「Jugendstil」マーラーの"交響曲"(パート)、シェーンベルク"浄夜"をベアトリス・ベリュのピアノで
Jugendstil
(Beatrice Berrut, pf)
(Beatrice Berrut, pf)
スイスの女性ピアニスト ベアトリス・ベリュのピアノ編曲&独奏で聴くマーラーとシェーンベルクです。
"Jugendstil, ユーゲント・シュティール"は直訳すると若者(Jugend)のスタイル(stil)ですが、19世紀末から20世紀初頭のドイツのアール・ヌーヴォーの事とか。時期的には確かに後期ロマン派終焉時代に当たり、マーラーとシェーンベルク初期にピッタリですね。それをコッテリと聴かせようという趣旨でしょうか?!
マーラーは交響曲の一部楽章、シェーンベルクの浄夜は全曲です。
"Jugendstil, ユーゲント・シュティール"は直訳すると若者(Jugend)のスタイル(stil)ですが、19世紀末から20世紀初頭のドイツのアール・ヌーヴォーの事とか。時期的には確かに後期ロマン派終焉時代に当たり、マーラーとシェーンベルク初期にピッタリですね。それをコッテリと聴かせようという趣旨でしょうか?!
マーラーは交響曲の一部楽章、シェーンベルクの浄夜は全曲です。
■1. マーラー:交響曲第5番 第四楽章・アダージェット
主部主題は色濃く甘美、アゴーギクとディナーミクを強く振って陰影を作ります。中間部の清美な動機も抑揚を与えて思い切り甘く濃厚です。
クレンペラーが聴いたら "だからサロンミュージックは嫌なんだ" って言いそう?!
クレンペラーが聴いたら "だからサロンミュージックは嫌なんだ" って言いそう?!
■2. マーラー:交響曲第3番 第二楽章
原曲はかなり古典色のメヌエット風ですが、ここでも揺さぶりますね。主部主題は高音寄りに、トリオはキンキンと音が飛び回ります。ここは変拍子パートなのでそれを表現しているのかと。回帰では一層濃くなって、一言で表せば'くどさ'を感じてしまいます。
■3. マーラー:交響曲第6番 第三楽章
主部は妙なアゴーギクでギクシャクと、わざと半音強調にしたりとしてもいます。第一トリオは哀愁なのですが、'これみよがし'的に色合いをつけますね。中間部(第二トリオ)は'くどい流れ'からそのままの'くどさ'でこのパートで欲しい陽光が広がる様な印象はゼロです。
■4. シェーンベルク:浄夜
ここでも同じ事が言えますね。この曲らしいダークな後期ロマン派の楽曲にそれ以上の表現主義的な色添えがついて回ります。その分かえってフラットに聴こえてしまいますね。パート毎の印象をインプレする必要はなさそうです。
マーラーは三曲ともに緩徐楽章を選んでいますが、ガッツリ表現主義的なピアノ曲になっています。強音パートは "どうだ、参ったか!!" って言う感じでしょうか。
タイトル通りなのかもしれませんが、駄耳なのでついていけないのが残念です。結果オリジナルの素晴らしさが残りました。
タイトル通りなのかもしれませんが、駄耳なのでついていけないのが残念です。結果オリジナルの素晴らしさが残りました。