニングにショートパンツ、というか黒いブルマー風、ストッキングにガーターベルト。(爆) 途中でカツラをむしり投げるとスキンヘッド。
聴き処は 第二幕のクンドリとパルジファルの熱唱、といってもイタリアオペラのアリアとは違いますが、が一番かな。
    
エンディングも変わっていましたね。アンフォルタス王は父王の棺に倒れかかったままで後を追う形。救済を受けて天に召されるはずのクンドリは生き残り。

カーテンコールで一番の拍手はグルネマンツのヨン・クワンチュルでした。拍手と言えば、第一幕後は禁じられているはずなのに、やっぱり拍手がおきましたね。

まぁ、演出ばかりが目立ってしまいお馴染みらしからぬパルジファルでありました。

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・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。

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