マグヌス・グランベルイ(Magnus Granberg) の How Deep is the Ocean, How High is the Sky? を聴く

スウェーデンの現代音楽家マグヌス・グランベルイ(グランバーグとも, Magnus Granberg, 1974 - )は室内楽系を得意として、即興系のパフォーマーでもありますね。若くしてサキソフォニストでエーテボリやニューヨークでも活動していたそうです。
その後、ensemble "Skogen" を結成して自らの音楽の演奏活動に入っています。Skogenは11人編成でエレクトロニクスも含んだり、日本人メンバーによる和楽器"笙(sho)"の採用もありますね。

本アルバムは10人編成で、古楽器やプリペイド・ピアノ、エレクトロニクスの混成音楽となります。スコアは全てのパートを厳密に譜面化してはおらず、裁量の余地を残している様です。

How Deep is the Ocean, How High is the Sky? / Magnus Granberg
Magnus-Granberg-HowDeep.jpg
(英音響系インディペンデント・レーベルanother timbreからリリースされています)
  Magnus Granberg - prepared piano, composition
  Cyril Bondi - objects, percussion
  d’incise - objects, electronics
  Teresa Hackel - bass recorder
  Wolfgang Hillemann - chitarrone
  Anna Lindal - baroque violin
  Hans Jürg Meier - bass recorder
  Anna-Kaisa Meklin - viola da gamba
  Eric Ruffing - analogue synthesiser
  Christoph Schiller - spinet, objects

1曲1パートの約1時間で、音の密集度の低い瞑想感、ノイズ(特殊奏法、電子ノイズ)、の空間音響系の現代音楽です。旋律や動機、それが無調であれ、はほぼ存在しません。当然ミニマルの様な反復やポリフォニーも存在しません。またサウンドの強弱は薄く、テンポ変化もほぼ無いドローン風です。
それが後半近くで音密度が少し上がり、動機の様な流れがカノンの様相を呈しますね。その後ノイズを強めにして音を少し強めますが、最後は元の流れに回帰して終わります。
作曲技法が不明なのですが、即興性の余地を残しているので偶然性の前衛でもありますね。

試しにYouTubeで聴いてみる
 お試しver.の6'です




ドローンではないのですが、その様なサウンド傾向ですから静かにかけておくのに最適です。音に浸る、そんな音楽ですね。全体の構成感もあって悪くありません。


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

ハンス・ヴェルナー・ヘンツェ(Hans Werner Henze) の交響曲第9番を聴く

先日 第1番(1947年)と第6番(1971年)を紹介したドイツの現代音楽家ハンス・ヴェルナー・ヘンツェ(Hans Werner Henze, 1926/7/1 - 2012/10/27) の後期の交響曲である第9番(1997年)を聴きましょう。
略歴等はその際の紹介にありますので、よろしければご参考に。
ハンス・ヴェルナー・ヘンツェ(Hans Werner Henze) の交響曲第1番・第6番を聴く

ヘンツェは10の交響曲を作っています。1番6番は三楽章形式でしたが、ここでは反ナチズムの独小説家アンナ・ゼーガース(Anna Seghers) の「第七の十字架, The Seventh Cross」 7人の囚人の脱獄の話, を元にドイツ学者で詩人のハンス-ウルリッヒ・トライヒェル(Hans-Ulrich Treichel) がテキスト化して7パートの合唱付の交響曲になっています。(ヘンツェの政治的背景やアンチ・ファシズムの話には、ここでは触れません。歌詞の内容についても同様です)

初演は1997年のベルリン・フェスティバル(同委嘱)で、インゴ・メッツマッハー(Ingo Metzmacher)指揮 ベルリンフィル(BPO)で行われています。いかにヘンツェが大物だったかわかりますね。

WEAGO盤なので演奏は前回紹介と同じ、マレク・ヤノフスキ(Marek Janowski)指揮、ベルリン放送交響楽団(Rundfunk-Sinfonieorchester Berlin) に合唱のベルリン放送合唱団(Rundfunkchor Berlin)が入ります。

sinfonia n.9 / Hans Werner Henze
1.Die Flucht (Escape) - 2.Bei den Toten (Among the Dead) - 3.Bericht der Verfolger (The Persecutors' Report) - 4.Der Platane spricht (The Plane Tree Speaks) - 5.Der Sturz (The Fall) - 6.Nachts in Dom (Night in the Cathedral) - 7.Die Rettung (The Rescue)
 オペラやバレエを得意とするヘンツェらしさが楽しめます。タイトルロールのないヘンツェの現代音楽オペラという感じですね。(パート6では宗教音楽的でもあります)
静音と吐出するクラスター音になりますが、極端な音の跳躍の繰り返しや即興的混沌はありません。後年のヘンツェらしく明瞭な旋律は減っています。そこにvocalの旋律が乗る感じになります。オケとのポリフォニーの様相を見せます。時折見せる美しい旋律、それもヘンツェですね。
パート毎に楽風は、雰囲気ですが、変わりますが基本の構成感は同じです。いずれ標題音楽になりますから、歌詞が必須ですが英訳付です。

試しにYouTubeで聴いてみる?
 多分メインとなる、パート6になります。



vocalパートの占める存在比率が、音楽・内容ともに高く交響曲と言う感じではありませんね。表題音楽であり、自由形式の単一楽章と考え合わせると交響詩の方がぴったりでしょう。
前回紹介の交響曲二曲と合わせて聴くと、CD2枚でヘンツェの音世界が垣間見えると思います。




テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

2017年5月18日 サロネン/フィルハーモニア管 の マーラー交響曲 第6番「悲劇的」at 東京オペラシティ ★★★

エサ=ペッカ・サロネン(Esa-Pekka Salonen) / フィルハーモニア管弦楽団は、2015年3月6日「火の鳥」が良かったので期待大でした。(フィルハーモニア管の諸々の点についてここで触れる必要はありませんね)

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もちろんメインはマーラー6番ですが、2015年に楽譜が見つかり 昨年世界初演されたストラヴィンスキーの「葬送の歌, Funeral Song」も嬉しいですね。



ストラヴィンスキー葬送の歌 Op.5 (1908年) [日本初演]
 「火の鳥」の1年前の作品ですね。12分ほどの小曲で暗め。火の鳥に似た感があり、前半の弦のトレモロと管楽器が王子登場に、後半はカスチェイと悪党を連想しました。
サロネンは拍手を受けた時に、初演のゲルギエフにならってかスコアを掲げましたね。

106年ぶりに楽譜が発見され、2016年12月2日に世界初演された話はこちらから


マーラー交響曲 第6番 イ短調 《悲劇的》
 ライブならではの興奮とパワーの素晴らしい演奏でした。コンサートで聴きたいのは形通りの好演ではなく、暴れる様な乱れも包括する情熱漲る演奏ですね。

第一楽章は、提示部出だしの緩いテンポと怪しい管楽器を聴いた時はヤバイと思いましたw
ところが提示部の反復で一転、行進曲の第一主題で勇壮壮大さを見せ、続く流れに乗ったアルマの主題(第二主題)でも大きな流れを作りました。強音パートは多少の乱れも情熱となり、走るパートは駆け抜ける迫力となりました。ここから本領発揮でしたね。
第二楽章はスケルツォでした。主部は第一楽章再現部からの情熱溢れる流れをとり、トリオでは一転して優美さを前面にしてメヌエットの様です。
第三楽章は、見事に緩徐楽章の流れを作りましたね。第一主題は穏やかに各楽器で引継がれ、第二主題の流れも哀しみよりも優しさを感じました。とは言え、中間部の山場では迫力が波の様でした。
第四楽章はこの日の白眉でしょう。30分はあるこの楽章がこんなに短く感じたのは初めてでした。中でも素晴らしかったのは、この曲で一番厄介な展開部でした。炸裂するパワーがオケとホールに響き渡りましたね。サロネンはその前の提示部最後で右を向いた際に笑みを見せました。なんだっのでしょう?!。
この楽章は溢れるパワーに浸りました。もちろんラストの一撃は約束の衝撃で、ティンパニーと弦のピチカートも明瞭でした。
ちなみにハンマーは標準的な展開部二発でしたね。



物足りなさが残ったとすれば、静音スローパートが哀しみよりも優しさだった事でしょうか。もしそこが冷たい哀しみだったら凄い名演だったかもしれません。(個人的好みの問題ですがw)
でも、それを差し引いても指折りの素晴らしいマーラー6番だったでしょう




テーマ : クラシック
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パーヴォ・ヤルヴィ/ HNK交響楽団で聴く「マーラー交響曲第6番 悲劇的」NHKプレミアムシアター

パーヴォ・ヤルヴィ(Paavo Järvi)とN響の本年2017年2月28日のベルリン・フィルハーモニーでの演奏で、NHKプレミアムシアターの録画になります。

2015年3月6日来日「火の鳥」以来2年ぶり、明日のエサ=ペッカ・サロネン(Esa-Pekka Salonen) w/ フィルハーモニア管弦楽団の同曲を前におさらいですね。

マーラー交響曲第6番 「悲劇的」 イ短調
第一楽章
 行進曲の第一主題は緩めに入ります。第一主題の流れは抑え気味で、続くアルマの主題である第二主題も控えめ。反復後の展開部も同様で牧歌調の流れはちょっと間延び感、でも再現部でこの曲らしい激しさと歯切れよさが感じられます。
全体的にややモッタリですが、再現部が締りがあっていい感じですね。 実はここから目を覚ますんですね。

第二楽章
 標準的にスケルツォを採用です。主部は第一楽章再現部からの良い流れで、第一トリオは牧歌的のどかさにもキレがあります。回帰する主部では重さを増してきますね。第一楽章からのつながり感がいいです。

第三楽章
 三部形式の始まり第一主題は穏やかな中にもうねりの様な波を見せ、暗くスロー。第2主題も隠的です。中間部は穏やかに入り山場向けて盛り上げていきます。緩徐楽章的な位置づけですが、切れ味があります。

第四楽章
 間を十分にとった序章から入り、提示部第一主題行進曲は華やか切れ味よく、第二主題は軽やかに入ります。序章再現からカウベルの展開部は静かに進みながら締まった迫力で山場を迎え、そのまま突き進みます。再度序章再現する再現部では、スローパートをうまく使いながらスピード感に変化を与えて緊張感のある良い流れを作りました。もちろんラストのトゥッティは見事に決まります。
ちなみにハンマーは標準的な二発でした。



やっぱり管楽器が弱く全体もっさりかな…という入りでしたが、第一楽章後半の再現部からは目を覚まして切れ味ある迫力の演奏でした。持っているN響のイメージと違いましたね。
父ネーメの派手さとは違うパーヴォ・ヤルヴィのタクト。このマーラー6番ではコントラストでしょうか、アゴーギクと出し入れを効果的に使った締りと緊張感のある演奏になりました。ベルリンのオーディエンスの反応も悪くはありませんでしたね。


さて、明日のサロネン/ フィルハーモニア管はどんなマーラー6番を聴かせてくれるでしょうか、揺さぶりの強いイメージのあるサロネンですから楽しみです。


テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

2017年5月16日 ブラビンズ/都響, S.オズボーン(ピアノ) で聴く英国音楽 at 東京オペラシティ ★☆

東京はこのところ天気がはっきりしません。そんな中、今日は近くて楽な初台でした。

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都響定期B第831回は、指揮ブラビンズ(Martyn Brabbins)、ピアノはオズボーン(Steven Osborne)、英国音楽家の楽曲という英国音楽シリーズですね。
実は英近現代音楽家は、ブリテンやマクミランら一部しか馴染みがありませんが、お楽しみの一つはスティーブン・オズボーンのピアノですね。今回は素直に事前の曲確認もなしで楽しんでみたいと思います。(聴いていない曲のCDを購入して確認するのも楽しみですが...)

曲目解説は都響のページを参考にどうぞ。



青柳の堤 (1913年) :バターワース(George Butterworth, 1885/7/12 - 1916/8/5)
 A.ベルクと同い年で、享年31歳と早世ですね。英国音楽らしい長閑な風景感のある、いかにも標題音楽です。6分と短く、展開はシンプルですね。演奏もマッチしていました。

ピアノ協奏曲 (1955年):ティペット(Sir Michael Tippett, 1905/1/2 - 1998/1/8)
 日本初演だそうです。細切れで忙しない音の並びに終始し、不協和音が微妙な調性感を醸し出します。動機の反復と変奏で構成されて、他二曲と対比する絶対音楽で好みですね。
オズボーンのpfはテクニックだけではなく、音の粒立ちと歯切れの良さが素晴らしいですね。揃いの良い都響と相まってこの曲の良さを引き出していたのではないでしょうか。

ロンドン交響曲(交響曲第2番, 1920年):ヴォーン・ウィリアムズ(Ralph Vaughan Williams, 1872/10/12-1958/8/26)
耳なじみの良い旋律を次から次へとつなぎ合わせて、その主旋律に伴奏パートを組み合わせた様な全曲ですね。聴き手を不安にする様な和声や、旋律が交錯するポリフォニーの要素は皆無です。その代わりにワクワク感や沸る様な刺激もありません。
でも各楽章にロンドンの情景が振られている標題音楽ですから、それをイメージしながら都響の素晴らしい演奏に身を浸すのが楽しみ方でしょう。



何と言ってもティペットのピアノ協奏曲が素晴らしかったですね。都響の見事な演奏は陶酔性を感じましたし、ピアノとのせめぎ合いもスリルがありました。
S.オズボーンはCDのインプレで何回か紹介済みですが、印象はずっと良かったですね。次は叙情性の強い曲で聴いてみたいと思いました。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

シェーンベルクの 浄夜 (Verklarte Nacht) を 個性派で聴き比べ:アルデッティ、ストコフスキー、マデルナ

言わずと知れたアルノルト・シェーンベルク(Arnold Schönberg, 1874/9/13 - 1951/7/13)の初期、後期ロマン派時代の名曲「浄夜」(浄められた夜, Verklärte Nacht Op.4) です。

原作は独詩人リヒャルト・デーメル(Richard Dehmel)の同名の「精神的・形而上学的なエロスによる救済願望」を表す詩で、単一楽章5パートからなっています。
半音階技法や不規則な楽節(小節)が用いられている様ですが情感的で美しい後期ロマン派作品に違いなく、その後の無調〜十二音技法に至る現代前衛音楽を切り開く気配は見えませんね。

コンサートでもよく演奏されますし、今までも超有名盤のカラヤンとラサール そして好きなツェートマイアー(Thomas Zehetmair)を紹介しています。
他にも所有CDはありますが、ここは三人の個性派を揃えて聴き比べて見ましょう。



アルデッティ四重奏団
前衛現代音楽四重奏団の雄 アーヴィン・アルデッティ(Irvine Arditti)率いる Arditti Quartetによる演奏です。弦楽六重奏曲なので+2名(ヴィオラ、チェロ)を入れています。
 美しさよりも濃厚で刺激的なエロスを感じます。そういう意味ではこの後の作品「ペレアスとメリザンド」に似た気配を感じさせてくれる演奏です。(特にパート3までは) 各弦楽器が個別の表情を強く現していて、そこにディナーミクとアゴーギク振られています。感情の起伏が強く ストーリー性を感じる演奏ですね。
美しいパート4でも、オーケストラver.(例えばカラヤンBPO)の様な甘美さは全くありません。硬派の演奏です。


ストコフスキー
w/ レオポルド・ストコフスキー交響楽団
米で活躍した個性派指揮者ストコフスキーによるオケ編成、1957年演奏です。実は弦楽合奏版ではなく、弦楽六重奏曲をストコフスキーが編曲したver.になります。(録音当時はヒューストン響の指揮者) ストコフスキーは数多くの米国初演をこなし、また独自の編曲版を作っていますね。
このCDがamazonで見つからないのが不思議ですが、古い事と新星堂企画盤だからでしょうか。
VerklarteNacht-LeopoldStokowski.jpg
 全体の流れに不自然さは全くなく、スットコストコフスキー節は感じられません。細かなヴィブラート等のほどはよくわかりませんが、クセのある響きはありませんね。パート4からの美しさもナチュラルで、例えばマーラー5のアダージェットの様な甘美さではありません。素晴らしいのはパート5、入りからラストに向けての持って行き方ですね。澄んだ美しさにグッときます
編曲も含めてあまりにスマートな展開が意外ですが、"どうだ参ったか!!?" の裏をかかれたという意味では流石のストコフスキーですw 古い録音ですが音は悪くありません。(録音に関してストコフスキーは先見性がありましたね)


マデルナ
w/ Sinfonieorchester des Südwestfunks Baden-Baden
個性派指揮者といえば、このブログではお馴染み ブルーノ・マデルナ(Bruno Maderna, 1920/4/21 - 1973/11/13)でしょう。現代音楽家としても活躍は素晴らしく、kokotonPAPAご贔屓の音楽家です。指揮はシェルヘンに師事しているので強烈です。
レア盤なので入手は難しいかも知れませんね。「ペレアスとメリザンド」他もカップリングされたシェーンベルク曲2CDですからマデルナ・ファンなら必携?! ただし1960年mono録音で、音はARKADIAですから劣悪w
VerklarteNacht-BrunoMaderna-ARKADIA.jpg
 強烈に濃い味です。例によってアゴーギクとディナーミクは強烈。ただ音の強弱だけでなく、そこに微妙なアゴーギクを入れ込み感情の爆発を見せてくれます。静的パートは緩やかに、テンポアップして強音パートは揺さぶり強く、息つく暇を与えません。
それでもパート4〜5で見せる美しさは、この曲の持つ後期ロマン派譜面のなせる技でしょう。激情と静的美しさのバランス、その強烈なコントラストがマデルナですね



個性派の演奏は面白いですね。感情が剥き出しの様なアルデッティ、予想を裏切る展開の独自編曲ストコフスキー、極端な揺さぶりのマデルナ。
刺激的なアルデッティも大好きですが、個人的には何と言ってもマデルナの醸し出す強烈な激情さですね。



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

Vanity Bash の口折れタイプのショルダーバッグ

皮のカジュアル・バッグは茶のトート(土屋鞄製造所)、ブルーのショルダー(genten)、を使っているけど小型のは茶色の合成皮革のを使ってた。
そこでいつも何か気に入ったのがあれば、と思っていたら見つけて衝動買いしちゃった。
 vanity-bash_305124green.jpg

メーカーはVanity Bash ...知らない、皮の質感は悪くないけどちょっと薄い。気に入ったのはグリーンの色とデザイン
通常はA5くらいで、いざとなったらA4サイズまで対応できる。小型縦長のデザインはいくら見ても同じ様なものしか見つからなかったから、これは即買い。

でもジップの使い勝手の悪さは、絶対に配慮されていないよね。
トップのジップは下止先がバッグ内に巻き込まれているので、開いた後で閉じようとすると素直にジップが動かない。
インナーポケットのジップも布地直縫いで、開け閉めはバッグの端を持たないと布地が たわんで使いづらい。(ジップの縫い合わせ部分に他社品は皮を縁取りしているけど、それがないから生地が寄ってしまいジップが機能しない)
そこまで使い勝手に配慮して作ると高くなるのかもしれないけど、目を瞑りましょう。
今回はデザイン優先だからOKという事でw


テーマ : バッグ
ジャンル : ファッション・ブランド

カイヤ・サーリアホ(Kaija Saariaho) の Trios を聴く

前回に続きフィンランドの女性現代音楽家 カイヤ・サーリアホ(Kaija Saariaho, 1952/10/14 - )、好きな現代音楽家の一人です。
印象は物静かな大女(失礼!!)、サーリアホの室内楽集です。前回紹介の「Let The Wind Speak」はフルートをフィーチャーしたソロ、デュオ曲集でしたが、今回はタイトル通り三重奏曲のアルバムになりますね。

演奏は以下です。
 ・Alto Flute – Mikael Helasvuo
 ・Cello – Anssi Karttunen
 ・Percussion – Florent Jodelet
 ・Piano – Tuija Hakkila
 ・Soprano Vocals – Pia Freund
 ・Viola – Steven Dann
 ・Violin – Ernst Kovacic

Trios / Kaija Saariaho

Mirage, for soprano, cello & piano (2007年 Chamber version)
女性自身を歌うTextはメキシコ人シャーマンの祈祷師、Maria Sabinaのトランス状態の言葉を元にしているそうです。
この年代のサーリアホらしい楽風で、チェロとピアノは主従の関係から対位的位置づけになりポリフォニカルです。トリル&トレモロの反復は、その旋律と響で空間音響系音楽に感じられます。激情性も絡み、面白いですね。もちろん一時期の調性感はなく無調です。
オーケストラ版ではピアノがオケに変わります。

 ★試しにYouTubeで観てみる?
  ちなみにオーケストラ版はこちら



Cloud Trio, for violin, viola & cello (2009年)
1. Calmo, meditato, 2. Sempre dolce, ma energico, sempre a tempo, 3. Sempre energico, 4. Tranquillo ma sempre molto espressivo
弦楽三重奏曲でノイズ系になります。グリッサンド、トリル、反復が基本で "ギロギロギロ..." 系です。三つの楽器は対位的であったり主従(旋律vs伴奏)であったり、曲風は幻想的であったり早いペースであったりと様々です。

Cendres, for alto flute, cello & piano (1998年)
唯一の20世紀作品で得意のフルートが入ります。基本はノイズ系でポリフォニー、静的な流れの混沌無調の中に旋律や刺激が挟まれます。サーリアホらしい作品と言う感じがしますね。好きなパターンです

 ★試しにYouTubeで観てみる?


Je sens un deuxième coeur, for viola, cello & piano (2003年)
1. Je dévoile ma peau, 2. Ouvre-moi, vite!, 3. Dans le rêve, elle l'attendait, 4. Il faut que j'entre, 5. Je sens un deuxième coeur qui bat tout près du mien
ノイズ系ピアノ三重奏曲です。基本的な構成は一つ前の「Cendres」似ていてバリエーションは広く表情変化が楽しめますね。ただ基本に流れるのは静的ではなく、part.2や4の様な徹底した反復クラスターの強烈さを見せてくれるのが特徴的です。

Serenatas, for percussion, cello & piano (2008年)
1.Delicato, 2.Agitato, 3.Dolce, 4.Languido, 5.Misterioso
パーカッションが入る事で色彩鮮やかになりますね。反復強音パートもあり、前曲の進化系的な音楽です。鍵盤打楽器を駆使していますが、現代音楽にマッチしていると思います。



電子音楽から調性感へ、そしてサーリアホが無調に回帰?した混沌の中に強音パートや旋律が存在する今の音楽が楽しめますね。
欧州エクスペリメンタリズムを楽しむなら、この辺から聴き始めるのも"あり"かと思いますね。



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

カイヤ・サーリアホ(Kaija Saariaho) の Let The Wind Speak を聴く

このブログでもお馴染みの女性現代音楽家、カイヤ・サーリアホ(Kaija Saariaho, 1952/10/14 - )は、フィンランドらしからぬ欧エクスペリメンタリズム系ですね。(過去記事で紹介済みです)

2015年来日時のカリ・クリーク(fl)によるフルート協奏曲は印象深かったですね。フルート現代曲は彼女の得意とする分野であり、このアルバムも1982年コラボから付合いの長いカミラ・ホイテンガ(Camilla Hoitenga, fl)をフィーチャーしたフルート曲集になります。

他演奏者は楽曲により以下のメンバーです。
 アンッシ・カルットゥネン,Anssi Karttunen (cello) - 2, 8, 9, 11
 ダニエル・ベルチャー,Daniel Belcher (bariton) - 4, 5, 6
 エロイーズ・ドトリー,Héloïse Dautry (harp) - 1
 ダ・カメラ・オブ・ヒューストン,Da Camera of Houston - 4, 5, 6

Let The Wind Speak / Kaija Saariaho

01. Tocar (2010年)
ハープとのデュオですね。独特な和声、日本的?、を感じる曲で旋律が存在します。特殊奏法は感じませんが、フルート:主、ハープ:従 の関係が成立ち、フルートは和笛の様に流れてハープはオブリガート的です。

02. Mirrors I (1997年)
パートI, II, III が分割されて収録されているチェロとのデュオです。ここでも近年につながるサーリアホらしさが明確ですね。旋律の存在(フルート)と伴奏(チェロ)、そのせめぎ合いです。ややノイズ風でチェロはグリッサンドを多用します。

03. Couleurs du vent (1998年)
フルートのソロです。旋律は01ほど民族和声ではありませんが、その方向性です。ここでも実は伴奏があり、ホイテンガの吹きながらの呟きが入ります。テクニカルでスピード感と鋭利性が感じられますね。

04-06. Sombre: I - Canto CXVIII, Sombre: II - Canto CXX, Sombre: III - Fragment (2012年)
バリトンとアンサンブル(ダブルベース, ハープ, パーカッション)、そしてバス・フルートの曲で世界初録音。Da Camera Society of Houston 委嘱作品になります。Textは米詩人エズラ・パウンド(Ezra Pound)のCantosからになり、このアルバムでは最近年曲です。
音の響を生かした音響系で今のサーリアホらしい楽曲です。旋律と主従の関係から、空間音響系に推移しています。ドローン音に支配される様な単純な響ではなく、旋律と各楽器の音色や響の組合せで成立させていますね。とても興味深いサウンドです。
奏法や歌詞はこちらから確認する事ができます。(チェスター出版社のサンプルpdfです)

 ★試しにYouTubeで観てみる?
  2013年2月24日の世界初演の様子です。演奏はもちろんDa Camera of Houstonですね。


07. Dolce tormento (2004年)
フルートのソロでここでも呟きが入ります。旋律はより機能調性感が強まります。

08. Mirrors III (1997年)
part II の前に III がきます。基本スタンスは02の I と同じです。

09. Oi Kuu (1990年)
チェロとのデュオです。"Mirrors"との相違は電子処理がある事でしょう。その分音響系音楽であり、面白さは伝わりますね。

10. Laconisme de l'aile (1982年)
フルートのソロで、ここでも呟き語りありです。なにやら特殊奏法が入っていますが、旋律は機能調性的で透明感のある先鋭的幻想美です。

11. Mirrors II (1997年)
Mirrors の II です。同じ曲想になりますね。デュオでライヴ受けしそうな楽曲です。



近年に至るこの年代間のサーリアホの楽風変化、エレクトロニクス - 旋律と主従 - 空閑音響、が味わえますね。そして彼女が得意とするフルートで、メインは2012年の "Sombre I, II, III" でしょう。


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ジャンル : 音楽

エリオット・シャープ(Elliott Sharp) の Tranzience を聴く

米現代音楽家エリオット・シャープ(Elliott Sharp, 1951/3/1 - )は前衛系で、特に電子音楽に関しては米国でも早くから取り入れていました。Terraplane, Carbon といったアンサンブルを率い、またギターを中心として自らのパフォーマンスも見せてくれますね。
現代音楽の作曲はモートン・フェルドマンらに師事しています。また作品はアンサンブル・モデルンやクロノスQ.にも取り上げられていますね。楽風はノイズでありノー・ウェーブ系(パンクロック・サブカルチャー)です。

本アルバムは2016年発売の室内楽集になります。エリオット・シャープ曰く、数学や科学は宇宙の生データを解析して秩序付けるものであり、自分の創作はそんな中に見る不合理や直感と合理性があるとの事です。

Tranzience / Elliott Sharp

Tranzience (2013年)
[JACK Quartet] Chris Otto, violin; Ari Streisfeld, violin; John Pickford Richards, viola; Kevin McFarland, cello
弦楽器のトリル、トレモロを徹底的に使ったノイズ系の前衛音楽です。もちろん長音もからみながら、アゴーギクを振っています。それに前衛ミニマルとでもいう様な反復が乗ってきます。28分ですが、ポリフォニーも組み込まれたりと表情変化はとても豊かです。

Approaching The Arches of Corti (1997年)
[New Thread Quartet] Geoffrey Landman, Kristen McKeon, Erin Rogers, Zach Herchen, soprano saxophones
ソプラノ・サックス四重奏曲です。ここでは極端な特殊奏法もなく、ミニマル的な反復を長音との組合せを生かしています。反復の中に楽器間の微妙なズレ(ライヒのフェイジングに様な?)も使っていますし、長音では共鳴音もある様です。ミニマル・ポリフォニーなパートもなかなかです。

Homage Leroy Jenkins (2008年)
Joshua Rubin, clarinet; Rachel Golub, violin; Jenny Lin, piano
クラリネット- ヴァイオリン - ピアノ三重奏曲です。旋律が多く感じられる音楽です。もちろん無調ですが、反復もなく旋律がからむパートは調性感さえあります。でも、その後は反復ノイズ系音楽&トリル・トレモロの波がやってきます。後半の民族音楽の様な音色は米現代音楽らしさを感じますね。

Venus & Jupiter (2012年)
[Either/Or] Stephanie Griffin, viola; Margaret Lancaster, alto flute; Chris McIntyre, trombone; Joshua Rubin, bass clarinet; David Shively, marimba; Alex Waterman, cello; Richard Carrick, piano, conductor; w/Elliott Sharp, electroacoustic guitar
こういう楽器編成が個人的には好きな米現代音楽ですね。曲風は同じですが、楽器の音色で表情の広がりがありますね。ポリフォニーでは楽器編成が広がった分の混沌が現れてきます。
 ★試しにYouTubeで観てみる?
 世界初演のステージです。もちろんEither/Orと本人のE.ギター&指揮です。




様々な楽器編成でエリオット・シャープの反復&トリル・トレモロのノイズ音楽が楽しめますね。その中に旋律が存在するのが米現代音楽と言う感じです。
即興的混沌や微分音の様な極端な不安定感は少なく聴きやすいノイズ音楽?!ですね。
ノイズ系現代音楽を聴いてみるにはおすすめですね。



テーマ : クラシック
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