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軽音楽か洒落たBGMかの様な、ヴィヴィ・ヴァシレヴァ(Vivi Vassileva) の パーカッションアルバム『SINGIN' RHYTHM』


Vivi Vassileva | SINGIN' RHYTHM
ヴィヴィ・ヴァシレヴァ(1994-)はライナーノートによればドイツ生まれ、母はピアニストで父と兄妹はヴァイオリニスト 自らもヴァイオリンからパーカッションに移行したそうです。パーカッションと言ってもマリンバの様な鍵盤打楽器になるのは、メロディーを演じたいという本人の希望があるからの様ですね。

"SINGIN' RHYTHM"は、7人の音楽家の打楽器作品を集めたアルバムです。演奏は自ら若手で編成した "Vivi Vassileva Quartet" (pf, wb, perc.x2, 本人)に、ゲストの若手ブラジル人ギタリスト, ルカス・カンパラ・ディニス(Lucas Campara Diniz)が入っていますが、ソロやでデュオ曲も多いですね。

新しい気配・流れを感じる レーベル/ジャケ買いの一枚ですが…







期待したアルファ・レーベルらしい20代若手新進気鋭の斬新な音楽ではありません。もちろん前衛でもなければクラシックでもジャズでもアンビエントでもありませんね。(後日記:曲別インプレは削除しました)

軽音楽・BGMが好きな方向きでしょうか。ビシッと女性パーカッショニストで現代音楽をという方には「エヴェリン・グレニー / Veni, Veni Emmanuel」がオススメですね。



テーマ : 音楽のある生活
ジャンル : 音楽





マイルス・デイヴィスの『ラバーバンド Rubberband』と そのオリジナル・セッション『The Last Word』


Rubberband
(Miles Davis, 1926/5/26 - 1991/9/28)
以前から存在は知られていたラバーバンドが発売になりましたね。でも これには編集前のオリジナルが存在し、その『The Last Word』が流出した事があります。その中で "Maze", "See I See", "Rubberband" の三曲がラップしています。bootleg盤の "Black Album" にも入っていましたね。

今回はそんな『The Last Word』にも入っているオリジナル・セッション三曲で、違いをインプレしようと思います。

"Maze" や "Carnival", "Wrinkle" などはbootleg盤のライヴでも多々取り上げられて、一部はCD "TuTu Delux Edition" にも入っていますね。


マイルス・デイヴィスが生きた時代と
若い頃はM.Davisの大ファン、特に電化後、でした。リアルタイムで驚いたのはやはり1970年の "Bitches Brew" ですね。当時は高価なレコードでした。

来日コンサートは三回行っています。忘れられないのは1981年淀橋浄水場跡地でのライヴ。復活直後で体調の優れないマイルスに寄り添ってフォスターが出てきたを思い出します。まだ小さかった娘と一緒に芝生で楽しめた1988年ライブアンダーザスカイ、ベストは学生時代でマイルスの活動休止前1975年(確か2月)の新宿厚生年金会館でしょう。荒っぽかったこの日の方がバランスの良い名盤 "アガルタ", "パンゲア" よりマイルスらしいと思うのは自分だけでしょうか。(この年の録音は他にも有ってみんなHighになっています)






Maze
今回リリースは、オリジナル冒頭約2'のハイテンポのパートをカットし、ファンク色がかなり濃くよりポップなパートからスタートしています。その他サックスの絡むパートのカットもあり、大幅に短縮していますね。
オリジナル スタートのスピード感から、テンポダウンしてファンクになる変化がマイルス・バンドの様な… 演奏自体は極端な変更は感じられませんが楽曲構成はかなり異なります。


See I See
ここでもオリジナルと入りが異なります。冒頭30"のシンセのパートをカットしてベースの刻むリズムからの入りにしていますね。それによって曲のイメージが変わる様な変化はないでしょう。でもコンサートでは効果的と思えるバラードの様なプロローグは無くなりました。ラストもオリジナルではマイルスのソロで終わりますが、カットされてフェードアウトしています。


Rubberband
ここでも入りのボコーダーの様なベロベロベーが10"ほどがカットされて、それがラストに来ています。オリジナルの方が取って付けた様な不自然さを感じるので、これが本当のヴァージョンかも。
随所のマイルスの"ベロベロベー"は残されていますね。(笑) 他には途中割込むシンセのパートが少し異なるでしょうか、そしてギターパートは逆にカットされいてた部分を復活させている様です。

ちなみにLiveでは'85のチューリッヒで演奏が残っています。ベースの刻むリズムとマイルスのフレーズはそのままですが、ベロベロベーはありませんね。途中のシンセのパートからの長いギターも再現されますね。ハードな演奏になってはいますが、演奏時間も今回リリースと同じくらい。ラストはカットの可能性も。



まず演奏自体に大きく手を入れていないのは好感が持てました。代わりに一部カット再構成が明確です。セッションでも基本はライヴの構成感を持たせたのがオリジナルとすれば、ワーナー的にポップにまとめたのが今回のリリースと言うイメージでしょうか。

今やマイルスの音源は セッション中の全録音や、テープ音源の様なLive、等々果てし無いほどリリースされてしまいました。全貌が味わえるのは嬉しいですが マイルスはどう思っているでしょう、などと考えてしまうのは ジジイの懐古的感傷ですねw



テーマ : 音楽のある生活
ジャンル : 音楽





素晴らしきアレクサンドル・タローの世界、シャンソン歌手『バルバラ』へのトリビュート・アルバム


アレクサンドル・タロー
(Alexandre Tharaud, 1968/12/9 -)
日本でもお馴染みのフランス人ピアニストですね。個人的にはラヴェルのピアノ曲全集、まだインプレしていません、がお気に入りです。フランス印象派的な音は、まさにフランス音楽にピッタリです。
何故かフランス音楽はフランス人の演奏家・指揮者が、合う気がします。


Barbara
ピアニストであるA.タローがプロデュースした、伝説のフランスのシャンソン歌手・作詞家・作曲家バルバラ(Barbara, 1930/6/9 - 1997/11/25) 没後20年記念のトリビュート・アルバムですね。
多彩なゲスト(歌手・俳優・演奏)、そしてタローの編曲による情感豊かなアルバムです。タローのピアノやアコーディオン以外にも様々なパターンで聴かせてくれます。ルノー・カピュソン(vn)他の顔ぶれですが、個別表記はここでは割愛です。






CD 1 [ver. 唄と伴奏]
ドミニクAがピアノと弦楽四重奏をバックに歌う "2.Cet Enfant-la" のしっとりとした哀愁、"3.美しい9月" の ジョルダナの可愛い歌声と繊細なpfタッチ、ベースとアコーディオンをバックにジュリエットが歌う "4.私の恋人たち" の洒脱さ、表情豊かなバリエーションは歌手の個性と演奏のバリエーションを変化させてこその楽しさでしょう。

 ★試しにYouTubeで観てみる?
  "3.美しい9月"のレコーディングシーン(多分)でしょう。グッときます


ティム・ダップが歌う "8.ピエール" などは1970年代のフランス映画の様ですね。この洒脱さがクラシックも含めてフランス音楽の元にある様な気がします。


CD 2 [ver. インストルメント]
ジュリエット・ビノシュのしっとりとした唯一の語り "1.私の劇場" はフランス語がわからないのが残念です。タローのpfソロが楽しめる三曲 "2.Valse de Frantz", "6.もう何もない", "8.私は恋を殺した" はやっぱり素晴らしいですね。そしてタローのアコーディオンとクラリネットの合奏曲。いずれもシックな音色の構成でCD1とはまた違った味わいが楽しめます。タロー色が濃厚ですね。



これがシャンソンかどうか、これならバルバラ本人で聴いた方が、と言った事が脳裏に浮かぶ人がいるかもしれません。
しかし、シャンソンをベースにアルバム全体を通して伝わるフランス音楽の洒脱さが嬉しいですね。常に優しく寄り添う様なタローのpf。そのpfやアコーディオンと唄のセットがもっと多くても良かった気がします。

上質なBGMとしても、部屋でゆっくりと聴くにも、素晴らしい一枚でオススメです!!

フランス音楽、というよりもアレクサンドル・タローの世界かもしれませんね。



テーマ : 音楽のある生活
ジャンル : 音楽





アンネ=ゾフィー・ムターのヴァイオリンで聴く ジョン・ウィリアムズの映画音楽 傑作選『アクロス・ザ・スターズ』


ジョン・ウィリアムズ
(John Williams, 1932/2/8 - )
言わずと知れた米映画音楽界のスーパー・ビッグネームですね。その馴染みの良い旋律と、オケに映える編曲はまさに最高のメロディーメイカーですね。このブログでは初めてのインプレです。


アクロス・ザ・スターズ
ジョン・ウィリアムズの著名映画作品の主題、というよりも主旋律、をムターのヴァイオリンで聴かせる訳ですね。カデンツァやオケが聴かせるパートは無く、一曲あたり3〜6分ですから まさにポピュラー音楽のアルバムです。

近年のグラモフォンの"売れるCD"に乗ってしまいましたが、ムターは現代音楽も含めて全方位演奏なので聴いてみたくなりました。






どの曲もムターは弾きっぱなしです。昔に比べたら抑揚は薄らいだとはいえ、そこはムターですから十二分に表現は強くvnの音色は艶やかです。

「2.ヨーダのテーマ(スター・ウォーズ)」や「8. サブリナのテーマ(サブリナ)」、「10.ルークとレイア(スター・ウォーズ)」といったバラード仕立てが繊細な演奏で聴きやすい気がしますね。「5.ドニーブルック・フェア(遥かなる大地へ)」の表情豊かな編曲もオケとのマッチが生きています。飽きの来ない様「6.さゆりのテーマ(SAYURI)」の様な奇妙な東洋和声も入ってバランスも取っていますね。
当然ながら「3.ヘドウィグのテーマ(ハリー・ポッター)」の様に技巧を魅せる編曲もあります。この曲がベストだと思います。次はエモーショナルさが光る「11.すてきな貴方(シンデレラ・リバティー)」でしょうか。

とは言え、どの曲の何処を切ってもvn金太郎飴。ムターです (笑)

 ★試しにYouTubeで観てみる?
  ムターのLive映像です。(M.ホーネック指揮、シュターツカペレ・ベルリン)




ムターのヴァイオリンに対してオケはバックと言う編曲になっていますね。協奏曲ではありません。やっぱり何を弾いてもムターはムターと言う印象でしょうか。

ムターファンなら聴いて惜しくない一枚ですね。このアルバムでコンサートをやってもきっと受けるでしょう。


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





洒脱なジャズ・ヴォーカルの極み:ジョー・ムーニー(Joe Mooney) の『the Happiness of... the Greatness of...』を聴く


久しぶりに気分転換にジャズ・ヴォーカルでもインプレしてみようと…w

ジョー・ムーニー
(Joe Mooney, 1911/3/14 – 1975/5/12)
マイナーながら好みだったジャズ・ヴォーカリスといえば、トミー・ウルフ(Tommy Wolf)とこのジョー・ムーニーですね。J.ムーニーを知ったのは活動末期で学生時代にFEN*で聴いたからですね。もちろん国内盤の発売などなく、新宿や神保町のその手のマニア系レコードショップを廻ってやっと"The Geatness of"を入手した事を覚えています。
J.ムーニーはオルガン・アコーディオン奏者のヴォーカリスで、レコード発売は4枚と地味に活躍したのは'50-'60年代ですから入手は大変でした。

*FEN(現AFN):"This is the Far East Network!!" でお馴染みの米軍極東放送網です。当時は海外(米)音楽好きは皆んなこれを聴いていましたね。


the Happiness of... the Greatness of...
4枚のレコードの内、最後の2枚はコロンビアで これはその2枚を1枚のCD化されたものです。2000年の事で、ふとCDをチェックしたら見つけて驚いて購入しましたね。当時は¥1kちょっとだったと思います。






1. Wait Till You See Her - 2. But Beautiful - 3. The Second Time Around - 4. I Wish You Love - 5. Call Me Irresponsible - 6. Nobody Else But Me - 7. Once Upon A Summertime - 8. Lollipops And Roses - 9. This Is All I Ask - 10. What Kind Of Fool Am I - 11. Days Of Wine And Roses - 12. The Good Life - 13. Cute - 14. When I Fall In Love - 15. Emily - 16. You Irritate Me So - 17. I Wonder What Became Of Me - 18. Honeysuckle Rose* - 19. Happiness Is You - 20. She's Not For You - 21. I Wanna Be Around - 22. When The World Is At Rest - 23. When Sunny Gets Blue - 24. This Is The Life

12曲目までが"Greatness"で本人の演奏とバンドをバックに、それ以後が"Happiness"でクインテットをバックに歌っています。(*18. 一曲のみオルガン演奏です)
バックにはゲイリー・バートン(vib.)やマンデル・ロウ(g.)といった大物も名を連ねて、流石はコロンビアです。

一曲一曲を個別インプレなど無用の洒落たスタンダードが並んでいます。クルーナーですからシャウトや大向こうを唸らせるベルカントなエンターテイメント声量勝負は全くありません。グラス片手に話しかける様に洒脱そのものです。例えば"10. What Kind Of Fool Am I"などは声量勝負な曲でもありますが、ここでは演奏も含めて緩くオシャレなスウィング感です。

メル・トーメをもう一つクルーンにした感じでしょうか。一曲聴いてみませんか ➡️ 14. When I Fall In Love [YouTube]
(この曲は今ひとつなのですが、YouTubeにはこれだけでした)

今宵誰かと一杯にピッタリです。入手難が残念ですが…







テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽





菊地成孔/dCprG の「Franz Kafka's South Amerika featuring William Shakespeare」を聴く


前回の菊地雅章さんに続いて珍しくジャズ系インプレですね。

菊地成孔 dCprG
若い頃に電化マイルス(現役時代)やフリー系ジャズが好きだったので、このユニットの「Alter War in TOKYO」を聴いて久しぶりにワクワクしたのがきっかけでした。それもimpulse!レーベルから発売も驚きでしたね。
その時浮かんだのはマイルスではなくて菊地雅章さんでしたね。1960年代後半に日本でマイルスサウンドを展開していた音「Poo-Sun」「WISHES/KOCHI」「Susto」です。そして菊地成孔/DCPRGも「Report from iron mountain」「Structure et Force」「Second report from iron mountain USA」と部屋で流して楽しんでいたわけですが、今回チェックしたら本アルバムが出ていたのでゲットしてみました。

もう一つ興味を引いたのはDCPRGというバンド名、デート・コース・ペンタゴン・ロイヤル・ガーデン(Date Course Pentagon Royal Garden)の面白さでしたね。名前も大文字から変わったりと興味が湧いた方はググってくださいw

菊地成孔さんの活躍歴等々については無知ですし、現在のジャズの流れもわかりませんので聴いたままのインプレです。(尚、VERSE1-3については割愛です)



RONALD REAGAN ロナルド・レーガン
連続打撃音から始まるバップベースにノイズ系電子音楽絡み流れです。ポリフォニーでポリリズムの陶酔感が楽しめますね。等拍パルス的打撃音ベースですからポスト・ミニマルなのかもしれません。

JUNTA 軍事政権
モノフォニーの管楽器から入る現代のバップ・ビッグバンドの様な曲ですね。オルガン?とele-pのサウンドとパーカッションが効いていてリズムの波に心地よさを感じます。

fkA (Franz Kafka’s Amerika) フランツ・カフカのアメリカ
ここでも打撃音のリズムから入ります。バップの感じが強いですが、構成感は一曲目の「RONALD REAGAN」に近い気がします。ベースの刻むリズムもいいですね。後半シンセがバラードっぽい音色をバックに響かせるのも一興です。イイですね。

GONDWANA EXPRESS ゴンドワナ急行
ゴンドワナって聞くとマイルスのパンゲアの向こうを張った?なんて思っちゃいますねw パーカッションとシンセから入る電化マイルスを彷彿させる気配があります。途中は4ビートのsop-saxになったりしますが、ヴォコーダー?も使ったりして初期の電子ジャズ(フュージョン)の様です。

pLsF (PAN LATIN SECURITY FORCES) 全ラテン防衛軍
8ビート・ビッグバンドっぽいです。スティーヴィー・ワンダーを思わせるele-pも面白いですね。

IMMIGRANT’S ANIMATION 移民アニメ
ポリリズムで管楽器の響きの良い曲です。全曲に通じるリズムの良さがここにもありますね。どこかにバラードとか入れてくれたら嬉しかったかも。そんなありきたりな事はしないのかな…

[DVD] RONALD REAGAN
EBISU Liquid Roomでの一曲目のLiveで楽器配置も含めて米現代音楽集団のステージみたいです。11'から15'へと演奏は長くなり、一体感ある演奏はやっぱりLive, これは楽しい! tpいけてる!! 全曲Liveにして欲しかった。^^

 ★ 試しにYouTubeで観てみる?
  2015年11/18 新宿BLAZEでのLiveです。収録の方がノリがいいかも。



バップ回帰や、同じ様なリズム展開の感じもします。とはいえそのリズムは心地よく、ポリフォニー等の音に浸るにも部屋にかけておくのにもgood!なサウンドですね。Liveは最高ですが、ジジイなので乗りについていけないでしょうw
残念なのはギターの早弾きがうざく、もっとグワ〜ン・ギギギィィなんてノイズ系だったらもっと面白かったかも。

米国だったらポップ系の現代音楽の世界に近い気もしますね。そのつもりで聴いても面白いですよ。




♬ 現代音楽CD(作曲家別)一覧


テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽





菊地雅章の「バット・ノット・フォー・ミー」今更のCD化とは


今回はジャズ、と言っても当時フュージョンと呼ばれていた40年ぶりの思い出の一枚をインプレです。

But Not For Me
何と39年ぶりに昨年(2017年)に再発されていたんですねぇ。実は若かりし時、Jazzにはまっていた頃にフュージョンという音楽が流行りました。その時、日本人のアルバムで気に入っていた2枚のレコード(CDなんてなかったw)のうちの一枚です。テープに落としてあったものをデータにして今でも時折BGMで流していたのですが、驚いて思わずポチッと押してしまいました。
再発されなかったのは当時の菊地さんが演奏していたマイルス的電気サウンドのアルバムと比べて存在意義が薄かったからでしょうね。

MasabumiKikuchi-ButNotForMe.jpg

ちなみにもう一枚のお気に入りは佐藤允彦さんの「All-in All-out」で、これも再発されましたが現在入手難のようです。


菊地雅章 (Masabumi kikuchi, 1939/10/19 - 2015/7/6)
プーさんこと菊地さんと言えばマイルスサウンド、マイルスのセッション*に参加していますね。残念ながら採用にはならなかったわけですが、これは同年の録音でその時のメンバーのアル・フォスターがDrで参加しています。(*マイルスのbootleg盤「MILES DAVIS - STUDIO SESSION 1978」)

若い頃はM.Davisのファン、特に電化後、でコンサートも三回行っています。当時体調の優れないマイルスに寄り添ってフォスターが出てきたのを思い出しました。
ジャズもフリー系が好きで、高校生でO.コールマンの"An Evening With Ornette Coleman" (後の「クロイドンコンサート」)にハマり、その流れで現代音楽も聴くようになりましたね。



ピアノ・トリオ+2パーカッション構成でピアノ・ソロとデュオがあります。
■ Sunday Lunch
フェードインしてくる音色が懐かしい。菊地さんのリズムpfとパーカッションに、ゲーリー・ピーコックのベースが絡むのが導入とコーダ?wの流れで、そこからpfがフュージョンらしい馴染みの良い旋律を奏でます。

 ★試しにYouTubeで聴いてみる?

■ Pastel
心地よいスローのピアノ・ソロです。緩やかな音に身を委ねると言った感じでしょうか。

■ Pumu:#1
売りのアフリカン・ポリリズムの展開です。とは言え現在の前衛ポリリズムに比べたら流れを同じくする拍子の中にいるので全く違和感はありません。そのチャカポコ音の中にピアノとベースが少しコンテンポラリー的で対位的な音を並べています。これが耳障りの良いフュージョンのアルバムに入っていたのが当時は新鮮でした。

■ Circle Dance
反復主題からハードバップ的なピアノトリオ曲で、コンサート受けしそうな感じですね。

■ Pumu:#2
音数の少ないピアノとベースのdialogueは繊細で、"Pastel"の気配をDuoにした様な流れです。

■ A Leaf
微妙なパーカッションのリズム構成の上にバップの様なピアノとベースの音色が乗ります。独特な色合いが感じられて好きな曲ですね。

 ★試しにYouTubeで聴いてみる?


冒頭"Sunday Lunch"が所謂(いわゆる)フュージョンなのですが、他はバラードとバップ、それにポリリズム系となっていますね。興味が惹かれるのは "Pumu:#1" と "A Leaf" です。
(当時の菊地さんの本流ならCD化されている「Poo-Sun」「WISHES/KOCHI」「Susto」を聴くのが本来でしょうね)

マイルスサウンドで菊地さんというともう一人、菊地成孔さんの(DCPRG→)dCprG(→ DC/PRG)も「Franz Kafka's South Amerika (featuring William Shakespeare)」が出ていたんですねぇ。これも次回インプレしましょうか。



インプレするとこの様になりますが、このアルバムはそんな事よりも流しておくだけでしっくり来るんですよね。という事でレア盤ですがおすすめです。m(_ _)m



テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽





大西順子の Tea Times を聴く

久々にジャズを1枚。ジャズ・ピアニスト大西順子さんのアルバムです。
ちょっと聴かせてもらった時もピアノ・トリオ、andブラス、andラップ、とそのバリエーションに興味を惹かれました。プロデューサーにDCPRGの菊地成孔の名前が入っていたのも購入の引き金ですね。


Tea Times / Junko Onishi


『1.Tea Times 2』『2.Blackberry』『3.Tea Time 1』の三曲はピアノ・トリオです。ドライブの効いたハードバップで悪くありませんが、ライブ向きの曲ですね。

4, 5, 6曲目でブラスが入ります。
『4.Chromatic Universe』では もう一台ピアノが入り、シンプルなトリオ+1の演奏もブラス・セクションとのコントラストも楽しいです。タイトルのChromaticさは感じませんね。2台のピアノ、もう1台はテープ(事前録音)かな?! 音色とタッチが似ています。

『5.GL/JM』はハードバップのピアノ・トリオに単にブラスが被る感じで、これまたライブ向き。

『6.The Intersection』はビッグバンド的構成に感じます。しゃくる様なブラス・セクションがギル・エバンスを思わせますね。変拍子や反復に等拍パルス、即興的ポリフォニー、とお楽しみが詰め込まれています。楽しさいっぱいです。

『7.Caroline Champtier』はピアノ・トリオのバラードで、ピアノのベストトラックに思えます。この構成の中に入っているから、という事もあるかもしれませんが、タッチと音色の素晴らしさに気持ちが和みます。

8, 9曲目は何とピアノ・トリオ with ラッパーです。
『9.U Know』が好きですね。Duoのヴォーカルとラップ、そしてピアノ・トリオにマッチ感があり、転調なんかも使って面白さが発揮されています。バラード風。

『8.Malcolm Vibraphone X』はハードバップのピアノ・トリオにラップで、*臭いラップが強く出すぎで引けてしまいます。

*ラッパーさんが三人入っていますが、一人だけ素人でもやる様なリズム感のラップ、おまけに内容が時代錯誤の私小説みたいなOMSB from SHIMI LABさん? はいけませんw
他の二人はマッチしていて、ともてgood!ですね。


『10.Fetish』では一転、緩いフォー・ビートで遠くにデキシーを思わせる様な音も感じます。ラストにこれを持ってくるのは、構成の妙でしょうか。

・・・・・

個人的オススメは 6.The Intersection、7.Caroline Champtier、9.U Know。そして10.Fetishです。
それ以外はライヴ向きのハードバップ系ナンバーで、"ジャズ" を聴くなら こちらでしょう。ライヴなら尚可です。






テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽





Weather Report の The Legendary Live Tapes: 1978-1981 を聴く

届きました! 懐かしいウェザー・リポート(以降W.R.)のライヴ 4CDsetです。今はW.R.を聴く事は殆どありませんが、それでも iPod classic の中にはHeavy Weather, Black Market が入っていて時折なぜか聴きたくなります。

全盛の時代にニュー・リリースを待ちながら聴いていて本当に良かったと 今 感じます。中野サンプラザの公演では、開演に合わせてラヴェルのボレロが流されて凄く盛上がってスタートした事なんか思い出しますね。個人的には厚生年金会館よりも印象が強いです。

今聴いてもやっぱり素晴らしい!
当時のメンバーの経歴や In a silent way, マイルスとの関係など、そんな事をここで書いて仕方ないでしょう。
マイルスにも3回行く事が出来ましたが、新宿西口の淀橋浄水場跡ではその姿に悲しみさえ覚えました。もちろんジャンルに関係なくマイルスの凄さは言うに及ばずです。

W.R.もマイルスなくして存在無しでしょうしね。もちろんCD4枚、いっきに聴いちゃいました。
Sightseeing でのショーターとジャコの演奏、アースキンのリズムはやっぱり凄い。ザヴィヌルらしいサウンドを見せる Forlon。ライヴの楽しさと各パートのテクを見せてくれる Badia / Boogie Woogie WaltzJaco Solo(2takeあり) のベースは得意のブラックバードも入れたりハーモニックスを効かせたり。ザヴィヌルのクラシック畑出身者らしさと、ジャズ色、W.R.の本質と多彩さを見せる Joe and Wayne Duet。お約束の Birdland はシャッフルじゃないver.で後半のノリがいいです。A Remark You Made, Continuum/River People の完成度の高さはグッときますね。Fast City はウェイン全開、ニュー・ハードバップVSOP風で楽しい。W.R.らしい Dream Clock。そして好きな Black Market は楽器間のバランスがライヴとしては申し分ありません。ラストの Directions では全員がソロのテクを見せつけます。
楽しいけど、さすがにCD4枚は多いんじゃないかな?!

全体に少し録音レベルの差がありますね。Continuum/River People はオーディエンスの録音らしいですが、悪くありません。オーディエンス録音といってもラピンスキーとかのレベルじゃないですか?!

演奏能力だけでなく作曲能力も含めて凄いグループでした。でもすでにジャコとザヴィヌルは他界、時代は過ぎ行くと実感しますね。
あっ、やっぱり思い出話になっちゃったか… ^^ゞ


テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽





発売日! キース・リチャーズ(Keith Richards) の Crosseyed Heart を聴く!!


本日発売でしたね。キースの23年振りの新作アルバム "Crosseyed Heart" です。

中学一年の時に "Jumpin' Jack Flash" のシングル盤を発売日に買いに行って以来、時代の流れとともに続いたkokotonPAPAのアイドル ギタリスト、キース・リチャーズ。久々のアルバムですから今日聴く以外に選択肢などありません!
昔はキース・リチャーって読んでた様な。

自分のギターの1本は当然テレキャスの同色(ハムではなく、シングル)、音の好みに関係なく所有しています。

このアルバムを一通り聴いた感想は「何も変わらない素晴らしさ
何にも媚びないってのは凄いね〜ぇ、今更変われないッてのも凄いw
なんか以前も聴いた様な… それでOK〜!

1. Crosseyed Heart
 いきなりアコースティックギターでのターンアラウンドのブルース。クラプトンがやりそうな曲w でも"しゃがれ声"は一味違います。こういうキースも最高です。
2. Heartstopper
 そしてアタッカ(ロックじゃそんな言い方しないか?!)で繋がる2曲目です。スピード感がライブ受けしそう、似てる曲が今までのアルバムにある?! 
3. Amnesia
 リズム感よく、良い感じの曲ですねぇ。リズムはドラムの切れ味でしょう、重鎮チャーリー・ワッツを思わせますね。ストーンズっぽいご機嫌さです。
4. Robbed Blind
 バラードです。キースのバラードは好きです。ここでもメロウなサウンドで聴かせてくれますね。スライドギターも効いています。これがライヴではどうなるのでしょう、興味津々。
5. Trouble
 何とシングルで先行リリースされましたね。いかにもキースらしいって感じでしょう。ストーンズのコンサートで1曲だけフィーチャーされるキースの歌になる、っていうとイメージ出来るかな。ギターリフもペンタトニックの"臭さ"満載です。
試しにYouTubeで聴いてみる?

6. Love Overdue
 管楽器&バックコーラスの入るレゲエです。やっぱり来たか、レゲエ!
7. Nothing On Me
 出だしを聴いて、一瞬ディランの"Like a Rolling Stone" かと思っちゃいました。そんな感じです。サビを Nothing On Me って歌うと将にね。いかにもテレキャスらしい音もそれっぽい. もちろんバックは The Band じゃなくて XPWですw
8. Suspicious
 キースの低音の声をフィーチャーした曲、バラードなんですよねぇ。ドラムの刻みがちょっと勘違いさせてくれるけど。これもキースっぽさ全開です。ライヴで聴きたい!
このアルバムの中で一押しです。
9. Blues In the Morning
 お約束? Blue Suede Shoes的なロックンロール。なんとなくチャック・ベリーへのオマージュの様な。キースとチャック・ベリーの関係は複雑ですよねぇ。ギターのキレが今ひとつ、なぜ?
10. Something For Nothing
 ドラムの刻むリズムを明確にした、さりげないですがキースのソロ曲定番といった風です。女性バックコーラスとの絡みもご機嫌ですね。
11. Illusion
 ノラ・ジョーンズ(Norah Jones)とのデュオですねぇ。女性とのデュオとなると、どうしても Make No Mistake に似て来る?! 最高ですからねぇ、仕方ないかw
もしLiveなら、ノラ・ジョーンズに向かっても "You!" って叫ぶんでしょうか。^^;
12. Just a Gift
 これもスローです。ちょっとフラットで微妙かな。でも聴き込むほどに味わいの曲でしょう。まさに Just a Gift!
13. Goodnight Irene
 驚きのスタンダード「グッドナイト・アイリーン(Written by Lead Belly)」です。キースの変な声が思いの外ピッタリ来ます。アメリカン・カントリーフォークの気配が良く出てるのに驚きです。このアルバムの 刺身のつま? 後半はけっこうなマジモードかも。実はこの曲が一番長いんですよね。
14. Substantial Damage
 ちょっとアヴァンギャルドな気配、ギターはカッティングで刻まれてファンクっぽいです。でも、そんなに黒くないですが。オルガンやボトルネック奏法も入って音に厚みがあり特徴的な曲ですね。
15. Lover’s Plea
 ギターのディストーションがミスマッチなくらい優しさが響く曲です。ヴーカルもキース以外なら名曲かも、いやホントに。途中で転調しますが、オーケストレーションでリメイクしても良い曲に思えますね。誰かがカバーするかも… ないかw

あばたもえくぼ、やっぱりキースです。ジャケットも最高!
演奏は当然ながらの The X-Pensive Winos です。名前の由来も最高!
年寄りはこういうのでとっても元気が出ます! \(^_^)/


テーマ : 洋楽ロック
ジャンル : 音楽





プロフィール

kokoton

by kokoton
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・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。


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