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『マーラー 交響曲 第6番 "悲劇的"』«ネット配信» ラハフ・シャニ指揮/ロッテルダム フィル 2024年2月17日


Rotterdam Philharmonic Orchestra
Lahav Shani: cond.
今注目の指揮者シャニ、一月のパリ管とのマーラー6に続いて手兵のロッテルダムフィルハーモニー管弦楽団を振ったマーラー6です。
先週17(土)のLIVEでオランダの公共ラジオ局NPO Klassiekのサイトnporadio4からの配信です。


▶️ NPO Klassiek (公開期間は短いと思われます)





«ネット配信»
Mahler Symphony No. 6
"Tragic"


lsrpm624feb200.jpeg
[Live at Concertgebouw, Amsterdam, 17 Feb. 2024]


第一楽章
スッキリとした見晴らしの良い第一主題、パッセージはかなり鎮めてスローの間からアルマの主題を華やかですが重厚さを避けて広げます。提示部反復で僅かに色合いを濃くしている様です。
展開部も第一主題から第二主題へのコントラストはスッキリ感、再現部の主題はより明確に表情を作り、コーダの葬送もほどほど鬱にしてテンポアップで駆け抜けます。
重厚さ派手さ控え気味にスッキリ・クールな第一楽章です。

第二楽章
スケルツォです。主部主題はクールに抑え気味、第一楽章パロディ構成でしょう。トリオはスロー軽妙で落ち着いて、途中から少し揺さぶりますが変拍子はあまり強調しません。木管動機も流れに沿った落ち着きでまとめ、回帰でも殊更には色合いを強めません。

第三楽章
主部主題は抑え気味にややスローに弱いアゴーギク、哀愁感は入れません。第一トリオも表情変化を薄めに入り、続くピークはスロー静から広げますが淡々とした印象です。中間部(第二トリオ)も同様に明るい日差しをいっぱいにですが、嬉しさは届けません。後半のピークも気持ちは入れず、感情をコントロールした表情の薄いアンダンテです。

第四楽章
序奏は抑えた入りでタメを作りモットーを鳴らすとアレグロ・エネルジコで一気にパワーを乗せ、第一主題を疾駆させます。パッセージと絡み上げて進みますがクール、第二主題では約束通りに軽妙さで登場です。
展開部の第二主題は華やかに派手に鳴らして、行進曲は激しさをテンポアップで示して切れ味鋭く勇壮な流れを作ります。再現部も第一主題登場で大きく勢いを付けて、騎行は一気呵成のパワープレイで爆進。これを狙っていたんですね。
過度の興奮は避けつつシャープな最終楽章になりました。


最終楽章集中型のマーラー6です。落ち着いてクールな前半楽章、感情を抑えて表情を薄くした第三楽章、待ち構えるシャープな切れ味の第四楽章です。

興奮や豪華絢爛さを避けたクールな"悲劇的"ですが、全体が第四楽章の様な興奮は避けつつもシャープな流れなら更に良かった様な…



ダイジェストが見られます (1日前, 16日の模様で、アンダンテの一部です)



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





『マーラー 交響曲 第6番 "悲劇的"』«ネット配信» ミッコ・フランク指揮/フランス放送フィル 2024年2月16日


Orchestre Philharmonique de Radio France
Mikko Franck: cond.
フィンランドの指揮者ミッコ・フランク🇫🇮が音楽監督を務めるフランス放送フィルハーモニー管弦楽団🇫🇷とのマーラー6、先週16(金)のLIVEが登場です。
配信はradiofranceのwebサイトからです。


▶️ radiofrance (配信は2024-3/15までです)





«ネット配信»
Mahler Symphony No. 6
"Tragic"


mfoperfm6-200.jpeg
[Live at Maison de la Radio et de la Musique, 16 Feb. 2024]


第一楽章
第一主題は速めで興奮を避けコラールのパッセージも淡々と、アルマの主題も殊更に濃厚には広げません。まとまりは悪くなく速めでクールな提示部です。
展開部"烈-暗-明"のコントラストも極端なテンポ変化の陰影付は避けています。再現部の主題・動機には力感を見事に与え、コーダの葬送もほどほどのスロー鬱にして力感をキープした両主題で締め括ります。
速め爽快な流れの第一楽章になりました。

第二楽章
スケルツォですが主部主題は一層高速化して、トリオも軽妙ですがテンポは速めでスケルツォらしく。一楽章延長線パターンで上手い対比を作りました。木管動機も個性を発揮させる事はしません。

第三楽章
主部主題は微妙なアゴーギクの揺らぎを入れて色濃く、第一トリオの木管も感情を込めて、哀愁を強調するトリオ回帰は厚い音色に。
中間部(第二トリオ)の陽光は燦々と広げて、第一トリオ最後の回帰では強いスローのタメを作って哀愁を大きく溢れさせます。
音厚を感じる濃厚アンダンテです。一二楽章との対比も見事。

第四楽章
序奏は殊更に弄らず…ですがソロ群の鳴りが少ししょぼい!! アレグロ・エネルジコからの第一主題は一気にテンポアップで勇壮さを強めます。普通はもう少し抑えるのですが。パッセージと絡んで力感を高めると第二主題が約束通りの軽妙さでチェンジペース。
展開部はチェロ動機を力強く鳴らし、第二主題を派手に作ると行進曲はシャープさを漲らせて邁進します。落ち着いたリズム感もあります。
再現部も淡々と入りながら第一主題で派手に広げて高速パワー騎行に突入、約束通りのパワーを見せつけます。コーダは流れを落ち着かせて終結の一発です。


しっかり計算され練られたマーラー6です。ハイテンポでクールな前半、対照的に後半は濃厚な緩徐楽章と王道の最終楽章、ストーリーがしっかり着いています。

このパターンだと "第二楽章スケルツォ/第三楽章アンダンテ" がフィットしています。最終楽章序奏の様な演奏の解れはありますが、やっぱり客演ではない主席指揮者(音楽監督)とオケが作ったマーラーは構成感が伝わる、って感じです。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





『マーラー 交響曲 第6番 "悲劇的"』«ネット配信» ラハフ・シャニ指揮/パリ管 2024年1月17, 18日



Orchestre de Paris | Lahav Shani: cond.
(ラハフ・シャニ | パリ管弦楽団)
個人的今注目の指揮者シャニがパリ管を振ったマーラー6が登場。本年1月のコンサートLIVEで、仏RadioClassiqueからの配信です。

昨年(2023)5月の ロッテルダム・フィルとのマーラー2近年では最高の'復活'でした。この時は手兵でしたが、今回はK.マケラが主席指揮者を務めるパリ管の客演。さて結果はいかに。



▶️ RadioClassique (公開期間は短いと思われます)





«ネット配信»
Mahler Symphony No. 6
"Tragic"


lsodpm6t2024j.jpg
[Live at Grande salle Pierre Boulez, 17, 18 Jan. 2024]


第一楽章
第一主題は速めのテンポで重厚感を与えつつも勇壮な切れ味、パッセージは約束通りにトーンを落としてアルマの主題は華やかさを広げます。王道の提示部です。展開部の"烈-暗-明"の流れは明瞭で、第一主題はやはり速めで重苦しさよりもシャープ。第二主題以降はスロー静で対比を作り、最後は一気に駆け抜けます。再現部の第一主題はより一層の力感を込めて、コーダは葬送をあまり鎮めずに第二主題を被せる様に入れてラストは派手派手しくまとめ上げます。
ハイコントラストで堂々王道の第一楽章です。素晴らしい!

第二楽章
スケルツォです。主部主題は速めで勇壮そのもの、途中から重心を下げて流れを支配します。トリオはスローを強調したメヌエット、変拍子のアゴーギクで色合いを添えます。木管動機もスロー気味ですが抑え気味に。ここでも回帰ではよりコントラストを上げて来ます。見晴らしの良さが光ります。

第三楽章
主部主題は緩やか静美に僅かな哀しみを色添える流れ、僅かにアゴーギクを振っています。第一トリオもスローの哀愁を強調、そのまま哀しみを溢れるように広げると、中間部(第二トリオ)ははっきりと明るさを見せるコントラストを作ります。ここでも回帰では濃厚さを増して、感情豊かな濃いアンダンテになりました。

第四楽章
厄介な序奏は必要以上のアゴーギク/ディナーミクを振らず抑え気味、アレグロ・エネルジコからの第一主題は一気にテンポを上げてキレキレの勇壮さです。パッセージは少し抑えて再び切れ上がると第二主題が軽妙さを強調して登場、肩の力を抜きます。約束通りですが上手いです。
展開部は抑え気味に入り第二主題を華々しく鳴らして、行進曲はテンポを速くしてキレキレ勇壮です。肩を揺らしたくなるリズム感も良いですね。
再現部も入りは抑えタメを作ると第一主題を大きく広げ、猛烈にテンポアップ!! ガツッと騎行に突撃します。リズム変化を与えて騎行は先鋭な流れで突き進みます。流れをはっきり作った最終楽章です。


王道で聴き応えあるマーラー6です。
基本やや速め、明確なテンポ設定、各回帰での色濃い流れ、指揮者とオケの一体感、それらがフィットしたハイコントラストの見晴らしの良さです。

+αの個性は薄く王道なのは客演では当然と思われますが、それでもこの出来です。シャニ侮れず!!



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





『マーラー 交響曲 第6番 "悲劇的"』«ネット配信» ユッカ=ペッカ・サラステ指揮/ヘルシンキ・フィル 2024年1月11日


ユッカ=ペッカ・サラステ | ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団
(Jukka-Pekka Saraste | Helsinki Philharmonic Orchestra)
今シーズン(2023-24)から主席指揮者を務めるサラステがヘルシンキ・フィルを振ったフィンランドセットのマーラー6、三日前の演奏が登場です。
フィンランドの"yle Radio1"からの配信になります。


▶️ yle Radio1 (配信期間は短いと思われます)





«ネット配信»
Mahler Symphony No. 6
"Tragic"


jpshpo2324.jpeg
[Live at Musiikkitalo Helsinki, 11 Jan. 2024]


第一楽章
第一主題は僅かにアゴーギクを効かせた勇壮さが締まり良く、コラールのパッセージは慎重に、アルマの主題はスローで優美絢爛に広げながらテンポアップで華燭さをコントロールします。細部まで計算された聴き応えある提示部です
展開部は第一主題の鬱を鎮ませずに切れ味を押し出し、第二主題は一転穏やかなスローの牧歌風へと…なのですがちょっと間延び感があるかも。続く行進曲もほどほどのテンションです。
再現部の第一主題は低弦を効かせた勇壮さがいい感じ、コーダの葬送はもちろん鎮めてそこからは一気にテンポアップでテンションをキープしつつフィニッシュします。強音パートの勇壮さで聴かせる第一楽章です。

第二楽章
スケルツォです。主部主題は締まりの強い流れで低弦がキーですね。トリオでもスローを強調した入りからのテンポアップにして構成が一楽章のトレースである事を主張しています。木管動機もその流れを自然体でキープ、反復パートでの強調も抑え気味です。

第三楽章
主部主題は少し速めに僅かな哀愁を感じる優美さ、第一トリオはテンポを落としてを哀しみを表に出して来ます。アゴーギクが効果的です。ラスト前の第二トリオ回帰は強く哀愁を奏でて重くのしかかる流れを作ります。この強い哀愁はアンダンテを三楽章に置く意味を大きく感じさせる素晴らしい構成です。

第四楽章
序奏は派手でコントラストを強く、ここまで見晴らしの良い序奏は珍しい?! テンポアップから第一主題は勇壮な行進曲、これも普通は少し抑えめのはずですがキレキレで!! パッセージが少し落ち着きを戻しますが直ぐに第一主題が被って勢いを戻し、そこに第二主題が軽妙に入って一瞬の清涼、再び力感が戻ります。
展開部前半は二つの主題をコントラスト強く、#1ハンマー後にスローの間を入れて行進曲を興奮を避けつつも背筋を伸ばした勇壮さで疾駆させ、再びスローの間を挟んで#2ハンマー、ゾクッとする流れです
再現部も暗鬱を強くスロー強調で入って徐々にテンションを上げ、第一主題を派手に炸裂。その後は騎行が切れ味を全面にして行進します。過剰な興奮はコントロールされて気持ちがこもった素晴らしさで突撃です!!


鳴りの強い表現力を生かした聴き応えあるマーラー6です。ただ強音が良いだけではなく王道の中に仕込まれた構成感があって惹きつけられます。

隅々までサラステの意図が盛り込まれているのがわかります。でもこのタクトの素晴らしさはやっぱり過剰な興奮を避けながらのこの曲らしい力感漲るパートを生かした構成でしょう。
ぜひ一聴をオススメするマーラー6"悲劇的"です!!



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





『マーラー 交響曲 第2番 "復活"』«web配信» 大野和士指揮/ 都響 2023年3月16日


大野和士 | 東京都交響楽団
(Tokyo Metropolitan Symphony Orchestra | Kazushi Ōno: cond.)
2024年元旦(7:55-10:00)に『TOKYO MX 新春クラシック 都響 Morning Concert~一年の幕開けを都響とともに~』で 都響と音楽監督の大野さんのマーラー2が映像付きで配信されました。

ソプラノは中村恵理(Eri Nakamura)さん、メゾソプラノは藤村実穂子(Mihoko Fujimura)さんの豪華布陣です。


▶️ TOKYO MX1 (2024-1/8 23:59 まで)





«web配信»
Mahler Symphony No. 2
''Resurrection''


TMSOkoM2.jpg
[Live at サントリーホール, 15 Mar. 2023]


第一楽章
抑え気味の第一主題から徐々に上げて葬送行進曲は重厚に鳴らします。第二主題は意外にあっさりと入ってコデッタは締まり良く。
展開部前半は第二主題の優しさを緩やかに表現し、コデッタの山場はテンポアップで切れ味を見せます。第一主題中心の後半は鬱に鎮め、テンポアップでコラールの山場を華やかに彩りラストはガツっと叩き付けます。コーダの葬送は鬱を強めて締め括りも興奮は避けています。
コントラストはあるもののやや抑え気味の第一楽章でしょうか。


第二楽章
主部主題はスローで優美なメヌエット風に、トリオでも柔らかな流れがキープされます。主部回帰ではvc旋律を利かせますがソフト&メローな流れです。流れに力感が入るのはトリオ回帰ですね。この一点激しさのコントラストが今回の大野さんの構成でしょうか。

ここで合奏団とソリスト二人がP席に入ってきます。ソリストはP席ですか…

第三楽章
主部は穏やかと言うよりも少し神経質な『子供の不思議な角笛』です。中間部も流れはキープされますが、ファンファーレは華やかさを広げます。ここでも一点コントラスト風のスケルツォ楽章です。

第四楽章
主部アルト「原光」は落ち着きを払って登場。中間部はアルトに各楽器のソロが絡みますが、やっぱりアルトがちょっと遠く感じます。藤村さんは気持ちのこもった表現力を聴かせるのですが。


第五楽章
提示部第一主題はここまで抑えて来た流れを一瞬の炸裂で打ち破ります。第二主題の"復活"の動機は慎重な中に出現、そこからの三つの動機群も抑えつつも緊張感を上げながら進みラストは華々しさで括ります。
展開部"死者の行進"はそれを受けて締まりのある強い行進曲となって突き進みます。テンポ変化も付けてこれぞマーラー!の表現ですね!!
再現部前半はバンダを生かした強弱遅早のコントラストを効果的に使っています。夜鶯シーンは素晴らしい。合唱が静に現れてソプラノが浮かび上がる様に約束通りの登場。"O glaube, Mein Herz" の気持ちの入ったアルトが入ると伸びやかなソプラノが続きます。力感ある男声合唱を踏み台にsop/alto重唱が希望を歌い、そこからはオケと合唱が一気に怒涛の山場を作り上げました。"Aufersteh'n!!"


最終楽章集中型に近いマーラー2でしょう。特に"死者の行進"は見事でした。

この曲の一つのパターン"最終楽章集中型"に思えますが、全体としては抑えを効かせた中に処々一点激しさのコントラストを見せる流れでもありました。
もちろん聴き応えあるsop/altが引き締めてくれたのも間違いありません。




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





クラウス・マケラ『マーラー 交響曲 第3番』ロイヤル・コンセルトヘボウ 2023年9月24日 LIVE «web配信»


クラウス・マケラの"マーラー3"、二つのオケLIVE映像で聴き比べ [ II ]

Royal Concertgebouw Orchestra
Klaus Mäkelä, cond.
マケラのマーラー3 第二弾です。前回インプレのオスロ・フィル(2022年6月)の一年三ヶ月後、昨年2023年9月のLIVEで主席指揮者就任予定(2027- )のロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団との演奏で、アルトはオスロ・フィルと同じジェニファー・ジョンストン(Jennifer Johnston)です。
ラストに両者の聴き比べがあります




[Live at Palace Hall Bucharest, 24 Sep. 2023]





«web配信»
Mahler Symphony No. 3


第一楽章
序奏hr8基の第一主題は朗々と鳴らし、抑揚を高めながら進んで緊張感を煽り、"目覚める牧神"では緩やかに流れを一変させます。
提示部は緊張感あるソロtbから入って重心を低く、第三主題は穏やかな中に締まった流れですが行進曲印象を与えません。その代わり微妙な変則スローアゴーギクが登場します。
展開部のtbから始まる各ソロ楽器カデンツァ風のパートは、鬱は弱く朗々とした鳴りが主役になっていて尖った音色やまるでポリフォニカルの様な不安定感も見せる流れです。
再現部は序奏再現的で一層重心を低く進みます。
この楽章の特徴的な行進曲風の流れは押さえられ、尖った鳴り, 低重心の緊張感と変則的な流れの第一楽章になりました。なんとここでアプローズ!?


第二楽章
主要主題はメヌエットですが優美よりも重厚さと太い鳴り、トリオの変拍子は緊張感を高めて先鋭的です。マーラーが指示した '穏やかに' は何処かに置いて来た様です。ここでも拍手が?!

第三楽章
主部の動機から神経質で軽妙さは薄め、展開パートは太く大きくです。トリオのバンダ(ポストホルン?)も朗々と鳴らして静に鎮める様相ではありません。主部回帰も少しゴチャゴチャしてうるさい感があってラストは狂乱風です。もちろん?拍手付きw

第四楽章
重心を下げた低弦からアルト独唱は落ち着いた良い流れで。ただオケは通してpppのはずですが結構鳴らします。ソロ楽器がアルトと競う様な音出しです。(録音の問題もある?!)

第五楽章
"ビム・バム"は少し速め、トリオはアルトが伸びやかで良いですね。全体としてはやはり強めの流れですが。


第六楽章
主要主題は弦楽緩徐の美しさですが音厚があり、管楽器が入ると緊張感を高めます。各パートが回帰して進むとより音厚を増して激情的な太い流れとなります。たっぷりと溜めてコーダは落ち着いて締め括ります。



太い鳴りと何処か落ち着かない緊張感のマーラー3です。フォーカスがどこにあるのか見えづらい感じです。

静のパートも鳴りを太くするので、全体が厚い音となって響き渡るのも一因の様な。ディナーミクが弱いのはミキシングとマスタリングの問題もあるのかもしれません。
RCOと言うよりもBPOの様な、と言ったら伝わるでしょうか。誤解を招く?!




【オスロ・フィル と RCO】
王道にスパイスのオスロ・フィル』 vs 『全体太く緊張感のRCO』と言った図式で、かなり異なります。

それだけでなくマケラの表情も笑顔から緊張感が多くなっています。フィニッシュもオスロフィルではタクトを残してしばらくの静寂がありましたが、RSOではすぐにアプローズとなって団員に起立を求めています。色々と違いがありました。
J.ジョンストンは両方とも落ち着いて安定したアルトでしたね。

実はマーラー2でもマケラは異なるアプローチを見せていました。指揮者が様々なアプローチを試みるのは当然の事ですから次のマケラのマーラーがまた楽しみになりました。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





クラウス・マケラ『マーラー 交響曲 第3番』オスロ フィルハーモニー管弦楽団 2022年6月6日LIVE «web配信»


クラウス・マケラの"マーラー3"、二つのオケLIVE映像で聴き比べ [ I ]

Oslo Philharmonic | Klaus Mäkelä, cond.
マケラが主席指揮者を務めるオスロ・フィルとのマーラー3が登場です。アルトはジェニファー・ジョンストン(Jennifer Johnston)で, オスロ・フィル公式YouTubeからの配信になります。

もう一つはロイヤル・コンセルトヘボウとのマーラー3、2023/9のLIVE。アルトは同じJ.ジョンストンです。こちらは次回




[Live at Oslo Concert Hall, 6 May 2022]





«web配信»
Mahler Symphony No. 3


第一楽章
序奏第一主題のhrは太い鳴り、行進曲はテンポとトーンを落として鎮めて、第二主題のhrはそれに乗り低弦が力強く響ます。コントラストが強いですね。一転 第三主題"目覚める牧神"は緩やかで穏やかな流れに。
提示部の"暗→明→烈"は各主題を生かした流れで行進曲を上手く扱っています。マーラー色が出て素晴らしいです!!
展開部は緊迫感からマーラーらしい各楽器のカデンツァ風流れに変化を作り表情豊かで飽きさせません。ラストは狂乱っぽさに落とします。
再現部は序奏の再現のイメージですね。
王道的流れに彫りの深い素晴らしい第一楽章になりました。


第二楽章
主要主題はマーラーの指示通り優美で優雅なメヌエット、トリオは変拍子をテンポ変化と共に強調して複雑な構成感も聴かせます。室内楽風に作りましたね。

第三楽章
主部の動機は"角笛"色をはっきりと主張。トリオは流れをキープしながら静のバンダのソロへ。(ポストホルンを使っていないかも?!) ラスト山場は興奮ではなくじっくりと仕上げて明るくまとめ上げます。上手いですね。

第四楽章
静に鎮めた低弦からのアルト独唱はタメを作りながらスローに, でも力強く。静ですが張り詰めた流れです。

第五楽章
"ビム・バム"はもちろん明るく明瞭に弾む様に。トリオではそこにアルトが主張を強める様に現れ、オケも力を増します。最後は明るさを広げて終わります


第六楽章
主要主題は厳かに美しい哀愁を湛えた緩徐を作ります。静スローから上げるスタンスがわかります。第一トリオ(ob)第二トリオ(一楽章コデッタ)は広がりをそこに与えて、各動機の回帰では約束通りに徐々に音厚を上げて行きます。スロー保持で上げる山場からコーダはもちろん感動的です。



マケラらしい王道に脚色を添えたマーラー3です。
名演レベルとも思える長く独立的な第一楽章に対して、二楽章以降は完成度は高いのですがスローに抑え込んだ美しさに何処か物足りなさを感じるかもしれません。えっ, 贅沢?!w

楽しそうなマケラの笑顔のタクトを見たら悪い演奏になる訳がない、そんなコンサートLIVEです。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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