FC2ブログ

『マーラー 交響曲 第6番』 «ネット配信» ユッカ=ペッカ・サラステ指揮/パリ管弦楽団 2020年4月3日

過去の来日公演でもCDでもマーラーは期待外れだったパリ管。一方サラステは2019年まで首席指揮者を務めたケルンWDR交響楽団とは素晴らしいマーラー5, 9番のCDを残しています。6番もネット配信で見事な演奏を聴かせてくれました。さて結果は?!


ユッカ=ペッカ・サラステ | パリ管弦楽団
(Jukka-Pekka Saraste | Orchestre de Paris)
サラステが今年covid-19の中、パリ管に客演したマーラー6ですね。
クラシックとジャズに強いフランスの国立公共ラジオ局 "france musique radio" ウェブサイトからの配信です。



▶️ france musique radio (公開期限は短いと思われますのでお早めに)






«ネット配信»
マーラー 交響曲 第6番

mahler6_Sarraste2020.jpg

[Live at Philharmonie à Paris, 3 Apr. 2020]


第一楽章
第一主題は速めで重厚さは避けていますね。木管コラールのパッセージも割とスルッと流してアルマの主題も流れに沿った美しさです。濃厚さを嫌った提示部でしょう。展開部も第一主題をシャープに、第二主題で鎮めて挿入部の牧歌調の流れを強調します。チェレスタやソロ楽器が強調されている感じですね。再現部は標準的に両主題を再現します。音のまとまりに弱い感じもありますが、速めでシャープな第一楽章です

第二楽章
スケルツォです。主要主題は第一楽章パロディの流れで、速めでシャープです。トリオはスロー&シンプルですが、若干速めで変拍子を強調している感じですね。木管動機もあっさりとして哀愁感は低いです。

第三楽章
アンダンテ主要主題も速め、演奏に優美さが薄くギクシャク感じます。第一トリオobの哀愁も演奏の揃いが良くない感じで、hrも音が良くありません。中間部も一体感に欠ける流れです。大切に演奏しているのか疑問が湧く様な演奏です

第四楽章
序奏は陰影は薄めですが個々の音が冴えませんね。アレグロ・エネルジコから提示部第一主題は切れ味ある行進曲となって演奏の揃いも初めて気持ちの良さを感じます。hrのパッセージも上手く絡めますが、テンポは標準的になって締まりが弱いかも。第二主題は軽快ですが、まとまりに少し欠けるかもしれません。展開部チェロ動機も強調は程々にHrが怪しい音を出しますが、荒れ気味の演奏が行進曲では生きているのが皮肉ですね。再現部も序奏から第二主題は演奏が落ち着きませんが、騎行でまたもや元気を取り戻します。この楽章だけ荒れたオケの面白さが感じられたかもしれません


速めで一体感に欠けるマーラー6です。方向性は、重厚さを避けた切れ味勝負と言った処でしょうか。

問題は、流れに"間"が無く少々忙しないのと、パリ管の音が荒く揃いが良くない事でしょう。殺伐とした音で、パリ管はご機嫌斜めの様ですw 最終楽章だけは、それが生きて楽しめましたが。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





『マーラー 交響曲 第6番 '悲劇的'』 «ネット配信» アンドリス・ネルソンス指揮/ウィーン・フィル 2020年ザルツブルク音楽祭



アンドリス・ネルソンス | ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 (Andris Nelsons | Wiener Philharmoniker)
COVID-19で縮小開催となった今年のザルツブルク音楽祭からマーラー6番です。ネルソンスは今年のウィーンフィル・ニューイヤーコンサートでも指揮者を務めましたね。
オーストリアの放送局"ORF OE1 Radio"からの配信です。


  ▶️ ORF OE1 Radio (OnAir期間は短いと思われますので、お早めに)





«ネット配信»
マーラー 交響曲 第6番

mahler6-SalzburgerFestspiele2020.jpg

[Live at Salzburger Festspiele 2020, 7 aug.]


第一楽章
速い第一主題が印象的です。木管のパッセージで落ち着かせてアルマの主題は情感を奏でますが、濃厚と言う事はありませんね。展開部の第一主題もクールに進め、挿入部はスロー・アゴーギクの穏やかさが心地良いです。再現部は文字通りに両主題をあっさりと再現して、コーダは沈めた葬送から第二主題を華やかにまとめます。

第二楽章
スケルツォですね。主要主題はここでも速くシャープです。落ち着いた流れを感じますね。トリオはobの鳴りも良く洒落た流れで、変拍子を生かした揺らぎもあります。続く木管の動機(第二トリオ?)は緩さとアゴーギクで表情を付けていますね。

第三楽章
アンダンテです。主要主題はスローで美しさが際立ちますね。第一トリオははそれと対比する様な哀愁感溢れる流れです。第二トリオ(中間部)では明るい日差しが雲間から差し込む様なhrが良いですね。情感のアンダンテになっています。

第四楽章
長く厄介な序奏としては淡々として、モットーからテンポアップ、アレグロ・エネルジコから一気に提示部第一主題を快走します。ここでも重厚さではありませんね。パッセージも切れ味、第二主題は速めの爽快感です。展開部前半はvcの低音動機を消し去る様な明るく派手な第二主題が印象的、中盤の行進曲はクールでシャープに進んで気持ち良いですね。ハンマーの音が小さいのは気になりますが。再現部は淡々と入って第一主題回帰で華やかさを奏で、続く騎行パート前半は速い流れで一気に疾駆する快感があります。コーダはそれまでの興奮を静めるかの様に。
ラスト一撃の後拍手喝采が出るまで長い静寂があります。きっとタクトを下ろすまで緊張感があったのでしょうね。


落ち着いたクールなマーラー6です。強音パートでの速さと感情移入(ディナーミク?)を押さえた流れがそう思わせるのでしょう。

力感溢れるパターンとは対極にいる爽快な気持ち良さが魅力ですね。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





"いいとこ取り"の『マーラー 交響曲 第9番』 «ネット配信» エサ=ペッカ・サロネン指揮/シカゴ交響楽団 2018年5月


エサ=ペッカ・サロネン | シカゴ交響楽団
(Esa-Pekka Salonen | Chicago Symphony Orchestra)
8月13日までcovid-19の影響で活動休止中のCSOですが、E.P.サロネンが一昨年CSOを振ったマーラー9がネットで登場しましたね。

冷静な流れを作るサロネンとパワープレイのCSOという興味深いセットです。シカゴ響オフィシャルの"CSO Radio"から配信です。



▶️ CSO Radio (2021年の11月まで配信予定の様ですね)






«ネット配信»
マーラー 交響曲 第9番

EPSalonen-CSO-2018.jpg
[Live may 2018]


第一楽章
第一主題は抑えが効いた澄んだ流れに、第二主題も自然な流れからタメを作って山場を心地よく鳴らします。展開部前半は落着いた序奏から、第一主題回帰とワルツ引用を明るく、そして山場と見事な流れですね。中盤も陰鬱な第二主題変奏から上げて、第三主題回帰から大きな鳴りと共に後半のパッセージ葬送へと流れ込みます。心地良い見事な流れになっていますね。

第二楽章
主要主題は二つの動機をややスローに、鳴りを良く絡めます。第一トリオでは軽快さを見せるリズム感でチェンジして、心地良い流れです。第二トリオも極端な色付けはしませんね。

第三楽章
主要主題は穏やかな中に表情豊かなブルレスケ、第一トリオでも上手いリズム付けです。中間部(第二トリオ)ではスローに静、最終楽章をイメージさせる上手さになっています。ラストはいっきにテンポアップしシャープなストレット、爽快な楽章になりました

第四楽章
主部は包み込む様な優しく情感のある流れです。fg動機からは色濃くしていますね。第一エピソードは速めの流れで入って来るのが気になりますが、山場は違和感の無い流れになって、その後はスロー化します。計算されていますね。第二エピソードの入りがハープの音に聴え無いのですが… ここでも速めの流れから山場はCSOらしさ全開で大きく怒涛に奏でます。後半からコーダのターン音型は約束通りに鎮めて浮遊感の中で消え入ります。


冷静沈着な流れに、鳴りの良さが伴った心地良いマーラー9です。クールなE-P.サロネンと、パワープレイのCSOの'いいとこ取り'になりましたね。

キャラの異なるイメージ、個人的にです、のセットは失敗の可能性が大きい気がしますが、こういう事もある訳ですね。主席客演指揮者というのはどうでしょう。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





ズービン・メータ指揮/ロサンゼルス・フィル『マーラー 交響曲 第2番 "復活"』2020年1月 «web配信» アルトの藤村実穂子さんが光りました

アルトで藤村実穂子さんが登場した今年1月のロサンゼルス、コロナ禍直前の公演ですね。


Conductor | Orchestra
ズービン・メータ Zubin Mehta
(Los Angeles Philharmonic)
ロサンゼルス・フィル/名誉指揮者メータのマーラー2番です。ソプラノがチェン・レイス(Chen Reiss), アルトが藤村実穂子さんで歌手陣も実力派布陣ですね。メータはイスラエル・フィルとのマーラー3番(CD:2016年rec.)でも藤村さんを起用していますね。

本年1月と思われるコンサート、これは是非聴きたいですよね。ロサンゼルスの放送局KUSCからのweb配信です。


▶️ KUSC (期間は短いと思われますのでお早めにどうぞ)





マーラー 交響曲 第2番 "復活" «web配信»
(Live at Walt Disney Concert Hall, Jan 2020)

LAphil2020-mahler2-mehta.jpg


第一楽章
第一主題から葬送行進曲は落ちついた流れ、第二主題は情感美しく祈りの様です。コデッタも興奮は避けて〆められます。展開部前半は柔らかく美しい第二主題、コデッタ動機からの山場は気持ちを引き締めます。後半は激しい入りから一気に低く沈みスローに、コラールの山場を勇壮に盛り上げ、コデッタ動機を打ち付けます。再現部は両主題を丁寧にトレースしていますね。
冷静に抑えた第一楽章になっていますね。

第二楽章
主要主題はスローな宮廷音楽メヌエット風に、トリオでは繊細な弦で哀愁を付加して来ます。ピチカートのラスト主題回帰がアゴーギクで表情豊かになっていますね。

第三楽章
主部は緩やか流麗な『子供の不思議な角笛』で、中間部は金管が典礼曲風に広げます。コーダはその動機が大きく鳴りますが、抑えが効いていますね。

第四楽章
主部アルト、藤村さんの「原光」は落ち着き払った中に伸びがよく聴かせてくれます。中間部でも管楽器に包み込まれる様に明るい声で聴かせます。藤村さんの楽章になっていますね。

第五楽章
提示部第一主題の金管は落ち着いて、パウゼ後のhrの動機が穏やかに響きゆっくりと歩みを進め、第二主題の木管は繊細に"怒りの日"を鳴らします。"復活"の動機が穏やかに出ると、三つの動機が神経質に絡んで緊張感が伝わります。
展開部"死者の行進"は軽快さでリズミカルに進みます。心地よさがありますね。
再現部は緩やかなhrが印象的に入り、緊迫感を上げて行きます。夜鶯は繊細ですね。クロプシュトック"復活"の合唱は静に現れ、ソプラノが寄り添う様に登場します。アルトは "O glaube, Mein Herz" を切々とシャープに歌い、落ち着いた気配で男声合唱が出るとsop/alto重唱が朗々と対位旋律を見事に歌います。そこからは山場へ登りあがり感動的な"Aufersteh'n"で、ここに全てを終結させた素晴らしさです


穏やか流麗でラスト大団円終結のマーラー2です。とどめのラストへ全てを集中させた素晴らしさですね。よくあるパターンではありますが、バッチリ決まりましたね。

ストーリーの作り方、そしてこの曲の主役であるアルト、藤村さんがやっぱり光りましたね。楽しめました。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





満身創痍の情熱『マーラー 交響曲 第6番』 «ネット配信» ガリー・ベルティーニ/都響 1981年9月28日

COVID-19でコンサートが軒並み中止を迫られる中、都響さんが "おうちでオーケストラ「都響ラジオ」" で過去のコンサート音源を配信してくれています。今回は都響マーラーファンが待っていた東京文化会館のベルティーニで嬉しいですね。


Conductor | Orchestra
ガリー・ベルティーニ (Gary Bertini)
東京都交響楽団 TMSO
ベルティーニが都響に初登場した時のマーラー6ですね。その17年後に都響の首席指揮者(1998-2005)に就任しています。

ベルティーニは本公演の8年前にベルリン・ドイツ響(1973)、3年後にケルン放送響(1984)、21年後には都響(2002)、と三回の同曲録音を残しています。比べてどうかも気になりますね。


▶️ 都響公式YouTubeチャンネル (2020年11月11日まで)





マーラー 交響曲 第6番 «ネット配信»
(Live at 東京文化会館, 28 Sep. 1981)

mahler6-bertiniTMSO-1981.jpg


第一楽章
低重心で進む第一主題行進曲は刺激があります。モットーからパッセージも表情変化を付け、アルマの主題は華やかで少し速めです。なんと提示部反復なし (1973年のベルリン・ドイツ響もです。時代ですね)
展開部の主題対比は明確で安心感がありますね。特にスローの第二主題はアゴーギクが生きています。再現部は第一主題を荒々しさでリードして良い流れを作り、ラストの音を引き伸ばしてコーダに入ったりと個性を見せてくれます。
上手いアゴーギクとディナーミクの第一楽章になっています。

第二楽章
スケルツォです。主要主題は落ち着きながらシャープに、途中から刻む様なアゴーギクを効かせているのも面白いですね。トリオはスローで室内楽の様に、続く木管の動機も揺さぶりの中から現れて印象的です。

第三楽章
主要主題は超スロー、第一トリオもスローで哀愁感を振付ています。中間部はhrの音色が美しく明るさが大きく広がりますね。山場は劇的で個性的なアンダンテになっています。

第四楽章
序奏は緊張感を感じさせ、モットーの前で大きく上げるとアレグロ・エネルジコからの第一主題は疾走する様な行進曲になっています。パッセージはHrを大きく鳴らして主題との対位色の濃い流れを作ります。第二主題は軽快さが際立ちますね。展開部もコントラストが強烈ですが、それまで怪しげレベルだった演奏はフライングなど酷いパートが出現してしまい金管はボロボロです。


揺さぶりで個性を見せるマーラー6です。演奏の荒れ具合はNGレベル、この演奏を支えているのはベルティーニの思いとそれに応えるべく演奏を続ける都響の熱意でしょう。

3年後のケルンの中間楽章の穏やかさ、21年後の都響再演の行儀の良さ、に対して満身創痍ながら気持ちの伝わるマーラー6。なぜかこういう演奏に惹かれてしまいます。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





『マーラー 交響曲 第5番』 «ネット配信» ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン指揮 / ニューヨーク・フィル 2017年9月19日

新型コロナウィルスの影響を大きく受けて生命最優先のニューヨーク。
そんな中ですが、ニューヨーク・フィル公式ウェブサイトでは2017–18シーズン開幕で FACEBOOK LIVE として放映されていた映像が配信されています。


Conductor | Orchestra
ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン (Jaap van Zweden)
New York Philharmonic
2017-18シーズンからN.Y.P.の音楽監督を務めるズヴェーデンの就任にあたってのコンサートですね。この日はエンパイア・ステートビルのスペシャル・コンサートで、続く22, 23, 両日もホームのDavid Geffen Hallで同曲を演奏しています。
ニューヨーク・フィル公式サイトの"Watch & Listen"から映像付き配信です。


➡︎ NYP Watch & Listen (配信期間は短いと思われます、お早めに)





マーラー 交響曲 第5番 «ネット配信»
(Live at Philharmonic Red, 19 sep. 2017)

JaapVanZweden-NYP-Mahler5.jpg


第一部
派手やかなファンファーレから葬送行進曲は美しさを感じさせる流れです。第一トリオは軽快感を付けて、tpの鳴りの良さも良いですね。第二トリオの哀愁は適度でコントロールが効いています。第二楽章第一主題は切れ味よく興奮を避けて速めに、第二主題(一楽章第二トリオ)は回帰的な色合いです。展開部でも同様にコントラスト付けは冷静に感じますね。録音の関係か、第二主題でのティンパニのトリルが強い気がししました。再現部山場もコントロールされて、まとまりと見晴らしの良さの第一部です。

第二部
スケルツォ主題は緩やか優美ですが、オブリガート・ホルンが今ひとつなのが残念です。(その後は大丈夫ですが、最終楽章序奏でまたコケますw) チェンジテンポのレントラー主題は美しさを感じますね。長い第三主題では落とし過ぎずに維持してスマートに、短い展開部はその延長線上にありますね。再現部はこの楽章の縮小版となって主題を並べ、コーダは切れ上がって見事に響かせます。

第三部
第四楽章主要主題は暖色系で夕暮れの景色の様に、中間部では微妙なアゴーギクを使っています。少し濃い味付けのアダージェットですね。最終楽章の第一主題と第二主題の絡みはテンポは速めで小気味良く、コデッタ主題では大きく広げます。展開部ではその流れに乗って華々しい山場を作り、再現部で落ち着かせると山場からコーダは壮大、ラストはビシッと決めました。もちろんここでもズヴェーデンは東京公演と同様 万歳フィニッシュですw
ブラボーの嵐と拍手喝采!!


落ち着いてまとまりのある、心地良いマーラー5です。突出した素晴らしさはないかもしれませんが、この一体感は一聴の価値ありではないでしょうか。

人種の坩堝的なメンバー構成もNYPらしさがあって素晴らしいですね。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





『マーラー 交響曲 第9番』 «ネット配信» ユッカ=ペッカ・サラステ指揮 / ベルゲン・フィルハーモニー管弦楽団 2020年1月31日

サラステはドイツのオケと素晴らしいマーラーを残していますね。今回はノルウェーのオケを振ったマーラー9です。
映像付き配信なのでサラステの生真面目なタクト・スタイルが見られますね。


Conductor | Orchestra
ユッカ=ペッカ・サラステ, Jukka-Pekka Saraste
(Bergen Philharmonic Orchestra)
フィンランド人指揮者のサラステが、今年一月ノルウェーのベルゲン・フィルハーモニー管弦楽団に客演した北欧セットのマーラー9ですね。

ところでサラステは昨シーズンでケルンWDR交響楽団の首席指揮者を退任していますが、その後はどうしているのでしょう。ご本人のサイトでも特に書かれていませんね。(3-4月は米国・カナダで客演することになっていますが、コロナは大丈夫??)

➡︎ Bergen Phil. (Official) (賞味期限は短いと思われますので、お早めに)





マーラー 交響曲 第9番 «ネット配信»
(Live at Grieghallen, 31 Jan. 2020)

JukkaPekkaSaraste-mahler9.jpg


第一楽章
短い序奏のバランスが気になりましたが、落ち着いた第一主題の静けさから第二主題以降高めて反復へ、第三主題を高らかに歌います。展開部もクセのない安定した流れで、緩-急(劇)-緩の構成を構成していますね。サラステらしいクセのない落ち着いた流れです。

第二楽章
レントラー主題は悠々と、第一トリオでもチェンジペースは緩やかでバランスが保たれます。第二トリオはややスローに適度な優美さを添えます。全体とすると少しフラットに感じるかもしれません。

第三楽章
主要主題は刺激を抑え柔らかめに、続く副主題も同じ流れに乗ってマイルドな軽快さです。中間部をシンプルに奏でるとターン音型を出し、最終楽章第二エピソードを思わせます。

第四楽章
序奏は色濃く、主要主題も濃厚です。今回初めてサラステの感情移入を感じました。第一エピソードも情感の深さを見せる大きな流れを作ります。第二エピソードの導入部は速めに入ってターン音型の鎮まりを避ける構成を感じますね。そこから山場は気持ちがこもる様に盛り上げます。後半ターン音型は導入部とは打って変わって緩やかに鎮めて、コーダの浮遊の沈黙へと導きます。
それまでの三楽章とは全く異なる素晴らしさです。


最終楽章一本に的を絞ったマーラー9です。危険な香りは微塵もなく、全体としてマイルドな味付けの三つの楽章。それに対して溢れる情感の最終楽章。あまりの違いですね。

最終楽章を際立たせるためなのか、はたまた最終楽章しか練習時間がなかったのか… 全楽章が揃えば、きっと聴き応えあるマーラー9になったでしょう。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





ようこそ
カテゴリ
ありがとうございます