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『マーラー 交響曲 第5番』 «ネット配信» フランツ・ウェルザー=メスト指揮 / クリーヴランド管弦楽団 2019年12月29日


フランツ・ウェルザー=メスト, Franz Welser-Möst
(Cleveland Orchestra)
2002年より長期政権(首席指揮者)を担うウェルザー=メストが, 手兵クリーヴランド管を振ったマーラー5ですね。米オハイオ州クリーヴランドの公共放送の運営組織 Ideastream "WCLV On-Demand" から配信です。
現地放送ではもちろんウェルザー=ストと言ってますね。

▶️ WCLV On-Demand (賞味期限は短いと思われますのでお早めに)





マーラー 交響曲 第5番 «ネット配信»
(Live at Severance Hall, 29 Dec. 2019)

WelserMost-Mahler5-20191229.jpg


第一部
第一楽章, 葬送行進曲は静に鎮めてファンファーレ動機を強くコントラストを付けています。そうなると当然第一トリオは強音を響かせます。荒れた感じはなくコントロール下にありますね。第二トリオは美しい哀愁で好印象です。第二楽章は第一主題は一楽章の強音パートの印象を続ける様に速めで揺さぶり荒々しく、第二主題(一楽章の第二トリオ)をスローの哀愁で対比させています。展開部のvc弱音パートも上手く、再現部のアップテンポも印象的ですね。マーラーの指示に従うコントラストを付けた第一部です。

第二部
スケルツォ主題は管楽器のバランスが少し気になりました。レントラー主題は弦楽器なので優美に流れます。第三主題は緩やかに鎮めてhrの動機を繋げて行きますが少しフラットです。ここでのオブリガートhrは朗々と鳴らしましたね。展開部で元気を取り戻し、再現部は元気なのですが主題の絡みがおとなしい感じでした。ややフラットな印象の第二部でしょうか。

第三部
やや速めで入る主要主題はテンポを落としながらクールな美しいさ、中間部では透明感ある流れを作ります。澄んだ流れの好きなアダージェットです。最終楽章第一・第二主題の絡みは速めの軽快さ、コデッタは軽妙です。展開部も主題や動機を速めのテンポでサッパリ味で進めます。山場から再現部は切れ味良く突き進み、コーダは疾走して派手に鳴らしてラストはアッチェレランドで締めくくります。上手い構成で最後を締めて拍手喝采!!


全体バランスに優れた聴きやすいマーラー5ですね。適度なアゴーギクによる揺さぶりが良く、ディナーミクにメリハリがあればもっと楽しめた気がします。速め基調なので胃もたれする様な要素はありませんね。そこが少し寂しいと言えば寂しいでしょうか?!



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





『マーラー 交響曲 第9番』 «ネット配信» アントニー・ヘルムス指揮 / 北オランダ管弦楽団 2019年12月14日 は驚きの好演でした!


アントニー・ヘルムス, Antony Hermus
(North Netherlands Symphony Orchestra)
オランダ人指揮者のヘルムスが首席客演指揮者を務める北オランダ管を振ったマーラー9です。(首席指揮者は不在で, 名誉指揮者がいる様ですね)
オランダの公共ラジオ局"NPO Radio 4"からのweb配信です。

▶️ NPO Radio 4 (賞味期限は短いと思われますので、お早めに)





マーラー 交響曲 第9番 «ネット配信»
(Live at TivoliVredenburg, 14 dec. 2019)

AntonyHermusNNO-Mahler9.jpg


第一楽章
第一主題はスローに澄んで、第二主題はティンパニを大きく鳴らして緊迫感を出します。反復から第三主題も見晴らしがいいですね。展開部は前半のスローな暗さからポリフォニカルな山場への流れは印象的です。その後も対位的な動機を絡めて混沌とさせるのも良いですね。再現部の第三主題回帰の穏やかさへの変化も極端に落とします。哀しみや優しさとは違う混沌の第一楽章を上手く作り上げている印象です。

第二楽章
主要主題は二つの動機を軽妙に絡ませ舞曲的に、第一トリオも演舞風に軽やかです。切れ味よく進んで第二トリオは緩やか優美です。この流れが第一楽章との対比になっていますね。後半も殊更に狂乱しません。

第三楽章
主要主題はまとまり良くリズミカル、副主題(第一トリオ)でも流れは軽快です。荒れた印象も上手くコントロールされています。中間部(第二トリオ)もあまりスロー化せずに流れをキープして、ラストも暴れすぎずに鳴り良く納めました。

第四楽章
主要主題は緩やかに優しさと哀しみを合わせた様に、ファゴットの動機で大きくスローに落とします。包み込む様な緊迫感が漂いますね。第一エピソードは導入部からターン音型を暗くしてラストへの印象を強く見せる流れです。見事ですね。第二エピソードも多声的な音色を静かに浮かび上がらせる上手さから、山場は壮絶に作ります。後半からコーダの静まりは言うまでもありませんね。

長い静寂のあと拍手喝采です!! 鳴り止まないそれも最後まで聞いてしまいました。


ローカルオケの演奏と思いきや見事な見晴らしの良さのマーラー9でした。指揮者の意図もオケの好演も大きく予想を裏切ってくれました、もちろん良い方にです。

混沌の第一楽章、軽妙さの中間楽章、静けさと哀しみの最終楽章。見事に揃えましたね。近年、素人が生意気なのはご容赦ください、マーラーの交響曲の演奏レベルが上がっているのを実感できます。素晴らしい演奏でクールです!! 欠点があるなら, まとまり過ぎの一点でしょうか。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





『マーラー 交響曲 第9番』 «ネット配信» クリストフ・エッシェンバッハ指揮 / ケルンWDR交響楽団 2019年12月13日


クリストフ・エッシェンバッハ, Christoph Eschenbach
(WDR Sinfonieorchester Köln)
ドイツ人ピアニストで指揮者のエッシェンバッハが、ケルンWDR響に客演したマーラー9ですね。ドイツWDR3 Radioのウェブサイトからの配信です。

▶️ WDR3 Radio (2020年1月14日まで配信される様です)




マーラー 交響曲 第9番 «ネット配信»
(Live at Kölner Philharmonie 13 Dec. 2019)

ChristophEschenbach-Mahler9-13Dec2019.jpg


第一楽章
第一主題は主旋律より管楽器が強いです。流れが少し詰まり気味で、第二主題もその流れですが緊張感がありますね。楽器間のバランスがやや不自然さを感じさせる提示部です。展開部はややモッサリとした前半スローの暗さから、荒れ気味に緩急を付けてきます。その後も全体としてはやや掴み処がはっきりしない印象です。

第二楽章
クセのない主要主題はモワッとした感じで、第一トリオもテンポはゆっくり目で締まりが弱い感じがしますね。第二トリオも何か一つシャキっとしませんね。

第三楽章
主要主題は教科書的にスタンダートな印象で、第一トリオ(副主題)が真面目に入ってきます。王道的に絡みながら、中間部は表情が薄めですね。ラストは荒れ気味で良い感じ、この楽章が一番普通に聴けたかもしれません。

第四楽章
主要主題、第一エピソードははクセなく美しく、第二エピソードはやや速め淡白からの山場、いずれも個性に欠ける感じです。


全体的に間延び感が強い印象のマーラー9です。アゴーギク・ディナーミク共に薄く、出し入れやコントラストが弱いです。基調ややスローなので余計にフラットな印象です。ボ〜っとしている間に終わった感じでしょうか。駄耳には難しい構成でした。

演奏前にエッシェンバッハがインタビューに応えて熱弁をふるっていましたが、たとえ独語がわかったとしても難しくて理解できないでしょう。どんなに専門家の先生が腕を振るっても聴く側はド素人ジイさんの嗜好なので…申し訳ない気がします。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





素晴らしい『マーラー 交響曲 第9番』 «ネット配信» テオドール・クルレンツィス指揮 / 南西ドイツ放送交響楽団 2019年12月13日


テオドール・クルレンツィス, Teodor Currentzis
(SWR Symphonieorchester)
人気のギリシャ人指揮者クルレンツィスが、2108年より首席指揮者を務める南西ドイツ放送響を振ったマーラー9ですね。独SWR2 radioのウェブサイトから映像付きの配信です。

▶️ SWR2 radio (賞味期限は短いでしょうから、お早めにどうぞ)




マーラー 交響曲 第9番 «ネット配信»
(Live at Stuttgarter Liederhalle 13 Dec. 2019)

TeodorCurrentzis-Mahler9.jpg


第一楽章
第一主題はスローで余裕を感じます。第二主題は濃厚な色付け、反復から第三主題はアゴーギクで引っ張る様な波を作ります。クルレンツィスらしい印象ですね。変化の大きい展開部も微妙なアゴーギクを振ってきますね。導入部の暗さはスローに、アレグロ・リゾルートからは一気に上げて山場からは奈落へ落とします。その後もコントラスト付けが強烈です。スロー基調が少し気になります。

第二楽章
主要主題はスローの揺さぶりのレントラーで濃い味付けですね。第一トリオはリズミカルにテンポアップで現れ対比を強調します。第二トリオはスローに一休み感を付けています。主要主題回帰後の山場は切れ味鋭いですが抑え気味ですね。

第三楽章
主要主題は速くポリフォニカルにやや荒れた気配を作ります。そこに副主題(第一トリオ)が軽やかに出現します。中間部(第二トリオ)はターン音型で最終楽章を想像させ上手い構成です。ラストはアッチェレランド風に激走です。
主要主題と中間部の扱いは見事で、素晴らしい楽章になっています。

第四楽章
短い序奏のf指示を協調して入ると主要主題を波の様な揺さぶりで流します。クルレンツィスですね。そうなると第一エピソードはもちろん静暗のスローで繊細、コーダを想像させる良い流れです。第二エピソードは二つの山場を鳴り良く大きく広げます。そこからはターン音型でコーダへ向かって息を鎮めて行きます。コーダは静で引っ張ります。舞台演出もライトを落として、最後は真っ暗です。長い沈黙(1'15"!)の後、拍手が湧き上がります。
二つのエピソードが見事な最終楽章ですね。


いかにもクルレンツィスらしい陰影付けの明確なマーラー9です。特にアゴーギクの揺さぶりとコントラストが強く演奏上の表情は豊かですね。完成度が高くSWR SOの演奏も見事です。この配信に間に合った人はラッキーでしょう。

特に第三楽章は見事ですね。ただ個人的にはクルレンツィスは構成上の仕込みが強いのが気になってしまいます。



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ジャンル : 音楽





心に響く『マーラー 交響曲 第9番』 «ネット配信» エド・デ・ワールト指揮 / ミルウォーキー交響楽団 2019年4月26, 27日


エド・デ・ワールト, Edo de Waart
(Milwaukee Symphony Orchestra)
デ・ワールトのマーラーは個人的に好みです。2009〜2017年まで首席指揮者、現在は桂冠指揮者を務めるミルウォーキー響を振ったマーラー9、PRX(オーディオ&ストリーミング)からの配信です。
英発音ではエド・デ・ヴァールトですね。

▶️ こちら(賞味期限は短いでしょうから、お早めにどうぞ)




マーラー 交響曲 第9番 «ネット配信»
(Live at Uihlein Hall, April 26-27th, 2019)


EdoDeWaart-Mahler9-Apr2019.jpg

(写真はアウトリーチ活動組織'UPAF'のHPです。デ・ワールトも歳をとりましたね)


第一楽章
抑えの効いた第一主題から緊迫感を与えた第二主題へ、反復で大きく広げ第三主題は鳴りよく。中心となる展開部は暗い緊張感からJ.シュトラウスIIの引用で緩やかに光を見せて、山場を派手に奏でると後半を緊迫混沌に彩ります。再現部は大きな波の様です。緩急の緊迫感が見事な第一楽章ですね。

第二楽章
主要主題は洒脱に舞います。第一トリオではシャキッとして、第二トリオは優美に。三つの主題が舞曲の様に構成されますね。バレエ曲の様な美しい構成です。

第三楽章
主要主題は刺激的に対位的旋律を絡ませます。副主題は軽やかに、中間部はあまりテンポ変化を付けず一休み的です。ラストはパワー、全体は軽やかさが光ります

第四楽章
主要主題はスローに大きく、哀しみより包み込む様な優しさです。第一エピソードは抑えた暗い流れから大きく穏やかに広げ、後半は静的ターン音型でラストを印象付けますね。第二エピソードでは入りのターン音型から哀しみを深く、張り詰めた緊張感から山場を奏でます。後半からコーダは静かに緩やかに別れを告げるかの様です。


コントラストと見晴らしの良さが心地良いマーラー9ですね。第一・第四楽章の緊迫感に対し、中間楽章の心地よさ。各楽章の中での緊迫感と柔らかさの対比、と言った素晴らしい全体構成です。

流石はデ・ワールトと言った完成度、オケもそれに応えていますね。聴き応え十分の素晴らしさです。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





『マーラー 交響曲 第5番』 «ネット配信» "BBC Proms JAPAN 2019" トーマス・ダウスゴー指揮 / BBCスコティッシュ交響楽団 2019年10月30日


トーマス・ダウスゴー, Thomas Dausgaard
(BBC Scottish Symphony Orchestra)
先月初めての日本公演があったBBCプロムス。その初日のメイン、マーラー5番がBBCradio3のウェブサイトより配信されています。

指揮はお馴染みのT.ダウスゴー、BBCスコティッシュ響は初来日だったそうです。英語紹介ではダウスガードですね。 (当日の日本語パンフレット)

▶️ こちら (配信は2019年12月24日までの様ですね)




マーラー 交響曲 第5番 «ネット配信»
(Live at オーチャード・ホール, 2019年10月30日)

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第一部
ファンファーレのtpが怪しげw 葬送行進曲は重厚さを避けて静的に、第一トリオでは速め適度な激しさでコントラスト付けです。第二トリオも少し速めですね。第二楽章第一主題も速めで荒れ気味の流れ、第二主題は(一楽章#2トリオですが)テンポを落とし優美です。やや切れ味に欠けますがコントラストの良い第一部です

第二部
スケルツォ主題は伸びやかに心地良く、レントラー主題は優美、第三主題もスロー&マイルドと良い流れです。再現部は緩急を付けながらの三主題の緊迫感ある流れを上手く作っていますね。締まりある第二部です

第三部
第四楽章は気持ち速めで表情は濃い目、トリオでは落ち着いた流れにメリハリを付けています。夏の夕暮れ、温泉に浸かりながら夕日を眺める様なアダージェットです。第五楽章の第一・第二主題の絡みは慌てず良い流れ、コデッタも優美に心地良いですね。展開部は山場へ向けて高める上手い流れを作り、再現部は緊張感を保ったまま山場・フィニッシュをビシッと決めました。


緩急・激しさと言ったコントラストの良いマーラー5でしたね。好演なのですが、スカッとした抜けの良さに欠ける感じです。原因はフラットに感じる録音の問題なのでしょうか。(金管が多少怪しいのがあるにしても…)

ダウスゴーのマーラー5は以前 新日本フィルでも聴きましたが、その時はオケの怪しさを感じた覚えがありますね。会場も同じだったと思います。



残念ながらCDではないので「マーラー第5番聴き比べ:175CD」にはアップしません。


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ジャンル : 音楽





『マーラー 交響曲 第5番』 «ネット配信» ジョアナ・カルネイロ指揮 / BBCフィルハーモニック 2019年10月26日


ジョアナ・カルネイロ, Joana Carneiro
(BBCフィルハーモニック, BBC Philharmonic)
ポルトガル人女性指揮者のカルネイロが、BBCフィルを客演で振ったマーラー5ですね。初めて聴くカルネイロですがさてどうでしょうか。BBC Radio 3ウェブサイトからの配信です。

▶️ こちら (2019-12/5まで配信されますね)




マーラー 交響曲 第5番 «ネット配信»
(Live at Leeds Town Hall, 26 Oct 2019)

26oct2019jaonacarneiroMahler5.jpg
(写真はチェリストのLaura van der Heijdenです)


第一部
葬送行進曲は抑え気味でクールにファンファーレと対比付けをしています。第一トリオは適度な激しさとテンポアップで正攻法ですね。第二トリオでも適度な哀愁感です。第二楽章は第一楽章の延長線上を示す様に二つの主題を作りますね。展開部のチェロパートは極端に鎮めたスローで上手いコントラスト付けです。輪郭線のある第一部です。

第二部
スケルツォ主題とレントラー主題は、それぞれ華やかさと優美さで この楽章らしさを出しています。第三主題部でもクセはありませんね。再現部は各主題をより明瞭にしながら色合い濃く展開し、コーダは走ってピシッと締めます。

第三部
アダージェットの主要主題は感情移入を抑えて鎮め、トリオは繊細さを聴かせてくれました。第五楽章第一・第二主題の絡みからコデッタは軽快で心地良いですね。展開部は力感を増しながら山場を派手に作ります。再現部は出し入れを見せた流れから山場、そしてコーダへなだれ込みます。ラストはアッチェレランドからキレよくフィニッシュします。


適度なコントラストに正攻法の流れ、でも何かスパイスが欲しいマーラー5です。アゴーギクとディナーミクの振りが山場だけなのが要因かもしれませんね。その分安心して聴けたのも事実ですが、やや没個性の感も残りました。



CDではないので「マーラー第5番聴き比べ:175CD」にはアップしません。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





『マーラー 交響曲 第5番』 «ネット配信» アルペシュ・チャウハン指揮 / BBCスコティッシュ響 2019年9月26日


アルペシュ・チャウハン, Alpesh Chauhan
(BBCスコティッシュ交響楽団, BBC Scottish Symphony Orchestra)
バーミンガム生まれ29歳(b.1990)の若手指揮者で、2017年からアルトゥーロ・トスカニーニ・フィルハーモニー管弦楽団(Filarmonica Arturo Toscanini)の首席指揮者に就任したそうです。今回はBBC-SSOを振ったマーラー5ですね。お馴染み "BBC Radio 3" ウェブサイトからの配信です。

▶️ こちら (2019-10/24まで配信されますね)




マーラー 交響曲 第5番 «ネット配信»
(26 Sep. 2019 at Grand Hall)

26Sep2019AlpeshChauhan_BBCSSO-mahler5.jpg


第一部
tpのファンファーレに揺らぎを入れてますね。葬送行進曲は特に個性はありません。第一トリオでも適度なテンポアップと激しさです。何か楽器にフライングがありましたが。第二トリオも教科書的な流れを堅持しますね。第二楽章第一主題は激しさを速めに上手く建てて、第二主題の哀愁に繋げています。展開部もきっちりとした流れからvcの暗い音色を生かし、再現部の山場をまとまり良く作りますね。多少のアゴーギクはありますがクセの少ない第一部です。

第二部
スケルツォ主題はやや速めでシャキッと、弦楽奏のレントラー主題は少し揺さぶりを入れています。第三主題のhrは堂々と鳴らして、弦のピチカートはスローに落とします。その後の流れも力が入った印象で、この楽章特有の優美さが欠けるのが少し残念でしょうか。

第三部
第四楽章主要主題は暖色系の甘美さです。トリオの入りでは澄んだ音色を聴かせてくれますが総じて濃厚なアダージェットです。第五楽章第一・第二主題の絡みは程良いテンポ設定で安定しています。コデッタも大きく奏でていますね。展開部も優美さとパワーの流れ良く組立てて山場を作り、再現部も締まりの良い流れからラストを忠実に盛上げてくれます。フィニッシュのアッチェレランドはビシッと走ります。嬉しい最終楽章ですね。大喝采です。


安定感のあるクセの少ないマーラー5です。演奏のバランスも悪くありません。ただ、若手指揮者に期待した+αはありませんね。多少のアゴーギクがあり処々走りますが、そのくらいですね。

特筆はないのですがコンサートで実際に出会ったら嬉しい演奏、そんな感じです。



CDではないので「マーラー第5番聴き比べ:175CD」にはアップしません。

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ジャンル : 音楽





CD化熱望の見事な『マーラー 交響曲 第6番』 «ネット配信» リッカルド・シャイー / ルツェルン祝祭管弦楽団 2019年8月24日


リッカルド・シャイー, Riccardo Chailly
(ルツェルン祝祭管, Lucerne Festival Orchestra)
アバドの跡を継いで2016年からルツェルン祝祭管の音楽監督を務める人気のシャイーが、今年のルツェルン・サマーフェスで振ったマーラー6です。スイス"RTS Radio"(Radio Télévision Suisse)のウェブサイトからの配信ですね。

▶️ こちら (配信は2019/10/17まで。名演ですので是非!!)




マーラー 交響曲 第6番 «ネット配信»
(24 Aug. 2019 at KKL Luzern, Concert Hall)

24Aug2019LucerneFsetivalChailly-Mahler6.jpg


第一楽章
第一主題はリズムを明確にシャープで勇壮、パッセージは緩やかに大きく変化させてアルマの主題を優美に奏でます。とても心地よい流れです。展開部は激しく入って挿入部をスローで見事な透明感ある気配を作ります。再現部は重厚さを増して突進、コーダではコントラストを付けて荒っぽさも見せます。見事な第一楽章です!

第二楽章
アンダンテですね。主要主題はスロー優美、わずかにアゴーギクを入れています。副主題(第一トリオ)のobも哀愁漂わせグッと来ます。大きく盛上げてから中間部(第二トリオ)で広がる明るい日差しを奏でます。山場からラストの広がりは見事で、ストーリーを感じる素晴らしさです。

第三楽章
主要主題は速いテンポで緊張感を与えています。第一楽章の雰囲気再現ではありませんね。その締まりのあるシャープな流れからトリオはメヌエット風の色付けでチェンジペースします。古典というよりピシッとした感がありますが。ピシッと締まった楽章になっています。

第四楽章
序奏の大きな揺さぶりはスローベースに抑え気味、アレグロ・エネルジコから第一主題を勇壮に派手に鳴らします。その流れに乗ったパッセージから、第二主題を軽やかにつなげます。この曲の聴かせ処の展開部は明瞭なコントラスト付(アゴーギク&ディナーミク)で雄大に聴かせてくれます。荒れる行進曲など鳥肌モノです!! 再現部も同様で、第一主題回帰から騎行は派手で激走してくれます。最高ですね。コーダになると「もう終わりか…」という気分です。

タクトが下りて暫くオーディエンスは静まり、その後 大喝采と湧き上がるブラボーです。ゾクゾクする様な見事な最終楽章でした。


王道基本ながら色付けが上手く堂々見事なマーラー6です。隠し味のアゴーギクが絶妙です。指揮者と一体の演奏も見事で破綻の影さえもありません。録音もよく、完成度の高さに寄与していますね。

CD化を熱望しますね。これだけ素晴らしいマーラー6番もそうそうありません。(唯一残念なのは一発目のハンマーの音だけが小さい事ですが、二発目OKなのでミキシングの問題でしょう)



CDではないので「マーラー第6番聴き比べ:70CD」にアップ出来ないのが残念です。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





『マーラー 交響曲 第5番』 «ネット配信» ダニエレ・ガッティ / シュターツカペレ・ドレスデン 2019年9月17日


ダニエレ・ガッティ, Daniele Gatti
シュターツカペレ・ドレスデン, Staatskapelle Dresden
2018年からローマ歌劇場の音楽監督を務めるガッティが、シュターツカペレ・ドレスデンを客演で振ったマーラー5ですね。ガッティはコンセルトヘボウでのスキャンダルが残念でしたが。MDR中部ドイツ放送ウェブサイトからの配信です。

▶️ こちら (賞味期限は短いと思いますので、お早めに)




マーラー 交響曲 第5番 «ネット配信»
(17 sep. 2019 LIVE aus der Semperoper Dresden)

20190917Gatti-Staatskapelle-Dresden-mahler5.jpg


第一部
葬送行進曲は緩やか、そこにアゴーギクを加えています。第一トリオも基本スローで激しさは避けて律儀な感じですね。回帰する葬送行進曲は更にスロー化して、第二トリオは美しい哀愁を奏でています。第二楽章第一主題はテンポは普通ですが揺さぶりの激しさは適度に、第二主題も第一楽章第二トリオの様に美しい哀愁ですね。展開部vcのパートはスロー静を強調、再現部の山場は不思議な揺さぶりで荒れて面白いです。

第二部
スケルツォ主題は穏やかに入りテンポアップしますが、hrが少し怪しげですw こうなるとまとまりが良くありません。レントラー主題は緩い揺さぶりが印象的ですが微妙なニュアンスかも。第三主題部もtp, hrが怪しく落ち着ません。展開部から再現部にかけても強音パートではテンポアップで激しさを付けて面白いのですが、演奏が持ち堪えてくれない感じです。ラストの激走も凄いです。

第三部
アダージェットでもアゴーギクを振ってきます。トリオでも揺さぶりをしっかり付けていますね。珍しいです。第五楽章の第一・第二主題の絡みは速めですが演奏に一体感が薄いです。コデッタは緩やか優美にまとめます。展開部も怪しげな管楽器が気になりながら進んでコデッタで大きくテンポを落とす変化球。山場は再現部も合わせて激走、コーダはスローから怒涛です。面白い再現部です!


スローベースに微妙な(奇妙な?)揺さぶりの個性派マーラー5です。その緩急揺さぶりがしっくり来ないのが残念です。原因の一つはオケの管楽器(tp, hr, 他)がイマイチだからかもしれません。

なんだか昨日のヴァイグレ/読響のコンサートと似た問題点の様な…w


CDではないので「マーラー第5番聴き比べ:175CD」には含めません。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。


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