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素晴らしい『マーラー 交響曲 第5番』 «ネット配信» クラウス・マケラ/パリ管弦楽団 2021年6月16日



クラウス・マケラ | パリ管弦楽団
(Klaus Mäkelä | Orchestre de Paris)
注目の若手指揮者マケラが主席指揮者になったパリ管。半年前にもマーラーの第9番を映像付きで聴かせてくれましたが、今回はレベルを上げての第5番ですね。もちろん "Philharmonie de Paris LIVE" から映像付きの配信です。

前回よりも方向性が明確化していて、マケラ/パリ管のスタンスが見えて来ましたね。


▶️ Philharmonie de Paris LIVE (2021年12月16日まで公開です)





«ネット配信»
マーラー 交響曲 第5番

:mahler5-KlausMakela-jun2021.jpg
[Live at Philharmonie de Paris, 16 Jun 2021]


第一部
スローで僅かに揺さぶりを入れた葬送行進曲からファンファーレ導入句は適度に抑えて。第一トリオは激しさよりも華やかさ、第二トリオは哀愁の中に美しさがありますね。
第二楽章第一主題は速く切れ味で第一楽章第一トリオをとの差別化を、第二主題も哀愁感を強めて同様の意図を作っています。展開部 "烈→静→明"のコントラストもアゴーギクを上手く使って心地良さがありますね。vc動機の美しい落ち着きが印象的です。鳴りが良く見晴らしのきいた第一部です。

第二部
スケルツォ主題は穏やか軽やか、レントラー主題も緩やかなアゴーギクで優美さを磨いています。第三主題はオブリガートホルンを引っ張る様に静で鳴らして、弦楽奏の優しさとフィットさせていますね。続く変奏パートも静スローを上手く作って、流れの締めとなる展開部でもスローから入って華やかに落ち着いています。再現部は晴れやかにコーダに繋げ、興奮を避けた華やかさです。軽妙洒脱なフレンチのスケルツォ楽章ですね。

第三部
第四楽章主部はスローの静美で透明感があります。中間部は繊細さと切れ味で、濃淡のコントラストが効いたアダージェットです。
第五楽章は軽妙な序奏を第一主題につなげ、第二主題は力感のvcでコントラストを。気持ちよく絡んでコデッタはもちろん優美です。展開部はテンポアップしながら力感を上げる王道、山場は抑えつつも気持ち良く鳴らします。再現部主題はスローに色付けて、山場からコーダは華やかそのもので快感!! 見事なアッチェレランドで駆け抜けます。個性は低いですがスカッと見晴らし良い最終楽章になりましたね。


鳴り止まない拍手、指揮者の起立指示をオケが拒否してオーディエンスのアプローズを譲り足踏みで称賛します。そして拍手はいつの間にか手拍子に。見事なコンサートで見られる風景がありました。



美しさと心地よさのマーラー5です。力感や興奮を避けてクセのないアゴーギクの色付け、王道演奏に上手く+αの個性付けをしています。その代表が第三楽章(第二部)でしょう。

ハーディング時代のパリ管のマーラーとは違い、見晴らし良く聴かせてくれるのは嬉しい限りです。マケラ/パリ管に注目で、来日機会があれば行きたいですね。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





『マーラー 交響曲 第5番』 «ネット配信» ファビオ・ルイージ指揮 / コンセルトヘボウ管 2021年5月28日

ここへ来て欧州オケでもマーラー演奏が増えてきましたね。大編成が必要なので昨年から明らかに減っていたので嬉しい兆候です。演奏者の間隔を大きく取ったりと、COVIT-19対策も見られます。今回は無観客になりますが…


ファビオ・ルイージ | ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
(Fabio Luisi | Royal Concertgebouw Orchestra)
次期N響主席指揮者(2022より)に決まっているF.ルイージがRCOを振ったマーラー5、先週金曜日の無観客公演からですね。その前の週にはドゥダメルがマーラー4番を振っていますね。

コンセルトヘボウのウェブサイトより動画配信で、冒頭インタビューも入っています。


▶️ Concertgebouworkest (公開は極短いと思われます)

"NPO Radio 4"でLIVE録音(映像なし)も聴く事が出来ます





«ネット配信»
マーラー 交響曲 第5番

FabioLuisi-Concertgebouw-Mahler5.jpg
[Live at HET CONCERTGEBOUW, 28 May 2021]


第一部
ファンファーレは伸びやかに、葬送の主部は澄んだ音色を聴かせます。第一トリオも切れ味ですが激しさは避け、第二トリオも哀愁を優しさで奏でます。
第二楽章第一主題は少しアゴーギクで揺さぶり、第二主題もここでは哀愁感強くコントラストを明確にしていますね。展開部の""烈→静→明"のコントラストもバランス良く心地良さがあります。美しさとナチュラルな流れの第一部です。

第二部
スケルツォ主題はスロー気味の優しさでhrも穏やか、レントラー主題は一層スローで優美さを強調します。第三主題のオブリガート・ホルン、女性は珍しいです、は朗々と鳴らしてvcとのジェントルな流れを作っています。変奏パートもスローを基本に澄んだ音色を織りなして、短い展開部でも走らせずに気持ちを強めに込めて行く流れで上手いです。再現部も主題を音の厚みで、コーダは落ち着きながらしっかりと。緩やか・穏やかなスケルツォ楽章になりました。

第三部
第四楽章主部は暖色系の美しさで沈みゆく夕陽を見ている様な、中間部もその流れ。濃いめで甘美なアダージェットですが、全体の流れにはフィットしていますね。
第五楽章は落ち着いたテンポで二つの主題を絡め、コデッタ主題はもちろん優美に。展開部は音厚を少し高めて入り、ピークを気持ち良く大きく鳴らします。再現部は主題部をスローに落としてコデッタでテンポアップ、山場からコーダは派手で華やかにまとめ上げます。

無観客なので団員の拍手と足踏みだけなのが本当に残念です。



美しく穏やかなマーラー5です。最後まで緩みなど微塵も無く一体感も見事です。

興奮を避けたスローの設定が見事にフィットして、激烈・勇壮系の対極のフレッシュな演奏。ルイージがRCOらしさを引き出した上手さと結果でしょう。このパターンもありですね👏

来日公演でも感じますが、長身痩躯スマートなルイージがみせる激しいタクトもいい感じです。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





『マーラー 交響曲 第2番 "復活"』 «web配信» エド・デ・ワールト指揮 ニュージーランド交響楽団 2019年11月22日



エド・デ・ワールト | ニュージーランド交響楽団
(Edo de Waart | New Zealand Symphony Orchestra)
デ・ワールトが音楽監督退任ツアーでニュージーランド響を振ったマーラー2番"復活"が、ニュージーランドの国営ラジオ局RNZから配信されています。
歌手陣はローレン・スノーファー(Lauren Snouffer, sop.), アンナ・ラーション(Anna Larsson, mez.)で、ラーションはアバドGD盤"復活"でも見事なアルトを聴かせてくれましたね。



▶️ RNZ Radio (公開期間は不明のため早めにご賞味ください)





«web配信»
マーラー 交響曲 第2番 "復活"

22Nov2019mahler2-NZSO.jpg

[Live at Michael Fowler Centre, 22 Nov. 2019]


第一楽章
第一主題と葬送行進曲は緊迫感を少し荒っぽく。第二主題ではナチュラルに長調にチェンジ、コデッタは第一主題を引きずる感じです。
展開部前半の弦楽もチェンジイメージは穏やかで、その後コデッタの山場も荒っぽく聴こえます。後半も基本は荒々しい第一主題を中心にして、コデッタクライマックスは激しいですね。よく聴くと、第一主題の荒さと第二主題の優しさをしっかりとコントラスト付けした素晴らしい楽章のはずですが、録音の悪さが足を引っ張って心地よく聴く事が出来ないのが大きな問題です。

第二楽章
主部は約束通りの宮廷音楽風、トリオでも洒脱さを利かせて、回帰の主部は色濃く。と、この楽章に特に個性を与えていないのもこの曲らしさでしょう。

第三楽章
主部は速さ抑揚共にSTDな『子供の不思議な角笛』、中間部も程よい明るさに、コーダはもちろん激しさですが控え目。淡々とした楽章にしていますね。

第四楽章
主部「原光」は低く伸びやかに説得力を見せるアルトが素晴らしいですね。中間部でもアルトの存在感が抜群です。

第五楽章
提示部第一主題は金管が激しい雄叫びを挙げ、緊張感の静からhrの動機が登場、木管の第二主題が"復活の動機"を落ち着いて出して各楽器にパスします。動機の絡みは厳しく緊張感を見せて、録音は最悪ですが流れは見晴らしの良さがありますね。
展開部は印象的な"死者の行進"を第6番の様に勇壮に奏でて快感があります。
再現部ここでも緊迫感を盛り上げてからの木管の"夜鶯"を出し、合唱は当然の静、ソプラノも浮かび上がる様に登場。アルトの "O glaube, Mein Herz" は濃厚で、男声合唱からsop/alto重唱が素晴らしい緊迫感を作ると、怒涛の山場を感激的に作り上げます。もちろん大ブラボーの嵐が待っています。


冒頭楽章と最終楽章に重心を置いた王道タイプのマーラー2です。淡々とした中間楽章を荒々しい第一楽章とビシッとした第五楽章で挟み込んでいます。

存在感抜群のラーションのアルト、ラスト切れ味あるsop/alto重唱からのフィニッシュ "Aufersteh'n, ja aufersteh'n wirst du" は感激的で、この曲の素晴らしさを見事に聴かせてくれたデ・ワールトに拍手ですね。

残念なのは非正規モノラルの様なひどい録音状態が足を引っ張っている事でしょう。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





注目の若手指揮者 クラウス・マケラ の『マーラー 交響曲 第9番』 «ネット配信» パリ管弦楽団 2020年12月9日

24歳にしてパリ管の音楽監督に就任したマケラが振るマーラー9です。映像付きの配信で、これを見逃す手はありませんね。

パリ管のマーラーはコンサートでもCDでもwebLIVEでも相性が悪いのですが、さてどうでしょうか。


クラウス・マケラ | パリ管弦楽団
(Klaus Mäkelä, b. 1996 | Orchestre de Paris)
フィンランドの若手チェリスト/指揮者ですね。既にスウェーデン放送響の首席客演指揮者を務め、日本でも都響とシベリウスを披露してデビューを果たしています。今シーズンよりD.ハーディングの後を継いでパリ管の芸術監督に就任、つい先日の公演からの映像付きLIVEが仏ARTEのウェブサイトより配信されています。


▶️ ARTE (配信期間は1年!! 2021年12月8日まで)





«ネット配信»
マーラー 交響曲 第9番

9dec2020KlausMäkelä-Mahler9
[Live at Philharmonie de Paris, 9 Dec. 2020]


第一楽章
第一主題は少し揺さぶりで色濃く、第二主題は鬱に感情を込めています。反復からのピーク第三主題も抑えを効かせながらも締まりが良いですね。展開部前半は序奏・引用・第三主題のコントラストが見晴らし良く鳴らされて、中盤は静のパートを美しく、後半の葬送の経過部は珍しい少し速めで面白いです。鐘も変わっていますね。再現部は微妙に揺さぶりを入れて、コーダはスローに美しく。堂々と聴き応えある楽章になりました。

第二楽章
主要主題は軽妙からのリズム強調で見晴らし良く、第一トリオはテンポアップでシャキッと流れを変えて来ます。第二トリオは緩やかに落ち着かせて、主部回帰では激しさに緩いアゴーギクで光らせます。見事ですね。

第三楽章
主要主題は速めで締まり良く、副主題(第一トリオ)が軽妙に現れてコントラストが良いですね。引用を絡めて進んで流れが煮詰まると、中間部(第二トリオ)でスローにチェンジペース。出来ればもう少し優しさが欲しかったかも。でもターン音型は最終楽章後半の鎮まりをしっかり表現して感動的に盛り上げて、ラストは約束の"più stretto"です。

第四楽章
主部は穏やかさで緩いディナーミク、fg動機後も音厚を殊更に上げる事はしませんが、もう少し滑らかな静が個人的好みです。第一エピソードはスローで鎮めて入り緩やかに上げて行く王道ですがピークは抑え気味です。第二エピソードも入りは静の透明感から一回目の山場で感情を溢れさせて来ます。後半のターン音型からコーダは約束通りにスロー静に鎮めますが、この楽章の流れは個人的に今ひとつフィットしません。


王道に個性を鏤めたマーラー9です。基本を尊重しながら、細部にアゴーギクを当てはめて完成度を上げています。最終楽章が良かったら素晴らしかったでしょう。

パリ管の#1vnがマケラの左手タクトにディナーミクを協調させているのがわかりますね。なんだか良い感じじゃないでしょうか。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





『マーラー 交響曲 第3番』 «web配信» ロレンツォ・ヴィオッティ指揮/ベルリンフィル 2020年2月29日


COVID-19パンデミック前夜のベルリンフィル「マーラー交響曲第3番」もちろん今回のポイントはガランチャですね。


ロレンツォ・ヴィオッティ指揮
ベルリンフィルハーモニー管弦楽団

(Lorenzo Viotti | Berliner Philharmoniker)
今注目度の高い日本でも活躍するスイス人若手指揮者ヴィオッティのBPOデビュー この時29歳、そしてマーラーです。実は予定されていたヤニック・ネゼ=セガンのキャンセルによる代行ではありますが。

アルトがエリーナ・ガランチャ(Elīna Garanča)と言うのが個人的ポイントです。切れ味鋭いmezが落ち着いた "O Mensch! Gib acht!" にどう入って行くか楽しみですね。ちなみに今回のBPOコンマスは樫本大進さん。
BPOのwebサイト、"デジタル・コンサートホール" からの配信です。


▶️ BPO Digital Concert Hall (会員サイト)





«web配信»
マーラー 交響曲 第3番

29feb2020BPO-Viotti-mahler3.jpg
[Live at Berliner Philharmonie, 29 Feb. 2020]


第一楽章
序奏第一主題の8基のhrは落ち着いて入り直ぐに沈めます。行進曲は陰鬱に重心を下げて、第二主題のhrもその流れに乗ります。第三主題obの"目覚める牧神"は穏やかに。提示部の"暗→明→烈"は抑えたtbが印象的で第三主題で明るさを強調、行進曲は抑え気味から明確さに、ラスト山場は鳴らしますが興奮は避けていますね。
展開部の"鬱→明"のコントラストは落ち着いた流れが主体。tb-Ehrの流れも静が強く、vn独奏-木管と楽器と動機をタッチしながらも淡々と進んで、テンポアップでピークに力感を与えます。印象は地味ですが。
再現部はまさに再現で落ち着いた流れに終始し、行進曲で少し色合いを付けながらピークへ、コーダは激しさ程々に仕上げます。暗く落ち着いた印象が強い第一楽章になっています。この楽章が終わるとガランチャと合唱団が入場しますね。

第二楽章
主要主題は穏やかさと哀愁のバランス良く、トリオは変則変奏的ですが抑えた印象です。主部・トリオ回帰でもテンポアップするくらいで、あまり強めたり変拍子強調をしたりはしませんね。平和なメヌエット強調です。

第三楽章
主部の木管群動機は洒脱、vn動機で華々しく奏でますがやっぱり落ち着き主体ですね。トリオはバンダ(ポストホルンではなくフリューゲルホルンの様でした)が平和を伝え、山場は一気に雰囲気を変えて激しさを見せます。もちろんコントロールされていますが。

第四楽章
弦の静スローの流れからアルト独唱はシャープに入ります。色濃く歌うと言うよりも淡々とした落ち着きでしょうか。

第五楽章
子供達の"ビム・バム"は少し元気が無いかも。でも女声合唱団が鋭く、アルトが伸びの良い繊細なmezを聴かせてくれました。心地良い楽章になりましたね。

第六楽章
弦楽の主要主題は暗い中にスローの美しさを見せ、第一トリオが木管とhrで寄り添う様に協調すると、一瞬激しい第二トリオを見せます。各動機の回帰ではこの楽章らしい美しい流れを強調して進み、スロー静パートは少し間延び感がありましたが、山場からコーダは感激的な広がりで終結します。それでも少し抑え気味でしょう。


マイルドで穏やかなマーラー3でした。何となくほどほど感の強い印象ではありますが、第五・六楽章は心地よさから美しさを味わう事が出来ました。

力感や高揚を避けている様にも感じましたね。BPOの初ヴィオッティに対する様子見もあったのでしょうか。心なしか樫本さんのvnの鳴りもいつもよりも細い印象でした。スタンディグオベーションでしたが、そこまでとは…



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





『マーラー 交響曲 第6番 "悲劇的"』 «ネット配信» キリル・ペトレンコ指揮/ベルリンフィル 2020年1月25日

COVID-19が猛威をみせ始めた本年(2020)1月、ベルリンフィル(BPO)/首席指揮者のマーラー6です。


キリル・ペトレンコ指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

(Kirill Petrenko | Berliner Philharmoniker)
2019年に首席指揮者・芸術監督 就任後ペトレンコ/BPO 初のマーラーがこの第6番でした。ちなみに前任者のサイモン・ラトルはBPO初タクト(就任前)と退任時ラストがマーラー6でしたね。(次のペトレンコ/BPOのマーラーは、2021-5/15の第9番です)
BPOのwebサイト、"デジタル・コンサートホール"からの配信です。


▶️ BPO Digital Concert Hall (会員サイト)





«ネット配信»
マーラー 交響曲 第6番 "悲劇的"

Mahler6-PetrenkoBPO-25Jan2020.jpg

[Live at Berliner Philharmonie, 25 Jan. 2020]


第一楽章
第一主題は落ち着いて低重心、木管コラールを静に アルマの主題は華やかですが加飾を避けた流れです。展開部第一主題は切れ味を増して、第二主題からの変奏スローは牧歌的で神秘的ですが流れは標準仕様。再現部もまさに一楽章再現、コーダも葬送は程々に鎮めて第二主題変奏とのコントラストを明確にしています。

第二楽章
アンダンテでした。#1vnの構えでタクト前からわかりましたね。主要主題はスローで柔らかく優美、第一トリオのコーラングレの哀愁も程よく、中間部(第二トリオ)も緩やかに明るさを奏でます。ラストの第一トリオからの山場は哀しみを大きく鳴らしましたが、全体は抑えたスロー静美のアンダンテでしたね。

第三楽章
スケルツォ主題は揃いの良い音でやや速め歯切れ良く、トリオのobは優美にメヌエットします。教科書的流れから、木管動機もややスロー気味ですが自然に入って違和感はありません。最後の主部回帰は力を込めますが標準的です。

第四楽章
個性の強い序奏は鐘の音が不自然で変ですが、アレグロ・エネルジコからはキッチリと締まりある行進です。パッセージも落ち着いて主題と絡むと、第二主題は約束通りの軽妙さ。展開部第二主題後半を大きく奏でて、通常より大きいハンマーからの行進曲は切れ味です。見せ場は再現部に訪れましたね。第一主題が出ると気持ち良く鳴らして、騎行は速め力感の素晴らしさ!! "初めからこれなら良かったのにねェ" と言った感じです。


完成度がハイレベルな標準仕様のマーラー6です。流石は一体感あるBPO、大ブラボーにスタンディングオベーションでした。

個人的には 光る個性とか、LIVEならではの怒涛の6番が聴きたかったですね。それを感じた最終楽章以外はセッションの様でした。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





『マーラー 交響曲 第5番』 «ネット配信» エド・デ・ワールト指揮/ニュージーランド交響楽団 2018年4月6日

好きなマーラー振りの一人、ワールトのマーラー5が配信されました。これは聴くしかありませんね。COVID-19前の録音です。


エド・デ・ワールト | ニュージーランド響(NZSO)
(Edo de Waart | New Zealand Symphony Orchestra)
ワールトはバーンスタインとハイティンクの助手を務めていたのでマーラーを得意とするのはわかる気がしますね。今回はNZSO音楽監督(2016-2019)時代のマーラー5で、ニュージーランド公共放送RNZのwebサイトからの配信です。


▶️ RNZ (公開期間が不明ですが、お早めに)





«ネット配信»
マーラー 交響曲 第5番

Mahler5-EdoDeWaart-NZSO2018.jpg

[Live at Michael Fowler Centre, 6 April 2018]


第一部
スローのファンファーレから葬送行進曲は微妙なアゴーギクに憂いを込めて、第一トリオも興奮を避けてクールに激しさをコントロールしています。第二トリオも哀愁を強めに、流れを太くしてコーダに向かいます。第二楽章第一主題も激しさは抑え目、第二主題は哀愁感を漂わせ、一楽章二つのトリオ回帰的ですね。展開部の序奏の激しさは抑えてvc動機に繋げています。再現部第一主題もコントロールして、興奮を避けつつ哀愁側の感情表現の第一部です。

第二部
スケルツォ主題は緩やか優美、レントラー主題も流れに乗ってスロー優雅です。第三主題はクセの無い主題の楽器間のやりとりで少し間延び感があるかもしれません。短い展開部もコントロールが効いていて、気になる再現部第三主題もコーダも興奮は抑えてキッチリですね。

第三部
第四楽章主部はそっけなく速く入って感情を移入します。中間部も気持ちが入っていて、甘美よりも情感のアダージェットです。第五楽章二つの主題も落ち着いて、コデッタ主題は優美。展開部も真面目に登って行く感じです。再現部ラストからコーダも鳴らしますが漲る力感はなく、アッチェレランドも教科書的です。


激しさや興奮は避けてコントロールを効かせたマーラー5です。アゴーギク/ディナーミクを押さえ込んだ"落ち着き"に軸足がありますね。

決して走らないスタンスの徹底も良いのですが、やっぱりマーラー5らしい迸る情熱を聴きたいですね。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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