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パク・ヨンミン/プチョン・フィル「マーラー 交響曲 第9番」硬質な響き



パク・ヨンミン Youngmin Park
(Bucheon Philharmonic Orchestra, *2018-19?)
ギーレンに師事し、ラ・フォル・ジュルネ金沢でも来日経験のあるパクが2015年から音楽監督を務めるプチョン・フィルハーモニック・オーケストラ(1988年創設)を振ったマーラー9です。

インプレ済みのマーラー6ではボチボチの印象でしたね。他に1番と2番もリリースしている様です。(手を出す予定はありませんw)

*ライナーノートを見ても録音年月日が見つかりません。本国発売が2019年12月ですから、2018-19年頃とは思いますが。(LIVEです)




マーラー 交響曲 第9番



YoungminPark-mahler9.jpg
(写真です)


第一楽章
第一主題は緩やか穏やか、第二主題はそこに黒雲が湧く様になります。提示部の反復から第三主題は出し入れの強い流れになりますね。展開部第一主題変奏からJ.シュトラウスIIの引用は明るさと余裕に欠ける感じ、その後もディナーミクが強く角の尖った演奏です。演奏は硬い印象が強い第一楽章です

第二楽章
主要主題は生真面目に硬くやや速め、第一トリオも速さでキッチリ、第二トリオも同じ流れですね。頭から尻尾まで統一された流れの第二楽章で、アゴーギクは振られません。

第三楽章
主要主題はキッチリ詰め込まれた感じ、副主題(第一トリオ)も本来の戯けた感じではなく機械的。中間部(第二トリオ)のターン音型はラストの浮遊感を先出しして欲しいのですが、表情は薄く音の押し出しも強いですね。

第四楽章
序奏からキンキンしていますね。弦楽奏の第一主題は厚めの音で暑苦しいかもしれません。fg動機も太いです。第一エピソードも鳴りが強くて表情は弱く、第二エピソード前半は機械的、山場はまさに怒涛です。後半からコーダのターン音型も殊更に繊細さは無く淡々としています。


角張って硬い無機質的なマーラー9です。繊細な哀愁や包み込む様な流れの対極にありますね。

ディナーミク軸足の強いメリハリで、速い遅いはあってもアゴーギクでの表情付けはありません。演奏完成度は高いのでしょうがうるさい感じw。似た演奏が思いつきません。(暑苦しい濃厚な演奏はありますが)

CDケースの爪も凄く硬く、外そうとするCDがそり帰って跳ねます。



▶️ マーラー交響曲第9番 100CD聴き比べ



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





『マーラー 交響曲 第6番』 «ネット配信» ユッカ=ペッカ・サラステ指揮/パリ管弦楽団 2020年4月3日

過去の来日公演でもCDでもマーラーは期待外れだったパリ管。一方サラステは2019年まで首席指揮者を務めたケルンWDR交響楽団とは素晴らしいマーラー5, 9番のCDを残しています。6番もネット配信で見事な演奏を聴かせてくれました。さて結果は?!


ユッカ=ペッカ・サラステ | パリ管弦楽団
(Jukka-Pekka Saraste | Orchestre de Paris)
サラステが今年covid-19の中、パリ管に客演したマーラー6ですね。
クラシックとジャズに強いフランスの国立公共ラジオ局 "france musique radio" ウェブサイトからの配信です。



▶️ france musique radio (公開期限は短いと思われますのでお早めに)






«ネット配信»
マーラー 交響曲 第6番

mahler6_Sarraste2020.jpg

[Live at Philharmonie à Paris, 3 Apr. 2020]


第一楽章
第一主題は速めで重厚さは避けていますね。木管コラールのパッセージも割とスルッと流してアルマの主題も流れに沿った美しさです。濃厚さを嫌った提示部でしょう。展開部も第一主題をシャープに、第二主題で鎮めて挿入部の牧歌調の流れを強調します。チェレスタやソロ楽器が強調されている感じですね。再現部は標準的に両主題を再現します。音のまとまりに弱い感じもありますが、速めでシャープな第一楽章です

第二楽章
スケルツォです。主要主題は第一楽章パロディの流れで、速めでシャープです。トリオはスロー&シンプルですが、若干速めで変拍子を強調している感じですね。木管動機もあっさりとして哀愁感は低いです。

第三楽章
アンダンテ主要主題も速め、演奏に優美さが薄くギクシャク感じます。第一トリオobの哀愁も演奏の揃いが良くない感じで、hrも音が良くありません。中間部も一体感に欠ける流れです。大切に演奏しているのか疑問が湧く様な演奏です

第四楽章
序奏は陰影は薄めですが個々の音が冴えませんね。アレグロ・エネルジコから提示部第一主題は切れ味ある行進曲となって演奏の揃いも初めて気持ちの良さを感じます。hrのパッセージも上手く絡めますが、テンポは標準的になって締まりが弱いかも。第二主題は軽快ですが、まとまりに少し欠けるかもしれません。展開部チェロ動機も強調は程々にHrが怪しい音を出しますが、荒れ気味の演奏が行進曲では生きているのが皮肉ですね。再現部も序奏から第二主題は演奏が落ち着きませんが、騎行でまたもや元気を取り戻します。この楽章だけ荒れたオケの面白さが感じられたかもしれません


速めで一体感に欠けるマーラー6です。方向性は、重厚さを避けた切れ味勝負と言った処でしょうか。

問題は、流れに"間"が無く少々忙しないのと、パリ管の音が荒く揃いが良くない事でしょう。殺伐とした音で、パリ管はご機嫌斜めの様ですw 最終楽章だけは、それが生きて楽しめましたが。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





イヴァン・フィッシャー/ブダペスト祝祭管 の「マーラー "大地の歌"」は美しい表現力ですね

昨日のウラディーミル・ユロフスキに続いて"大地の歌"ですね。マーラーの交響曲の中では、1番, 4番 と並んであまり聴かない方のグループに入りますが…w


イヴァン・フィッシャー Iván Fischer
(Budapest Festival Orchestra, 2017-3)
言わずと知れたI.フィッシャーが創設(1983年)者の一人であり、今も音楽監督を務めるブダペスト祝祭管弦楽団を振った"大地の歌"ですね。長期をかけて進めているマーラー・サイクルから9作目になります。

テノールはロバート・ディーン・スミス(Robert Dean Smith)で、昨日インプレしたユロフスキ盤でも採用されていましたね。バリトンを採用する事もあるアルトはゲルヒルト・ロンベルガー(Gerhild Romberger)です。
R.D.スミスの2019年来日「グレの歌」のヴァルデマル王が素晴らしかったのは昨日書いた通りです。

「大地の歌」流れを少々荒っぽく言えば、テノール(男性)が歌う奇数番楽章は盃を重ねる詩、アルト(女性)が歌う偶数番楽章は人の心の詩、最後の長い第六楽章だけは自然と友を謳う訳ですが、全体として"人は死しても大地は残る"というお話ですね。個別の古い中国の詩の引用ですから、楽章間でストーリー展開がある訳ではありません。




Mahler Symphony "Das Lied von der Erde"



第一楽章「大地の哀愁に寄せる酒の歌」
ペザンテの印象は華々しくアレグロを陰影豊に、テノールは生き生きとしています。管弦楽の展開部は一呼吸入れる様な落ち着いた流れですね。この楽章らしいコントラストが心地良いですね。

第二楽章「秋に寂しき者」
導入部ではob-flが哀愁を美しく奏で、アルトが抑えた感情で入って来ます。展開部は少し穏やかさを見せて、再現部では哀愁から光を感じさせますね。歌詞にフィットした落ち着いて叙情的な緩徐楽章です。

第三楽章「青春について」
スケルツォは五音音階(中華和声)で軽快に弾む様にテノールとフィットさせます。中間部スローは少し影を見せながら、杯を上げる様な心地よい楽章になっていますね。

第四楽章「美について」
導入部コモド(乙女)のアルトは心地よい明るさを、それに合わせるオケの主要主題パートは五音音階を軽妙さで奏でます。中間部の馬で駆ける若者は派手な騎行風に鳴らしてコントラストが見事ですね。詩を上手く表現して聴き応えがあります

第五楽章 「春に酔える者」
アレグロの提示部テノールは雄々しく伸びやかに酔いを表現。展開部二回目の鶯のスローでは少し鬱を見せて重ねる杯を歌います。

第六楽章「告別」
導入部の低弦とobは暗闇を、提示部のアルトとフルートはその情景を静スローの透明感で、友を待つパートでは緩やかな優しさで幸福を表現しています。オケ・パートの展開部は落ち着いた流れから感情を込めると、再現部 王維の「告別」は緩やかに抑えながらも陰影を強く表現してラストの永遠"Ewig…ewig…"に繋げます。


程よいアゴーギクとディナーミクが見事にマッチして予想を上回る表現力で素晴らしい"大地の歌"になりました。

第一楽章と第二楽章のコントラストが素晴らしく、他の全ての楽章も詩を心地よく表現しています。全体としてはソフトな美しさでしょうか。

アルトの歌いは心持ち抑え気味の表現で、テノールも力強さの中にもコントロールの効いた良さを感じましたね。




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





ウラディーミル・ユロフスキ/ベルリン放送響 の「マーラー 交響曲 "大地の歌"」

ウラディーミル・ユロフスキとイヴァン・フィッシャーの"大地の歌"が出ましたね。前回この曲をインプレしたのがお兄さんのアダム・フィッシャー盤でしたから約一年ぶりになります。


ウラディーミル・ユロフスキ Vladimir Jurowski
(Rundfunk-Sinfonieorchester Berlin, 2018-10/14 Live rec.)
ユロフスキが2017年から首席指揮者を務めるベルリン放送交響楽団を振った2018年の録音がリリースされました。

テノールはロバート・ディーン・スミス(Robert Dean Smith)、アルトはサラ・コノリー(Sarah Connolly)です。R.D.スミスは2019年のカンブルラン/読響の「グレの歌来日で素晴らしいヴァルデマル王を演じてくれた事が記憶に新しいですね。次回インプレ予定のイヴァン・フィッシャー盤でも登場するので聴き比べ出来ますね。

「大地の歌」流れを少々荒っぽく言えば、テノール(男性)が歌う奇数番楽章は盃を重ねる詩、アルト(女性)が歌う偶数番楽章は人の心の詩、最後の長い第六楽章だけは自然と友を謳う訳ですが、全体として"人は死しても大地は残る"というお話ですね。個別の古い中国の詩の引用ですから、楽章間でストーリー展開がある訳ではありません。




Mahler Symphony "Das Lied von der Erde"



第一楽章「大地の哀愁に寄せる酒の歌」
Hrペザンテは荒れ気味アンバランスでテノールは伸びやか、マッチングが今ひとつに感じます。管弦楽の展開部は神経質な表情、再現部は歌・演奏共に緊張感がありますね。

第二楽章「秋に寂しき者」
導入部の木管は細い神経質な流れを作ります。アルトは切々とした歌いですね。展開部は優美さを聴かせますが、尖った音を感じます。再現部では広がりを大きく鳴らします。今ひとつ落ち着かないな緩徐楽章でしょうか。

第三楽章「青春について」
スケルツォは中華和声っぽく明るく跳ねる様に、テノールは朗々と。中間部スローは艶やかに歌います。この楽章と次の楽章はバランスの良さが光ります

第四楽章「美について」
導入部コモド(乙女)は美しく。それに合わせるオケの主要主題パートは中華和声で表情豊かです。中間部の馬で駆ける若者も五音音階で生き生きと、刺激ある流れを作ります。気持ち良い楽章になっていますね。

第五楽章 「春に酔える者」
アレグロの提示部テノールはシャキッと。展開部(中間部?)二回目のスローでの調性感の変化は大きめですね。

第六楽章「告別」
提示部のアルトの表現力と繊細なフルートの絡みは良かったですね。展開部ではオケが五音音階と機能和声を上手くマッチさせて神経質な流れを作っています。再現部は王維「告別」の感情溢れるアルトが聴き処になっていますね。


この曲にこのオケのパターンが合うかは別にして、緊張感ある演奏と鋭い歌唱が印象的ですね。

第一・二楽章は今ひとつですが、中華和声(五音音階)を生かした第三・四楽章の表現力は素晴らしいですね。

テノールは切れ味の鋭さと伸びの良さ、アルトは表現力があって、両者の力量を感じました。最終楽章のアルトは聴かせてくれましたね。




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





『マーラー 交響曲 第6番 '悲劇的'』 «ネット配信» アンドリス・ネルソンス指揮/ウィーン・フィル 2020年ザルツブルク音楽祭



アンドリス・ネルソンス | ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 (Andris Nelsons | Wiener Philharmoniker)
COVID-19で縮小開催となった今年のザルツブルク音楽祭からマーラー6番です。ネルソンスは今年のウィーンフィル・ニューイヤーコンサートでも指揮者を務めましたね。
オーストリアの放送局"ORF OE1 Radio"からの配信です。


  ▶️ ORF OE1 Radio (OnAir期間は短いと思われますので、お早めに)





«ネット配信»
マーラー 交響曲 第6番

mahler6-SalzburgerFestspiele2020.jpg

[Live at Salzburger Festspiele 2020, 7 aug.]


第一楽章
速い第一主題が印象的です。木管のパッセージで落ち着かせてアルマの主題は情感を奏でますが、濃厚と言う事はありませんね。展開部の第一主題もクールに進め、挿入部はスロー・アゴーギクの穏やかさが心地良いです。再現部は文字通りに両主題をあっさりと再現して、コーダは沈めた葬送から第二主題を華やかにまとめます。

第二楽章
スケルツォですね。主要主題はここでも速くシャープです。落ち着いた流れを感じますね。トリオはobの鳴りも良く洒落た流れで、変拍子を生かした揺らぎもあります。続く木管の動機(第二トリオ?)は緩さとアゴーギクで表情を付けていますね。

第三楽章
アンダンテです。主要主題はスローで美しさが際立ちますね。第一トリオははそれと対比する様な哀愁感溢れる流れです。第二トリオ(中間部)では明るい日差しが雲間から差し込む様なhrが良いですね。情感のアンダンテになっています。

第四楽章
長く厄介な序奏としては淡々として、モットーからテンポアップ、アレグロ・エネルジコから一気に提示部第一主題を快走します。ここでも重厚さではありませんね。パッセージも切れ味、第二主題は速めの爽快感です。展開部前半はvcの低音動機を消し去る様な明るく派手な第二主題が印象的、中盤の行進曲はクールでシャープに進んで気持ち良いですね。ハンマーの音が小さいのは気になりますが。再現部は淡々と入って第一主題回帰で華やかさを奏で、続く騎行パート前半は速い流れで一気に疾駆する快感があります。コーダはそれまでの興奮を静めるかの様に。
ラスト一撃の後拍手喝采が出るまで長い静寂があります。きっとタクトを下ろすまで緊張感があったのでしょうね。


落ち着いたクールなマーラー6です。強音パートでの速さと感情移入(ディナーミク?)を押さえた流れがそう思わせるのでしょう。

力感溢れるパターンとは対極にいる爽快な気持ち良さが魅力ですね。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





"いいとこ取り"の『マーラー 交響曲 第9番』 «ネット配信» エサ=ペッカ・サロネン指揮/シカゴ交響楽団 2018年5月


エサ=ペッカ・サロネン | シカゴ交響楽団
(Esa-Pekka Salonen | Chicago Symphony Orchestra)
8月13日までcovid-19の影響で活動休止中のCSOですが、E.P.サロネンが一昨年CSOを振ったマーラー9がネットで登場しましたね。

冷静な流れを作るサロネンとパワープレイのCSOという興味深いセットです。シカゴ響オフィシャルの"CSO Radio"から配信です。



▶️ CSO Radio (2021年の11月まで配信予定の様ですね)






«ネット配信»
マーラー 交響曲 第9番

EPSalonen-CSO-2018.jpg
[Live may 2018]


第一楽章
第一主題は抑えが効いた澄んだ流れに、第二主題も自然な流れからタメを作って山場を心地よく鳴らします。展開部前半は落着いた序奏から、第一主題回帰とワルツ引用を明るく、そして山場と見事な流れですね。中盤も陰鬱な第二主題変奏から上げて、第三主題回帰から大きな鳴りと共に後半のパッセージ葬送へと流れ込みます。心地良い見事な流れになっていますね。

第二楽章
主要主題は二つの動機をややスローに、鳴りを良く絡めます。第一トリオでは軽快さを見せるリズム感でチェンジして、心地良い流れです。第二トリオも極端な色付けはしませんね。

第三楽章
主要主題は穏やかな中に表情豊かなブルレスケ、第一トリオでも上手いリズム付けです。中間部(第二トリオ)ではスローに静、最終楽章をイメージさせる上手さになっています。ラストはいっきにテンポアップしシャープなストレット、爽快な楽章になりました

第四楽章
主部は包み込む様な優しく情感のある流れです。fg動機からは色濃くしていますね。第一エピソードは速めの流れで入って来るのが気になりますが、山場は違和感の無い流れになって、その後はスロー化します。計算されていますね。第二エピソードの入りがハープの音に聴え無いのですが… ここでも速めの流れから山場はCSOらしさ全開で大きく怒涛に奏でます。後半からコーダのターン音型は約束通りに鎮めて浮遊感の中で消え入ります。


冷静沈着な流れに、鳴りの良さが伴った心地良いマーラー9です。クールなE-P.サロネンと、パワープレイのCSOの'いいとこ取り'になりましたね。

キャラの異なるイメージ、個人的にです、のセットは失敗の可能性が大きい気がしますが、こういう事もある訳ですね。主席客演指揮者というのはどうでしょう。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





アダム・フィッシャー/デュッセルドルフ交響楽団 の「マーラー 交響曲 第1番 "Titan"」バランス良さですね


アダム・フィッシャー Adam Fischer
(Düsseldorf Symphony Orchestra, 2017-2/10-12 Live rec.)
アダム・フィッシャー/デュッセルドルフ響が進めるマーラー・サイクルから第三弾で登場した"第1番"ですね。

昨日インプレの1989年マーラー・フェスト・カッセル祝祭管から28年を経た"第1番"の変化はいかに!!ですね。




マーラー 交響曲 第1番「巨人」



第一楽章
序奏の弦ppp(pp)A音は鎮めて緊張感を与え、下降4度のカッコウ動機やファンファーレ動機との絶妙なバランスを作ります。提示部チェロの第一主題は明るく奏で、対位的な第二主題が絡むとリズミカルに広げますね。
展開部は透明感あるppスローからhr動機でテンポアップして穏やかな気配を作り、山場をハイテンポでバランスよく鳴らします。興奮はありませんね。
再現部は全体のおさらいの様に流れます。バランスが良く心地よさの第一楽章ですね。

第二楽章
スケルツォの主部は舞踏曲の様に優雅です。トリオでは繊細な弦の美しさをアゴーギクで際立たせ、上手い対比です。回帰では切れ味を加えた感じですね。

第三楽章
主部主題の短調『グーチョキパーで…』はやや速めに重さを控えた葬送行進曲で、カノンの流れを明確に奏しています。木管の二つの動機はスローからテンポを上げて雰囲気を変えて来ますね。良い流れです。中間部vnは緩徐の美しさを奏でて美しく、回帰からコーダは色合いを濃くするお約束になっています。

第四楽章
提示部第一主題はバランス良く落ち着いて、第二主題vnはスローな美しさに、そして緩やかに上げて行きます。
展開部第一主題も落ち着き感が強いですね。もう少しハジけても良いかもしれません。山場も行儀良さになっています。
厄介な再現部は序奏を静に心地よく、va動機を強烈に入れて雰囲気を緊張感に変えますね。コーダは落ち着いて勝利を讃えます。


突出したものはありませんが、バランス良く聴き易い"マーラー1"です。何か一つスパイスがあると嬉しい感じですね。

個人的好みはマーラー・フェスト・カッセル祝祭管との若々しさかもしれません。全体の流れはよく似ていますが、スローパートも含めて安定感のデュッセルドルフ響と言った感じでしょうか。




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





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