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『マーラー 交響曲 第3番』 «web配信» ロレンツォ・ヴィオッティ指揮/ベルリンフィル 2020年2月29日


COVID-19パンデミック前夜のベルリンフィル「マーラー交響曲第3番」もちろん今回のポイントはガランチャですね。


ロレンツォ・ヴィオッティ指揮
ベルリンフィルハーモニー管弦楽団

(Lorenzo Viotti | Berliner Philharmoniker)
今注目度の高い日本でも活躍するスイス人若手指揮者ヴィオッティのBPOデビュー この時29歳、そしてマーラーです。実は予定されていたヤニック・ネゼ=セガンのキャンセルによる代行ではありますが。

アルトがエリーナ・ガランチャ(Elīna Garanča)と言うのが個人的ポイントです。切れ味鋭いmezが落ち着いた "O Mensch! Gib acht!" にどう入って行くか楽しみですね。ちなみに今回のBPOコンマスは樫本大進さん。
BPOのwebサイト、"デジタル・コンサートホール" からの配信です。


▶️ BPO Digital Concert Hall (会員サイト)





«web配信»
マーラー 交響曲 第3番

29feb2020BPO-Viotti-mahler3.jpg
[Live at Berliner Philharmonie, 29 Feb. 2020]


第一楽章
序奏第一主題の8基のhrは落ち着いて入り直ぐに沈めます。行進曲は陰鬱に重心を下げて、第二主題のhrもその流れに乗ります。第三主題obの"目覚める牧神"は穏やかに。提示部の"暗→明→烈"は抑えたtbが印象的で第三主題で明るさを強調、行進曲は抑え気味から明確さに、ラスト山場は鳴らしますが興奮は避けていますね。
展開部の"鬱→明"のコントラストは落ち着いた流れが主体。tb-Ehrの流れも静が強く、vn独奏-木管と楽器と動機をタッチしながらも淡々と進んで、テンポアップでピークに力感を与えます。印象は地味ですが。
再現部はまさに再現で落ち着いた流れに終始し、行進曲で少し色合いを付けながらピークへ、コーダは激しさ程々に仕上げます。暗く落ち着いた印象が強い第一楽章になっています。この楽章が終わるとガランチャと合唱団が入場しますね。

第二楽章
主要主題は穏やかさと哀愁のバランス良く、トリオは変則変奏的ですが抑えた印象です。主部・トリオ回帰でもテンポアップするくらいで、あまり強めたり変拍子強調をしたりはしませんね。平和なメヌエット強調です。

第三楽章
主部の木管群動機は洒脱、vn動機で華々しく奏でますがやっぱり落ち着き主体ですね。トリオはバンダ(ポストホルンではなくフリューゲルホルンの様でした)が平和を伝え、山場は一気に雰囲気を変えて激しさを見せます。もちろんコントロールされていますが。

第四楽章
弦の静スローの流れからアルト独唱はシャープに入ります。色濃く歌うと言うよりも淡々とした落ち着きでしょうか。

第五楽章
子供達の"ビム・バム"は少し元気が無いかも。でも女声合唱団が鋭く、アルトが伸びの良い繊細なmezを聴かせてくれました。心地良い楽章になりましたね。

第六楽章
弦楽の主要主題は暗い中にスローの美しさを見せ、第一トリオが木管とhrで寄り添う様に協調すると、一瞬激しい第二トリオを見せます。各動機の回帰ではこの楽章らしい美しい流れを強調して進み、スロー静パートは少し間延び感がありましたが、山場からコーダは感激的な広がりで終結します。それでも少し抑え気味でしょう。


マイルドで穏やかなマーラー3でした。何となくほどほど感の強い印象ではありますが、第五・六楽章は心地よさから美しさを味わう事が出来ました。

力感や高揚を避けている様にも感じましたね。BPOの初ヴィオッティに対する様子見もあったのでしょうか。心なしか樫本さんのvnの鳴りもいつもよりも細い印象でした。スタンディグオベーションでしたが、そこまでとは…



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





『マーラー 交響曲 第6番 "悲劇的"』 «ネット配信» キリル・ペトレンコ指揮/ベルリンフィル 2020年1月25日

COVID-19が猛威をみせ始めた本年(2020)1月、ベルリンフィル(BPO)/首席指揮者のマーラー6です。


キリル・ペトレンコ指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

(Kirill Petrenko | Berliner Philharmoniker)
2019年に首席指揮者・芸術監督 就任後ペトレンコ/BPO 初のマーラーがこの第6番でした。ちなみに前任者のサイモン・ラトルはBPO初タクト(就任前)と退任時ラストがマーラー6でしたね。(次のペトレンコ/BPOのマーラーは、2021-5/15の第9番です)
BPOのwebサイト、"デジタル・コンサートホール"からの配信です。


▶️ BPO Digital Concert Hall (会員サイト)





«ネット配信»
マーラー 交響曲 第6番 "悲劇的"

Mahler6-PetrenkoBPO-25Jan2020.jpg

[Live at Berliner Philharmonie, 25 Jan. 2020]


第一楽章
第一主題は落ち着いて低重心、木管コラールを静に アルマの主題は華やかですが加飾を避けた流れです。展開部第一主題は切れ味を増して、第二主題からの変奏スローは牧歌的で神秘的ですが流れは標準仕様。再現部もまさに一楽章再現、コーダも葬送は程々に鎮めて第二主題変奏とのコントラストを明確にしています。

第二楽章
アンダンテでした。#1vnの構えでタクト前からわかりましたね。主要主題はスローで柔らかく優美、第一トリオのコーラングレの哀愁も程よく、中間部(第二トリオ)も緩やかに明るさを奏でます。ラストの第一トリオからの山場は哀しみを大きく鳴らしましたが、全体は抑えたスロー静美のアンダンテでしたね。

第三楽章
スケルツォ主題は揃いの良い音でやや速め歯切れ良く、トリオのobは優美にメヌエットします。教科書的流れから、木管動機もややスロー気味ですが自然に入って違和感はありません。最後の主部回帰は力を込めますが標準的です。

第四楽章
個性の強い序奏は鐘の音が不自然で変ですが、アレグロ・エネルジコからはキッチリと締まりある行進です。パッセージも落ち着いて主題と絡むと、第二主題は約束通りの軽妙さ。展開部第二主題後半を大きく奏でて、通常より大きいハンマーからの行進曲は切れ味です。見せ場は再現部に訪れましたね。第一主題が出ると気持ち良く鳴らして、騎行は速め力感の素晴らしさ!! "初めからこれなら良かったのにねェ" と言った感じです。


完成度がハイレベルな標準仕様のマーラー6です。流石は一体感あるBPO、大ブラボーにスタンディングオベーションでした。

個人的には 光る個性とか、LIVEならではの怒涛の6番が聴きたかったですね。それを感じた最終楽章以外はセッションの様でした。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





『マーラー 交響曲 第5番』 «ネット配信» エド・デ・ワールト指揮/ニュージーランド交響楽団 2018年4月6日

好きなマーラー振りの一人、ワールトのマーラー5が配信されました。これは聴くしかありませんね。COVID-19前の録音です。


エド・デ・ワールト | ニュージーランド響(NZSO)
(Edo de Waart | New Zealand Symphony Orchestra)
ワールトはバーンスタインとハイティンクの助手を務めていたのでマーラーを得意とするのはわかる気がしますね。今回はNZSO音楽監督(2016-2019)時代のマーラー5で、ニュージーランド公共放送RNZのwebサイトからの配信です。


▶️ RNZ (公開期間が不明ですが、お早めに)





«ネット配信»
マーラー 交響曲 第5番

Mahler5-EdoDeWaart-NZSO2018.jpg

[Live at Michael Fowler Centre, 6 April 2018]


第一部
スローのファンファーレから葬送行進曲は微妙なアゴーギクに憂いを込めて、第一トリオも興奮を避けてクールに激しさをコントロールしています。第二トリオも哀愁を強めに、流れを太くしてコーダに向かいます。第二楽章第一主題も激しさは抑え目、第二主題は哀愁感を漂わせ、一楽章二つのトリオ回帰的ですね。展開部の序奏の激しさは抑えてvc動機に繋げています。再現部第一主題もコントロールして、興奮を避けつつ哀愁側の感情表現の第一部です。

第二部
スケルツォ主題は緩やか優美、レントラー主題も流れに乗ってスロー優雅です。第三主題はクセの無い主題の楽器間のやりとりで少し間延び感があるかもしれません。短い展開部もコントロールが効いていて、気になる再現部第三主題もコーダも興奮は抑えてキッチリですね。

第三部
第四楽章主部はそっけなく速く入って感情を移入します。中間部も気持ちが入っていて、甘美よりも情感のアダージェットです。第五楽章二つの主題も落ち着いて、コデッタ主題は優美。展開部も真面目に登って行く感じです。再現部ラストからコーダも鳴らしますが漲る力感はなく、アッチェレランドも教科書的です。


激しさや興奮は避けてコントロールを効かせたマーラー5です。アゴーギク/ディナーミクを押さえ込んだ"落ち着き"に軸足がありますね。

決して走らないスタンスの徹底も良いのですが、やっぱりマーラー5らしい迸る情熱を聴きたいですね。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





フレンチのマーラー:アレクサンドル・ブロック/リール国立管弦楽団 の「マーラー 交響曲 第7番 "夜の歌”」


アレクサンドル・ブロック, Alexandre Bloch
(Orchestre National de Lille, 2019 rec.)
フランス人指揮者A.ブロックが2016年から音楽監督を務めるリール国立管を振ったマーラー7ですね。フレンチのマーラーはどうでしょうか。




マーラー 交響曲 第7番



第一楽章
序奏のテノールホルン主題はかなり強い揺さぶりを感じますね。木管の行進曲動機も緩やかですが揺さぶりが強いです。提示部hrとvcの第一主題は雄々しく、第二主題は一転緩やかに感情を表現、コデッタの行進曲は切れ味鋭く とメリハリが強い流れです。展開部は動機や主題を刺激を与えて変奏、tpからの第二主題が光の中に出現、山場からは管楽器を太く鳴らします。再現部は第一主題を派手に鳴らして、コーダはうるさい位の下降音階動機の反復です。アゴーギク&ディナーミクの出し入れの強い第一楽章になっています。

第二楽章
序奏のhrも力感を感じますね。主要主題は行進曲らしくhrとvcの掛け合いも何処か緊張感があり、チェロの第一トリオも濃い色合いで、中間部(第二トリオ)はobの哀愁ですがもう少し細くてもいい様な。揺さぶりで"夜の歌"らしい穏やかさより緊張感の楽章になっています。

第三楽章
主部の動機群は各楽器が陰影強く絡みカオス風です。obの中間部ではvn動機とのコントラスト付けが良いですね。この楽章は陰影の強さが混沌さを上手く表現しました。少々うるさいですがw

第四楽章
主要主題はvnと管楽器が緩やかで穏やかなアゴーギクですが少し音厚が高く、この曲のキーであるギターとマンドリンが少し弱いのが残念です。中間部では穏やかな入りから強い揺さぶりを掛けて来ます。これはいけませんね。

第五楽章
主要主題の金管の派手さはピッタリ、パッセージはキレキレです。パウゼ後の第一エピソード(メリーウィドー)は速めでリズミカルです。第二エピソード(メヌエット)は軽妙から太く、その後は二つのエピソードをディナーミクを効かせて派手に変奏します。コーダは祝祭曲の様な派手さです。



太い鳴りと流れのマーラー7です。アゴーギクと強音側ディナーミクで濃厚でくどさを感じる流れは、個人的なこの曲のイメージとは異なります

フレンチ・セットなのでもっと洒脱な"夜の歌"を期待したのですが、期待は外れましたね。これだと第6番あたりをやったらピッタリかと、そんな感じです。




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





ラインベルト・デ・レーウの室内楽版「マーラー "大地の歌"」



ラインベルト・デ・レーウ, Reinbert de Leeuw
(ヘット・コレクティーフ, Het Collectief)
室内楽版「大地の歌」と言うと"シェーンベルク/リーン版"が知られますが、ヘンク・グイタルト版なんかもありますね。元々"ピアノとソリスト稿"があるくらいですから、不思議はありません。と思ってデ・レーウ版を聴いたのですが…

本稿は本年(2020)2月に亡くなられたピアニスト・指揮者・作曲家のラインベルト・デ・レーウさんの編曲版で、ご本人が指揮を務めています。亡くなられる1ヶ月前の録音ですね。テノールはイヴ・サーレンス(Yves Saelens)、アルトはルシール・リシャルド(Lucile Richardot)です。

「大地の歌」流れを少々荒っぽく言えば、テノール(男性)が歌う奇数番楽章は盃を重ねる詩、アルト(女性)が歌う偶数番楽章は人の心の詩、最後の長い第六楽章だけは自然と友を謳う訳ですが、全体として"人は死しても大地は残る"というお話ですね。個別の古い中国の詩の引用ですから、楽章間でストーリー展開がある訳ではありません。




Mahler Symphony "Das Lied von der Erde"



第一楽章「大地の哀愁に寄せる酒の歌」
まず入りの音が少しギスギス感じますね。テノールは尖っていて、神経質に人と大地を問いながら杯を交わす様な感じです。アンサンブルの展開部は楽器数が少なくて穴が空いている様な印象を受けますね。再現部はテノールにいっそう力が入ります。

第二楽章「秋に寂しき者」
緩徐楽章導入部の木管は超静音からクレシェンドして来ます。シンプルな印象で、アルトはここでもやや神経質に寂しさを歌いますが、声質にクセを感じます。展開部は演奏が微妙な浮遊感があり、再現部では明るくなるのですが演奏とアルトのフィットが今ひとつです。

第三楽章「青春について」
五音音階を強調して軽妙なテノールと合わせて中華風スケルツォです。中間部スローもあまり印象変化を感じませんね。主部回帰も中華和声が強いです。

第四楽章「美について」
導入部コモド(乙女)はアルトのクセのあるvoiceがフィットしません。それに合わせるオケの主要主題パートは軽妙な五音音階でアンサンブルが生きていますね。中間部の馬で駆ける若者はアンサンブルがリズム感よく聴かせてくれます。その後も演奏は表情変化を付けて悪くありません。

第五楽章 「春に酔える者」
アレグロの提示部テノールはまたもや力んで疲れます。酔い潰れる感じではありませんねェ。演奏は抑揚があってリズミカルですね。

第六楽章「告別」
提示部はスローに入って、アルトはやっぱりクセのある声質に違和感が拭えません。アンサンブル(編曲)もこの曲の雰囲気が弱い感じです。オケパートの展開部でも同じ様な流れが続く感じでしょうか。再現部の王維「告別」は間延び感とあのアルトでは"Ewig... ewig..."の安らぎが得られませんね。長〜ぃ30分です


歌・演奏・トランスクリプション、全てが今ひとつの"大地の歌"ですね。特にクセのあるアルトには参りました。テノールも尖っていて、少々うるさく感じます。

演奏と歌のバランスならオケ版を聴いた方がよく、小編成ならピアノ版の方が楽しめると思います。一番良かったのは第三楽章の中華スケルツォですね。




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





パク・ヨンミン/プチョン・フィル「マーラー 交響曲 第9番」硬質な響き



パク・ヨンミン Youngmin Park
(Bucheon Philharmonic Orchestra, *2018-19?)
ギーレンに師事し、ラ・フォル・ジュルネ金沢でも来日経験のあるパクが2015年から音楽監督を務めるプチョン・フィルハーモニック・オーケストラ(1988年創設)を振ったマーラー9です。

インプレ済みのマーラー6ではボチボチの印象でしたね。他に1番と2番もリリースしている様です。(手を出す予定はありませんw)

*ライナーノートを見ても録音年月日が見つかりません。本国発売が2019年12月ですから、2018-19年頃とは思いますが。(LIVEです)




マーラー 交響曲 第9番



YoungminPark-mahler9.jpg
(写真です)


第一楽章
第一主題は緩やか穏やか、第二主題はそこに黒雲が湧く様になります。提示部の反復から第三主題は出し入れの強い流れになりますね。展開部第一主題変奏からJ.シュトラウスIIの引用は明るさと余裕に欠ける感じ、その後もディナーミクが強く角の尖った演奏です。演奏は硬い印象が強い第一楽章です

第二楽章
主要主題は生真面目に硬くやや速め、第一トリオも速さでキッチリ、第二トリオも同じ流れですね。頭から尻尾まで統一された流れの第二楽章で、アゴーギクは振られません。

第三楽章
主要主題はキッチリ詰め込まれた感じ、副主題(第一トリオ)も本来の戯けた感じではなく機械的。中間部(第二トリオ)のターン音型はラストの浮遊感を先出しして欲しいのですが、表情は薄く音の押し出しも強いですね。

第四楽章
序奏からキンキンしていますね。弦楽奏の第一主題は厚めの音で暑苦しいかもしれません。fg動機も太いです。第一エピソードも鳴りが強くて表情は弱く、第二エピソード前半は機械的、山場はまさに怒涛です。後半からコーダのターン音型も殊更に繊細さは無く淡々としています。


角張って硬い無機質的なマーラー9です。繊細な哀愁や包み込む様な流れの対極にありますね。

ディナーミク軸足の強いメリハリで、速い遅いはあってもアゴーギクでの表情付けはありません。演奏完成度は高いのでしょうがうるさい感じw。似た演奏が思いつきません。(暑苦しい濃厚な演奏はありますが)

CDケースの爪も凄く硬く、外そうとするCDがそり帰って跳ねます。



▶️ マーラー交響曲第9番 100CD聴き比べ



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





『マーラー 交響曲 第6番』 «ネット配信» ユッカ=ペッカ・サラステ指揮/パリ管弦楽団 2020年4月3日

過去の来日公演でもCDでもマーラーは期待外れだったパリ管。一方サラステは2019年まで首席指揮者を務めたケルンWDR交響楽団とは素晴らしいマーラー5, 9番のCDを残しています。6番もネット配信で見事な演奏を聴かせてくれました。さて結果は?!


ユッカ=ペッカ・サラステ | パリ管弦楽団
(Jukka-Pekka Saraste | Orchestre de Paris)
サラステが今年covid-19の中、パリ管に客演したマーラー6ですね。
クラシックとジャズに強いフランスの国立公共ラジオ局 "france musique radio" ウェブサイトからの配信です。



▶️ france musique radio (公開期限は短いと思われますのでお早めに)






«ネット配信»
マーラー 交響曲 第6番

mahler6_Sarraste2020.jpg

[Live at Philharmonie à Paris, 3 Apr. 2020]


第一楽章
第一主題は速めで重厚さは避けていますね。木管コラールのパッセージも割とスルッと流してアルマの主題も流れに沿った美しさです。濃厚さを嫌った提示部でしょう。展開部も第一主題をシャープに、第二主題で鎮めて挿入部の牧歌調の流れを強調します。チェレスタやソロ楽器が強調されている感じですね。再現部は標準的に両主題を再現します。音のまとまりに弱い感じもありますが、速めでシャープな第一楽章です

第二楽章
スケルツォです。主要主題は第一楽章パロディの流れで、速めでシャープです。トリオはスロー&シンプルですが、若干速めで変拍子を強調している感じですね。木管動機もあっさりとして哀愁感は低いです。

第三楽章
アンダンテ主要主題も速め、演奏に優美さが薄くギクシャク感じます。第一トリオobの哀愁も演奏の揃いが良くない感じで、hrも音が良くありません。中間部も一体感に欠ける流れです。大切に演奏しているのか疑問が湧く様な演奏です

第四楽章
序奏は陰影は薄めですが個々の音が冴えませんね。アレグロ・エネルジコから提示部第一主題は切れ味ある行進曲となって演奏の揃いも初めて気持ちの良さを感じます。hrのパッセージも上手く絡めますが、テンポは標準的になって締まりが弱いかも。第二主題は軽快ですが、まとまりに少し欠けるかもしれません。展開部チェロ動機も強調は程々にHrが怪しい音を出しますが、荒れ気味の演奏が行進曲では生きているのが皮肉ですね。再現部も序奏から第二主題は演奏が落ち着きませんが、騎行でまたもや元気を取り戻します。この楽章だけ荒れたオケの面白さが感じられたかもしれません


速めで一体感に欠けるマーラー6です。方向性は、重厚さを避けた切れ味勝負と言った処でしょうか。

問題は、流れに"間"が無く少々忙しないのと、パリ管の音が荒く揃いが良くない事でしょう。殺伐とした音で、パリ管はご機嫌斜めの様ですw 最終楽章だけは、それが生きて楽しめましたが。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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