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『マーラー 交響曲 第5番』アンドリス・ネルソンス指揮/TMC管弦楽団 «ネット配信» 2022タングルウッド音楽祭


アンドリス・ネルソンス | タングルウッド・ミュージックセンター管弦楽団
(Andris Nelsons | Tanglewood Music Center Orchestra)
今年のタングルウッド音楽祭(Tanglewood Music Festival)よりネルソンスが振るマーラー5ですね。WCRBからの配信です。


▶️ WCRB (公開期間は短いと思われますのでお早めに)





«ネット配信»
Mahler Symphony No. 5


2022Tanglewood-Nelsons_Mahler5.jpg
[Live at Tanglewood Music Festival, July 23, 2022]


第一部
第一楽章葬送行進曲はスローを強調、第一トリオはテンポは標準的ですが微妙なアゴーギクが、第二トリオも静に揺さぶりを入れた哀愁になっています。
第二楽章第一主題は激しく鳴らし第二主題は淡々と、一楽章トリオとの差別化を計っていますね。展開部の'烈→暗→明'のコントラストは彫りが浅いです。再現部は淡々とですがラスト前コラールの華やかさが見事ですね。
微妙なアゴーギクと淡々さでクセのある第一部です。

第二部
スケルツォ主題は華やかな演舞曲風で踊る様に、レントラー主題は優美さをスローアゴーギクで表現します。第三主題主部はオブリガートホルンが落ち着いたトーンを鳴らしてスローの弦と対比を利かせ、変奏部でも揺さぶりは抑えていますね。そこから展開部はスローから一気に派手に決めます。再現部は各主題を強調、コーダを派手派手に鳴らして、全体としては華やかなスケルツォ楽章と言っていいでしょうね。

第三部
第四楽章主部は程良いスローアゴーギクを使った静美、中間部も静けさを表現してクールなアダージェットになりました。
第五楽章第一・第二主題はテンポよく掛け合いながら、コデッタ主題は優美さ強調して安定と心地良さの提示部です。展開部は力感で入りますが流れは淡々と。再現部三主題パートはスローで抑え、山場からコーダは上げて鳴りの良い大きな広がりを見せます。フィニッシュのアッチェレランドは華やかでビシッと決めました。もちろん大ブラボーの嵐です。


アゴーギクの揺さぶりと淡々としたパートが気にはなるものの華やかな鳴りのマーラー5になりました。演奏もユースオケとしては上々の出来でしょう。

ネルソンスのマーラー5は2015ルツェルン祝祭管とのDVDが似た印象でしたね。鳴りの良さと広がりがネルソンスかもしれません。(2018年のボストン響とのLIVEwebはいまいちでしたが…)



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





『マーラー 交響曲 第2番 "復活"』ファン必見!! «web配信» 2022年エクサン・プロバンス音楽祭 エサ=ペッカ・サロネン指揮/パリ管


エサ=ペッカ・サロネン | パリ管弦楽団
(Esa-Pekka Salonen | Orchestre de Paris)
2022エクサン・プロバンス音楽祭(Festival d’Aix-en-Provence)で行われたマーラー2は前衛表現主義的な"復活"と言って良いでしょう。話題となったそのマーラー2が仏"ARTE Concert"から映像配信されています。

1988年以降使われていない落書きだらけの仏ヴィトロレス・スタジアム(Stadium de Vitrolles)でロメオ・カステルッチ(Romeo Castellucci)演出による前衛舞台を交えたインスタレーションの"復活"です。

描かれる世界はこれまでにない圧倒的な凄惨さです。あまりにグロテスクであり(集団墓地で死体が沢山出て来ます)、コロナ禍やマリウポリのロシア侵攻を象徴する意図も考慮されます。


演奏はサロネン指揮のパリ管、ソプラノはゴルダ・シュルツ(Golda Schultz)、アルトはマリアンヌ・クレバッサ(Marianne Crebassa)です。歌手/合唱/演奏陣はオケ・ピット、そしてamplificationされています。



▶️ ARTE Concert

ショッキングなシーンがあるので了解画面が出ます
配信予定は長く、現状2025/1/13までの様です






«web配信»【映像付き】
Mahler Symphony No. 2
"Resurrection"


mahler2-Aix-en-Provence2022.jpg
(写真はwebからお借りしました)
[Live at Stadium de Vitrolles, 4/7/10/11/13 Jul. 2022]


第一楽章 既に舞台は始まっています。
提示部第一主題は激しさをかなり抑えてスタート、葬送行進曲もブレーキを効かせています。第二主題は明るい光を差すようにですが殊更の明るさは控え、コデッタでまとまった力感を表現し葬送行進曲を鎮めて締め括ります。
展開部前半第二主題は緩やか、コデッタの山場は一楽章再現的。後半はスロー暗鬱、コラールの山場は行進曲風に激しさを加えて。
再現部は流れを明瞭に激しさと色合いを増して、コーダも提示部コデッタを強い鬱の流れで仕上げます。
抑えを効かしたハイコントラストな第一楽章です。


第二楽章へ入る間は十分な時間がとられ陰惨な舞台シーンに集中させられます。(ここで間を置く様にマーラーは指示しています)


第二楽章
主要主題は緩やかスローの演舞曲です。舞台との落差の大きさに寒気がする様です。トリオでも変化は低く演奏されて、回帰では濃厚さを増して進み深みのあるトーンを奏でます。完成度の高い楽章になっていますね。

第三楽章
主部は影を感じる様な『子供の不思議な角笛』で表情が濃いです。コーダ後半は引き締まったクールな仕上がりですね。

第四楽章
主部アルト「原光」は約束通り低く構えたトーンの素晴らしさ。中間部は哀愁感が"神のもとに帰る"気持ちをスローに浮かび立たせこの楽章らしさを表現します。


第五楽章
提示部第一主題は怒涛!! そしてhrの動機が山にこだまします。第二主題の"復活の動機"、そしてそこからの長く厄介な動機群の絡みは音色を煌めかせて表情が豊か。アゴーギクとディナーミクの素晴らしいコントラストはサロネンらしさを感じますね。
展開部"死者の行進"は強烈に軽快に勇壮に進みます。見事な構成ですね。ここからはこの曲の聴かせ場所ですから!!
再現部前半は各楽器は色濃く絡みます。合唱が静に厳かに現れて空気を変えるとaltoが "我が心を信じる様に" を切々と でも力を込め説得。sopも素晴らしい表現で続きます。sopとaltoは素晴らしいですね。ハイコントラストな男声合唱を踏み台にsop/alto重唱が "光へ向かう" 気持ちを切れ上がる様に歌い上げ、そこからは一気に怒涛の "Aufersteh'n" の山場を作り上げて感激のラストです!!


新しいマーラー2 "復活"で、まさに今の時代のインスタレーション前衛を下敷きにしていますね。

サロネンのタクトの完成度は高く、全ての楽章で表情が豊か。近年聴いた"復活"では最高の出来でしょう。(サロネンのマーラーはいずれもクールで好みです)

舞台は正視に耐えない陰惨さです。でもラストのクロプシュトックの賛歌『復活』はその歌詞を知れば一層の感動を味わえます。



パリ管は2022からクラウス・マケラが主席指揮者ですが、マケラは振りたかったのでは。ちなみにサロネンとは同郷でアシスタントも務めていましたね。 (大人気のマケラは2027からRCOの首席指揮者にもなるそうで大忙しです。いくつ掛け持ち?!)


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





『マーラー 交響曲 第8番 "千人の交響曲"』 «web配信» オスモ・ヴァンスカ指揮/ミネソタ管弦楽団 2022年6月10, 11日


オスモ・ヴァンスカ | ミネソタ管弦楽団
(Osmo Vänskä | Minnesota Orchestra)
ミネソタ管の音楽監督を務めるヴァンスカ最後のシーズン、マーラー・サイクルの一環として公演されたマーラー8の映像付き録音がオフィシャルサイトから公開されています。(本動画は2022/6/10-12の公演の10, 11日のものを使っているそうです)
当然BISからCD化されるでしょうね。

ソリストは、Carolyn Sampson(sop1, 3) ここに問題が…、Jacquelyn Wagner (sop2)、Sasha Cooke (mez1)、Jess Dandy (mez2)、Barry Banks (ten)、Julian Orlishausen (bar)、Christian Immler (Bbar)になります。


▶️ Minnesota Orchestra (公開期間は短いと思われますのでお早めに)





«web配信»
Mahler Symphony No. 8
"Symphony of a Thousand"


June2022VänskäMinnesotaOrchestraMahler8
[Live at Orchestra Hall, 10 & 11 June 2022]


第一部 『来たれ、創造主たる精霊よ』
提示部:第一部タイトルの第一主題はもちろん派手で少しハジケ気味です。第二主題のソプラノ(sop1)は少し遠く聴こえますが、続く重唱の絡みは落ち着いていますね。
展開部:ここの多重唱はオケが抑え気味で上手くソリストを浮き立たせます。第一主題変奏の合唱は激しく、オケと対峙する様にこの曲らしく約束通りに荒々しさを見せ、山谷を越える様な抑揚ある流れを作ります。
再現部:流れを沈める様にナチュラルに、コーダではソリストが気持ちを込めた声に合唱とオケが絡んで大きくまとめます。処々で調性を逸脱する様な音色を強調している感じもイイですね。全体的には標準仕様的ではありますが。


第二部 『"ファウスト"から最終場』
【1. 序奏:山峡・森・岩・荒地】
5度下降(一楽章第一主題は4度)のスローなピチカートが印象的な主題を澄んだ空気の様に情景を表現。長いパートですがスローの神聖さが生かされています。

【2. 緩徐:聖なる隠者たち】
「合唱とこだま」は優しさで大きく自然をめで、「瞑想の神父」は力強く自らの苦しみと救済を歌い上げますが、ややパワー切れ気味?!

【3. スケルツォ (アレグロ):天使たちと子供たちと】
女声合唱と少年合唱はそつなく。「成熟した天使たち」ではvnのソロとアルト(mez1)が色濃く交換しますがやや平凡感が…

【4. フィナーレ:マリア崇拝の博士、懺悔する女たち、栄光の聖母】
「マリア崇拝の博士」のテノールは唐突に登場する感じです。そして喜び感が薄いでしょうか。もっと讃えて欲しい気がしますねw
■ここからが聴き処ですが…
「かつてのグレートヒェンの告白」(sop2)は優しく美しく願いを歌ってフィットですがsop1とアルト2人はボチボチ。"贖罪の女三人の合唱"はもっともっと際どく切れ上がる様に絡んで欲しいですね。
「懺悔する女 (グレートヒェン)」はここでも伸びやかに喜びを見せて上手く歌います。
一番の見せ場「栄光の聖母」はバンダから優しく迎え入れます。が…煌めきが足りません。と言うよりもsop1が兼ねているから場所を移したのでしょう。
sop1が「栄光の聖母」を二役で歌うのですがそもそもは"罪深き女"、これではこのストーリーが成立しませんねェ。
聖母登場の後の「マリア崇拝の博士」はもっと感激的で感情的に歌って欲しいです、やっぱり。

【5. コーダ:神秘の合唱】
「神秘の合唱」は勿論厳かに、ソリストが入り山場へ向かいますが、sop1の高音が途切れますね。エンディングのオケはオルガンを荘厳に響き渡らせました。勿論大喝采が待っています。そう言う曲ですから。


オケは標準仕様でソリスト陣がちょっと残念なマーラー8でしょうか。オケの安定した演奏とストーリーは安心して楽しめます。でもソリスト個々の印象が個人的にフィットしません。合唱団の音厚ももう少し欲しかったかも。

一番の気掛かりはsopが一人不足している事でしょう。本来3人ですが2人。極短い登場ながらその威光でストーリーを決する"栄光の聖母"を "罪深き女"のsopが兼ねると言うのは余りにも残念です。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





『マーラー 交響曲 第2番 "復活"』 «web配信» サントゥ=マティアス・ロウヴァリ指揮/フィルハーモニア管弦楽団 2022年6月8日


サントゥ=マティアス・ロウヴァリ指揮
フィルハーモニア管弦楽団

(Santtu-Matias Rouvali | Philharmonia Orchestra)
本シーズンよりフィルハーモニア管の主席指揮者を務めるロウヴァリが振るマーラー"復活"です。
注目の若手指揮者の一人で、前任者エサ=ペッカ・サロネン(現名誉指揮者)と同じくフィンランドの指揮者ですね。

ソプラノはマリ・エリクスモーン(Mari Eriksmoen)、メゾソプラノはジェニファー・ジョンストン(Jennifer Johnston)で、BBC Radio 3 in Concert からの配信です。


▶️ BBC Radio 3 in Concert (2022-7/8まで配信される様です)





«web配信»
Mahler Symphony No. 2
"Resurrection"

SanttuMatiasRouvali-Mahler_Resurrection.jpg
[Live at Royal Festival Hall, 8 June 2022]


第一楽章
第一主題と葬送行進曲は微妙なアゴーギク。第二主題は自然な流れで入り、コデッタは行進曲のイメージが明瞭です。
展開部前半は第二主題をアゴーギクで情感を強調、後半はは第一主題をコントラスト強く、コラールの山場は切迫感に。再現部は文字通りで、コーダは陰鬱に作ります。
アゴーギクを使った個性を演出していますね。


第二楽章
主要主題は古典メヌエット風を強調する様に微妙なアゴーギク。トリオはマイナー色で速め。回帰では揺さぶりを強めて来ます。

第三楽章
主部は速めな『子供の不思議な角笛』でclが妙なディナーミク。中間部は管群が落ち着きに欠ける感じです。不安定な魅力の第三楽章?!

第四楽章
主部アルト「原光」はトーンを落としたスローで上手く。中間部は調とテンポ変化を付けながらアルトがgoodですね。


第五楽章
提示部は約束力感の第一主題、hrの動機はやまびこ風に。第二主題の木管からの"復活"の動機は澄んだ夜明けの様。そこからの動機群は明瞭な音出しです。
展開部"死者の行進"はもう少し力感と勢いが欲しいかも。
再現部は緊張感の前半から 合唱がやや'こもる'音色に暗く現れ、ソプラノが寄り添う様に登場。ここでもアルトが "O glaube, Mein Herz" を上手く歌い上げますね。男声合唱が広がりを見せるとsop/alto重唱が絡みながらテンションアップ。一気に怒涛の"Aufersteh'n"を作り上げます。もちろん大喝采が待っています。


通してアゴーギクで流れを作る"復活"です。ストーリー的な特徴付けは薄めで、ラストに向けてのフォーカスは弱いかも。

ただ、この曲のラスト第五楽章再現部のフィニッシュは歌詞を含めて完璧なので誰がどう振っても感激的に結末しますね。

とは言えテンシュテットとバーンスタインの名盤はしっかり存在するわけで、それらに比べるとボチボチに感じるかもしれません。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





『マーラー 交響曲 第5番』 «ネット配信» グスターボ・ドゥダメル/サンフランシスコ交響楽団 2022年4月21-24日


グスターボ・ドゥダメル | サンフランシスコ響
(Gustavo Dudamel cond. | San Francisco Symphony)
人気指揮者ドゥダメルがSFSに客演で振った先月末のマーラー5ですね。
カリフォルニアKDFC/The San Francisco Symphony Broadcastからの配信です。web記載の"May 3, 2022"は配信日で公演期日はタイトルになりますね。


▶️ KDFC (配信期間は短いと思われますのでお早めにどうぞ)





«ネット配信»
Mahler Symphony No. 5

Dudamel_SFS-Mahler5-2022apr.jpg
[Live at DAVIES SYMPHONY HALL, 21-24.4.2022]


第一部
派手に鳴らすファンファーレ、スローで微妙に揺さぶる葬送。第一トリオの激しさはほどほど、第二トリオの哀愁も微妙な揺らぎですがフラットに聴こえます
第二楽章第一主題は速めのテンポで激しさを作り、第二主題は緩やかな優しさの哀愁でコントラストを作る上手い流れですね。展開部はvc動機を鬱に沈めて行進曲との明るさを対比し、再現部はそのまま再現的です。

第二部
スケルツォ主題は抑えめの演舞曲、レントラー主題は落ち着いた流れに。優美さは薄いです。第三主題はオブリガートHrも変奏パートも、一瞬の間を置いて入る展開部も 可もなく不可もなく。悪くは無いのですが気持ちが入って来ない感じです。

第三部
第四楽章主部は淡々とした静美、トリオも気持ちは抑えめになってクールでgoodなアダージェットでした。
第五楽章提示部は標準的な軽快感、展開部は落ち着いた流れから上げて、再現部主題パートは極スローの変則で今ひとつ。ところがラストからコーダを力感でまとめ上げ、アッチェレランドを大きく利かせたフィニッシュは大喝采です!!
完璧な帳尻合わせ大成功パターンですね。まぁそう言うラストなのですが。


最後を派手にまとめ上げたマーラー5です。アゴーギク・ディナーミクと変則パターンも振られて変化を付けますが、何処かよそよそしくて 訴えかけるものが薄く一体感に欠ける印象です。でも最後は一発逆転劇が待っていましたね。

これがこの曲の面白いところでしょう。だいたいコンサートで盛り上がらずに終わる事はありませんよね。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





『マーラー 交響曲 第5番』 «ネット配信» クリストフ・ケーニヒ指揮/BBCウェールズ交響楽団 2022年3月12日


クリストフ・ケーニヒ | BBCウェールズ交響楽団
(Christoph Koenig | BBC National Orchestra of Wales)
ドイツ人指揮者ケーニヒがBBCウェールズ響に客演したマーラー5ですね。残念ながら両者馴染み薄ですが、どんな方向性を聴かせてくれるでしょうか。
BBC Radio 3の "in Concert" からの配信です。


▶️ BBC Radio 3 in Concert (4/16まで配信される様です)





«ネット配信»
マーラー 交響曲 第5番

ChristophKoenig-Mahler5.jpg
[Live at Brangwyn Hall, 12. 3. 2022]


第一部
これと言った特徴のない主要主題、第一トリオはやや速めですが第二トリオも平均的な流れです。
第二楽章第一主題は揃いが今ひとつ、第二主題も教科書的な流れです。展開部も序奏動機がまとまりに欠けてコントラストも弱いですね。再現部のコラールは締めました。
やや特徴と一体感に欠ける第一部です。

第二部
スケルツォ主題は程良い優美さですがhrが不安定、レントラー主題も優雅なのですが演奏のまとまりが弱く表現しきれない感じです。第三主題オブリガート・ホルンはやはり不安定ですが何とかまとめて、展開部もぎこちなくも切り抜けます。再現部は文字通り再現的、コーダは力技で乗り切りました。
精一杯のスケルツォ楽章です。

第三部
第四楽章主部は緩やかな優しさ、中間部も静の流れでいい感じです。若干締まりに欠けるのですがアダージェットは弦楽奏なので安心して聴けますね。
第五楽章は序奏のhrの後をパウゼする変則、ですが金管がコケます。第一・二主題は体裁を保って、展開部は力感主体で頑張りましたね。再現部山場からコーダでは初めて一体感となった演奏を聴かせてくれました。この最終楽章が一番まとまって良かったですね。


一体感と見晴らしに欠けるマーラー5でしょうか。方向性は標準的で明確なのですが表現力がついて来られません。

オケに余裕がなく'いっぱいっぱい'。管楽器は金・木共に不安定です。これだと感情表現や個性を発揮する構成は厳しいかも…



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





『マーラー 交響曲 第5番』 «ネット配信» ジョナサン・ノット指揮/スイス・ロマンド管弦楽団 2022年2月16日


ジョナサン・ノット | スイス・ロマンド管
(Jonathan Nott | Orchestre de la Suisse Romande)
現在主席指揮者を務めるJ.ノットがスイス・ロマンド管を振った先週のコンサートです。

21日(オビエド), 22日(マドリード), 23日(サラゴサ)と同曲でスペイン・ツアーですから、スイス・ジュネーブのビクトリア・ホールでの出陣式コンサートですね。
スイスの公共放送 "RTS Radio" ウェブサイトからの配信です。


▶️ RTS Radio (公開期間は短いと思いますので、お早めにどうぞ)





«ネット配信»
マーラー 交響曲 第5番

OSRmahler5-16feb2022.jpg
[Live at Victoria Hall, Genève, 16.Feb.2022]


第一部
鬱にゆったりとした葬送行進曲、パッセージのファンファーレはしっかり鳴らして雄大な主部になりました。第一トリオは激しさより鳴りのよさ、第二トリオも哀愁は美しさを感じますね。
第二楽章第一主題は激しさをテンポで表現、第二主題も少し速めで流れを優先。鳴りの良さと出し入れが心地よい第一部です。

第二部
スケルツォ主題は華やかですがややギクシャク、レントラー主題も揺さぶりが落ち着きません。第三主題もオブリガート・ホルンの鳴りが不安定で、変奏パートも演奏を含めてまとまりません。展開部・再現部も同様で、コーダは荒れますが結果オーライ?!
スケルツォらしい優美さではなくドタバタの第三楽章、金管群も破綻が…

第三部
第四楽章主部は濃厚で厚い甘美さ、中間部は線を細く奏でますが揺さぶります。濃くてくどいアダージェットです。
第五楽章も序奏のhr, fg, が怪しげw 提示部も終始落ち着かない揺さぶりです。展開部も力技的に強引に突き進む感じ。再現部主題パートでは管がコケますが、山場からコーダは一気呵成に盛上げて大喝采!! 帳尻合わせ大成功ですね。


大小のアゴーギクとディナーミクを色濃く使った結果、バタバタと落ち着かないマーラー5になってしまった感じです。

演奏技量も不安定なので、これでは難しいですよね。と思ったらラストはドタバタ乱暴さを逆手に派手に決めて駆け抜けましたw
これだからLIVEはやめられませんね。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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