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素晴らしい晩年のステンハンマル(Wilhelm Stenhammar)の「Sången (The Song), symphonic cantata 他」を鉄板のネーメ・ヤルヴィ/エーテボリ響で聴きましょう


ヴィルヘルム・ステーンハンマル
(Wilhelm Stenhammar, 1871/2/7 - 1927/11/20)
指揮者と作曲家で知られるスウェーデンを代表する音楽家ですね。以前も書きましたが、楽風は1910年を境としてドイツ後期ロマン派風から北欧らしい風景感のある構成に変化しています。まだ欧州前衛が生まれる前ですから技法的な進歩性はないのですが、独特の音の広がりはこの時代の北欧系作曲家の流れですね。

 ▶️ 北欧近現代音楽CD(作曲家別)一覧


Suite from Romeo och Julia・Sången・他
BISレーベルのネーメ・ヤルヴィ(Neeme Järvi)/エーテボリ交響楽団(Gothenburg Symphony)の録音は1982年のステンハンマルから始まっているそうです。このアルバムが2018年ですから長いですねぇ。

エーテボリ響はN.ヤルヴィが22年間主席指揮者として鍛え上げたオケで、その昔はステンハンマルも15年に渡り主席指揮者を努めていましたね。

本アルバムは後期オケ作品で、メインは4曲目の "Sången (The Song)" ですね。4人の声楽ソリストと混声合唱団・少年少女合唱団、そして大編成オケという大きな構成のカンタータです。もう一曲は最後の作品番号作品である"ロメオとジュリエット:組曲"でしょう。






Suite from Romeo och Julia, Op. 45 (1922年)
北欧の冷たく澄んだ空気の様な流れで、ソロパートには舞曲の様な民族音楽和声を感じますね。そのコントラストがとても心地よい曲で、まさに晩年のステンハンマルらしさを楽しめます。確かに大きく括れば後期ロマン派の派生でしょうね。


Reverenza, (1911–13年)
6'ほどの小曲です。メヌエットやスケルツォを思わせる様な流れに微妙な調性感を入れています。情感も強めですね。表題曲的で、単独曲と言うよりも組曲の一部の様な印象です。


Two Sentimental Romances, Op. 28 (1910年)
ヴァイオリン協奏曲になりますね。ちょうど楽風変化の時に当たる作品です。まだ、後期ほど北欧色は強くありません。vnの優しい旋律も明確で、後期ロマン派と言うよりもロマン派的に聞こえるかもしれませんね。タイトル通りかも。


Sången (The Song), symphonic cantata, Op. 44 (1921年)
二部構成のカンタータです。textは国や自然、そしてそこからの様々な歌(The Song)を聞くと言った内容です。
激しい歌唱、荒波の様なオケ、厚い合唱団の歌声、濃厚な30'が楽しめます。楽風は複雑化していて対位法からポリフォニーの様な折り重なる流れが主流となっていますね。他のステンハンマルの曲とは一味違う劇的な厚みが素晴らしい一曲ですね。

 ★試しにYouTubeで聴いてみる?
  ブロムシュテットの指揮、スウェーデン放送響の演奏です。
  ヤルヴィの重厚さに対して、こちらは先鋭さですね。




やっぱり晩年最後の二曲が素晴らしく、20世紀前半のスカンジナビア音楽家独特の澄んだ空気感と、複雑で厚みあるカンタータのコントラストを聴かせてくれます。

"組曲"で感じる北欧の澄んだ空気は、音の跳躍が無く ターン音階の様な旋律構成がその要因の一つでしょう。一方コンプレックスな"カンタータ"では父ヤルヴィらしい出し入れが味わえますね。そんなステンハンマルを楽しめる好アルバム、オススメです。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





ロマン派の香り付けした古典、シャルル・グノー(Charles Gounod)の『交響曲集:第一番・第二番』


シャルル・グノー
(Charles Gounod, 1818/6/17 - 1893/10/18)
ロマン派時代のフランス人作曲家で、このブログで聴くギリギリの年代です。年代的にはメンデルスゾーンやシューマンの約10年後、ワーグナーとブルックナーの間くらいで、仏音楽ですとフランクが年代がかぶります。古典派からロマン派に軸足がシフトする時代ですね。
仏現代音楽の源流ですと、この先約半世紀後のドビュッシーやサティを待つわけです。


SYMPHONIES
交響曲は二曲だけ完成させていますね。いずれも四楽章の古典をベースにしているので個人的なハードルはかなり高いです。とは言え、美しい流れはもしかしたら仏印象派に繋がるものがあるかもしれない、などと考えながら聴いてみたいと思います。

指揮は仏近代を得意とするヤン・パスカル・トルトゥリエ(Yan Pascal Tortelier)、そしてトルトゥリエが本年6月まで主席指揮を務めたアイスランド交響楽団ですね。(録音時は主席指揮者です)






交響曲第1番 ニ長調 (1855年)
I.Allegro moltoは軽妙軽快なテンポで処々に いかにもバロックから古典ならではの旋律も。II.Allegretto moderatoは文字通りアレグレットで、前楽章をモチーフに少し緩やかにした感じですね。III.Scherzo. Non troppo prestoはメヌエットで舞踏曲、スケルツォではありませんね。IV.Finale. Adagioも緩急を付けていますが基本は変化の少ない類型主題・動機と反復旋律基本ですから9'が長く感じますw
ロマン派ではなくバロックか古典ですね。時代が半世紀逆行しているみたいです。


交響曲第2番 変ホ長調 (1856年)
第一番と構成する主題や動機が多少異なるだけで、古典的な流れは変わりません。ただ、その中に明確なテンポの変化と主題の旋律に違いが感じられて、ロマン派的な印象が見出せますね。古典ながら第1番にあったバロック風味がロマン派風味に入替わった印象でしょうか。



バロック風古典の第1番、ロマン派風古典の第2番です。いずれも緩やかに優雅な古典で、ベルリオーズより15年も後の音楽と思うと不思議です。(今更グノーをインプレして言うのも恐縮ですし、15年後にブラームスではありますがw)



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





素晴らしい2枚の『ブルックナー 交響曲 第九番』:アンドリス・ネルソンス(2018年) と ミヒャエル・ギーレン(2013年)


ブルックナー 交響曲 第9番
来週9月4日の都響定期#885「ブルックナー9番」を前に所有未インプレの盤2枚、A.ネルソンスと今年3月亡くなったM.ギーレンで予習をしておきましょう。

個人的なブルックナー9の流れ確認w (レーヴェ版以外)
第一楽章:提示部(三主題)に対して、展開部(第一主題)+再現部(第二第三主題)の構築といった流れで、第一主題第七動機がポイントなのはもちろんです。
第二楽章:特徴的な重厚さの主要主題を目立たせて、中間部を走らせる事ですね。ここでも細かく組合される動機が気になります。
第三楽章:構成が判りづらく、提示部 - (G.P.) - その変奏部 - (G.P.) - コーダとして聴いています。「生との訣別」での対比は必須で、ラストの尻切れとんぼ感は避けて欲しいです。


さて二人のタクトはどうでしょう。そして大野和士さんが振る都響は?!





アンドリス・ネルソンス
(Andris Nelsons)
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
2018/12



第一楽章
第一主題導入部の動機からスローで緩いディナーミクで緊張感を与えて、第七動機で激しい山場を迎えます。第二主題は優しく美しく心穏やかです。その流れに乗って第三主題のobが現れ、上げていきながら山場を作ります。王道の提示部ですね。
展開部の主題変奏もクセはなく表情付けがされ、第七動機は激しいですね。再現部は第二・三主題を哀愁と優しさのコントラストを変奏し山場へ、コーダはラストの見事さです。


第二楽章
弾ける様な第一動機から一気に激しい第二動機へ。基本は刺激的でコントラストが見事ですね。トリオは軽く弾みながら走り、主要主題との対比が上手いです。ここでも王道的で締まりの良い流れです。


第三楽章
提示部第一主題の入りは大きく、「生との訣別」では見事な山場を作り上げます。これぞブル9のイメージでしょうか。第二主題は穏やかな陰に落としながら表情ある緩徐を作り、コントラストが良いですね。ゲネラルパウゼの後の変奏部はトリスタンを大きく再現して、その後も彫りの深い流れですね。各動機の回帰もクセは見せません。コーダは緊張感ある静を作って、最後は穏やかに終息します。



締まりの良い王道のブルックナー9ですね。メリハリも良く、クセはなく、誰でも安心・満足感のある一枚になっているでしょう。

ヴァントの様な始終低重心ではありませんが、この曲に欠かせない緊張と重厚を持っていますね。






ミヒャエル・ギーレン
(Michael Gielen)
バーデンバーデン・フライブルク南西ドイツ放送交響楽団
2013/12/20



第一楽章
第一主題群はテンポをやや遅めにとって緊張感を高め、第七動機を炸裂させます。計算通りと言ったアゴーギクです。第二主題は美しい動機に揺さぶる様な間をもたせます。スローベースのこの辺りはギーレンらしさでしょうか。第三主題のobはスローに入り、山場を作ります。展開部は第一主題の変奏を色濃く力感で奏でますね。再現部も主題を微妙な揺さぶりをかけ変奏しながら、山場へと向かいます。コーダは第一主題の動機を緊迫感で組合せ盛上げます。
ギーレンらしいタメ(アゴーギク)を効かせた第一楽章でしょうね。


第二楽章
主要主題の強烈な動機は重厚パワープレイです。若干スローで重戦車風、続くobの動機も優美ですが緊迫感が勝っています。トリオは約束通りに軽快ですが、ここも緊張感を湛えて来ます。軸足は重厚・緊迫感に感じます。


第三楽章
冒頭のトリスタン和声は重厚に、続く「生への決別」は派手派手しく広げて見事な対比を作ります。第二主題はスロー緩やかに鎮めて影のある緩徐パートを作ります。ゲネラルパウゼの後の変奏部はスロー基調に各主題を重厚に並べ、緊迫感漲り見事です。再びゲネラルパウゼ後のコーダはスローに間をとって、ゆっくりと鎮めて納めます。上手い構成ですね。



ギーレンらしい微妙なアゴーギクで、重厚で緊迫感のあるブルックナー9になっていますね。ややスローの設定もぴったりと来ています。隙のないギーレン、聴き応え十分のオススメです

引退一年前の演奏ですね。ちなみに同年のマーラー6は世界最遅演奏でしたが、ここではそこまで極端ではありません。





王道のネルソンス、個性際立つギーレン、どちらもオススメのブルックナー9が楽しめます。

大野和士さんは、きっとメリハリと迫力の演奏になるでしょう…と 勝手に推測しますが。


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





響き渡る強鍵の4手ピアノ、リスト 4手ピアノのための『死の舞踏』と交響詩集 / Duo ツユキ&ローゼンボーム


TOTENTANZ piano 4 hands
リストをここで紹介する必要性はないと思いますので割愛ですね。
このアルバムに興味を惹かれたのはピアノ連弾で"死の舞踏"を弾くというパターンだからですね。そしてこの曲だけ、演奏者の2人による編曲版(それ以外はリスト編曲)です。その他の曲も耳馴染みの良い曲が4手ピアノ版で楽しめるのは興味深いですね。割とミーハー的かもしれませんが、それも楽しいということで。

Duo Tsuyuki and Rosenboom による2016年録音ですが、2009年にドイツ(ハノーファー音楽大在学中)結成され、日本を含む各国音楽コンクールでの受賞もあるそうです。露木智恵さんはリストの演奏で評価を受けている様ですね。






死の舞踏『怒りの日』によるパラフレーズ
打楽器の様な鍵盤の使い方、独特の"怒りの日"の旋律を生かすコントラストの強いピアノの鳴り、この曲の濃厚な印象を表現していますね。
ただDuo二人による編曲は装飾音が多く、"怒りの日" の音色が朗々と響き渡る この曲本来の心地よさが少し削られているのが残念ですね。4手強音パートは蠢く迫力よりも少しうるさい感じが強いかもしれません。

 ★試しにYouTubeで観てみる?
  Live映像です。こちらの方が少し静音パートでの表情等が感じられますね。



交響詩 第6番「マゼッパ」
当然ながら技巧性を表に出していますね。ここでもお馴染みの主題をパワープレイで鳴らします。肩肘張ってガチ演奏の気配を前面に感じます。確かにスローパートはスローなのですが、流れにタッチの緩やかさや"間"が欲しい様な…


交響詩 第11番「フン族の戦争」
ここでもアゴーギク不足の様な強烈なパワーが強く、強烈な聴き疲れを感じます。静音パートはもちろん静音ですが、なぜか硬く感じます。コンサートで聴いたら、もっと違う印象があるのでしょうね。


交響詩 第3番「前奏曲」
楽曲が変わっても印象は同じなのは、このDuoの明確なキャラだからでしょう。楽曲自体の構成をインプレしてもそれはリストなので、"同上"という感じですね。



全体を通して息をもつかさぬ力感に貫かれています。その手の演奏を好む方には垂涎の演奏でしょう。強鍵と無表情、それがこのPiano Duoのキャラなのかもしれませんね。

これだと"死の舞踏"はアルナルド・コーエンのpf(オススメです!)、他は管弦楽版の方が楽しめると思ってしまうのが残念ですが。





テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





マリス・ヤンソンスの『ブルックナー 交響曲 第9番』あまりに違う2CD同年録音 | バイエルン放送響 vs コンセルトヘボウ管


ブルックナー「交響曲 第9番」
今更のブル9なので紹介は割愛して、個人的な各楽章のインプレのポイントを事前にw

第一楽章:提示部(三主題)に対して、展開部(第一主題)+再現部(第二第三主題)の構築といった流れで、第一主題第七動機がポイントなのはもちろんです。
第二楽章:特徴的なのは重厚な主題を目立たせて、中間部を走らせる事ですね。ここでも細かく組合される動機が気になります。
第三楽章:構成が判りづらく、提示部(G.P.) - その変奏部(G.P.) - コーダとして聴いています。「生との訣別」主題との対比は欲しいですね。ラストの尻切れとんぼ感は避けて欲しいです。

ちなみに原典版採用ですね。年寄りには三楽章で終了するこのパターンが普通に聴けます。


マリス・ヤンソンス
(Mariss Jansons, 1943/1/14 - )
今回は同じ2014年録音の二つのオケでのブルックナー 9ですね。
・2014年1月:バイエルン放送交響楽団 [BRSO]
・2014年3月:ロイヤル・コンセルトヘボウ [RCO]

共にビッグネーム・オケですが、同時期に首席指揮者を務めていたのが凄いです。ドイツのオケとコンセルトヘボウを振ると全く異なる印象になるのは、例えばバーンスタインのマーラー9番などでもわかりますね。(サラステ・他もマーラーではドイツオケで振ると独特の色合いになる事はインプレしています)

ちなみに演奏時間は、
     [BRSO] [RCO]
第一楽章 23:56 → 23:05
第二楽章 11:06 → 10:52
第三楽章 22:08 → 20:44
となり、コンセルトヘボウの方がかなり速くなっていますね。さて、その違いは。





バイエルン放送交響楽団
(首席指揮者:2003年 - 現在[2019])
2014年1月13-17日 rec.




第一楽章
"ブルックナー開始"から始まる第一主題動機群はクリアーでメリハリがあり見通しの良さを感じます。第7動機では重心の低さを見せ重厚そのもの。第二主題はやや速めな穏やかさでトリオの様に雰囲気を変えます。第三主題のオーボエの絡みは哀愁を奏で、山場を大きく作ります。
展開部の第一主題動機は割とさりげなく、第7動機二回目の山場はその前ポリフォニカルな流れから大きく響かせます。
再現部は第二第三主題を揺さぶりを付けて色付けし、コーダは渦を巻きラストのトゥッティ山場は陶酔的です。


第二楽章
冒頭主題は浮遊感、第一トリオはスローに落として重厚さを全面に押し出し、第二トリオの戯けたオーボエとの強い対比を作ります。中間部トリオは軽快聡明で三者対比が上手く作られて、その後の動機の組合せも見晴らしが良いですね。


第三楽章
冒頭導入部はやや強めの広がりを、そこから静的に沈ませて「生との訣別」主題を大きく華やかに奏でます。その後少々ダレる感もありますが、第二主題の弦と木管は美しい広がりを感じます。G.P.(ゲネラルパウゼ)後はそれまで(提示部?)の動機に緩急付けて流れを作っています。コーダは静的な流れに緊張感を与えてラストは上手く余韻を残します。



緩急のアゴーギクを振りながらも見晴らしの良いブルックナー9です。ヴァントに聴き慣れていると揺らぎが気になるのですが、録音の良さと相まって心地よさを感じますね。

伸し掛かる様な重々しさは回避しています。第二楽章での動機群のメリハリの良さは素晴らしいです。




ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
(首席指揮者:2004年 - 2015年)
2014年3月19,21,23日 rec.




第一楽章
第一主題動機群は速めにシャープで緊張感があります。第7動機はその流れに乗った山場を作ります。その後も速めに第二主題も同じテンポでの穏やかさを構築、BRSOにあった中間部的な変化ではありませんね。第三主題のオーボエの絡みもさりげなく繋げてディナーミクを使って山場を大きく作ります。
展開部の第一主題動機はBRSO同様さらりと、第7動機も然程の強調はしていません。山場はかなり速めに強調されています。
再現部の第二第三主題は脚色は無く再現され、コーダはその流れからラストのトゥッティ山場をしっかり鳴らし切ります。


第二楽章
第一トリオは流れに乗った違和感のない重厚さを作り、第二トリオのオーボエとのさりげない対比を見せます。中間部トリオは当然軽快で三者対比は王道的安定感と言って良いでしょう。その後の動機の組合せでは緩急も入れて上手いです。


第三楽章
第一主題冒頭をまさに「トリスタンとイゾルデ」の様にスローに、その気配で鬱に変え「生との訣別」主題は流れに乗った山場感です。第二主題の弦と木管はシンプルですが、ディナーミクでの懐の広さを感じます。全休符後は全体速めの各動機群に対してディナーミク主体に色彩感と緊迫感の流れを作ります。コーダは静に澄んだ流れにして自らの交響曲の引用を使って安定感ある終結です。



速めですが統一感の強い王道的ブルックナー9です。アゴーギクの揺さぶりを避け全体の流れを重視した構成ですね。ディナーミクでの色付けの上手さを感じますね。

速めの設定をどう見るかはありますが、安心感ある堂々の演奏です。




緩急の表情を明確に付け見晴らしの良いバイエルン放送響、速めのテンポ設定で王道を行くコンセルトヘボウ。両者とも十分な聴き応えですね。

それにしても、テンポ設定、アゴーギク設定、あまりに異なる"同一指揮者/同年三ヶ月違い"の二つの演奏です。

これをオケの個性の違いでは片付けられないでしょう、少々違う感じもしますしね。武器を変えれば何でもできるゾ、っていうのがヤンソンスの答えなのでしょうか?!
(ヤンソンスが本当にやりたいブル9は? 気になりますね)



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





ユジャ・ワン のピアノ・ソロ Live『ベルリン・リサイタル』を聴く


Yuja Wang
The Berlin Recital
ユジャ・ワンというと技巧的で派手さのステージ向きという印象です。コンサートで観たのは既に6年前のM.T.トーマス/S.F.響と、少々古い印象になってしまっていますね。
その後もドゥダメル/シモン・ボリバルとの共演盤のラフマニノフとプロコフィエフのコンチェルトしか記憶にありません。というわけで評判の良かった北米・欧州ツアーのLiveが出たので久しぶりに聴いてみました。
国内ではゲルギエフ/ミュンヘン管との来日にぶつけたCD発売でもあったわけですが…







セルゲイ・ラフマニノフ
(Sergei Rachmaninov, 1873-1943)
絵画的練習曲《音の絵》は作品番号33と39、それぞれ9曲構成の中から選曲されています。(33/4は欠番)

前奏曲 Op.23/5
 ロシア民族和声の強烈な技巧系有名曲ですが、どちらかというと表情付けを強くした演奏になりますね。これ見よがしに強音のテクをひけらかす事を避けている感じです。余裕を感じる演奏ですね。


絵画的練習曲《音の絵》 Op.39/1, Op.33/3
 "Op.39/1"は超絶技巧曲です。速いアルペジオでディナーミクとアゴーギクを使っていますが、ここでも落ち着きがあって曲に表情を付けている感じです。押し出しの強い前半と後半も抑え気味です。
一方"Op.33/3"は叙情的な緩徐曲で、ここではエモーショナルなスロー側アゴーギクが映える演奏になります。以前のユジャ・ワンとは印象が異なり、この情感が伝わる演奏は悪くありません


前奏曲 Op.32/10
 ここでも澄んだ透明感ある音色を弾きますね。緩徐曲の表現力、バランスの良いアゴーギクとディナーミク、が見事に発揮されているのを感じます。美しい演奏になっています。




アレクサンドル・スクリャービン
(Alexander Scriabin, 1872-1915)
スクリャービンといえばピアノ曲で、このブログでも多くインプレしています。第5番以降の過渡期から無調への時代が好みですが、このピアノ・ソナタ 第10番は「トリルソナタ」と呼ばれてその名の通りの特徴ですね。単一楽章でソナタ形式になっています。

ピアノ・ソナタ 第10番 Op.70
 幽玄さはスクリャービンで、ここでも出し入れをうまく使っています。淡々とではなく、静的透明感ながら表現力は強めでしょう。テンポの揺らぎがうまいですね。トリルが少し硬く感じるパートもありますが…




ジェルジュ・リゲティ
(György Ligeti, 1923-2006)
ハンガリーの現代音楽家G.リゲティの後期を代表するピアノ・エチュードですね。1985-2001年にかけて作られた全18曲から3曲をピックアップしています。リゲティが亡くなって12年とは早いものです。

ピアノのための練習曲集 第3番, 第9番, 第1番
 「妨げられた打鍵:第3番」「眩暈:第9番」「無秩序:第1番」共にもトリル系のミニマル風な速弾きで、ともするとフラットになりがちですが、曲により打鍵の変化を付けています。第3番はエモーショナルに最後の第1番は速く強健的にといった色付けですね。うまい構成感で聴かせてくれます




セルゲイ・プロコフィエフ
(Sergei Prokofiev, 1891-1953)
熟年期に書かれた 通称「戦争ソナタ」の三作目ですね。ユジャ・ワンですと、一つ前の派手な第7番を選ぶかと思いました。

ピアノ・ソナタ 第8番 Op.84
 調性の妖しさを生かす様な幽玄でミステリアスなパートの中に得意の強鍵が交錯する第一楽章、浮遊感のある微妙な調性感の主題をソフトな優しさで奏でる第二楽章、速い流れをユジャ・ワンらしいシャープで歯切れの良さで突き進む第三楽章です。
最後に現れたこの最終楽章の弾きが本来のユジャ・ワンでしょうね、やっぱり。




緩徐曲の美しさや幽玄さを中心に持ってきたピアノ曲集で、ユジャ・ワンの印象とは一味違ったエモーショナルな表現を魅せてくれるアルバムですね。
とは言え、ベスト・トラックは最後のプロコフィエフの第三楽章の元気さになってしまいます。

そうなると気になるのはスクリャービンとプロコフィエフ(第一楽章)で、幽玄さの中に処々ユジャ・ワン本来の硬く強鍵的な表現に没入するパートがミスマッチ風に感じられる気もします。

ジャケット写真を見ると、ステージ衣装は相変わらず派手ですねw





テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





インゴ・メッツマッハーで聴く『英雄の生涯:R.シュトラウス | アメリカ:E.ヴァレーズ』& 『アメリカ』はミヒャエル・ギーレンと聴き比べ


インゴ・メッツマッハー (Ingo Metzmacher)
ベルリン・ドイツ交響楽団 (Deutsches Symphonie-Orchester Berlin)
新日フィルの"Conductor in Residence"(2013-2015)も務めて日本でも人気のドイツ人指揮者メッツマッハーですね。その最後のコンサートも行ってきましたが、演目はR.シュトラウスとE.ヴァレーズでした。メッツマッハーが得意としていたのは間違いなく、これは首席指揮者を務めた(2007-2012年)ベルリン・ドイツ交響楽団との録音です。

実は今週末(2018-12/15)のジョナサン・ノット/東響のコンサートがこの組合せなので、予習も兼ねてのインプレですね。







リヒャルト・シュトラウス
(Richard Strauss, 1864-1949)
言わずと知れたR.シュトラウス最後の交響詩ですね。個人的にも好きな後期ロマン派の一曲で、全6パートがアタッカで繋がっています。メッツマッハーは極少数派の第1稿を使っていますのでフィニッシュの盛り上げは無く、その前の静かな終焉になりますね。そこがポイントだったのですが。
「カラヤンのCDx3録音とシュトラウス本人のCDで聴き比べ」をインプレ済みです ➡️ こちら

英雄の生涯, Ein Heldenleben (1898年)
 緩やか優美なテーマ[1.英雄]から入り、嘲笑する敵と沈む心をコントラストを付けた[2. 英雄の敵]、vnの伴侶とオケの英雄が優美に語る緩徐の[3. 英雄の伴侶]はとても表情が豊かで素晴らしいですね。
敵や戦闘シーンを抑え気味にして落ち着きのある[4. 英雄の戦場]、[5. 英雄の業績]も後半の静的な美しさから最後の最終パートへ繋げています。この流れがメッツマッハーの意図した構成なのでしょう。最後[6. 英雄の隠遁と完成]も同じ構成で緩やかで心穏やかな流れを作って死を迎えます。看取るvn音色に心が動かされました。
"英雄"の勇ましさや勇敢さよりも心の表現を重視した流れで、人間としての英雄を描いた新しい"英雄の生涯"像です。




エドガー・ヴァレーズ
(Edgard Varèse, 1883-1965)
1915年にフランスから米国に渡ったヴァレーズはその初期作品を一曲のみ残して廃棄していますね。その後の第一作目がストラヴィンスキーの影響を感じるこの"アメリカ"になります。その後はクラスターを中心に空間音響や電子音楽を作り出して現代音楽の流れの一つを築き上げている現代音楽家ですね。
「ブーレーズCDx2録音とシャイーで"ヴァレーズ作品集"の聴き比べ」をしています ➡️ こちら

アメリカ, Amériques (1920年)
 静的パートに重心を置いている様に感じます。強音はもちろん炸裂的で華やかですが、静音の煌めきと落ち着いたスローな流れはストラヴィンスキー感は薄めです。新世界の派手な喧騒クラスターやサイレンは強調された感が薄く、蠢く陰の側にスポットを当てた様に感じますね。




新日フィル最後のコンサートでもそうでしたが、際立たせる迫力よりも感情表現を感じますね。"英雄の生涯"では、自己を見つめる様な流れに新しさを感じて共感できました。この流れですと第1稿がとても合っていますね。
"アメリカ"でも新世界大都市的な派手さよりも、そこに潜むものを表現しているかの様です。ただ、こちらはヴァレーズらしさが薄まっている感は否めません。

今更ですが、メッツマッハー/新日フィル 最後のコンサートは、これを聴いてから行くべきだった気がします。







ギーレン:アメリカ

ミヒャエル・ギーレンと首席指揮者(1986-1999年)を務めたバーデン=バーデン・フライブルクSWR交響楽団のアメリカを聴き比べてみましょう。



初めの静音パートからテンポがあって明瞭さが強いです。挟まれる等拍パルスも印象的で、現れるクラスターはパルス的で力強さ漲ります。攻撃的で静音パートも彫りが深く先鋭、全体に厚めで緊迫感ある構成、ラストの躍動・混沌も見事です。これぞヴァレーズの響!!
(強音軸足のこの盤か、静的パートに透明感をみせるSony盤ブーレーズがおすすめですね)




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ストラヴィンスキーの『春の祭典』をグスターボ・ヒメノ と ワレリー・ペトレンコ で聴いてみましょう


春の祭典 (The Rite of Spring, Le sacre du printemps)
イーゴリ・ストラヴィンスキー (Igor Stravinsky, 1882-1971)
言わずと知れた曲紹介不要のストラヴィンスキー『春祭』ですが、オケ版は "クルレンツィス、ロト、シャイーで聴き比べ" 以来になりますね。今回も近年の発売から二枚、G.ヒメノとV.ペトレンコです。
コンサートの予習として、12/10(月) A.ギルバート/都響 第868回を前に聴き比べてみようと思います。




グスターボ・ヒメノ (Gustavo Gimeno)
ルクセンブルク・フィルハーモニー管弦楽団
2015年から音楽監督を務めるルクセンブルク・フィル(Orchestre Philharmonique du Luxembourg)との演奏ですね。




第一部"序奏"はライトでシンプルさを感じてバレエ曲らしさで始まります。続く"乙女達の踊り"でも落ち着いた流れを作っていますが、煌びやかさも持ち合わせますね。"春の輪舞"も色合いは深いですが、極端な揺さぶりは避けています。第二部の"序奏"もシンプルで調性の薄さを生かした妖しげな流れを作ります。"乙女の神秘的な踊り"もその流れで続き静的ですね。ラスト"生贄の踊り"も多少色付けは強くなりますが、基本的には安定度が高く変拍子も然程強調感がありません。

全体としては華やかをもたせながらバレエ曲としての完成度が高い感じですね。ディナーミクは付けますが、アゴーギクの陰影付けは極弱めです。アゴーギクをあまり振られたら踊りづらいかもしれません。




ワシリー・ペトレンコ (Vasily Petrenko)
ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団
2006年からペトレンコが首席指揮者を務めるロイヤル・リヴァプール・フィル(Royal Liverpool Philharmonic Orchestra)との演奏ですね。




第一部"序奏"は緩やかな揺らぎを作りながら管楽器が表情付けしていますね。"乙女達の踊り"はテンポアップして切れ味を見せ、"春の輪舞"は陰影を明確に付けてきますがクドさはありません。第二部の"序奏"もうまく色合いを付けて表情がありますね。"乙女の神秘的な踊り"ではテンポ変化を付けて不安定さを表現しています。"祖先の儀式"のコントラストの強い激しい流れから、"生贄の踊り"では変拍子を強調するように陰影を強めて切れ味を見せますね。

全体としてはドン・シャン的な派手さと変化を生かしながらもスマートです。アゴーギクも明瞭で、空気感を常に変化させる様な流れですね。




華やかながらややフラットさを感じるG.ヒメノ、揺さぶり強く色合いを付けながら興奮は避けたV.ペトレンコ。
どちらがどう?というよりも、好対照な両者の印象でしょうか。





テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





ストラヴィンスキー(Stravinsky) / サティ(Satie), PARIS JOYEUX & TRISTE PIANO DUETS を聴く


STRAVINSKY / SATIE
PARIS JOYEUX & TRISTE PIANO DUETS
現代音楽やフォルテピアノで知られるロシア人ピアニストのアレクセイ・リュビモフ(Alexei Lubimov)と、同じく現代音楽に精通したロシア人ピアニストのスラヴァ・ポプルーギン(Slava Poprugin)によるピアノ・デュオ曲集ですね。

面白い作品をリリースするアルファ・レーベルですから、ただストラヴィンスキーとサティを取り上げただけではありませんね。ピアノを20世紀初頭のものを使って当時のイメージをつけて来ました。プレイエル1920年製、ガヴォー1906年製の二台のフランス製と、ドイツのベヒシュタイン1909年製(プリペアードで使用、サティの"シネマ")ですね。Duo編曲版でも、ジョン・ケージのものを使ったりと遊び心に溢れています。






イーゴリ・ストラヴィンスキー
(Igor Stravinsky, 1882 - 1971)
1930年代の曲で渡米する前、パリ在住時代の作品ですね。したがって新古典主義からセリーへの移行時期の作風になっています。

ピアノ協奏曲「ダンバートン・オークス」(1938年)
 ストラヴィンスキーらしい華やかさの中に明らかな不協和音が混ざり、音列配置的な点描音を感じますね。ピアノ曲なのでよけいかもしれません。跳ねるような動機に変装反復が繰り返されているのも特徴的ですね。二人のピアノは落ち着いています。もう少し派手でも良かったかもしれません。


2台のピアノのための協奏曲 (1935年)
 よく跳ねて不協和音があるのは似ていますが、新古典主義の風合いが強い感じですね。流れにメリハリがあるにもかかわらず、ここでも全体がフラットな印象です。なぜだかわかりませんが....




エリック・サティ
(Erik Satie, 1866 - 1925)
後期の1920年前後の二曲です。こちらは2台のピアノver.の編曲者がジョン・ケージと、ダリウス・ミヨー(プリペアードピアノ)ですから興味深いですね。サティとしては跳ねた二曲でしょうね。

ソクラテス プラトン著の対話録にもとづく管弦楽のための演劇 (1919年)
 サティらしい透明感のある音色と和声はそのままにJ.ケージが編曲しています。原曲を知らないのですが違和感は全くありませんね。陰影付けと跳ねるような響きを殺せばもっとサティっぽい様な気はしますが。

 ★試しにYouTubeで聴いてみる?
  part III (Mort de Socrate)になります



シネマ 『本日休演』のための幕間音楽 (1924年)
 この曲が一番楽しいですね。弾ける様な曲調と二人のpfがマッチした感じで表情も豊かです。他の曲、特にストラヴィンスキー、で感じた何故かフラット感?!がありません。ショパンのソナタ第2番のパロディの様なパートでプリペアードも面白く使われて生き生きとしていました。



実はレーベルに惹かれたのとジャケ買いの一枚ですw
期待したほどの個性はありませんでした。個人的にはストラヴィンスキーはもう少し生き生きとした色彩感が欲しい気がしましたね。一方、サティの"シネマ, Cinéma"は楽しめました

年代物のピアノを使った事に関しては、駄耳なのでCDで聴く限りでは然程の特徴が出ているとは思えませんね。






テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽





クールで洒脱なBGM:エレーヌ・グリモー(Hélène Grimaud) の『メモリー Memory』を聴く


エレーヌ・グリモー
(Hélène Grimaud, 1969/11/7 - )
グリモーも今年で50歳になるんですねぇ。前回のアルバム『Water』と同じ様なジャケットを見ると髪を切ってショートにしてさすがに老けたかな。っていうくらいお馴染みの米在住フランス人ピアニストですね。
全集物やその他もあるのですが今ひとつスタイルがわかりづらいというのが個人的印象です。レパートリーがドイツやロシアの大物作曲家というのもあるかもしれません。(ピアノ曲は敬遠気味w)


メモリー
サティにドビュッシー、Waterに続きグリモーらしからぬエモーショナルな曲を並べて来たアルバムです。ピアノソロはこの手の楽曲の方が人気が出るからでしょうか?!w 11月来日公演予定で、もちろん本アルバムのレパートリー(+ラフマニノフも入れてますね、やっぱり)ですね。

アリス=紗良・オットが先日リリースした『ナイトフォール Nightfall』と曲が被ります。印象の違いは最後にインプレしておきましょう。両方ともDGなのでツアーも合わせて販売路線w






シルヴェストロフ:バガテル第1番, 第2番
両曲ともに透明感のある抑揚を殺した静&スローです。曲の持っている穏やかで澄んだ旋律が生きていて素晴らしいですね。


ドビュッシー:アラベスク第1番, レントより遅く, 月の光, 夢想
緩やかなアゴーギクがかかったアラベスクは明るく明瞭さが強いですね。"レントより遅く"と"夢想"はさらにディナーミクも付けて表情があります。"月の光"は美しさとエモーショナルさを緩いアゴーギクとディナーミクで強調して甘美です。


サティ:グノシエンヌ第1番, 第4番, ジムノペディ第1番, 冷たい小品/2.ゆがんだ踊り第1,2曲
グノシエンヌは冷たい音色と緩いアゴーギクのマッチが良く繊細なサティらしさが出ていましたね。ジムノペディではより表情を抑えて実にクールで好きですね。


ショパン:ノクターン第19番, マズルカ第13番(作品17の4), ワルツ第3番
ショパンの選曲は技巧パート強調がない事でしたね。ノクターンとワルツはディナーミクを他の曲より強めに付けて感情表現を入れていました。マズルカでは冷めた流れにディナーミクの波を挟んでいましたね。


ニティン・ソーニー:ブリージング・ライト
Waterの時とは違い普通のピアノ曲で、一番強いタッチの表現でした。



作曲家毎に揺さぶり具合が違うのが興味深いです。ディナーミクやアゴーギクを抑えたシルヴェストロフとサティのクールな情感表現は素晴らしかったですね。ショパンやドビュッシーあたりの色付けが本来のグリモーかもしれませんが、いずれ部屋で静かにかける洒脱なBGMとしてはクールな一枚でおすすめです。

透明感あるピアノの音色は良いのですが、エコーがかかった様な残響音が少し気になります。(ペダリングではありませんね)




《アリス=紗良・オットNightfallと重なる四曲*の印象の違い》
*サティ (グノシエンヌ#1, ジムノペディ#1)、ドビュッシー (夢想、月の光)
オットは揺さぶりを抑えスローで静、淡々としたクールな表現でした。グリモーもクールですが、澄んだ音色の中にアゴーギクとディナーミクを入れて表情を付けていますね。
アルバムとしてはオットNightfallには強音パートで知られるラヴェル"夜のガスパール"が入っているので全曲エモーショナルではありません。






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・2017年12月9日
音楽ブログに特化するためにタイトルを「現代音楽と酒の日々」から変更しました。




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